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ビジネス編78年8月PART3


78年夏・・・

映画サタデー・ナイト・フィーバーのヒットにより、「ディスコ」の認知度があがり、それまでとは違った客層にも受け入れられ、シーズンオフにも関わらず、店は流行っていた。^^一方4階のメロー・ビーチはレストランとしてはイマイチだったが、イベントスペースを利用したLIVEやインスタント・ディスコなどで、その時々の客層に対応して徐々にファンをつくっていくことができた。

mar's解散後、まったく歌わなかったのか?というと、そうでもなかった。この頃からカラオケが静かなブームとなっていった。もちろんカラオケマシーンにあるような歌ではなく、ギターとリズムボックスによる演奏で歌う!というのが流行りだった。

サービス精神が旺盛なオレは、それを実践していた(笑)そして新しい「LINDACLUB」に必須のアイテムだと思っていたので、mar'sClubの連中にもギターの練習を奨励していた。
78年8月PART3-------------

新しいプロジェクトが始まり、昼間は忙しくなった。

以前お世話になった税理士の津田さんと会い、政治がらみの融資の件が有効かどうか?確認してもらった。同時に、「クラブ純子」と「LINDACLUB」の業績分析も依頼した。

一方の冴子の方はというと、社長の支援を受けオレに協力させるところまでこぎつけていたが、具体的にはまだ何も決まっていなかった。とりあえずオレと冴子は不動産屋をまわり空き物件を見て回った。それは同時にもうひとつの出店プランも計画しているオレにとっては、是非とも必要な活動だったが、オレの熱心さに冴子もちょっと恐縮する仕草をみせていた。

▼15時・・・喫茶「まほろば」

冴子
「そろそろ決めようよ」

オレ
「うん。何処が気に入った?」

冴子
「今のLINDAからちょっと近いけど、鰻谷の少し西のところの」

オレ
「新しいビルだな?」

冴子
「そう」

オレ
「いいだろう」

たぶん今のLINDAを意識したわけでもないだろう。意見が一致したのは単純にその物件が新築ビルで1から始めるには新鮮だったというのがその理由だった。

オレ
「じゃー価格交渉も含めて後はそっちで契約をしてくれ。平行してnobに設計を依頼しよう。」

冴子
「わかったわ。それでオープン日の日程とか決めることができる?」

オレ
「そーだな。あとは「人」の問題だけだが、今のLINDA以外にあてはあるか?」

冴子
「友人に頼んで二人ぐらいはなんとか」

オレ
「足りない分は一般募集するしかないな」

今のLINDAの女の子たちも元はと言えば求人広告で集めた人材だった。他の店からスカウトするより、ある程度教育をして育てる方がいいということがこれまでの経験則だった。

冴子
「その後、純子ママはどう?」

オレ
「一応、この間の要望を出して説得している」

冴子
「とりこまれてもう寝た?」

オレ
「いやまだだ(笑)」

冴子
「でも、最後はそれでないと収まらないと思う(笑)」

オレ
「なんとかするさ」

すでに新しい関係になっていることは伏せた。もちろんLINDA2の出店計画があることも秘密にしている。そしてそんな事を知る権利は冴子にはないし、社長にもない。

冴子
「変なこと聞いていい?」

オレ
「何?」

冴子
「私のことどう思ってる?」

オレ
「社長のオンナ」

冴子
「ふーーーん」

オレ
「違ったか?」

冴子
「割り切れるものなの?私と一度は寝たのに」

オレ
「君は割り切ってるだろう?(笑)」

冴子
「それでもこんなに頻繁にあなたと会ってると勘違いしてくる」

オレ
「?」

冴子
「ほんとはあなたが私のオトコで、社長はただのパトロン♪」

オレ
「ははは^^」

冴子
「どう?」

オレ
「オレはそんなワルじゃない(笑)」

冴子
「どーしてそうあっさりしてるのかなーこんなイイオンナが言ってるのに」

オレ
「まっ暫くはビジネスに集中してオトコは我慢するんだな^^」

冴子
「仕方ないか(笑)」

言葉通りには受け取らない。それは打算以外の何ものでもないのだから。(笑)常に攻勢をかけて、徐々に相手が勘違いしてくれればいい!それが女を売りにするプロの戦術であることは十分に承知している。(´ー`)┌

