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You're Only Lonely


「You're Only Lonely」J D Souther
そう言えばこれも1979年でした。^^
1979年12月・・・PART4

▼14時・・・スカイ・オフィス

オレ
「ただいまー」

「お疲れ様ですっ!」

オレ
「うっ!何なんだ?」

横山
「何か?問題でも?」

オレ
「いやこの人数・・・何かあるのか?」

松井
「いえ、毎日この時間はこんなもんですけど?(笑)」

オレ
「それにしても」

幹部全員、9店舗のそれぞれの責任者、ふたつのホテルの支配人。東洋サウナの支配人。それらでミーティング・テーブルまで溢れ、一部は応接室も使っている。そこで各店の昨日の売上伝票を整理して、日報を書いている。この方法はメリットもあるが、ここまで人数が増えるとデメリットの方が多いような気がした。

村上
「ムーさん。お電話です」

オレはピンボール台の前に立っていた。そこから一番近い電話機をとり外線ボタンを押した。

オレ
「はい。ムトーです」

「どうも」

「じゃーすぐに降りて行きます」

オレ
「じゃーちょっと出てくる」

横山
「あっ今日はギャラクシー・オフィスには?」

オレ
「出るようにする」

横山
「はい」

「行ってらっしゃい^^」

ほとんど全員がそう言ったのではないか?と思えるぐらい大きな声が聞こえた。オレは振り向かずにそのまま事務所を出た。一度駐車場に降りてトランザムのトランクを探った。

▼1Fカフェ・・・

オレ
「よっ!ひさしぶり^^」

優子
「・・・」

オレ
「わかってる。ごめん。」

優子
「昨日電話くれたんでしょ」

オレ
「あっうん」

優子
「何度かけ直しても居ないし・・・」

オレ
「そっか。ちょっと知り合いのところへ行ってたからずっと芦屋に居たんだ」

優子
「もうー知らないっ!」

オレ
「ユーコちゃん。オレ今ものすごく腹減ってるんだ」

優子
「勝手に何か注文したらいいでしょ!」

オレ
「マグド行こ^^」

優子
「・・・わかった。」

ユーコは怒っていてもどこか大きな心で許してくれるような態度を見せることがある。きっと事務所の下に長く居るとオレが困ることを察しているようだった。

心斎橋を並んで歩いていると、革ジャンにジーンズ姿のオレたちはたぶん恋人同士に見られるだろう。オレはサングラスをかけているがオレの腕にはユーコが絡まっている。

心斎橋のマグドナルドに入った。オレはハンバーガーセットを2つ買ってユーコのところに戻った。

オレ
「もう学校終わりか?」

優子
「まだ」

オレ
「じゃー今日は昼までだったのか?」

優子
「・・・」

オレ
「ん?」

オレはユーコの正面に座ってひさびさのハンバーガーを食っていた。たまに食うと美味しいと感じるから不思議だ。

優子
「昼からサボったの(ーー;)」

オレ
「あらら・・・」

優子
「もうクリスマスなのに」

オレ
「そーだな何処へ行ってもイルミネーションだらけだ(笑)」

優子
「サンタクロースはいつも居ないし」

オレ
「あははは^^ピザ注文したら来てくれるだろう?^^」

優子
「面白くない」

オレ
「あっそう」

11月のユーコの学校の文化祭に行けなかった。それから何度か自宅近くに行って短い時間だったが会っていたが、ゆっくりとデートをしたことがなかった。もっとも東洋ビルの件や毛利通商の件でピリピリしていたせいもあって、ご機嫌をとる余裕がなかった。

オレはハンバーガーを食い終えた。ナフキンで口元を拭った。革ジャンのポケットから包みを取り出した。

オレ
「ちょっと早いけど、クリスマス・プレゼントだ^^」

優子
「えっ」

オレ
「開けてみて」

優子
「うわ〜バレンチノ♪」

オレ
「付けてみろよ」

優子
「うん」

さっちゃんにプレゼントしたモノと同じバレンチノのゴールドの指輪。ユーコは左手にそれをつけて手を何度か動かしてみていた。

オレ
「うん。ユーコの指にぴったり似合ってるよ」

優子
「ユーちゃん。ありがとう^^」

オレ
「どーいたしまして^^」

優子
「私は何をお返ししようかなー?」

オレ
「クリスマスのお菓子の靴をプレゼントしてくれ!」

優子
「あははは^^ユーちゃん甘いものダメなくせに」

オレ
「アレ飾ってるだけでクリスマスの気分になれるじゃないか」

優子
「ほんとにそんなんでいいの?後で買ったげる」

オレ
「そっか^^」

優子
「他には?今日はなんでも言うこと聞いてあげるよ^^」

オレ
「ほー^^なんでもか(笑)」

優子
「ユーちゃん。エッチな顔になってる(ーー;)」

ようやく優子がご機嫌になってほっとした。これまでオンナにプレゼントなどしたことなかったが・・・今年は色んな意味で特別な年だったので、それはそれでいいか!と思っていた。

