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ディア・ハンター


1979年3月公開
主演ロバート・デニーロ、メリル・ストリーブ
1960年代末期におけるベトナム戦争での過酷な体験が原因で心身共に深く傷を負った、3人の若きベトナム帰還兵の生と死、そして友情を描いている。主人公たちの故郷であるペンシルベニア州の田舎町におけるゆったりと流れるようなタッチから一転して、戦場における壮絶な心理描写に切り替わる
デニーロが友人に向かって叫ぶように「愛してるぞー」というところだけが何故か強く印象に残っている。そして、この頃から博愛主義が加速して大変なことになっていくんですけど(笑)映画は故郷でウロウロするシーンが結構長いのでもう少し削ってもいいのではないか?などと後になって思いましたけどね。^^

郷愁を誘うちょっと哀しげなテーマ音楽「カバティーナ」がいいですねヾ(^o^)
1979年5月PART2------------

オレ
「お茶ですけど、どうぞ」


「ありがとう。ムトー君がここに居ても仕方がないのよ」

オレ
「まーでもヒマですから」


「Mellow Beach忙しいんでしょう?」

オレ
「えーおかげさまで^^」


「何があってもムトー君たちはそのままで頑張ってね」

オレ
「社長に限って何かあるはずありませんよ^^」

昨日の早朝、「社長がトイレで倒れた」と社長の奥さんから連絡があった。救急車で搬送され、再度そこから連絡をもらい駆けつけた。病名は「脳梗塞」意識不明の状態が続いており、今朝から難しい手術が行われていた。


「ムトー君は若いのに律儀ね」

オレ
「いやーここに居ても何の役にも立ちませんけど(^。^;)」


「でもこれで主人のオンナ遊びも終わりね」

オレ
「・・・」


「手術が成功しても、何らかの障害は残るらしいの」

オレ
「そーですか」

それから暫くして、高校生の男の子と中学生の女の子がやってきた。社長の子供たちだった。奥さんは「何かあったら知らせるから」と言って子供たちと様子を見守る事になった。オレは病院を出た。

15時・・・

4F東洋産業事務所

オレ
「まだ手術中ですが、奥さんとお子さん方が傍についているのできっと大丈夫でしょう」

幸村支配人
「最悪の場合の想定はしておいた方がいいかも知れませんね」

オレ
「業務以外の手が必要な場合は、うちから人を出すつもりです」

経理事務員
「私たちはどうすれば・・・」

オレ
「社長の奥さんからは、何があってもこれまで通り業務を続けて欲しいと言われてますので心配いりません。それと大きなお金の出し入れは、一応オレに任されました。もっともその都度奥さんに報告をしますけど、それも社長の復帰までのことなので、よろしくお願いします」

東洋産業は社長のワンマン会社なので、社長不在だと経理に支障がでる。その為オレがその代わりを奥さんから求められた。毎日12時からオレと横山のどちらかがここに出ることを伝えて簡単な打ち合わせを終わった。

4FBPC事務所

横山
「一応、ムーさんが東洋産業の社長代理って事でいいんですよね」

オレ
「そんな大げさなものじゃない(笑)」

横山
「取引先なんかはそのあたりの事を確認してくると、経理事務員の首藤さんが言ってました」

オレ
「んーーーそういう問題もあるのか」

横山
「その線で対応します」

ドアがノックされもうひとりの事務員の真木さんが入ってきた。

真木
「EV前に変な人が・・・Mellow Beachの責任者を出せと」

横山
「見てきます」

大きな声がして、こっちにやってくる気配がした。そして静かになった。応接室にでも入ったのだろう。

横山
「マリーが以前に居た店のママとややこしそーな男がひとり。一応応接室に通しましたけどどうしましょう?」

オレ
「オレが話を聞く」

それまでの応接室を一時マリーらの控え室にしていたが、控え室を少し広いスペースにつくったので、これまでの応接室が復活していた。横山は珈琲を2つ用意してオレと一緒に応接室に入り、それを客に出すと応接室を出た。