▼16時・・・

店に入るにはまだ時間があったので、「泳ぐ」ことにした。歩いて15分のところにあるスポーツクラブ。大手資本の最近出来たところで、入会金はそれなりの金額だったが、月額会費はそれほどでもなかった。

25メートルプール。最初はクロールで競泳のように泳いでいたが、インストラクターからもう少しゆっくり、そして同じペースで長く泳ぐようにとアドバイスを受けてからは、ちょっとスローペースにした。それでも回りで泳いでいる人達よりは速いペースを維持する。それは譲れない自負だった。

それでも10本が今のところ限界でそれ以上は確実にペースダウンした。(^ー^;

そして上半身の筋トレ&腹筋、ランニングマシーン、45分のプログラムを終えシャワーを浴びた。

▼17時・・・東洋ビル4Fオフィス

横山
「3時ごろに『広瀬』って方から、折り返し連絡が欲しいと電話がありました」

オレ
「オッケー後でかけるよ」

横山
「1Fはすでにチラシに行ってます。4Fは田川が入って準備できてます」

オレ
「そっか。オレは今日も出たり入ったりになると思う」

横山
「今日は休みの人間は居ませんから、大丈夫です」

広瀬玲子、「純子ママ」の本名だった。アレから5日・・・連絡をしていないので、ちょっと気にはなっていたが向こうからかかってきたようだ。1Fに降りて店内の電話から「クラブ純子」に電話を入れた。「クラブ純子」の向かいのビルにある喫茶ミルバへすぐに行くことになった。

オレ
「何か急用でした?」

玲子
「あなたもわかんない人ねー(ーー;)」

オレ
「えっ?」

玲子
「普通はカギもらったら、すぐに来てくれてもいいと思うんだけど?」

オレ
「あっ!すみません(^。^;)」

玲子
「今日は絶対に来てね!見せたいものもあるし^^」

オレ
「はい」

すでに玲子は和服姿で、いつもの「純子ママ」だった。あの夜の玲子ではない。(笑)それだけに、どうしてもこれまでの「純子ママ」に対する接し方になってしまい自分でも可笑しかった。一方で一度寝たぐらいで、のぼせ上がっているとも思われたくない。という気もしていた。

オレ
「じゃー今のうちに簡単にビジネスの話をします」

玲子
「何かしら?」

オレ
「確定申告はどうしてます?」

玲子
「えっ?税金のこと?」

オレ
「そう」

玲子
「税理士さんにすべて任せているけど」

オレ
「それ、こっちへ任せてもらえる?」

玲子
「別にかまわないけど、どうするの?」

オレ
「LINDACLUB2を出店する為にちょっと会計を見る必要があって」

玲子
「LINDACLUB2って?」

オレ
「新しい店出すんですよ!ママが」

玲子
「えっ?」

オレ
「LINDACLUBをチェーン展開して、場合によっては「クラブ純子」をクローズして、ママは純粋に経営者になる」

玲子
「・・・」

オレ
「会計をみた上の話になるけど、資金調達もなんとかなると思います。場合によっては法人化もします」

玲子
「あなたそんな事考えてたの?」

オレ
「ダメかな?」

ちょっと勢いをつけ過ぎて話してしまったきらいはあるけど、新しい目標設定をすることによって、冴子や社長へ対するマイナスエネルギーを取り払いたいと思っていたのは事実だった。

玲子
「なんか突然すぎて・・・」

オレ
「冴子が新規の店を出す以上、ママにも頑張ってもらいます^^」

そういえば、玲子のところに泊まった時も、彼女は特に冴子の独立問題を意識していなかった。もしかしたらこんなプランを提案しなくても、冴子や社長に対する敵意や脅威など最初から感じていなかったのか?それだけに予想もしてなかったのか、今話した内容に驚きを隠せない様子だった。