オレ
「そっか。エッチなことはダメかー」

優子
「誰もダメとは言ってないけど?」

オレ
「ふんふん^^じゃージャグジー行きたい」

優子
「仕方ないから付き合ったげる^^」

自分の部屋があれば連れて帰るところだが、最近は生玉のホテルばかりになっている。まーそれはそれで便利なのだが、そのホテルもカンパニーの所有となったのだがら専用の部屋が欲しいと思った。

心斎橋を腕を組んで歩いた。長堀通りからタクシーを拾って生玉のホテル「キング・コング」へ行った。

部屋は空調が効いて暖かかった。オレは革ジャンを脱いでソファに置いた。ユーコも同じようにした。照明を調節し音楽をかけソファに座る。

オレ
「おいで^^」

ユーコはオレの隣に座った。オレは抱き寄せてキスをした。ユーコの舌を吸いながら手は胸をまさぐった。すぐにユーコの体がから無駄な力が抜けていくのがわかった。

ユーコのトレーナーの下から手を入れる。ブラジャーを跳ね上げて手のひらで胸を擦りつける様に撫でた。固くなっている乳首が手のひらの中でころころと転がった。ユーコの吐息が荒くなる。

オレ
「キスしていいか?」

優子
「うん」

ユーコを膝の上に乗せた。トレーナーを脱がせ、ブラジャーを取った。上半身が裸になった。自分の胸を隠すようにオレに抱きつく。オレはゆっくりとユーコの体を離しながら乳を揉んだ。ユーコの乳首を咥えた。背中に回しているオレの手はユーコを抱く、ユーコの乳がオレの顔に押し付けられる。感じているのだろう、自然と体が逃げようとする

オレ
「ほらオレの首に手を回して、自分の乳を与えるように」

ユーコの手が首に回る。乳首を吸い続けるとユーコの手に力が入り微妙に動く。オレはユーコを膝の上に乗せたままユーコのジーンズを脱がせた。下着に手をかけてそれも脱がせようとすると抵抗された。

優子
「ユーちゃん。恥ずかしい」

オレ
「大丈夫だから裸になって」

優子
「・・・いや」

オレは下着の上からユーコの股間を揉んだ。少し力を入れながら・・・その動きでユーコの上半身も揺れる。吐息が徐々に喘ぎ声に変わろうとしていた。オレはちょっと強引に下着を降ろした。ユーコはすぐに手をそこへ持って行って隠そうとした。

オレ
「ダメだ。ほら言う事を聞いて」

オレは下着を完全に取り払った。太ももを撫で上げならが股間へと向かう。ユーコの手に触れた。その手をそこから離して指先で割れ目を撫でた。ふとももが閉じられているので、ユーコが体を捩るとそれ以上は無理だった。

オレはユーコの体を抱き上げてベッドに連れて行き寝かせた。そしてオレも素っ裸になった。ユーコの体の上になりキスをした。舌を絡ませキスをする。オレの膝はユーコの脚の間に入り、股間を少し開かせた。

割れ目を撫で上げる。クリトリスの下の方はすでに熱いもので濡れていた。胸にキスをしながら人差し指をオンナの穴に入れる。

優子
「うっ」

親指はクリトリスを押さえて二本の指でつまむよう揉む。

オレ
「恥ずかしくないから我慢しないで声をだすんだ」

暫く続けると穴から熱いものがどんどんと流れ出してきた。頃合を見計らって、穴に二本の指を入れた。

優子
「うぅーーー」

優子は思わず声を上げて体を仰け反らせた。指は徐々に動きを早めて力強く動く。

優子
「あぅ・・・」

必死に我慢しようとしている様子がわかった。オレは優子の体に乗りゆっくりとオレのモノを挿入した。ユーコの穴はしっかりとオレのモノを咥え込んだ。

優子
「うぁーーー」

オレのモノはまだ完全にその穴に納まっていない。ユーコの脚を少し抱えて一気に全部挿入した。

優子
「あぅー」

オレは一定のリズムで動きユーコの反応を見ていた。ユーコは2度目のセックス。果たしてオンナの快感を味わうことができるのか?表情や体の動き、声、それらを気をつけて観察しながら責めていた。

眉間に皺が寄って苦しげな表情。

首筋の毛細血管が徐々に赤くなっていく。オレは動きを早めた。ユーコは顎を突き出すように喘ぐ。一気に激しく責め立てた。首筋の赤さが増して声が出た。

優子
「あっ あっ あーーーあーーーあーーー」

優子の上半身は反りあがって声を上げ続けた。そして穴の奥が少し緩み熱いものがほとばしった。オレはゆっくりとした動きで徐々に穴から離れた。ユーコの体から降りた。ユーコを横抱きに抱き寄せた。手はユーコの性器を撫で続ける。

