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ロッド・スチュワート

アトランティック・クロッシング


ロッド・スチュワート 75年リリースのアルバム「アトランティック・クロッシング」が世界的に大ヒット!中でもセイリングはその後数年に渡って根強い人気がありました。ジャケットデザインも秀逸で、Mellow Beachの4階から5階にあがる階段の壁面には、このジャケットの絵が大きく描かれていた。

78年にはアイム・セクシーがうちのディスコでもバンバンかかってました。^^そして新しい店のネーミングは、マギー・メイからとって短く「Maggie」となりました。(笑)
78年11月PART3---------------

滝井
「ムーさん。大変です。松井さんらが・・・」

オレ
「どうした」

オレは要領を得ない滝井の話をろくに聞かないまま、店から100メートルと離れていないディスコ「バンブーハウス」に走った。店の外にはうちの人間を含めて数十人が怒号をあげ対峙していた。

オレ
「お前ら何やってんだっ!」

松井
「ムーさん。沙耶ちゃんが殴られました」

オレ
「何?」

道の端に前田に抱きかかえられるように沙耶は居た。松井の隣で座り込んでいる田川・・・

オレ
「田川、どうした」

田川
「あいつらが沙耶ちゃんを」

田川も暴行を受けているようだった。状況がほとんどわからないままオレは沙耶の方へ行った。

オレ
「誰に殴られた?」

沙耶
「・・・」

怯えるように沙耶は指をさした。オレはその指の先に居る人物のところへ行った。

オレ
「SPEAK EASYのムトーです。」

オレは軽く頭を下げた。相手が鷹揚に何か言いかけた瞬間、オレはそいつを殴っていた。ケリを入れ倒れた相手に尚もケリを入れようとした瞬間、横からタックルを食らった。それが合図のように問答無用で乱闘が始まった。

「お前らどこで暴れとんじゃー」

「やめんかコラー」

声のする方をみると、木刀らしきものを持った男が3人・・・新手が出てきたと思い。オレはそのひとりに飛びつき木刀を奪おうとした。

オトコ
「ムトウさん。オレです。高橋です。」

一番後方に居た男がそう叫ぶと、前に出てきた。すぐには誰かわからなかったが・・・この間、満さんと一緒に居た男だということを思い出した。

オレ
「・・・」

高橋
「とりあえず、引いてください」

オレ
「わかった」

周囲をみると、まだやりあってるのが居た。

オレ
「おい。もうやめろ」

まだ暫くもみあっていたが、松井にそれらを終わらせ店に戻るように指示した。高橋は相手と何やら話をしていたが、オレの方へやってきて、とりあえずオレにも店に戻るようにと言った。そこに長居する理由もなく、また見物人も少なからず居たので警察がやってきてもやっかいだと判断して引き上げた。

オレ
「ちゃんと見せてみろ」

沙耶
「・・・」

沙耶は口元に当てていたオシボリをとってオレに見せた。口元が腫れていた。

オレ
「それほどでもなかったな^^」

沙耶
「ムーさん。私・・・」

オレ
「めんどうかけやがって(笑)」

松井、前田、田川らから詳しい事情を聞いた。一番最初に田川が動いたようで、彼の説明によると

沙耶からMellow Beachに電話があり、オレを呼んだらしいがオレがいないとわかると田川に「助けて、バンブーハウスに居る」と言った。

電話を受けた田川がすぐに店を飛び出した。1Fに居た前田にすぐにオレに知らせるように言ってそのままバンブーハウスにかけつけ・・・店内のボックス席に取り囲まれるように座っていた沙耶を見つけた。強引に連れ出そうとして揉みあいになり、擁護する店の連中とも揉めた。

逃げ出そうとした沙耶をオトコが手を出し、それを見て田川が暴れだした。心配してかけつけた前田と松井が止めに入り前田が沙耶を連れだした。松井は田川を助けようと散々そこで暴れながら田川を連れ出した。同時に店の連中も外に出たが、その時には嶋本以下のスタッフも応援にかけつけていたようだ。