これも寝た。いやオトコになった事だけで満足するオンナの性だとしたら、冴子の言った通りなのだが・・・そうだとしたら、オレは勝手に自分で大きなお世話をしょいこんでしまったのだろうか?まー動き出した船から今更降りることは出来ないし、このまま突き進むしかない。(笑)

そして、30分ほどでママは店に戻った。

▼18時・・・スピーク・イージー

前田
「おはようございます」

オレ
「おはよう」

前田
「4階に沙耶ちゃんきてます」

オレ
「そっか・・・」

サングラスを返しに来たのだろう。タイミングが悪いというか、重なる時はそんなものなのか?忙しくなりそうな時に限って、やっかいごとが増える気がした。店内を一周してから4Fに向かった。

4階に上がると、沙耶はカウンターに居て、横山が相手にしていた。周辺を一瞥したがまだ客は入っていないようだった。

オレ
「いらっしゃいませ」

沙耶
「もっと早く来るつもりだったんだけど、ちょっと色々あって^^」

オレ
「シゴトが忙しいのは何よりだ」

沙耶
「シゴトじゃないんだけど・・・」

オレは横山と代わってカウンターの中に入った。沙耶の前にはコーク、アルコールは入ってないようだった。

オレ
「サングラスを返しに来たんじゃないのか?」

沙耶
「あっ!忘れてた(笑)」

オレ
「まー別にサングラスはいくつかあるからいいけど、アレはお気に入りなんだ」

沙耶
「私が新しいの買ったげる^^」

オレ
「いや、遠慮しとくよ!なんか高くつきそうだから(笑)」

沙耶
「素直じゃないなー(ーー;)」

前田や横山はこの間オレが沙耶を連れて帰ったことを・・・恐らく知っているだろう。まわりがどう思おうとかまわないが、もしかしたら横山あたりはそれとなくキョーコに知らせているかも知れない。もっとも今更そんな事をキョーコが知ったからといって関係ないのだが・・・

沙耶
「ちょっと相談があるんだけど?」

オレ
「じゃーメシでも食いにいくか?」

沙耶
「うん^^」

久しぶりに「バラの木」へ行った。そういえば沙耶もここには一度連れてきていたはずだった。オーナーシェフの川島さんは、うちの店にはよくきてくれていたが、オレはこういう店には何かしらの理由をつけて利用するのが精一杯だった。

シェフお奨めのディナーコースをオーダーし、ワインを1本。

オレ
「ワイン一杯ぐらいなら大丈夫だな?」

沙耶
「お酒はこりごり(^。^;)でも、ムーさんが介抱してくれると思ったら飲める^^」

オレ
「またオレにお尻拭かせよーってか?(笑)」

沙耶
「きゃー恥ずかしい。忘れてっ!^^」

オレ
「で、何だっけ?」

沙耶
「実は・・・両親が離婚することになって」

オレ
「ん?」

沙耶
「私もひとり暮らしすることになったんだー」

オレ
「あらら」

沙耶
「それでどうしたらいいか・・・」

オレ
「オレに何かできることは?」

沙耶
「できたらムーさんと同じマンションに住みたい」

オレ
「えっ?」

沙耶
「ひとり暮らしなんてした事ないし、そんな事相談できる相手もムーさんしかいないし」

オレ
「んーーー」

弱った。。。同じマンションに住む。何かあってもオレが居ると思えば安心なのはわかるが・・・

沙耶
「お願い」

オレ
「わかった。」

沙耶
「ほんと?よかった^^」

オレ
「一応、空室があるかどうか聞いてみないとわからないぞ」

沙耶
「うん^^」

最近はすっかり明るく振舞うようになったが、知り合った当初は内向的な性格で、どちらかというと人間関係をうまくつくれないタイプのようだった。それをキョーコが妹として扱い、どこにでも連れて行くようになってから変わってきたように思う。そんな因縁もあり協力することにしたが・・・