オレ
「恥ずかしくないさ。やっとオンナになったんだから」

優子
「・・・」

オレ
「これからユーコはもっとキレイになって行くぞ」

優子
「やっぱり恥ずかしい」

オレ
「最初だからさ。オレはすごく嬉しい^^」

優子
「ほんと?」

オレ
「ほんとさ^^」

優子
「私、変じゃない?」

オレ
「いたって健康な証拠だ^^」

優子
「よかった」

オレ
「(笑)」

それからジャグジーに一緒に入り、さんざんはしゃいだ後ミナミに戻った。仕事を理由に心斎橋の駅で別れたが、優子はご機嫌で帰って行った。

▼17時・・・スカイ・オフィス

すでに事務所はさっちゃんひとりになっていた。自室に戻って夜用のスーツに着替えた。自分のデスクに戻って連絡事項を確かめ数本の電話をかけた。

村上
「ビールにします?^^」

オレ
「うん。ありがとう」

村上
「あっムーさん。コレ」

オレ
「えっ何?どーして?」

村上
「クリスマスプレゼントのお返しです。そんなに高価じゃなくて恥ずかしいんですけど」

オレはその場でラッピングをとり箱を開けた。ブランド物のネクタイが入っていた。シックな夜用のダークスーツに合いそうなモノだった。オレは自分のネクタイをはずしてさっそくそれをした。

オレ
「どう?」

村上
「はい似合います^^」

オレ
「ありがとう^^嬉しい♪」

村上
「あのーまだ松井さんにはあげてないので」

オレ
「おっ!オレが先にもらっちゃったのか?わかった内緒にしとく(笑)」

村上
「すみません^^」

鍵を閉めてふたりで出た。心斎橋を一緒に歩き、さっちゃんは駅に向かいオレはギャラクシーへ行った。

▼ギャラクシー・オフィス

横山
「来月の広告戦略です。目を通しておいてください」

オレ
「JulianとカプセルホテルがTVスポットとパブリシティー広告。あれPlayer'sは?」

横山
「スタジオ「Player's」は音楽雑誌の広告と、後は立て看板、チラシ配布程度ですからそれ以上は様子を見ながらということで浜田さんと相談済みです」

オレ
「そっか。じゃーPlayer'sはオープンしてからの状況次第だな」

横山
「はい。それにしても『Julian』が絶好調ですね。広告いらないんじゃないかと思うほどです(笑)」

オレ
「田口とジュリーがうまくやってくれてるようだな」

ドアがノックされた。「入ります」と声がかかり前田が入ってきた。

前田
「さっき『クラブ純子』から電話がありました。」

オレ
「そっか」

前田
「それから昼間にKM不動産が挨拶に来られました。その時にもしかしたらスカイ・オフィスのオーナーが変わるかも知れませんが、条件は一緒でそのままですから手続きだけお願いします。ということでした」