そして、そのタイミングでオレが現れたと・・・

沙耶を殴った相手はどうやら店のオーナーの弟のようで、評判のよくないN興行の専務らしい。K芸能の高橋氏とどういう関係かは未だわからなかった。

オレ
「田川、すまなかったな」

田川
「いえ、オレ打たれ強い方ですから大丈夫です」

オレ
「他にけ怪我人は?」

松井
「皆たいしたことありません(笑)」

前田
「ムーさんも顔、冷やした方がいいですよ^^」

オレ
「ん?そっか」

オレはフロントの壁際で自分の顔をよくみた。沙耶以上に口元が腫れているのがわかった。

松井
「ところでさっき止めに入った連中・・・何者です?」

オレ
「たぶんK芸能の連中だ」

松井
「えっ!あのヤクザの」

オレ
「この件はオレ個人の問題として対処するからそのつもりで居てくれ!それから勝手にN興行の連中とこれ以上関わらないように」

松井
「でも・・・大丈夫ですか?」

オレ
「後できっと呼び出しが入るだろうけど心配ない。だから前田は他の連中にはよく言っといてくれ、それから・・・個人的な事情で騒がせて、スマン。」

待つのも面倒なので、オレはK芸能の事務所に電話をいれた。電話に出た相手に名前を告げるとすぐに高橋氏が電話口に出た。少し話してオレは店を出た。

振り返ると、松井が後ろにいた。

オレ
「ひとりで大丈夫だ(笑)」

松井
「オレは外で待ってますから」

オレ
「ったく」

K芸能の事務所はバンブーハウスの隣だった。少し奥まったところにあるビル。オレはインターフォンを使い名乗った。すぐに中に通された。高橋氏と他に2人、そしてN興行の専務とやらも居た。

高橋
「ムトーさん。事情は大体わかりました。」

オレ
「そうですか・・・女に暴力を奮って攫おうとした」

高橋
「それで・・・信田専務が謝りたいというので、お呼び立てした次第で」

信田
「あんたのところの身内だと知らなかったんだ。申し訳ない」

オレ以上に腫れた顔。憮然としながらもオレの方に視線を向け観念したような態度で信田はオレに頭を下げた。

オレ
「これからは気をつけてくださいよ!」

高橋
「これを機会にどうぞ仲良くしてください」

オンナを殴るようなヤツとは仲良くできない。オレはまだ信田を睨みつけていたが・・・

オレ
「高橋さん。ご面倒をかけて申し訳ありませんでした」

きっとN興行ともそれなりの付き合いがあったにも関わらず、信田を説得しオレに頭を下げさした努力にお礼を言った。

高橋
「いえ、そんな風に言われても困りますが・・・できたらコレはなかったことでお願いできますか?」

オレ
「オレもその方が助かります」

「なかったこと」それはきっと満さんの耳には入れて欲しくない。という事だったが、それは逆にオレの方からお願いしようと思っていたことだった。良くも悪くもそういう経緯を満さんや由紀が知ると、益々ややこしくなるのは目に見えていた。満さんには暫くたってから高橋氏にお世話になったことを伝えようと思った。