オレ
「Mellow Beachの責任者のムトーです」

オカマママ
「知ってるわよ!うちの店にきてうちの子たちを引き抜いたでしょ」

オレ
「そちらの方は?」


「元宮です。ママが立ち会って欲しいというのでね」

年齢は30前後、どこかの組関係かも知れないフインキだった。話の成り行きによっては揉めるかも知れないと思った。

オカマママ
「一体どういうことよ!うちの子たちを黙って引き抜いて!」

オレ
「引き抜いた?」

オカマママ
「最初はマリーそしてサチにジュリーその後は、ナオにナミまでおかげでこっちは商売に大きな支障きたしてるんだから」

オレ
「引き抜いた!というのは事実じゃないですね。うちの店は「マリー一座」と契約してショーをやってるだけです」

オカマママ
「あんたがマリーとつるんでいるのはわかってんだよ」

オレ
「おっしゃる意味がよくわかりませんけど、どうしろと?」

オカマママ
「この世界の仁義に反するんだよ。落とし前つけてよ」

オレ
「クビにしておいて落とし前ですか?」

オカマママ
「クビになんかしてないわよ!」

「愛の花園のオカマママ」・・・どうやらマリーがマスコミでも取り上げられ一躍有名になったことで、面白くないようだ。そしてうちに文句を言って、金でも出させようというつもりなのだろう。隣の男は最初に名前を名乗っただけで、黙って事の成り行きを見ていた。

オレ
「そちらはマリーを一方的に解雇したんでしょう?」

オカマママ
「あの子がルール違反をしたから謹慎処分にしたのよ!」

オレ
「マリーはクビになったと言ってましたよ」

オカマママ
「だからクビにしてない!って言ってるだろ」

オレ
「給料日に給料も支払わずに?」

オカマママ
「次の日に払うつもりだったわよ」

オレ
「マリーの給料は未払いのままで、それにサチやジュリーにも法外な罰金を課し、結果彼女らにも給料を払っていない。もちろんナオやナミにも・・・」

オカマママ
「それは・・・」

オレ
「そして彼女らはマリーをクビにした時にその場に居合わせていたんですよ」

オカマママ
「それは内輪の話なんだから・・・あんたに関係ないでしょ!!!」

オレ
「関係ない!とおっしゃるんならどうぞお帰り下さい。」

オカマママ
「もうっ!なんとか言ってよ元宮さん」

元宮
「マリー一座の契約先に文句を言っても始まらないな」

オカマママ
「だからつるんでいるんだって!」

元宮
「どうなんですかね?」

オレ
「いいがかりです。」

しばらく男と睨みあった。男は視線を外して隣のオカマママの方を見て

元宮
「どっちにしても、そんなに給与の不払いがあったんじゃーどうしようもないな」

オカマママ
「そんな」

元宮
「それにこの人のバック・・・大きいところがついてるみたいだし諦めた方がいいよ」

オカマママ
「なんだよ!みんなで私をオカマだと思ってバカにして!覚えとけよ!」

オカマママはそう言って荒々しく応接室を出て行った。

元宮
「私、一龍会の元宮って言うんですけどね。あの店から守代とってる関係で頼まれてついてきたんですけど、あんたのところだとは思いませんでした」

オレ
「私、一龍会さん知りませんけど?」

元宮
「そうでしょうね。2次団体の枝のそのまた枝ですから」

オレ
「どこかでお会いしました?」

元宮
「上に連れられてギャラクシーで・・・そん時、K芸能の高橋さんとそして本家の人と飲んでるところをちらっと見て、ホステスに聞くと何でも「特別」なお客さんだっていうし覚えてたんですよ」