オレ
「それで?」

前田
「どうやら今の所有者が売りに出すようです」

オレ
「すぐに電話してこっちで買い取れ」

前田
「はい。一応そう言って条件などを知らせてもらうようには言いました」

オレ
「(笑)」

前田
「あそこはオレたちの出発点ですし^^それに・・・」

横山
「各店の事務処理は、ここへ移す段取りを進めてますから向こうはゆっくり出来ると思います」

オレ
「そっか。そうだ前田ついでに小さい部屋の空きがないかどうか聞いといてくれ」

前田
「了解です」

オレは目の前の受話器をとり電話をかけた。電話を切ると同時にドアがノックされ松井が入ってきた。

松井
「いいですか?」

オレ
「ん?」

松井
「ママが時間があったら特室へ来て欲しいとの事です」

オレ
「時間・・・ないけど、行くか(笑)」

オレはそのまま裏の通路を通って特別室へ入った。

オレ
「おはよー^^」

理恵&佐和子
「おはようございます」

彼女らはソファから立ち上がった。オレは理恵の隣に座った。

理恵
「今日の予約なんだけど、武本頭取がいらっしゃるの」

オレ
「それで?」

理恵
「あなたに居て欲しいなーと思って」

オレ
「何時ごろ?」

佐和子
「秘書の方のお話だと料亭「桂」でお食事した後だということなので、8時半から9時頃だと思います」」

オレ
「その後は?」

佐和子
「あると思います」

オレ
「・・・」

理恵ママ
「我慢してね?」

オレ
「わかった。オレは先約があるから他所へ行くけど、それまでには戻ってくる」

理恵ママ&佐和子
「はい」

オレはそれだけ言うと特別室を出た。そのまま裏からEV前に出た。EV前には松井と牧村が居た。

オレ
「ちょっと出る^^」

松井
「運転しましょうか?」

オレ
「いや、そこまでだから^^」

松井
「了解です」

▼クラブ純子


「いらっしゃいませ^^今ママをお呼びしますから」

オレはアプローチのところで待った。ここからは店内の様子は見えない。すぐに玲子はやってきた。

純子ママ
「内海さんがどうしても^^って、甲南興産の社長とさんとご一緒よ。さっき来たところ」

オレ
「ありがとう」

オレは玲子に案内されるようにその席へ行った。少し大きめの席ですでにホステスが2名ついていた。

オレ
「すみません。遅くなりました」

内海
「いや、ちょうど今来たところだし、急に呼び出して悪いな」

向田
「どうも^^ご一緒させていただいてます」

オレは向田社長にこの間の北新地の礼を言って手前の席に座った。内海会長は他のホステスを下げて純子ママだけその場に残らせた。

内海
「ところで、ムトー君の紹介で大下さん芦屋のマンションを買ったんだって?」

オレ
「そうみたいですね(笑)」

向田
「すみませんムトーさん。うちの立花が・・・」

オレ
「いえ、気にしないで下さい」

内海
「いや、ワシが強引に聞いたんだ。ムトー君から紹介されて大下紀美子さんが買ったという事になってるんだから」

オレ
「(笑)」

内海
「実は昨日、紀美子さんに電話して事情はすべて聞いたんだが、なぜそこまでしたんだ?」

オレ
「はぁ〜」

内海
「毛利通商はどうなった?」

オレ
「うちが引き取りました」

内海
「毛利は?」

オレ
「さぁー?東南アジアで暮らすとか言ってました(笑)」

内海
「あのペテン師まで助けてやったのか?」

オレ
「はぁ〜」

内海さんはある程度知っていたようだ。オレは目の前に出されたブランデーの水割りを口にした。何故?と言われても答えようがない。それに玲子の前で大下さんの事を話すのも気が引けた。

内海
「まったく・・・経営者としては失格だな」

オレ
「ははは・・・」

内海
「しかし、礼を言う。ありがとう」

純子ママ
「ユーちゃん。頑張ってたんだ。^^」

内海
「純子ママはどうして庇ってばかりいるんだ?(ーー;)」

純子ママ
「だってこの子は私の大事な恋人なんですもの^^」

内海
「なんだとー!」

オレ
「ジョーダンに決まってるじゃないですか(笑)」

内海
「ふむ。そーだ。悪い冗談だ。(笑)」

純子ママ
「(笑)」

ったく。こんなジジーの前で何を言い出すんだ。もしかしてこのジジーは玲子に気があって口説いてるのか?オレは玲子に聞いてみたかった。

向田
「という事で飲みましょう^^」

内海
「うむっ」

玲子がホステスたちを呼んだ。さっき席に居たリカコと夕子が席に付いた。オレは暫くその席にいたが、次の約束があると言って途中で席をたった。

玲子がEV前まで送ってきた。

オレ
「いいのか?あんなにおおっぴらに言って」

玲子
「ユーちゃん。困る?」

オレ
「オレは別にいいけど」

玲子
「じゃー良かった^^」

オレ
「仕事に戻るよ」

玲子
「はい気をつけて、いってらっしゃいませ♪」

オレ
「(笑)」

▼21時・・・ギャラクシー

武本
「紹介しよう。ワシの大学の後輩で「佐川」だ。こっちはこの店のオーナーのムトー君」

オレ
「初めましてムトーと申します」

佐川
「ほーお若いのにオーナーですか?」

オレ
「形式的にそうなっただけですから^^」

武本
「まっいずれムトー君も佐川に世話になることがあるかも知れんし(笑)」

オレ
「はぁ〜そうですか。その時はよろしくお願いします^^」

特に名刺交換はしなかった。そして武本頭取はそれ以上佐川氏の事については話さずもっぱら音楽の話になった。

そしてポールに行った。

武本
「ん?ハンドが入ってるのか?」

オレ
「えーその方が歌ってて気持ちがいいかな?と」

理恵ママ
「久しぶりに武本さんのノド聞かせて?」

佐川
「センパイの歌聞くの久しぶりですよ」

佐和子
「佐川さんも是非歌ってくださいね」

オレ
「ちょっと失礼します」

一般客のリクエストが終わったようだ。オレはステージに行って浜田と打ち合わせした。この間、間島につくってもらった曲の確認をした。そしてオレのギターの準備を頼んだ。

オレ
「じゃーやりましょうか?」

オレは武本頭取を誘いステージ前に行った。ギターを持ち少し後ろに下がった。武本頭取がマイクを使って、簡単なMCをし曲の謂れを話した。特攻隊を見送る娼婦の唄、それに間島が曲をつけた。「愛の彼方に」オレは頷き、イントロを引き始めた。

ギター1本から始まる歌。歌唱力が問われる曲だったが、武本頭取はしっかりと歌った。よく聞かないと詩がわかりづらい。思い込みの詩だがいい詩だったし、それに合う曲が良かった。

歌いきると大きな拍手が沸いた。

理恵ママ
「なんか涙でてきちゃって、すごいわ頭取」

佐川
「いやー先輩、やっぱりいいですねー先輩の歌」

佐和子
「ほんと、私も涙が出て感動しちゃいました」

武本
「(笑)そうかー感じてくれたか」

オレ
「武本さん。トレーニングしてるでしょ(笑)」

武本
「ははは^^わかったか?」

オレ
「でもこれからは、がんがん歌い込んで自分のモノにしてください」

武本
「ははは^^いつもこんな風にバンドで歌えたらいいんだけどなー」

理恵ママ
「他所へ行かないでここへ来てくれればいつでも^^」

佐川
「ムトー君は先輩の音楽友達なんだな?」

オレ
「音楽ではオレの方がちょっとリードしてますけど、ゴルフでは武本さんにかないません」

武本
「あははは^^来月のコンペも出ろよ!ユーちゃん」

1曲歌っただけで満足したのか?武本さんと連れの佐川さんは、帰って行った。その後の予定があるのかギャラクシーのオンナの接待はなかった。ビルの外まで見送った。オレはまだ予定があると言ってギャラクシーには戻らなかった。