オレ
「じゃー失礼します」

軽く頭を下げて事務所を出た。松井はすぐには寄ってこずにオレの後ろにつきながら、周辺に気を配っているようだった。

店の前には前田は立っていた。

前田
「お帰りなさい」

オレ
「うん」

松井
「もう大丈夫みたいです」

店に入り、表の照明を消しクローズする用意を指示した。

オレ
「あのバカ(信田)が侘びを入れてきた」

松井
「へーよく素直に謝ったもんですね。店の中ぐしゃぐしゃなのに(笑)」

前田
「K芸能が謝らせた?」

オレ
「さー?オレは睨みつけて出てきたけどな・・・」

前田
「それにしても・・・」

松井
「沙耶ちゃんかわいそうだけど」

オレ
「お前らにも迷惑をかけたな」

前田
「いえ。相手の方がけが人多いでしょうし」

松井
「実質的には、うちの勝利だ^^」

オレ
「だけどコレ以上話を大きくするなよ」

松井
「了解です」

前田
「でも、久々の大乱闘でしたね^^」

松井
「中座事件以来だ(笑)」

オレ
「スマン(笑)」

SPEAK EASYはもうクローズするように言って4Fに上がった。沙耶はMellow Beachのカウンターに座って居た。田川がカウンターの中に入っていた。

オレ
「田川、沙耶を助けてくれてありがとう」

田川
「いえ、たまたまオレが電話を受けたから・・・」

オレ
「すまなかったな」

田川
「前田さんや松井さんならもっとうまくやれたはずだと思うと、オレこそすみません」

普段は大人しい田川が、真っ先に飛び出していったことに少なからず驚いた。これからは少し考えを変えなくてはと思った。そしてMellow Beachもクローズするように頼んで、オレは沙耶を連れて帰った。

オレは自分の部屋には行かずに、沙耶の部屋に入った。

沙耶
「ごめんなさい。。。」

オレ
「ビールあるか?」

沙耶はキッチンへ行きバドワイザーを持ってきた。オレはソファに座りプルトップを引き一気に半分ほど飲んだ。正面をみると、オレのシャシン・・・

オレ
「その顔じゃ暫くシゴトできないな?(笑)」

沙耶
「ムーさんの顔も腫れてる」

オレ
「オレのは勲章みたいなもんさ^^」

沙耶
「怒ってないの?」

オレ
「怒ってるさ(笑)」

沙耶
「嬉しかった」

オレ
「ふんっ」

沙耶
「もう2度と勝手なことしない」

オレ
「ちょっと来い」

沙耶はオレの隣に座った。オレは沙耶の怪我の具合を見るように顎を持ち上げた。そしてキスをした。沙耶はそのままオレに抱きついてきた。暫くそうしていたが・・・

オレ
「ここまでだ^^」

沙耶
「・・・」

オレ
「ほんとに気をつけてくれよ」

沙耶
「好き」

オレ
「ああ。オレもお前が大好きだ。お前がもっとひどい目にあってたらと思うと、ぞっとするよ」

沙耶
「あームーさん。。。」

オレ
「エッチはしないぞ」

沙耶
「いや」

オレ
「その代わりキスはいっぱいしよう^^」

沙耶
「・・・」

オレ
「痛いキスだな」

沙耶
「うん」

沙耶の腫れている口元を見て抱いていると、強烈に性欲が刺激された。少し乱暴に沙耶を犯したくなった。オレは理性を取り戻す努力をして自分の部屋に戻った。浜田と長居が先に戻っていたが、騒ぎは知らないようだった。隠すつもりはなかったが、オレの顔を見て何かあったと察したようだ。

浜田
「ケンカか?」

オレ
「あーちょっと酔っ払いとな(笑)」

長井
「えっムーさんケンカしたんですか?」

オレ
「殴られたので、逃げ帰ってきた(笑)」

長井
「気をつけてくださいよー」

浜田
「・・・」

クラブの連中はオレがケンカをするタイプじゃないと思っているのだろう。だが、浜田は高校の頃からの付き合いだからオレのことをよく知っていた。そして店でのオレの実態も知っている。計るようにじっとオレを見ていたが、長井の前では何も言わなかった。

浜田
「この選曲で行こうと思うんだが?」

浜田が差し出したファイルを受けとった。今週のLIVEのスケジュールと楽曲のタイトルが書かれていた。

オレ
「オッケー^^オレもボイストレーニングしているし、今週は頑張るぞ!(笑)」

浜田
「斉藤も見に来ると言ってた」

オレ
「そっか!じゃー何曲かヤツにもやらせようぜ」

長井
「サプライズですか?」

オレ
「ステージからいきない声かけてやろうか?」

浜田
「それ、面白そうだな(笑)」

口元の痛み、そして激しい頭痛・・・それでも彼らと音楽の話をしているときは、楽しい時間だった。

翌日、念のために沙耶を病院に連れて行った。全治1週間の打撲症という診断書も貰った。オレは医者には診てもらわず、サングラスをかけ口元に大きな絆創膏を貼って診察室の前のソファで待っていた。