オレ
「そーですか。もう関係ないんですけどね」

元宮
「それにしてもこの件はお話にならない(笑)」

オレ
「すみませんね。」

元宮
「それじゃーオレも帰ります」

オレ
「お疲れ様でした」

元宮という男もそれで黙って引き上げた。ミナミは色んな組織が小さく入り組んだ形で共存している。SPEAK EASYもトラブル防止用に社長の知り合いのところに毎月守代(ミカジメ料)を払っている。店でその筋のトラブルがあれば、そこへ連絡すれば大抵の話はつくが、今回のマリーの件はあくまでもカンパニーそれもオレ個人の関わりだったのでそれを利用する気はなかった。当然ながらK芸能との関係もこれ以上深めるつもりは毛頭なかった。

ドアがノックされ田川と横山が入ってきた。

田川
「マリーさんが心配してます」

オレ
「じゃーちょっと呼んできてくれ」

田川
「はい。こじれそうですか?」

オレ
「いや、ものわかりのいい人で助かった。(笑)」

田川
「そうなんですか?」

オレ
「心配ない^^」

田川
「気をつけてくださいね。マリーさん呼んできます」

横山
「全部録音できてます」

オレ
「使うことはないだろうと思うけど(笑)」

いつの間にか、田川も松井や前田が言うような事を言った。(笑)そしてすぐにマリーは応接室に入ってきた。

マリー
「大丈夫?田川君は心配ないって言ってたけど」

オレ
「あーまったく心配ない。(笑)」

マリー
「やくざ連れてやってくるなんてどういう神経してるんだろう」

オレ
「マリー一座が売れているのを妬んだだけだ」

マリー
「向こうがひどいことをしたのに」

オレ
「もう来ないだろうから、心配ない」

マリー
「ごめんね。ムーさんにばっかり迷惑かけて」

オレ
「そんなこといいさ^^それより今日取材があるんだろう?」

マリー
「うん。TV局がくるとか言ってた」

オレ
「そっか^^ガンバレー(笑)」

ナオとナミが加入したことによってショーのバリエーションが増え、それまで1ステージ15分だったのもが20分強になった。それに伴いフィナーレの演出もより多彩になり会場のテーブルをそれぞれが回り挨拶する形となった。そして「Mary's Show」はパブリシティーもかけていたので、在阪TV局の情報番組からも一通り取り上げられていた。

17時・・・

◆SPEAK EASY

前田
「おはようございます。森本と梨田が来てます」

オレ
「おはよう^^カウンターに?」

前田
「はい。さっき横山から聞きましたけど?」

オレ
「うん。問題ない」

カウンターに行くとmar'sClub4年の森本と梨田が待っていた。彼らは平日の昼間もSPEAK EASYで浜田のギター練習にも参加しており現在のmar'sClubの筆頭だった。

オレ
「ちょっと着替えるからもう少し待っててくれ^^」

オレはカウンター脇から厨房前を通り更衣室へ入った。スーツを脱いでジーンズとTシャツ、薄手のスタジアムジャンパーに着替えた。おまけにベースボールキャップを被り彼らを伴って向かいの店、ゴーストタウンに行った。

◆ゴースト・タウン

丸山マネージャー
「一般客はどうしましょう?」

オレ
「基本的には前売りチケットなしのお客さんはすべて当日券扱いでいいと思います」

丸山マネージャー
「わかりました。もうすぐ音響担当が来ますので、ステージの詳細はその時に」

オレ
「じゃー後は、森本、梨田よろしくな^^」

今週の日曜にmar'sClubのLIVEがある。現役の4年と3年が中心となったバンドがいくつか出る。Mellow BeachがMary's Show用に改装されこれまでのように簡単にLIVEを行えなくなった。そして音響設備の充実しているゴーストタウンを利用することになった。

オレはバドワイザーの缶を片手に持って、少し離れたテーブルに近づいた。

晴ちん
「打ち合わせを終わった?」

オレ
「うん。オレは関係ないから(笑)」

晴ちん
「出ればいいのに^^」

オレ
「ははは^^もう世代交代で今の連中はmar'sの楽曲できないから」

一度ここでmar'sの解散後、復活LIVEをやったことがある。その時に晴ちんやバックバンドのベーカーたちも見ていた。ステージ上から斉藤を呼びドラムを除いた旧mar'sのメンバーで何曲かやった。そういえばそれを最後に沙耶は東京へ行ったんだった。

