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Char


Char「竹中 尚人」デビューは76年6月・・・という事で結構早かった。^^
シンガーとして売り出すためにやはり「歌謡ロック」という当時のカテゴリーで77年に「気絶するほど悩ましい」を歌ってそこそこ知名度を得たが、音楽的には「Shine You Shine Day」なんかが一部で高い評価を得ていた。

そしてその勢いのまま突っ走るのか?!
と思っていたらお決まりのスキャンダル(大麻)で失速する。もっともその頃は今ほど芸能人に社会的モラルが要求されていた時期でもなかったので、影響は少なかったと思うが・・・摘発は厳しかったですね。(^。^;)
78年11月PART2--------------

水曜日

『ラウンジ・キャッツ』

オレ
「すみません。川辺さんの依頼できました」

ママ
「どうぞっ入って」

オレ
「機材の搬入しますのでちょっとバタバタしますが」

ママ
「遠慮なくどうぞ^^」

オレと間島と浜田は店のビルの前まで長井に車で送ってもらいEVを使って機材を上げていた。でかいマルチ・アンプ1台にギターアンプ1台。マイクスタンド3本。と小型のミキサー。手早く店の入り口前のスペースにセッティングした。

オレはあまり慣れていないセミアコを使い、浜田はオレのフェンダーのギターを使う。間島はタンバリンを持ちオレとふたりでバックコーラスを受け持つ。

川辺氏作詞のオリジナルを含めて3曲。

川辺
「それでは、うちのバックバンドの用意もできたので始めたいと思います」

1曲目は・・・「もうひとりのオレ」
川辺氏は少し酔っているようだが、そのくらいの方が緊張感が解けてよかったようだ。ところどころ微妙に外れているところもあったがまずまずだった。