▼23時・・・キャッツ

レイ
「いらっしゃいませ^^」

オレはレイに案内されて奥のテーブルに行った。

ガボマスター
「もう仕事は終わった?」

立花
「おつかれー^^」

オレ
「ご機嫌ですね」

立花
「実は売り上げトップで特別ボーナスを貰ったんだ^^」

オレ
「それで祝杯ですか!じゃーゴチになろーっと(笑)」

立花
「ガンガン飲んでくれ!ユーちゃんのおかげみたいなもんだから^^」

ガボマスター
「内海さんとこの仕事、立花とこが全面的に引き受けることになって社長も大喜びなんだって」

オレ
「へーそりゃー良かったじゃないですか」

ん?さっき内海会長と向田社長とオレは飲んだが、どうやら立花氏はそのことを知らないようだった。あえて言う必要はないと思ってその事は言わなかった。客を見送った理沙が戻ってきてオレたちのテーブルについた。まだ他の客は数組残っていた。

理沙ママ
「あらっユーちゃんしさしぶり^^」

オレ
「あはっ^^ほんとは毎日でもここに来たいんだけどなかなか」

ガボマスター
「ユーちゃん。もしかして若い子よりママのような年上が好みなのか?」

レイ
「えっそうなんですか?」

オレ
「ははは^^オレに限らずここの客の半分はママのファンでしょう^^」

立花
「いや半分どころじゃないな。90%はそうなんじゃない?(笑)」

レイ
「じゃー私は10%の中のまたその中のひとりなんだ(ーー;)」

ガボマスター
「レイにはその内イイオトコ紹介してやるから^^」

理沙ママ
「良かったじゃないレイちゃん。シューさんの紹介するひとなら大丈夫よ」

レイ
「じゃー期待しないで待ってます^^」

ガボマスター
「それにしてももったいないと思うよユーちゃん。あの子はいい子だと思うけどなー」

オレ
「あはっ(笑)」

立花
「ん?ユーちゃん。シューに彼女でも紹介してもらったの?」

ガボマスター
「性格はいいし、見た目はモデルだから文句なし、年も似合いだし、どうしてうまく行かなかったのかなー?不思議だ」

オレ
「きっとオレがヘンタイだと見破ったからでしょう(笑)」

レイ
「えっじゃームトーさん今彼女いないんですか?」

オレ
「ははは・・・」

理沙ママ
「そっかユーちゃん彼女紹介してもらったのにうまく行かなかったんだ?」

立花
「まー人にはそれぞれ隠された秘密ってもんがあるからな」

ガボマスター
「いやオトコは誰でも多かれ少なかれヘンタイなんだ(笑)」

理沙ママ
「じゃーユーちゃん。私とデートしてみる?」

オレ
「えっ」

レイ
「そんなっ」

ガボマスター&立花
「えーーー( ̄□ ̄;)」

理沙ママ
「ダメ?」

オレ
「いえ。喜んで^^」

ガボマスター
「オトコ嫌いのママが・・・マジかよ」

理沙ママ
「あらっおかしい?私だって若くてカッコイイ人好きよ^^」

レイ
「あーーーんママずるい」

理沙ママ
「ごめんねレイちゃん。^^」

立花
「うわーユーちゃん。いいなー(笑)」

オレ
「ははは・・・」

他の客が帰るのを待って、オレたちは立花氏に誘われるままゴハンに行った。オレはシューさんが若いモデルと付き合っていることをバラした。それでようやく話題はそこに集中して、オレと理沙とのデートの話題は終息した。

それにしてもそこここでオレの存在がおおっぴらになっていってる。危険度は益々上がっていく・・・

オレは一度事務所に戻った。明日の午前中のゴルフ練習の用意をした。

▼2時・・・メゾン西本町

インターフォンを鳴らし、鍵を使って部屋に入った。

理沙
「おかえりー^^」

オレ
「ただいま」

オレは上着を脱いでダイニングテーブルの前のイスに置いた。理沙はビールを持ってオレの隣に座った。グラスを受け取りビールが注がれた。

理沙
「ごめんね^^」

オレ
「でもびっくりしたなー(笑)」

理沙
「一度言ってみたかったの」

オレ
「そう」

理沙
「気持ち良かった(笑)」

オレ
「ならいいじゃん」

オレはグラスのビールを飲み干した。理沙はそれにまた注いだ。オレは内心では憂鬱だった。

理沙
「これでシューさんのお節介も終わってくれると安心なんだけど(笑)」

オレ
「ははは^^」

理沙
「あのタイミングを逃すとまた大変な事になりそうだったし」

オレ
「ふーん」

理沙
「レイが手をあげたらシューさんは絶対強引にそうさせるわ」

オレ
「んーなことないって」

理沙
「同じ間違いは繰り返したくないの」

ショーコやレミの事を言っているのだろうと思った。アレからそんなに時が経っているわけでもないのに、オレはそれをずいぶん昔のことのように感じた。それはきっと、その後のオレの環境いや状況の変化が激しかったからだろう。