沙耶は懸念が払拭されたせいか、それからはご機嫌で食欲も旺盛だった。1時間ほどそこで過ごした後、心斎橋の駅まで送りオレは店に戻った。

その後、オレはスピーク・イージーとMellowbeachを行ったり来たりしながら、何人かの常連さんを相手に過ごしていると、あっという間に時間は過ぎた。

▼23時・・・MellowBeach

田川
「ムーさん。お電話です」

オレ
「はいはい」

電話は玲子からだった。今から店を出て買い物をしてから帰るので、自宅へ来て欲しいという確認の電話だった。そう言えば見せたいものがあると言っていたが・・・何だろう?どうせろくでもないものなんだろうな。。。1Fに降りて店内の様子を暫く見ていた。そして関川に後を頼みそのまま店を出てタクシーを拾った。

オートロックのマンション。部屋番号を押すとすぐに玲子の声がした。

オレ
「ムトーです」

玲子
「どうぞ^^」

エントランスのドアのロックが動く音がして、ボタンを押すとドアは自動で開いた。エレベーターで7階で降り、「広瀬」のネームプレート下のインターフォンを押す。ドアはすぐに開きすでに着替えている玲子がそこにいた。

オレ
「おじゃまします^^」

玲子
「いらっしゃい^^」

リビングのソファに座る。食欲をそそるいい香りが漂ってきた。

玲子
「ちょっと待っててね。」

オレ
「うん」

TVの横のステレオ、そこに何枚かのレコードがあったので、何気に見てみた。ビートルズにローリング・ストーンズ。ジョンレノンにポールマッカートニー。古いモノばかりで、どれも輸入版だった。

玲子
「できたわ♪どうぞ^^」

ダイニングテーブルの方へ移動した。

オレ
「旨そうな匂いだ」

玲子はバドワイザーを注ぎ、オレの向かいに座った。目の前には、たぶん「ビーフシチュー」そしてフランスパンにサラダ。軽くグラスを合わせ一口飲んで目の前の料理を食った。

オレ
「旨い!なかなかイケル^^」

玲子
「そう?良かった。^^」

オレ
「オートロックはカギ使えば解除できるんだっけ?」

玲子
「そうよ^^そのカギひとつでいつでも自由よ」

オレ
「じゃー次からは勝手に入ってくるよ(笑)」

玲子
「ずっと居てくれてもいいわよ」

オレ
「早番で上がれる時は来るようにする」

玲子
「遅番っていうのは何時まで?」

オレ
「午前3時まで」

玲子
「遅くても私は構わないわよ」

オレ
「遅番の時は大抵他のスタッフがうちに泊まりにくるんだ」

週に2、3回・・・それぐらいのペースがたぶんお互いにとって一番いいだろうと思った。ひとりで暮らすようになっても、週の内半分ぐらいは居候がいたし、オレもその方が退屈しないで過ごせたので半ば習慣になっていた。玲子がどこまで本気でそう言っているのかはわからなかったが、同業ということもあり生活のリズムは大体同じなので案外ストレスはないかも知れない。

オレはシチューをお代りし、フランスパンも結構食った。

オレ
「美味しかったです。ごちそうさまでした」

玲子
「どういたしまして^^そうだ、見せたいものがあるの来て」

そう言って玲子は立ち上がり、寝室の方に向かった。

玲子
「初めてよ、こんな大きなベッド買ったの^^」

オレ
「おっ!デカイ(笑)」

普通のダブルサイズよりまだ大きそうだった。(笑)これだと窮屈な思いをせずにゆっくりと眠れそうだ。男と女が一緒に暮らす場合ベッドをどうするか?はやはり最重要課題だった。