ベーカー
「ギターやってたのどうしてる?」

オレ
「浜田?アイツならクラブでギター弾きやってる^^」

晴ちん
「腕もいいし、見た目もいいのにもったいない。ティアに入ればよかったのに」

ベーカー
「その内、ムトーと一緒にプロになる気なんだろう^^」

オレ
「ははは^^」

晴ちん
「そうだ来週お兄い東京から戻ってくるよ!」

オレ
「ここでやるの?」

晴ちん
「たぶん。」

オレ
「楽しみにしとく^^」

桑名が本格的に活動するために新たなバックバンド「ティア・ドロップス」を編成し東京へ行った。その時に浜田が誘われていたのだが・・・アイツは明確な理由がないままそれを断った。その時はその理由を深く聞かなかったが・・・

暫く音楽の話をしてオレはひとりでゴーストタウンを出て事務所に戻った。


18時・・・

東洋産業の事務所。そこにはTVモニターが並び、それぞれの店の状況が映し出されている。1FSPEAK EASYのフロントに1台、ホールに1台。2F東洋サウナフロントに1台、リラックスルームに1台。そして今回Mellow Beachの改装にあたり正面に1台、ステージ前に1台を取り付けた。正面からの映像でステージの様子がわかり、ステージ前の映像で客の入り状況がわかるようになっていた。

普段はここに社長と経理事務員2人が常駐していたが、午後6時には事務員は帰り社長だけが7時ごろまで残っているのが3日前までの日常だったが・・・

横山
「おかえりなさい。連絡はまだありません」

オレ
「そっか」

Mellow Beachのモニターをみた。すでに満席状態だった。SPEAK EASYはホールをみてもフロアで踊っている姿とテーブルの一部しか見えないので全体の状況は把握しづらい。管理する立場でいうと、もう1台カメラをつける必要があると思った。

横山
「mar'sClubの『定演』今週ですね」

オレ
「4年だけじゃなくて今年は3年も頑張ってるようだ」

横山
「『定演』やって宴会やって、下の学年が増える。」

オレ
「オレなんか今の4年より下とはほとんど付き合いなかったからなー」

横山
「年々、しっかりしたのが居なくなってるように思います」

オレ
「ははは^^そうか!横山の目にかなうのはいないか(笑)」

横山
「やっぱりアパートがなくなって体育会系のコミュニケーションがないからでしょうね」

オレ
「アパートかー懐かしいなー^^」

外線が鳴った。横山が受話器をとった。「奥さんからです」と言ってオレに受話器を差し出した。

オレ
「ムトーです。はい。わかりました。お疲れ様でした」

受話器を横山に返した。

オレ
「今手術が終わって、とりあえず成功したらしい」

横山
「長時間の手術だったんですね。」

オレ
「意識が回復して、問題はどの程度の障害が残るか?」

横山
「とりあえず最悪の事態は回避できたわけですから一安心ですね」

オレ
「そーだな^^」

横山
「後で幸村さんにはオレから伝えときましょうか?」

オレ
「うん。頼む」

横山
「ムーさん。オレが残りますから今日はもう上がったらどうです」

オレ
「そーだな。じゃーちょっとMaggieにでも行ってくる」

横山
「了解です」

◆Maggie

松井
「いらっしゃいませ!アレ?今日は休みですか?」

オレ
「いや、仕事中だ(笑)」

カウンターに座った。浜田がギターを弾いて客が歌っている。この時間でもすでにテーブル席はすべて埋まっていた。カウンターに入っている本山がすばやくジン・トニックを作りオレの前に置いた。