オレ
「さて、公言したわけだし、どんなデートしよう?^^」

理沙
「あらっいいの?忙しいのに」

オレ
「もう紅葉は終わったけど、前に約束してた京都行こうか?」

理沙
「ほんと?大丈夫なの?」

オレ
「うん」

理沙
「ありがとう^^嬉しい」

こんなとき理恵ならすぐに飛びついてきただろう。理沙はそうしない奥ゆかしさがあった。そして玲子なら・・・オレは考えるのを止めた。理沙の肩に手を回して引き寄せた。理沙は少し体を預けてきた。

オレ
「日曜はクリスマスか、前の旅館空いてるかなー?」

理沙
「どんな無理を言ってでもお願いしてみる^^」

オレ
「楽しみだな」

理沙
「うん」

ベッドルームへ行き濃いセックスをした。オレは理沙の中で満足しいつの間にかそのまま眠ってしまった。

翌日、朝1番から読売ゴルフ練習場へ行った。2時間しっかりとボールを打つ。自分のフォームを俯瞰でイメージしながら・・・

▼11時・・・レストラン「サンタマリア」

オレ
「なんだと!」

佐和子
「頭取がその場でそういう紹介をしなかったから口出しできませんでしたけど」

オレ
「本当なのか?」

佐和子
「まさかそんなウソを言う必要はないと思います」

オレ
「それで」

佐和子
「やっぱりご挨拶に行った方がいいんじゃないでしょうか?」

オレ
「オレに南署へ行けって?」

佐和子
「何しろ南署の新署長ですから」

オレ
「ふぅー」

佐和子
「ムトーさんでも臆することがあるんですね(笑)」

オレ
「佐和子ほど心臓に毛が生えてるわけじゃないから」

佐和子
「あらっ私がですか?どうして?」

オレ
「店や理恵ママの前じゃオレに対して「オーナー」とか言って殊勝だけど、ふたりだけの時はまるで姉貴のようじゃないか(笑)」

佐和子
「私、ムトーさんのお姉さんですか!?」

オレ
「それにしても佐川さんが南署の新署長だったとは」

佐和子
「あのーお姉さんの件は?^^」

オレ
「ん?やっぱりお祝いとかは必要だよな?」

佐和子
「そうですねー何がいいのか?ちょっと調べてみます」

オレ
「うん。頼む」

昨夜、昭和相銀の武本頭取と一緒に居た男が新しい南署の署長だったとは・・・理恵や佐和子は事前に頭取の秘書から聞いていたらしいが、オレはその事を頭取から知らされていなかった。ただ、頭取の後輩とだけしか・・・

佐和子
「武本さんがわざわざ連れてきてくれたわけですから、佐竹さんも安心してうちへ来てくれるでしょうね」

オレ
「ふむ」

佐和子
「ギャラクシーと泉でしっかりと掴んでおきます」

オレ
「・・・」

佐和子
「これは私たちの仕事ですからムトーさんは気にしないで下さい」

オレ
「やるのか?」

佐和子
「チャンスがあれば・・・」

オレ
「何故?」

佐和子
「オーナーの為です」

オレ
「ついでに新しいオーナーも探しといてくれ」

佐和子
「その時はギャラクシーがなくなる時です(笑)」

オレはもう怒る気にもなれなかった。この間から何度となく抵抗を試みたが、すべて失敗に終わっている。佐和子が言う通り、ギャラクシーをなくしてしまわない限りオレはそこから逃れられないのだろうと思った。

ランチを食い終わった後、佐和子は出勤準備のためにミナミへ戻った。オレは練習場のロッカールームに戻りジーンズと革ジャンに着替えてから神戸に向かった。

▼13時・・・神戸、赤坂通り

少し離れたところへトランザムを停めて車中から電話をした。待つほどもなく香はやってきた。オレは中から助手席のドアを開けた。

オレ
「おはよう^^」


「わざわざありがとう^^」

オレ
「さすがに何を着ても似合うな」


「ユーちゃんも(笑)」

オレ
「オレはこれしか持ってないから」


「ウソばっかり(笑)」

オレ
「何処行く?」


「動物園行かない?」

オレ
「王子動物園か?長いこと行ってない」


「私も(笑)」

赤坂通りを左折し100メートルも下ると王子公園が見えてきた。冬枯れの針のようになった木がばかりが目だった。駐車場へトランザムを停めて、王子動物園に入った。平日の午後・・・ほとんど入場者はいないのではないかと思われるぐらい閑散としていた。