そして玲子は寝室のクローゼットを開けて、オレの着替えなどを披露してくれた。サイズの確認のためにその場で着替えさせられ、その他にも暫く彼女の遊びに付き合った。

玲子
「明日、もう1度一緒に買い物行きましょう^^」

オレ
「着替えはそんなにたくさんはいらないと思うけど?」

玲子
「長く居ても困らないようにしとかないと(笑)」

オレ
「じゃー着替えよりも他のものを持ち込んでいい?」

玲子
「いいわよ^^ねーちょっとこっちも見て」

もうひとつの部屋に通された。すでにそこは片付けられていて、木製の大きな本棚が1本と同じ素材のデスクが置かれていた。

玲子
「ここはあなたの部屋よ。自由に使って?」

オレ
「君は?」

玲子
「私の部屋は別にある。見たい?」

オレ
「うん」

玲子
「じゃーちょっとだけ」

玄関からリビングへ通じる動線の手前にある部屋に案内された。いくつかの衣装箪笥にドレッサーそれとこれまで使っていたベッドが置いてあるだけのシンプルな部屋だった。

オレ
「もしかして、大掃除した?」

玲子
「した(笑)」

これまでの彼女の生活をうかがわせるものは何もなかった。新しいオトコを迎えるためにこの数日徹底的に大掃除をして余計はモノは処分したようだった。

玲子
「誤解のないように最初に言っとくわね」

オレ
「何?」

玲子
「あなたが好きだったから勇気を出してオトコになってもらったのよ」

オレ
「?」

玲子
「ただそれだけよ」

オレ
「そう」

玲子
「だから、余計なことは考えないでね」

オレ
「わかった。じゃー新規出店とかもやめる?」

玲子
「ごめん。それはもう聞いちゃったからやめない。(笑)」

オレ
「わかった(笑)」

玲子
「実をいうと、昼間にあなたのプランを聞いてからドキドキしてるの」

オレ
「ん?」

玲子
「ここんとこ自分の限界みたいなものを感じてわ」

「LINDACLUBが出来てうまく行きだしたと思ったら所有権の問題があって」

「それをあたなに解決してもらったかと思えば、今度は冴子の独立問題」

「やっぱり自分が出てやらないと人任せはダメだって思ってた」

「あなたが、LINDACLUBをチェーン化して『クラブ純子』をクローズしても!って言われた時は驚いたわ」

「私ひとりじゃとてもそんな事考えつかいないもの」

「それより何より、あなたが言うとなんでも成功しそうな気になってきたし^^」

オレ
「そんなに難しい課題じゃないけど?」

玲子
「私にとっては大きな課題よ」

オレ
「ふーん」

玲子
「でも、前の時もそうだったけど、どうして私に味方してくれるの?」

オレ
「・・・」

前の時・・・社長がLINDAの所有権を主張した時、LINDAを1週間閉店して「女がいないとただの箱で、客はすべて女についている」そしてそんな店は我々では運営できない。という事を理解させた。そして、純子ママとの「手切れ」がわりに名義変更の書類に社長のサインをもらったのだった。

玲子
「あの時も聞いたけど、応えてくれなかったわ」

オレ
「んーーー」

玲子
「どうしてそんな困った顔するの?」

オレ
「たぶん・・・」

玲子
「たぶん?」

オレ
「好きだったからだと思う」

玲子
「えっ本当?嬉しい^^ねーもう1度言って?好きって」

オレ
「また後で(笑)」

玲子
「もう(笑)」

玲子は抱きついてきて、キスをした。

別にリップサービスではなかった。初めて玲子を見たとき・・・「クラブ純子」のママとして何人かのホステスを連れて「客」を送り出していた。その様子を向かいの喫茶「ミルバ」から眺めていた。この世界には女優なんか問題にならないほどの美人が居るもんなんだなーと見とれていた。