オレ
「サンキュー^^」

本山
「あそこのテーブル。ムーさんもお知り合いですよね?」

オレはそのテーブルを見た。女性ばかり4人。その中に間島の同級生だった本橋と刈谷が居た。こっちがラフな格好をしているせいか向こうは気付いていない。

オレ
「なんでわかったんだ?」

本山
「最近よくお見えになってます。時々ムーさんの話題も^^」

オレ
「そっか(笑)」

オレはもう1度そこを見ると、タイミングよく目が合った。オレは手を振った。ようやく気付いたようだった。本橋がこっちへやってきた。

本橋
「ムーさん。お久しぶりです^^」

オレ
「ども^^よく来てくれているんだって?」

本橋
「すっかり常連になっちゃいました」

オレ
「ありがとう^^」

本橋
「あっちで一緒に飲みましょうよ^^」

オレ
「じゃーちょっとだけ」

女性客ばかりでもMaggieはサービスホステスが必ず付く、補助席を1つ用意してもらいオレはホステスの隣に座った。本橋はオレを大げさに後輩たちに紹介した。

刈谷
「ラフなスタイルだったので全然わかりませんでした」

オレ
「ふだんはこんなモンですよ!学校に居た頃と代わり映えしません(笑)」

本橋
「Maggieにはほとんど来られないんでしょう?」

オレ
「ここに居るとつい遊んでしまって仕事にならないから(笑)」

刈谷
「遊ぶっていうのは、やっぱりひとりでギターを弾きながら歌ったりして?」

オレ
「まーそんなところかな?(笑)もうみんなは歌った?」

本橋
「一通り歌いました。せっかくだからムーさん歌ってくださいよ!」

後輩だと紹介された子たちはセンパイの話を聞きながらフインキを楽しんでいるようだった。浜田の方をみると一通りリクエストが終わったのか?立てかけてあるフェンダーを指さした。「コレ使うか?」というジェスチャーのようだ。

オレは浜田と交代した。浜田はオレがそれまで座っていた席に座った。軽くチューニングをし、リズムボックスのテンポを調整しながら見ていた。

オレはブルースっぽいのを2曲歌った。入れ替わるように席に戻る。浜田は「LINDAへ行ってくる^^」と言って彼女らに挨拶をしMaggieを出た。浜田は時間をずらしてLINDAとMaggieの両方で掛け持ちする形になっていた。

本橋
「ムーさん!すっごくいい^^ずっとこっちに居たらいいのに、そしたら私もしょちゅう来れるのに^^」

オレ
「私も?」

本橋
「刈谷はよく来てるんですよ^^」

刈谷
「そんなに来てません。大げさでしょ!百合」

本橋
「はいはい。そーでした(笑)」

オレ
「じゃー今度彼氏と一緒にデートでここへ来たら、そん時はオレが盛り上げてあげるよ^^」

本橋
「いやーそれはちょっと」

刈谷
「隠さなくてもいいじゃない^^」

本橋
「ムーさんには言うなとは言われてないけど、やっぱり」

オレ
「ん?もしかしてオレの知ってるやつ?」

刈谷
「怒られるかな?」

本橋
「えーーーい言っちゃえ!今度連れてきます。彼氏の斉藤を!」

オレ
「?」

刈谷
「ムーさんの友人でmar'sの元メンバーの斉藤さんですよ」

オレ
「えーーーーうそっ!斉藤と、いやー驚いた。いつから?」

本橋
「1年の時終わりごろから付き合ってます(^。^;)」

オレ
「ほんとかよー浜田とかは知ってたのか?」

本橋
「たぶん(笑)」

オレ
「じゃーオレだけが知らなかったのか?」

本橋
「すみません」

この瞬間、斉藤の彼女ということで本橋に対する見方が変わった。身内、後輩扱いに(笑)

オレ
「あははは^^本橋、絶対に斉藤と一緒に来い!約束だぞ!」

本橋
「はい^^」

オレ
「そっか。あの秘密主義ヤローがまったく(笑)」

本橋
「もとこは浜田さんと最近付き合ってます^^」

刈谷
「あっ!百合っ!もう」

オレ
「うわーーーホントかよ!なんてこった(笑)」

斉藤に彼女が居るのは知っていたが、浜田まで・・・いや不思議とそういう話はまったくしなかった。どちらかというとClubの運営やら音楽の話ばかりで、オレとの接点を優先するあまり女の話をあえて話題にしなかったのだろう。そして急に本橋や刈谷が身近な存在に感じた。