オレ
「看護婦さんたち変な顔してたな?」

沙耶
「うん。なんでだろう?」

オレ
「きっとオレたちが痴話ケンカでもしたと思ったんだろう(笑)」

沙耶
「うそー(笑)」

オレ
「オレの方をちらちらと見て不審がってた」

沙耶
「えーーーじゃー私が殴ったと思われてたの?」

オレ
「たぶんそうだろう(笑)」

沙耶
「ひどーーーい^^」

オレ
「まっこんな顔ではあまり出歩かない方いいな」

沙耶
「はぁ〜い」

それから数日間、沙耶は顔の腫れが治まるまでオレの部屋には来なかった。オレは毎朝沙耶の部屋へ様子を見に行っていた。これまで通り元気そうな沙耶だったが・・・表面的な穏やかさとは裏腹に沙耶は大きな決断をしていた。

沙耶
「ムーさん」

オレ
「ん?」

沙耶
「東京に引越すことにした」

オレ
「えっ!」

沙耶
「向こうでいっぱいモデルのシゴトするの」

オレ
「そう。。。」

沙耶
「キョーコさんの家の近くのマンションに住むの」

オレ
「・・・」

沙耶
「ダメ?」

オレ
「いや」

沙耶
「シゴト頑張るっ」

いきなり頭を殴られたようなショックだった。沙耶はいつの間にそんな事を・・・

沙耶
「いつまでもムーさんに甘えていられないし^^」

オレ
「・・・」

沙耶
「今度はキョーコさんに甘えちゃう(笑)いいでしょ?」

オレ
「ああ」

沙耶
「今までありがとう」

オレ
「いつだ?引越すの」

沙耶
「来週・・・ムーさんのLIVE見たら東京へ行く」

オレ
「そっか」

沙耶の頬には涙が・・・それでも無理に笑顔をつくってそう言った。オレは必死で我慢した。今この場でお前を犯したら、出ていくのを止めるか?オレはサングラスをかけ「仕事に行く」と言って沙耶の部屋を飛び出した。

マンションを出て歩いた。すぐに前に住んでいたマンションが見えてきた。1Fの喫茶店。なんとなく入った。

オレ
「アメリカンひとつ!」

ウエイトレス
「はい^^」

引越してからここへは来ていなかった。何故引越したんだろう?いつかはこうなる事がわかっていながら・・・結局オレは沙耶を傷つけただけじゃないのか?そして沙耶が居なくなる。オレは・・・どうしたらいいんだ?