動物たちも居ることは居るのだろうが、見えるところに余り出てきていない。それでも時々、鳥の鳴き声らしきものは聴こえてくる。


「ユーちゃん。寒くない?」

オレ
「ん?別に香は寒いか?」


「ユーちゃん。革ジャンの下、シャツだけじゃない(笑)」

オレ
「まーな」


「そーゆーやせ我慢が好きなのね」

オレ
「こんな風に外をうろつくことはあんまりないから(笑)」


「じゃー後で暖かいとこ行く?」

オレ
「そーだな^^」

オレたちは誰もいない園内のオープンカフェのベンチに座った。オレは暖かいコーヒーを自動販売機で買った。

オレ
「香は兄弟は?」


「弟がひとり居る」

オレ
「へーそうなんだいくつ?」


「高校生よ!来年受験」

オレ
「そっか大変だな!何処の高校?」


「家から一番近いところ」

オレ
「ほー神戸高校か?じゃー受験は一番近い大学だな?」


「本人はそのつもりらしいけど、どうかしら?(笑)」

オレ
「神戸高校で神戸大学!神戸っ子の憧れだ」


「ユーちゃんはどこの高校だったの?」

オレ
「聞かないでくれ(笑)日本一ワルが集まってた学校だから」


「日本一って(笑)」

オレ
「まー言っても誰も信用しないんだけどね」


「例えばどんなこと?」

オレ
「停学、退学、留年、それらが一切なかった。何をしても問題にならない。」

「だから大抵のことは学校内でやった。でもすぐに飽きてあんまり学校行かなかった」

「それでも卒業できて大学へ進学できたんだ(笑)」


「出席日数足りなくても?」

オレ
「そこはうまく調整して、1日に1時間だけ授業の出席だけをとって帰るんだ(笑)」


「へー信じられない(笑)」

オレ
「バイク、音楽、女、あの頃が一番楽しかった(笑)」


「今より?」

オレ
「たぶん(笑)風が冷たくなってきたな?」


「うん。クルマに戻る?」

オレ
「そうしよう」

腕を組み動物園内を回り駐車場へ向かった。途中景色のいいところがあった。オレはそこで立ち止まった。

オレ
「オレの首に手を回してくれないか?」


「こう?」

オレはそのまま香を抱きしめてキスをした。舌を使い香の舌を吸った。強く弱く。

オレ
「んーーーいい匂いだ。」


「誰かに見られてるかも」

オレ
「いいじゃないか^^」

オレはもう1度キスをした。そして再び歩き出した。


「ユーちゃんと居れば何でも出来そうな気がする(笑)」

オレ
「そうか?じゃーこれからはもっと色んな事しよう^^)」


「どんな事?」

オレ
「んーそーだなー体が冷えたから温まりに行こう^^」


「いいわよ」

トランザムで表六甲を走り、裏六甲を抜けて有馬へ入った。新しいサービスを始めた温泉宿に入った。露天風呂もあるが、各部屋に銀泉の内風呂がある。宿泊しない1日料金でそれが利用できた。


「まさが有馬温泉とは(笑)」

オレ
「この間雑誌で見つけてどうしても来たかったんだ」


「ジャグジーとかユーちゃんお風呂が好きなのね?」

オレ
「うん。先に露天風呂に入ってから、後で内風呂に入ろう^^」


「露天風呂だけでいい^^」

オレ
「あははは^^」

サウナ、ジャグジーもいいが露天風呂ほど最高なものはない。ふたりだけで入れればもっといいのだが、そういうサービスを行っているところはまだなかった。

部屋に戻る前にビールと簡単な食事のオーダーをした。

オレ
「あー気持ちよかった^^」


「うん。暖まった^^」

声がかかり仲居さんがビールを持って来てくれた。オレたちは浴衣に丹前を羽織りコタツに入っていた。

香がビールを持った。オレがグラスを持つと注いでくれた。オレも同じようにして軽くグラスを合わせて一気に飲んだ。

オレ
「んーーー旨い^^」


「ほんと^^」

待つほどもなく懐石料理が運ばれてきた。


「キレイなお料理^^」

オレ
「思ってたよりご機嫌だな!ここ」


「お茶でも飲んでちょっと会うだけで良かったのに、無理させちゃったなー」

オレ
「そーでもないさ(笑)」


「でも自称プータローでしょ」

オレ
「あははは^^信じてないな?」


「当たり前よ」

オレ
「今日だって午前中はちゃんと練習してたんだぜ」


「なんの?」

オレ
「もちろんゴルフの練習さ」


「ゴルフが終わって、デートして、いつ働いてるの?(笑)」

オレ
「んーーー夜!頑張ってバイトする」


「バイトね?(笑)」

オレは自分でビールを注いで飲んだ。


「あっごめん」

オレ
「そーゆーの気にしなくていいさ」


「でも普通だったら気になるのに、気にならないの」

オレ
「ん?ビールか?(笑)」


「ユーちゃんの事・・・一体何してる人なんだろう?って」

オレ
「そう(笑)」


「まっその内わかるだろうと^^自分でも信じられないぐらい安心してる(笑)」

オレ
「へー」


「きっと、すごく好きになってるんだと思う」

オレ
「あはっ」


「ダメよバカっぽい顔をして誤魔化そうとしても(笑)」

オレ
「ははは・・・」


「私、なんとなくわかるんだーユーちゃんの事」

オレ
「そう^^」


「きっと本当のプータローになっても今とそんなに変わらない」

オレ
「ふーん」


「私もそうよ^^ユーちゃんとだったら、マグドでポテトを分け合って食べるデートでもいいもん」

オレ
「・・・」

負けられないギャンブルのような仕事に追われて、無理をしている今のオレにとって香が言ってくれたことはオレの胸を打った。


「どしたの?なんか変なこと言った?」

オレ
「いや。ポテトでもいいなんて・・・イイオンナだなーと思って(笑)」


「そう?でもコレ美味しい^^」

オレ
「あははは^^頑張って稼げるプロゴルファーになるよ(笑)」

隣の部屋に入った。ツイン・ベッドにひとつに香を誘ってキスをした。浴衣の内側に手を入れる下着をつけていない胸を手のひらを押し付けるように揉んだ。すぐに手の中でコロコロと乳首が転がった。