オレ
「本橋、刈谷、頼む。結婚してくれっ!」

本橋
「えーーームーさんと!!!」

刈谷
「アホっ!(笑)」

オレ
「斉藤と浜田がお前らと結婚してくれたら、こんなに嬉しいことはない^^」

本橋
「あーーーびっくりした(笑)」

刈谷
「結婚なんて^^」

オレ
「その為だったらオレは何でもするぞっ!困ったことがあったら何でも言って来い」

本橋
「ほんとに^^」

オレ
「おう^^」

刈谷
「なんか、大変なことになりそう(笑)」

斉藤は昨年卒業し広告会社に就職した。浜田は1年遅れて今年卒業した。それぞれが大学の後輩と付き合っている。そんな彼らが普通に結婚してくれたら、こんなに嬉しいことはない。たぶんオレには縁のない未来だと思うから・・・そんな事を彼女らにお願いして浜田が戻ってくる前にオレはMaggieを出た。

周防町を東へ歩いた。思い直して三寺通りに出てよく利用する「花屋」へ寄りバラの花束をつくってもらった。それを抱えてキャッツへ向かった。

キャッツママ
「いらっしゃいませ^^」

オレ
「ども^^ママ。コレ、どうぞ^^」

キャッツママ
「うわぁーキレイ♪」

ドキっとするような笑顔で花束を受け取り、香りを楽しむような表情。こんな風に喜んでもらえるとは、思ってもみなかった。

キャッツママ
「ありがとう^^」

オレはママと軽く抱擁を交わした。ずっとそうして居たかったが、適当なところで離れた。カウンターにシューさんが居た。隣にはレミ。オレが近づくとレミは立ち上がり、その席をすすめた。