リョーコが始めて店にきて、上質なシャンパンとブランデーを望んだ時、迷わず「クラブ純子」へ行き、お願いしたのもどこかで接点を持ちたかったからかも知れない。

そしてリョーコと別れて2年・・・特定、不特定に関わらずほとんどオンナと付き合うことはなかった。イイオンナはすぐそこに居る環境の中で、それをしないというのは、かなりのやせ我慢を強いられたが、オンナと付き合う事自体が、なんとなく面倒だった。自分の我侭をある程度受け入れてくれて、それでいて男に依存することなく自立しているオンナ。それを求めるとやはり年上のオンナという事になってしまう。今回の場合は生活のリズムも合っている。玲子の言う通り、余計な事さえ考えなければ非常に楽に付き合えそうだった。

玲子
「お風呂入る?」

オレ
「いや、今すぐここでする」

玲子の部屋のセミダブルのベッドに倒れこんだまま玲子はオレのシャツをめくり胸から腹へキスをした。オレはジーンズを脱いだ。下着の上から玲子の手がオレのモノをまさぐる。十分に勃起しているのを確かめるように下着をずらして、オレのモノを取り出し暫く見つめるように指を使った。ゆっくりと丁寧にオレのものを舐め、指を使いながら徐々に口の中に取り込んでいった。

オレ
「んー欲しくなったきた」

玲子は力強く口を使った。そして次に間を置くことなくいきなり下の穴でオレのモノを銜え込んだ。

玲子
「うぅー」

そのまま玲子の下半身は動き一気にオレを満足させようとする。

玲子
「あーーーダメ私の方が」

「このまま私の中でいって」

「あぁ」

オレは玲子の腰を掴み、自分の快楽だけを求めて動いた。大きくゆっくりと快感を味わい、そのまま一気に頂点に向かって放出しようとした瞬間・・・

玲子
「いっいくぅー」

一瞬早く、玲子の穴の奥が緩み熱くなった。と同時にオレも十分にその快感を味わい放出しながら激しくその奥へと突き立て続けた。

玲子
「あーーーあーーー」

そのまま玲子を抱き、体を入れ替えオレが上になった。動きは激しさを増し、玲子の太ももを抱え上げ攻め続けた。

玲子
「うぅまたっ」

「あーーー」

玲子の穴の奥を突きあげる激しさで攻めると、玲子は立て続けにいった。その表情を確かめた後、ゆっくりと玲子から離れた。

バスルームに行き、大き目のバスタブに湯を張りながら、オレはシャワーを浴びた。暫くすると玲子が入ってきた。

玲子
「次からは、お風呂はいつでも入れるようにしとくね。」

玲子はオレの頭を洗い、体の隅々を確かめるように丁寧に洗った。まだ少し湯が足りないバスタブに入った。タオルで隠しながら玲子も入ってきた。それで湯はちょうどよい水位になった。オレは手を回し玲子の胸を揉んだ。

玲子
「あなただけ満足してもらおうと思ったのに」

オレ
「それは無理な話だ。」

玲子
「そうみたい」

オレ
「たとえそれが出来たとしても、相手が満足しないままオレは終われない(笑)」

玲子
「どうして?」

オレ
「なんとなくそういうモンだと思ってるから」

セックス・・・オトコの肉体的な快楽は一瞬で終わる。オンナのように何度もそれを味わうことができない。そういう構造上の違いがある以上、相手を喜ばせることがセックスの目的で、自分の肉体的な快楽などより精神的な快楽を求めてしまうオレは、やはり一般的ではないのかも知れない。きっとある種の変態なのだろう。(笑)

オレ
「明日、泳ぎに行こうか?」

玲子
「いいわよ!それなら負けないから^^」

ここ数日泳いでわかった事がある。10本、500メートルぐらいのスピード勝負なら負けない。そしてダラダラと泳ぎ続けるより、100メートルの競泳レベルを数本セットして泳ぐ方が自分に合っている。

昔、NAUIのサブ・インストラクターの試験で、体重の10%以上ののウエイトを付けフィンとシュノーケルでタイムを競ったことがある。かなりのスピードで脚を動かし続けていないと確実に沈む。脚が痙攣してそのまま沈むと自力で立ち上がる体力も残っていないまま下手をすると溺れる者も出る。そのためにプールの端にはレスキュー班が待機している。そういう経験に基づいた自信みたいなものが蘇ってきていた。