4F事務所

横山
「リニューアルの見積もりですが、アレでよければ発注したいと思いますが?」

オレ
「うん」

横山
「工事開始はいつ頃になります?」

オレ
「ん?」

横山
「クラブ冴子のリニューアルですけど・・・」

オレ
「あーそうだな。日にちは少し待ってくれ」

横山
「はぁ〜」

オレ
「ところで・・・キョーコの連絡先わかるか?」

横山
「・・・はい」

横山はブリーフケースから手帳を取り出して、書き写したメモを渡してくれた。それには住所と名前、電話番号が書かれていた。

オレ
「田村京子って名前なのか」

横山
「はい」

オレ
「最近、連絡とったか?」

横山
「数日前に電話がありました」

オレ
「で?」

横山
「ムーさんの近況を伝えました」

オレ
「ケンカの事言ったのか?」

横山
「すでにキョーコさん知ってました」

オレ
「そっか」

横山
「最近また歌いだした事も知ってました」

オレ
「・・・」

オレは事務所を出て誰も居ないMellow Beachへ上がりキャッシャーから電話をかけた。

キョーコ
「はい。田村です」

オレ
「・・・」

キョーコ
「田村ですが?」

オレ
「ムトーです」

キョーコ
「ユーイチ!!!」

何年かぶりに聞く懐かしいキョーコの声・・・胸が詰まった。

オレ
「沙耶の事・・・頼む」

それを言うのが精一杯だった。そして電話を切った。横山が階段を上がってきた。

横山
「言い忘れてたことがありました」

オレ
「・・・」

横山
「キョーコさんもうすぐ子供が生まれるそうです」

オレ
「バカヤローなんで早く言わない!オメデトーを言えなかったじゃないか(笑)」

結婚すれば子供もできる。そんな当たり前のことに少なからずショックを受けた。そして何かがオレの中で音を立てて壊れていった。

横山
「ムーさん仕事サボって飲みに行きませんか?オレが奢りますよ^^」

オレ
「言ってくれるじゃねーか!よし行こう^^」

それでもSPEAK EASYのオープン準備、Mellow Beachのオープン準備などを手伝い、前田、松井、田川らと簡単に打ち合わせをしてから横山と二人で店を出た。

7時・・・

ラウンジ「キャッツ」

ママ
「いらっしゃいませ」

オレ
「どーも^^遊びにきました」

ボックス席に付くとこの間のホステスがオレの隣に座りオシボリを広げてた。もうひとりのホステスが同じように横山の隣に座る。ウエイターがオーダーをとりにきた。オレはブランデーのボトルとジン・トニックを注文した。

ママ
「あら、いいのよ川辺さんのボトルがあるから^^いつでも飲んで?って言ってたし」

オレ
「いえ、今日はこいつの奢りですからいいんです(笑)」

横山
「美味しいブランデーお願いします。^^」

オレ
「ん?何処かで聞いたセリフだな?」

横山
「そーでしたっけ?」

オレ
「ったく(笑)」

ママを含めて5人で飲んで騒いだ。どっちが楽しませているのかわからない状態で、オレははしゃぎ横山も合わせていた。30分ほどそこで過ごした。

オレ
「さてと、次行くか?」

横山
「いいですねー^^」

ママ
「えっもう?」

ホステス1
「ムトーさんもう少しいてくださいよー」

オレ
「今日は飲みまくるんだ^^」

ママ
「よほどいいことがあったのね?」

オレ
「そう。いいことだらけの日なんだ^^」

横山が支払いをしようとした。オレはそれを遮り、ここはオレの遊び場所だからといってオレはカードで支払った。そして次の店、外園店長が居る店に行った。

外園
「これはこれは、お忙しいところよくいらっしゃいました(笑)」

オレ
「嫌味だなー(笑)」

外園
「忘れられたのかと思ってたよ^^」

横山を紹介し、ボックス席についた。小さな店だったが、ホステスがひとり付いた。開店祝いの花は贈っていたが、店に入ったのは今日が初めてだった。ここでもブランデーのボトルを注文した。