ガボマスター
「派手な登場の仕方だなー(笑)」

オレ
「あっ!この間ママにネクタイ貰ったからそのお返しです」

ガボマスターー
「それにしてもサマになってるねー抱擁なんかしちゃって^^」

レミ
「ママもとっても嬉しそうだったし(笑)」

ママは花束を他のホステスに渡してカウンターに入ってきた。レミはブランデーの水割りをつくってオレの前に置いた。

ママ
「ユーちゃん。ありがとうねっ^^」

ガボマスター
「オレなんかみんなの前で抱擁してもらったことないけどなー」

ママ
「あらっそうだったかしら?」

レミ
「たこ焼きじゃー抱擁できないでしょ(笑)」

ガボマスター
「あははは^^やっぱり?今度からたこ焼きやめてオレも花にするよ^^」

オレはあの騒動以来キャッツへは来ていなかったので、何かしら理由をつけたかっただけなのだが、うまくいったようだった。

ママ
「思いがけない時に思いがけない人から花束を貰ったら誰だって嬉しいものよ^^」

レミ
「私はたこ焼きでもいいけど(笑)」

オレ
「じゃーお前にはコレあげる」

オレは花屋で貰った渦巻きの大きなペロペロキャンデーをスタジャンのポケットから取り出した。

レミ
「きゃーカワイイ♪ユーちゃんありがとう^^」

ガボマスター
「結局・・・なんでもいいんだな(笑)」

ママ
「シューちゃん。私もたこ焼きも好きよ^^」

店内を見渡した。ボックス席に3組、カウンターにオレたち以外に1組、そろそろ長井が入るはずだったが、まだ来ていない。

ガボマスター
「ユーちゃん。今日は休み?」

オレ
「ゴースト・タウンで打ち合わせがあったんで着替えたんですけど」

レミ
「じゃーまた着替えてシゴト?」

オレ
「朝からバタバタしてたから、もう上がろうかと」

ガボマスター
「じゃーゆっくりできるな!」

長井がきてチューニングを始めた。ボックス席の客のリクエストを聞き、演奏が始まり客が歌いだした。そしてママはボックス席の客の方へ行った。

オレ
「暫く早上がりになりそうなんですよ」

ガボマスター
「早上がりって何時?」

オレ
「んーーー8時ごろかな?」

レミ
「そんなに早く?」

ガボマスター
「なんかあった?」

オレ
「実は社長が倒れて、入院してしまったもんで」

ガボマスター
「そーなんだ。」

オレ
「それで午前中には事務所に入ることになったんで、一応終わりは8時ごろかと」

レミ
「じゃー夜はずっとここへ来れるじゃん♪」

ガボマスター
「甘いっ!」

オレ
「そう。せっかくだから色んな店へ行くんだ(笑)」

レミ
「・・・(ーー;)」

ガボマスター
「レミ。ユーちゃんがハシゴ酒が好きなの知ってるだろう?(笑)」

レミ
「飲むだけならいいけど、ソープも好きらしいから」

オレ
「あははは^^」

23時・・・

桜川ロイヤル・ホスト

駐車場付き郊外型レストランとして初めてミナミに出来た。午前2時までの営業ということで、ミナミの水商売に関わる人間がこの時間でも多く利用していた。オレはキャッツを先に出てここで待ってレミは少し早くシゴトをあがりやってきた。もしかしたらみんなにはバレているかも知れない。

レミ
「ねー今日私の部屋に来て?」

オレ
「ん?今日は男が居ない日なのか?」

レミ
「ユーちゃん。私はひとり暮らしよ!他にオトコなんか居ない!!!」

オレ
「あはっ!冗談だよ(笑)」

レミ
「一体私のことなんて思ってるのよ」

オレ
「じゃーオトコと別れたのはいつだ?」

レミ
「・・・3ヶ月前」

オレ
「ははは^^正直だな(笑)」

プロのオンナを相手にする時に、そのオンナにオトコがいようとパトロンがいようとオレはまったく気にしない。聞いても本当のことを言う可能性は低いだろうし、そんなことでムキになっても意味がない。オンナの方も自分の過去をあれこれ聞かれるのも嫌だろうし、かと言ってまったく無関心なのも困る。ということで時々は冗談だったり挑発だったりで聞くようにする。

タクシーを拾ってレミの部屋へ行った。オートロックのある1Kのワンルームマンションだった。

オレ
「きれいな部屋だな^^」

レミ
「朝から大掃除したから(笑)」

オレ
「オンナの部屋ってのはいいなー^^」

レミ
「そう?」

オレ
「なんとなく秘密めいてて」

レミは小さな冷蔵庫からバドワイザーとグラスを取り出して1つだけある低いテーブルに置いた。

オレ
「着替えないのか?」

レミ
「んーーーじゃーちょっと向こう向いてて^^」

オレ
「嫌だ^^見るのが好きなんだ」

レミ
「もうっ」

レミは目の前で脱ぎだした。オレはバドワイザーの缶を手に持ち見ていた。レミは見られていることを十分に意識して服を脱いでいった。下着だけになった時・・・

オレ
「ちょっとそのまま!で後ろを向いて^^」

レミ
「なによー」

むくれているような声でそう言いながらも下着のままで立っているポーズがサマになっていた。

オレ
「いつもこんな下着つけているのか?」

レミ
「そーよ」

セクシーな下着だった。特に下の方のソレは小さく秘部を隠すのにこれ以上は無理だろうと思われる小ささだった。そう言えばレミの恥毛の薄さや大きさは髪と同じようにしっかりと手入れしているからかも知れないと思った。