その日、初めて大きなダブルベッドで寝た。その前に、もう1度きつーいセックスをした。^^


翌日・・・


玲子の通う会員制のフィットネスクラブへ一緒に行った。オレはビジターとして入り、水着とキャップをそこで販売しているものを使った。平日の午前中ということもあり、25メートルプールは案外空いていた。

オレ
「見てろ」

そう言ってオレは飛び込み、2本100メートルを全力で泳いだ。

玲子
「すごい^^あなた水泳やってたの?」

オレ
「いや、スポーツじゃない」

玲子
「何?」

オレ
「プロ・ダイバー」

玲子
「・・・」

オレ
「(笑)」

その後、玲子の泳ぎを見た。きれいなフォームで泳ぐ姿はかなりの経験があるようだった。そしてそれは同じペースで長く泳ぐことを目的とした見事な泳ぎだった。オレは適度なインターバルをとりながら、競泳スタイルの泳ぎを数本やった。

施設内のカフェ

オレ
「正直、驚いたよ」

玲子
「何が?」

オレ
「玲子がこんなにしっかりと泳げるタフなオンナだとは思わなかった(笑)」

玲子
「それはこっちのセリフよ^^プロのダイバーだなんて想像も出来なかったわ」

オレ
「船の免許も持ってるぜ!いつでも漁師できるぞ」

玲子
「あなた一体今まで何をしてきたの?(笑)」

オレ
「いずれそれはゆっくりと^^」

玲子
「今のシゴトはずっと続けるの?」

オレ
「いつも明日辞めてやる!思ってる(笑)」

玲子
「不思議な子ね^^」

今のプロジェクトを成功させ、ある程度基盤を固めるまでにあと1年・・・それが出来たらオレはこの仕事を辞める。ぼんやりとそんな風に思っていたが、だんだんとそれは確信に変わっていった。

そのあと玲子の買い物に付き合わされた後、オレは先に「今日は戻れないが明日は行く」と言って別れた。

15時・・・

自宅マンションに戻った。管理人室を覘くと雇管理人さんがいた。このマンションの空きがあるかどうか聞くが、今のところ空き室はないと言われた。でも新しいマンションには未だ空きがある。というので、このマンションのオーナーでもある隣の輸入雑貨の商社を尋ねてみた。

オレ
「新しいマンションの件で」

オーナー
「ムトーさんが新しい所へ引越すんですか?」

オレ
「えーまーちょっと見てみたくて」

オーナー
「ちょうどいい今から行くところだったのでご案内しますよ」

南へ500メートルほど行ったところにオーナーが持ち主の新しいマンションがあった。入り口はオートロックになっている。3LDKと1LDKのふたつのタイプを見せてもらった。どちらもまだ空きがあるようで、部屋の詳細が書かれたものを貰って帰った。

部屋に戻ると留守番電話をチェックした。数件のどうでもいい電話の中に沙耶からのもあった。今日また店にくるという内容だった・・・折り返し沙耶の自宅に電話をすると運よく彼女は居た。

オレ
「うちのマンションなんだけど、今のところ空き室はないそうだ」

沙耶
「えっ・・・どうしよう」

オレ
「同じオーナーのマンションがちょっと離れたとこにあり、そこには空きがあるそうだ」

沙耶
「でも・・・」

オレ
「ダメか?仕方ない。じゃーオレもそこへ引越そうか?」

沙耶
「ウソ!ほんとにっ?」

オレ
「別にウソをつく理由はない(笑)」

沙耶
「ありがとう。嬉しい^^」

その後、詳細をメモるように伝え、両親の同意を得ることを約束させ、契約することにした。沙耶はその日のうちに了承を得るために今夜は家に居ることにしたようだった。オレはこの時まで沙耶の保護者のつもりでいた。沙耶が初めてのひとり暮らしに慣れるため・・・軽く考えていたが、少なくとも周囲はそう思っていなくて、大きな誤解を生む結果となっていった。


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