2曲目・・・オリジナル
サビの部分でオレと間島のコーラスが入った。無理のないキーにコレも練習通りの結果が出た。そして続けて矢沢のバラード。

大きな拍手とともに、無事に終えることができた。オレたちはすぐに機材搬出をして引き上げるつもりだったが・・・

ガボマスター
「ムトー君ちょっと席へきて」

オレ
「いや、こんな格好ですから」

ガボマスター
「いや全然そんなの構わない」

オレたちはジーンズに揃いのクラブのTシャツ姿だった。

浜田
「じゃームトーオレたちは先に機材搬出して失礼する」

オレ
「あっ悪いな^^」

クラブ純子より少し小さい店だったが、それでも客はよく入っていてカウンターにも人は居た。ボックス席に付くとすぐ隣にホステスが座り、オシボリを広げた。

オレ
「ありがとう」

川辺
「どうです?いいオトコでしょ」

ママ
「ほんとカッコいい^^学生さんかしら?」

オレ
「いえ。プータローみたいなもんです^^それにボーカルの川辺さんには負けますよ」

ホステス1
「川辺さん見直しちゃった^^」

ママ
「ほんとうにバンドでボーカルやってたなんてびっくりよー^^」

ガボマスター
「まったく驚いたな(-o- )/ 」

ガボのマスターはオレのほうを見て笑った。川辺氏がバンドを組んでボーカルをやっているというホラに飽きれたのだろう。

ホステス2
「でもバンドで歌うのって気持ちいいでしょうねー」

川辺
「そりゃーカラオケなんぞと全然違うよ」

ガボマスター
「素人でもバンドで歌うと気持ちがいいよな」

暗に川辺氏のことを言っているのだが、そこに居る女性たちはそうは思わなかったようだ。

ホステス3
「あんな風にコーラスも入って最高にカッコよかった」

川辺
「ははは^^だからカラオケでは歌わないんだ」

ママ
「こんな風にやってもらうことって出来るのかしら?」

ママはミナミのホステスらしく派手な印象のオンナだった。年齢は思ったより若そうで、川辺氏の相手としてはちょっと手強そうに思えた。

ガボマスター
「たぶん無理ですね。何しろこの人は・・・」

オレ
「マスター^^」

オレは途中で遮った。今日の主役はあくまでも川辺さんなのだから、オレの話なんかはどうでもいい。そういうつもりだったが

ガボマスター
「ん?ムトー君がそこらの若いやつと一緒にされちゃーオレが困る」

オレ
「いえ、ただの若造ですから(笑)」

川辺
「という事でママ、約束を果たしたけど、どう?」

ママ
「困ったわーでもあれだけの歌聞かされたら仕方ないわね^^」

ホステス1
「きゃーママ。川辺さんとのデートオッケーなんだ!」

川辺
「ははは^^どうだっ!^^」

どうやら目的は達成したようだった。オレはソレを確認すると、次があるからと言って席を立った。ママとホステスが見送ってくれた。

ママ
「今から他のお仕事なの?」

オレ
「えーLINDAっていうところでギター弾いてます」

ホステス
「そう^^じゃー休みの日に行っていいかしら?」

オレ
「いつでもどうぞ!大歓迎です!」

社交辞令を交わしオレは店を出た。そしてMellowBeachへ戻った。浜田はそのままLINDAへ向かったようで、間島だけが居た。

オレ
「どうやらうまくいったようで、よかった」

間島
「それにしても、とんでもないボーカルでしたね(笑)」

オレ
「そーだな。面倒をかけてスマン」

間島
「それより、約束覚えてます?」

オレ
「えっなんだっけ?」

間島に睨まれた。

オレ
「ははは^^ちゃんと覚えてるよ。いつがいい?」

間島
「明日にでも^^」

オレ
「じゃー明日だ」

間島
「午後1時にウイリアムスでいいですか?」

オレ
「了解」

そう言って間島は帰った。入れ代わるようにガボのマスターが階段を上がってきた。

オレ
「あれ?もう終わったんですか?」

ガボマスター
「アホらしくてあれ以上付き合えない」

何故か憮然としたマスターはカウンターに座った。オレはその隣に座った。

オレ
「一応、成功ですよね?」

ガボマスター
「ん?あっムトー君には無理をいって申し訳なかった。」

オレ
「いえ、最初から承知してましたから」

ガボマスター
「それにしてもあのバカは、自分のバックバンドだと抜かしやがって」

オレ
「まー最初で最後なんですから」

ガボマスター
「ふむ。」

オレ
「どーしたんですか?」

ガボマスター
「正直なところ・・・あれほどいいとは思わなかった」

オレ
「そーですか。それは良かった」

ガボマスター
「ムトー君。」

オレ
「はい?」

ガボマスター
「オレも1度でいいからあんな風に歌いたい・・・」

オレ
「えっ?」

ガボマスター
「君や間島君のコーラス素晴らしかった。」

オレ
「はぁ〜」

ガボマスター
「あれが入るだけで下手なボーカルがすごくいい感じになる」

オレ
「そりゃーまーそれがコーラスの力ですから」

ガボマスター
「頼むムトー君」

オレ
「ははは^^」

なんとなく憮然としていた理由がそれでわかった。あまりにも川辺氏のデキが良かったので、自分もそうしたくなって・・・それにしても、同じ事を間島にお願いできないし、困ったことになった。

オレ
「すぐには無理ですけど、時間をみつけてその内やりましょうか?」

ガボマスター
「ほんと?ありがとう!オレ嬉しい^^」

オレ
「ははは・・・」

そして、ガボのマスターもボイストレーニングに通い、浜田のギター教室にまで入門する次第となっていった。川辺氏はその後、今回のお礼として相当の謝礼を持ってきたがオレは受け取らなかった。そしてその代わりとして川辺氏はMellowBeachでパーティーを開催してくれることになったのだが、それはまだ先の話だった。

翌日・・・

PM1時

『ウイリアムス』

オレ
「お前のそういう姿みるの初めてだな?」

間島
「確か、2度目のはずですけど?」

オレ
「ん?そうだったかな?(笑)」

髪をアップにしたジーンズ姿は見慣れていたが、髪を下ろしたワンピース姿の間島。そう1度目は数年前・・・深夜ミルクホールにひとりでやってきた時だった。覚えていたが、オレはとボケた。

それから間島のリクエスト通り、梅田で映画を観て食事をし、飲みにいった。

『LINDA北新地』

名前こそ同じLINDAだが、店の中はまったくミナミのLINDAとは異なったデザインになっている。もちろん経営方針は同じで、そこには別のギター弾きが入っていた。「クラブ純子」の滝井さんが店長として仕切っていて、清水さんの後輩がカウンターチーフをしていた。

滝井
「いらっしゃいませ^^」

オレ
「今日は遊びにきました」

滝井
「はい。どうぞごゆっくりお過ごし下さい^^」

広々とした店内。面接で採用した女の子たちが5人ほどテーブルについていた。オレが女性連れなので必要以上の挨拶はなかったが、それでも通りすがりに笑顔で会釈をする。しっかりと教育されているのがその様子でわかる。

オーダーする前から、ウエイターがジン・トニックとトロピカルなカクテルを持って来た。オレたちはグラスを持った。

オレ
「じゃー乾杯^^」

間島
「よき日に乾杯^^」

そしてブランデーセットを滝井さんが用意してくれた。

間島
「LINDAの新しい店なんですね?」

オレ
「9月の末にオープンしたばかりなんだ^^」

間島
「ミナミとはまた違ったフインキでいいですね^^」

オレ
「そーだな」

間島
「この世界でもムーさん実力者ですもんね!」

オレ
「なんだそれ?(笑)」

間島
「横山君が言ってました。うちのカンパニーはどんどん大きくなるって」

オレ
「そっか」

何人かの客がギターに合わせて歌っていた。どれもこれも選曲は歌謡曲ではなくて、それなりにシブイ歌を歌っていた。もしかしたらオレよりうまいのではないか?と思うやつも居た。