オレ
「続けて^^」

後ろを向いてブラをはずしTシャツをつけ、ショートパンツを履いた。そしてオレの隣に座った。

オレ
「ナイスバディーだ^^」

レミ
「ほんとは今日ユーちゃんを絶対誘おうと思ってたから付けた下着なの^^」

オレ
「オレがキャッツへ来なかったらどうするつもりだったんだ?」

レミ
「電話してSPEAK EASYへ行こうと思ってた。」

オレ
「そっか。じゃー今度SPEAK EASYの責任者紹介しとくよ」

レミ
「一緒にソープへよくいく人?」

オレ
「なんかソープに拘ってないか?(笑)」

レミ
「だって・・・好きなんでしょ?」

オレ
「あははは^^オレがソープが好きな理由を教えてやろうか」

レミ
「うん。」

オレ
「やつらがプロだからだ」

レミ
「どういうこと?」

オレ
「売れっ子になると、1日に10人以上を相手にする。そしてそれぞれの客を肉体的、精神的に満足させる。」

レミ
「精神的に?」

オレ
「例えば、自分のモノが人より小さいと思ってるオトコがいるとすると、『私の穴小さいから大きな人とすると痛くてダメなの』とか言うんだ。そして、何度もいったフリして『こんなにいったらシゴトになんない』とかヘーキでウソをつく(笑)」

レミ
「ふーーーん」

オレ
「オトコはバカだから、すぐにその気になるんだ。(笑)少なくともこの子とヤル時は自信が持てる!ってね」

レミ
「ユーちゃんはそんなの必要ないでしょう?」

オレ
「明るく笑いながらヤルって言うのは楽しい。確実にその時だけ快楽を与えてくれるから」

レミ
「そーいえばこの間、結局ユーちゃんいかなかったね」

オレ
「セックスはオンナを喜ばせるためにする。出来ればそれまでに体験したことのない快楽を与えればそれこそが至上の喜び(笑)なんてね」

レミ
「うそー!じゃーユーちゃんはいかなくていいの?」

オレ
「後でいかせてくれればいいんだけど・・・なかなか(笑)」

レミ
「うわー私自信なくなってきた。どうしたらいい?」

オレ
「あははは^^エッチに自信あったんだ?(笑)その内慣れてくれば、犯すように放出するさ^^」

レミ
「今日は安全な日だから、いっぱいいって!^^」

そっかちゃんと計算した上で、部屋の大掃除をして、勝負下着を付けて、部屋に招待したってわけか?なかなかいいぞ!

オレ
「でもまーオトコとオンナはセックスだけじゃないからな(笑)」

レミ
「んーーーなんか悔しい(笑)」

オレと張り合おうなんて10年早いんだよ!って思わずいいそうになった。

オレ
「今日だってそーじゃないか」

レミ
「今日?」

オレ
「店に入った瞬間、バラの花束を渡した。受け取ったママは『うわーキレイ』って暫くバラを見て顔を寄せて、とても嬉しそうに受け取った。オレはそれだけで抱きつきたくなった」

レミ
「ママの嬉しそうな顔は演技だっていうの?」

オレ
「それはわからない。テレ隠しで『えっどうして?』とか贈られた理由とかすぐに聞いたりするタイプもいるだろう?プロはそんな野暮なことは聞かない。ただその時の喜びを相手に対して表現する。それがより効果的なことを知ってる(笑)」

レミ
「ふーーーん」

オレ
「そしてたぶん周りの視線を痛いほど感じながら、うっとりとした表情で軽く抱擁した。オレはもうクラクラしたよ(笑)」

レミ
「そんな風にママも思ったのかな?」

オレ
「さー?少なくともオレはそう感じた。お前だってそうさ」

レミ
「私?」

オレ
「きゃーかわいい♪ありがとう^^って嬉しそうに言ってくれたじゃないか。キャンデー見つめて(笑)」

レミ
「私は本当に嬉しかったもん」

オレ
「そんな風に人前で喜んだり喜ばせたりして『愛し合う』こともセックスと同じぐらい大事なんだ」

レミ
「わかったようなわからないような、ユーちゃん。なんか難しい^^」

オレ
「ははは^^オレはそんなのが好きなんだ(笑)」

そしてオレはこの日ヘロヘロになるぐらいセックスをして放出しまくった。レミとは体の相性もいい。明るく健康的に、そして時おり淫靡に、朝まで体は絡みついたままだった。


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