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尾崎紀世彦


1971年、3月にリリースした自身2枚目のシングル「また逢う日まで」はオリコン1位となり100万枚を超えるミリオンヒットになり、この年のレコード大賞をとった。そして7月に発売になった「さよならをもう1度」もそれに次ぐビッグヒットとなる。

そして前項との時期というタイミングでいうと、「さよならをもう1度」の方がよく流れていた。

それにしてもこの人の場合、年食ってからの方がカッコイイですね。^^
▼1971年8月------------

前項「ジローズ」よりの続き。

バイトの宿舎となっているバンガローは5棟あった。毎夜のようにそれらの何処かへ進入し、それぞれの大学生の遊びに参加していた。^^11時過ぎに仕事が終わるとすぐに従業員用の大浴場へ入る。

そろそろ長髪になってきた髪を洗っていると、背中に冷たい水が流れる。

オレ
「うっ」

源さん
「ひっひっひっ」

オレ
「あーーー源さん。」

源さん
「トルコ行ってきたんだって?」

オレ
「いや・・・はい」

源さん
「良か、のー^^」

オレ
「良くありません。。。」

源さん
「今度ワシも連れてってくれ^^」

源さんは九州は長崎造船大学の6年生だった。当時のバイト仲間の最年長者だったが、フランクな人で最年少の私とも仲良くしてくれていた。

オレ
「後で部屋に行っていいですか?」

源さん
「酒あるか?」

オレ
「持ってきます^^」

宿舎では毎夜のように静かに宴会がどこかで行われていた。50人ぐらいが泊組でいると、3日に1度は誰かの「誕生日」と称する小さな宴会があり、厨房専属でバイトしている人が、それように安く酒を確保していた。

すぐに風呂から上がり、厨房を覘いてみるとまだ山中さんは後片付けをしていた。お願いして酒を分けてもらうが、スコッチはなく、在庫は日本酒しかなかった。

オレ
「入ります」

源さん
「おう」

オレ
「コレしかありませんが」

源さん
「上等、上等^^」

徳田
「ん?ボクのおごりか?」

この宿舎は、俗に年寄組と呼ばれ源さんの他に、徳田さん西岡さんがいたがいたが、西岡さんはこの日いなかった。3人とも同じ大学で、中でも源さんは漫画に出てくる「男おいどん」の主人公にそっくりだった。

オレ
「後で山中さんも来るそうです」

源さん
「よかよか^^」

徳田
「ばってん、あいつは泊まりやなかろーが」

オレ
「今日は泊まりらしいです」

注)不確かな九州弁・・・は、フインキで^^

源さん
「で、なんね?」

オレ
「え?」

源さん
「なんか話があるんじゃろーが」

注)もしかしたら広島弁も混ざっているかも?

オレ
「仮の話なんですけど」

徳田
「はよ言うてみんしゃい」

注)知ってる方言が全部まざっているかも

オレ
「ボクの友人なんですけどAというのが居て、その友人のBが好きな女の子Cがいるんですけど、そのC子からAがデートの誘いを受けたんです」

源さん
「ふむふむ」

徳田
「ややこしーな?」

オレ
「C子はかなり強引で、Aはどうするべきでしょうね?」

源さん
「ともだちじゃったら、誘いを断りんしゃい」

徳田
「Cはええおごじょか?Aも少しはCに気があるんね?」

オレ
「なんでですか?」

徳田
「そーでないと悩まんじゃろ」

オレ
「あーーーそっか」

山中
「Aというのはボク、お前だろう」

いつの間にか山中さんが入って来ていた。ブルーのごみ袋にポテトチップがいっぱい入っていた。新聞紙を広げ振りまいた。

源さん
「ごっつあんです^^」

徳田
「白状しろ!C子はええおごじょか?」

オレ
「いや、まーそのーハイ」

山中
「ふふふふ」

なんか全部お見通しのようで、気が重かったが・・・

徳田
「誘いを断ってはいかんばい。据え膳なんじゃから」

山中
「友人との関係が壊れても?」

徳田
「その程度で壊れる関係はしょせんそれまじゃっち」

なんか、議論になってきてしまった。源さんはニコニコしながらポテチを頬張り、コップ酒をぐい飲みしている。オレはただ、聞いているだけだったが、すでに話はカンケーない方向で白熱していった。そして、その夜はそのままそこで寝てしまっていた。^^