間島
「音楽のセンスがいい人ばかりが歌ってますね」

オレ
「うむ。マケソーだ(笑)」

一通り終わったのか、ギターを置いて賀川はオレたちのところへやってきた。

賀川
「めずらしいですね」

オレ
「たまには^^紹介するようちのバンドメンバーの間島だ」

間島
「初めまして、間島です。ムトーがお世話になっているようでありがとうございます。」

オレ
「なんだ?」

賀川
「こちらこそ、ムトーには色々世話になってる賀川です。よろしく^^」

オレ
「むむむ・・・」

賀川
「じゃームトーオレは休憩に出てくるから、後は自分でやってくれ(笑)」

オレ
「あー了解(笑)」

そう言って賀川は店を出た。

間島
「もしかして今の人、ムーさんの先輩ですか?」

オレ
「ん?あーそうなんだ。よくわかったな?」

間島
「ムーさんを呼び捨てにできる人はそうはいませんから」

オレ
「そっか(^。^;)」

間島
「何かおかしかったですか?」

オレ
「いや、別に」

お前も今、「ムトーがお世話になっているようで」なんてナマイキな事言ったじゃないか!とは言えなかった。(笑)もしかして間島はオレがいないところでは、オレのことをそんな風に言っているのだろうか?まー同じバンドメンバーだから、そういう言い回しでもおかしくはないが、周りは誤解するだろうなーと思った。

間島
「ムーさん?私の歌、ギターできます?」

オレ
「まーできなくはない」

間島
「じゃー歌いましょうよ。ムーさんは昨日やったやつ歌って?」

オレ
「あーいいけど」

オレと間島はそれぞれ1曲づつ歌った。オレの歌の時には間島がしっかりとコーラスを入れて見事に決まっていた。そして多くの客から拍手をもらった。

間島
「あー気持ち良かった!(笑)」

オレ
「それは良かった(笑)」

間島
「昨日の3人のユニットも良かったですよね」

オレ
「ん?」

間島
「浜田さんとムーさんのギターに私が入る。ミニマムユニットとしてやってけそうですよ^^」

オレ
「そーだな(笑)」

間島はご機嫌で話している。あえて違う意見を言う必要もない。今日は彼女が楽しく過ごせることを目的にした日なのだ。そしてそういう風に過ごすことはコレまでにはなかった。同じ仲間として音楽をやっていく以上これからもあまりないだろう。

その後、賀川が戻ってきて客のリクエストに応えていたが、どれもこれも出来のいい歌ばかりで、もしかしたら他の客は遠慮しているのではないか?と思った。

オレ
「間島。デュエットするか?」

間島
「えっ?何を歌うんですか?」

オレ
「銀座の恋の物語♪^^」

間島
「本気ですかー?(笑)」

オレ
「おう^^」

オレは賀川にリクエストした。前に出て間島とふたりで歌った。まるで宴会芸でもするように情感たっぷりにアクションをし、客に笑われながらもふたりで3番まで歌った。

オレ
「どうぞ皆さんも遠慮しないで歌謡曲をどんどんリクエストしてください」

と余計なことを言って席に戻った。(笑)

間島
「そういうわけだったんですね!」

オレ
「まーなんでも逆らいたくなる性分だから^^」

席につくと、滝井さんがフルーツの盛り合わせを持ってきてくれた。

滝井
「ムトーさんならではですね。気を使っていただいてありがとうございます。^^」

オレ
「ただの気まぐれですから(笑)」

間島
「ごちそうになりまーす^^」

それからも客のリクエストがあったりして、オレと間島は何曲か歌った。まるで掛け合いのように間島も冗談を飛ばしウケた。

オレ
「いい酒を飲んだせいか、すっかり酔っちまったよ^^それにしてお前強いな?」

間島
「ほんと美味しいお酒ですね^^」

オレ
「さて、そろそろ帰るか」

間島
「まだダメです」

オレ
「ん?そろそろ女の子はちゃんと家に帰る時間だ^^」

間島
「家には今日は帰らないって言って出てきてますから」

オレ
「ん?友人の家にでも行くのか?」

間島
「・・・」

オレ
「なー間島。今日は本当に楽しかったよ^^」

間島
「それは私のセリフです。こんなに楽しくて嬉しくて泣けてきそうです」

オレ
「ははは・・・」

お前はイイオンナだよ。時々皆の前でまるで自分の女と誤解されるような対応をするのも、何処かでそんな気持ちが働いてオレがお前に甘えているのかも知れない。だから・・・

オレ
「そうだ。月に1度ぐらいはふたりでこうして遊ぼう^^」

間島
「本当に?」

オレ
「うん。約束する^^」

間島
「じゃー今日は大人しく帰ります(笑)」

店を出て通りを歩く間、安全を考えて腕を組んだ。タクシーを拾って、間島の家の前まで送って行ってからオレは店まで戻った。ちょっと酔って、穏やかな気分で店に入ると・・・とんでもない事件が起こっていた。( ̄□ ̄;)


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