ホステス
「お久しぶりです」

オレ
「ん?」

ホステス
「やっぱり覚えてません?」

オレ
「えーーーとっ!すみません(^。^;)」

外園
「おい、何だ?昔誘惑した女を忘れたのか?」

ホステス
「以前に、ミルクホールで助けてもらいました」

オレ
「もしかして・・・趣味の悪いネクタイくれた?」

ホステス
「ひどーい^^思い出してくれました?」

外園
「そっか、まだ手をつけてなかったか(笑)」

ホステス
「普通あれだけ通ったら誘ってくれますよねー」

横山
「当時はこの人、「オンナ嫌い」の硬派でしたから^^」

オレ
「今はダボハゼのように直ぐに食いつくけど^^」

ホステス
「私も今はラブラブの彼が居ます^^」

オレ
「世の中うまくいかないことばかりだなー( ̄^ ̄)」

暫くすると、ギター弾きが入ってきて、演奏を始めた。客はオレたち以外に2組、それぞれがリクエストして歌っていた。

ホステス
「なんか歌って下さい^^」

オレ
「オレは音痴だからダメ(笑)歌好きな後輩がうずうずしてる^^」

ホステス
「じゃー横山さん歌ってー^^」

横山
「ムーさん。(笑)」

オレ
「歌えー」

音痴な横山は宴会芸のノリで、「与作」を歌った。ひどく顰蹙を買いながらも大笑いさせながら1曲歌った。

オレ
「じゃー次行くか?^^」

横山
「ムーさんハシゴ好きだったんですね(笑)」

そして、LINDA CLUBへ行った。すでに満席で知り合いが何組か来ていた。オレは愛想を振りまきながらカウンターに座った。

オレ
「いやー流行ってるなー^^」

関川
「ずいぶん出来上がってるなー^^」

オレ
「まだまだこれからだ^^」

関川
「ご機嫌だなっ!何かいいことでもあったのか?横山」

横山
「さぁ〜?自棄酒だと思いますけど(^。^;)」

関川は「クラブ純子」の清水さん直伝のジン・トニックをふたつ置いた。旨いジン・トニックだったはずだが、すでに酔っているオレにはほとんどわからなかった。

オレ
「沙耶が東京へ引越すんだ」

横山
「・・・」

オレ
「キョーコの家の近くだそうだ」

横山
「さっき聞きました」

オレ
「ん?」

横山
「キョーコさんからすぐに折り返しの電話がありました」

オレ
「そっか」

横山
「沙耶の事頼む!って電話が切れたって」

オレ
「ふんっ」

横山
「3年ぶりなのに・・・って」

オレ
「他に用はない」

横山
「ムーさん」

オレ
「うるせー」

横山
「言わせてください」

オレ
「・・・なんだよ」

横山
「オレ、絶対ムーさんはキョーコさんと一緒になると思ってました」

オレ
「今更何を・・・(笑)」

関川がオレの前の空になったグラスを下げて、ブランデーの水割りを置いた。オレはすぐにそれを口にした。

横山
「関川さん。ムーさん初めて彼女の家に行くのに、オレを連れていったんですよ」

関川
「なんだ?いつの話だ?」

オレ
「古い話だ」

横山
「オレ、キョーコさんやおかーさんの前で酔っ払って騒いで眠ってしまったんです」

関川
「ほー気遣いの横山にそんな失敗があったのか?(笑)」

横山
「それ以来、3人でよく遊びました^^」

関川
「3人でか?(笑)」

横山
「それなのにムーさん突然音信不通で3ヶ月も行方不明になって」

オレ
「(笑)」

横山
「ミルクホールで働いていたんです」

関川
「その辺りからはオレも知ってる^^」

横山
「キョーコさん毎日アルファにきて連絡待ってました」

関川
「あの頃はムトーも大変だったからな」

横山
「ムーさんが学校に現れたって聞いてキョーコさんに伝えました。そしたらすぐにそこへ行くって言い出して・・・」

オレ
「・・・」

横山
「キョーコさん怒りもせずに平気を装って、ムーさんに会えたことを喜んで・・・」

オレ
「もういいよ横山」

横山
「・・・」

オレ
「おい。お前が泣くことないだろう」

横山
「もう1度3人で海に行きたいです・・・」

オレ
「・・・」

横山はカウンターに頭を乗せて潰れた。(笑)お前、ずっとそんな風に思っていたのか・・・オレも沙耶のことを『妹』扱いしながら、沙耶にキョーコの影を見ていたのかもしれない。沙耶もそれに気付いていて耐えられなかったんだろうな。でもそれももう全部終わったよ。

そう思うと不思議なことにそれまで落ち込んでいたオレの気分は何故か晴れた。

関川
「ムトーこいつ変なやつだな(笑)」

オレ
「ったく。バカヤローだ(笑)」

関川
「大バカヤローはお前だムトー」

オレ
「へっ!そーか?」

関川
「もっともリョーコさんの件でオレにも責任の一端があるけどな・・・」

オレ
「(笑)」

関川
「リョーコさんもイイオンナだったよなー」

オレ
「なんだよお前まで(笑)」

関川
「それにしても罪なヤツだ」

オレ
「ん?オレだって、それなりに傷ついてるんだけどなー」

関川
「そーかも知れんな(笑)」

そして潰れた横山を連れて帰り、オレの部屋で寝かせた。そしてオレは珍しく浜田や長井と朝まで飲んだ。


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