それから数日後・・・


「ナオミちゃんとデートするんだって?」

オレ
「いや、しません。」


「オレの事は気にしなくていいぞ」

オレ
「しないと言ったらしません」


「行って来いよ!お前が行かなかったらきっとお前以外のやつと行くだろう」

オレ
「?」


「あいつ、オレ以外の他のバイト連中からも誘われているんだ」

オレ
「だからって」


「だからお前が行く方がいいんだ」

その日、早出をしてナオミちゃんを待った。バスの来る時間を見計らって従業員食堂前にいた。

ナオミ
「おはよう^^」

オレ
「おはようございます。あの、ちょっといいですか?」

ナオミ
「何?」

オレ
「映画、行けません」

ナオミ
「・・・堺君に何か言われた?」

オレ
「いや、そーではなくて」

ナオミ
「ふーーーん」

オレ
「すみません」

ナオミ
「じゃーバイトが終わる今月末までお預けね!」

オレ
「???」

ナオミちゃんは確かに色っぽい。キスされて腕をとられて天狗岩まで行った時にすでにオレはからまっていた。(T▽T)何処かに残念な気持ちがあった。^^

テラスに出て、鉄板の掃除をしていると

源さん
「ボク、惜しかったな」

オレ
「んな事ないですよオレこれでも硬派なんですから」

源さん
「うん、やせ我慢は大事なことだ^^」

オレ
「やせ我慢ですか・・・」

源さん、どこで見てたんだろう?テラスから見える下界の景色も前線の発達で霧が出てほとんど見えない。その内、濃霧になりそうだった。

その後も宴会はしょうちゅうあり、テレビも電話もない世界で食を共にし、歌を歌い。毎夜、色んな宿舎で寝た。時にはつかみ合いになるケンカを眺めていたり、訳のわからないイデオロギー論争につき合わされたりしながら、楽しいひと夏は終わった。

長崎造船大学組は月末をまたずに帰って行った。

9月になり学校が始まった。
それまで当たり前のようにバカ話をしていた仲間が、ひどく幼稚に見えて一緒にいても面白くなかった。

すっかり陽射しもゆるくなった頃、重さんから電話があった。「明日、ノースポールに1時!集合」もちろん快諾して、明日を待ちわびた。^^

ブリーチアウトしたベルボトムのジーンズにTシャツと同色のダンガリーシャツ。レイバンをかけたまま店に入った。

オレ
「ども^^ご無沙汰です」


「お前・・・どうみてもコーコーセーには見えねーよ^^」


「オレらより上に見えるじゃねーか(ーー;)」

重さん
「学校行ってるか?^^」

リョーコ
「久しぶりー^^」

ナオミ
「元気だった?」

いつものメンバーだったが、堺さんがいない。誰もそのことには触れなかったので、聞くわけにもいかず話題にしなかった。

重さん
「山中もくるぞ」

オレ
「へっ?九州から?」


「アホ!山中さんはアレでも阪大なんだぞ!」

その後、山中さんも合流し三宮へ出てメシを食い、ボーリングをして、飲みに行った。そして重さんとリョーコちゃんは一緒に帰り、北、容、山中さんらは次へ行った。オレはナオミちゃんを送っていく役回りになった。。。

ナオミ
「ごめんね!せっかくなのに」

オレ
「後で合流しますから」

ナオミ
「義理堅いもんね」

阪急電車に乗って元の集合地点でもある六甲に戻った。

ナオミ
「お茶飲もう」

オレ
「・・・」

駅前のなんの変哲もない喫茶店へ入った。

ナオミ
「ボクがデートしてくれなかったから堺君とデートしたのよ」

オレ
「あーーーそれは良かった。^^」

ナオミ
「1回だけね」

オレ
「ん?」

ナオミ
「約束守ってね」

オレ
「???」

ナオミ
「デートする約束」

オレ
「えっ?堺さんは?」

ナオミ
「1度映画をみただけ」

オレ
「それって・・・」

ナオミ
「それだけだけど?」

今日ひさしぶりに顔を見た時から忘れてはいなかったが・・・急に居心地が悪くなった。

オレ
「オレ、戻ります。^^」

ナオミ
「ダメ・・・家まで送って」

オレ
「はぁ〜」

それから彼女は色んな事を話し始めそして色んな事を聞かれた。そして店を出ると、腕にからまってきた。あの時の、天狗岩まで行った時のように・・・人通りの少なくなった住宅街を歩きながら、彼女は何か話していたが、よく覚えていない。急に立ち止まると

ナオミ
「ここよ!ありがとう」

オレ
「じゃー」

ナオミ
「ちょっとしゃがんでよ」

オレ
「は?」

ナオミちゃんは飛び上がるようにキスをした。

ナオミ
「明日電話してね!じゃーおやすみぃ〜」

彼女が家に入るまでみていた。確かめてから駅に向かったが、もう次に行く気は失せていた。重さんの言った事が思い出された。「ボク!しっかりやれよ」
源さんの言葉も思い出した。「ボクが年下だから一番使いやすかったんだろう」何故オレが次へ誘ってもらえずに、送り役をさせられたのか?色んな事を考えながら、腕に残っている感触を確かめながら、家路についた。

そして、ナオミちゃんとの奇妙なカンケーは、その後何度も中断を重ねながらも続くことになった。



--------------------------

世に「悪女」がいるとしたら、今でもまっさきに彼女を思い浮かべる。(笑)そして彼女から教えられた事は多い。一番印象深いのは「恋愛は勝負」なのだということだった。(笑)


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