香を押し倒し乳首を口にした。香の両腕を上に上げて胸から脇までキスをし、指を這わせる。香の荒い吐息が喘ぎに変わっていく。丁寧に乳を責めた。香の脚が自然によじれる。

膝を入れて脚を開かせた。指を股間に這わせる。すでにそこは熱いもので溢れていた。
屹立したクリトリスに触れた瞬間香の体が敏感に反応した。オンナの穴に指を入れる。


「うっ」

ゆっくりと指を使いながらキスをした。舌を強く吸う。オレは布団をかけて香の体に乗り一気に挿入した。


「うぁー」

大きなストロークで穴の奥まで入れる。香の体は反り返る。オレは香の両膝を立たせt股間を開かせる。楽な姿勢でオレのモノをいっぱい咥えられるように

オレ
「オレの背中に手を回して」

香はそうした。オレの体は上半身も香の上に乗った。ゆっくりと腰を使う。オレの体にしがみついた事で安心感が生まれたのか香の声が漏れ始めた。


「あー」

香の頭と背中に腕を回した。しっかりと抱きながら腰の動きを早めて、香を責め立てた。


「あっあーあーーあーーー」

香の指がオレの背中に食い込んだ。香の声が尾を引くように聞こえて背中に回していた手が離れて香はぐったりとした。

香の体からゆっくりと離れて横抱きに抱いた。手は香の穴の付近を押さえるように撫でる。しっかりと後戯を行った。布団で香の体を巻くようにして手を回した。香の頭が首の下あたりにあった。髪からいい匂いがした。

オレ
「眠ってもいいぞ^^」


「この間も知らないうちに眠ってしまった」

オレ
「アレは香が失神したんだ」


「うそー」

オレ
「強烈な快感を味わうとたまにそうなる」


「・・・」

和室から内風呂に続いている。窓が大きくとってあって外がよく見えた。一緒に入って抱き合う。そんな風にしながら体と精神が馴染んでくる。

オレたちは着替えて帰路についた。


「聞いていいかなー?」

オレ
「なに?」


「今度いつ逢えるかなーと思って」

オレ
「いつがいい?」


「んーーー」

オレ
「何だよ言えよ(笑)」


「明日とかは?」

オレ
「明日?クリスマス・イヴだな」


「そう?(笑)」

オレ
「大阪まで出てこれるか?」


「うん♪」

オレ
「じゃー7時に・・・」

オレはスカイマンション1階のカフェを教えて、そこで待ち合わせをした。その時間からなら数時間はなんとかなる。

赤坂通り、香の自宅前でトランザムを停めた。

オレ
「じゃー明日」


「うん」

助手席の香はオレの方へ近づき軽いキスをしてきた。触れようとすると体をかわされた。香はクルマを降りてオレに手を振った。香に見送られるようにトランザムを出した。

▼18時・・・ギャラクシー

新しいスーツが出来上がってきていた。ウエイター連中に混じって冗談を言い合いながら着替え事務室に入った。

理恵ママ
「佐和子から聞いてると思うけど、明日ぐらいご挨拶に行ってくれる?」

オレ
「南署か?」

理恵ママ
「ビール券を10万円分用意したから」

オレ
「ビール券ね」

理恵ママ
「アポはあなたの名前で入れておくから、たぶん午前中だと思うけど」

オレ
「はいはい」

オレは自分で冷蔵庫からビールを出した。グラスに注ぎ半分ほど飲んだ。

理恵ママ
「あっごめん。」

オレ
「いやいい。ところでポールだけどどう思う?」

理恵ママ
「そう言えばここんとこ若いお客様が増えてるようね」」

オレ
「ホステス必要かな?」

理恵ママ
「そーね。必要なかったら『泉』あたりで引き取ろうか?」

オレ
「そうしてもらえると助かる^^」

理恵ママ
「じゃー京子ママには私から話しておくわ」

オレ
「頼む^^」

理恵ママ
「ユーちゃん。また怒られるかも知れないんだけど・・・」

オレ
「・・・」

理恵ママ
「加奈子ダメかな?」

オレ
「わかった」

理恵ママ
「えっ!ほんと?」

オレ
「オレが彼女に夢中になっても文句なしだぞ」

理恵ママ
「それは困るっ」

ドアがノックされた。前田が顔を出した。「あとにします」そう言ったが、オレは前田を招き入れた。

理恵ママ
「じゃーお願いしますね。ムーさん」

前田と入れ替わるように理恵は出て行った。オレはため息が出そうになった。

前田
「何か?」

オレ
「ん?いや南署に挨拶に行かされる」

前田
「聞きました。いいじゃないですか署長と知り合いなんて(笑)」

オレ
「何がいいんだ?(笑)」

前田
「まー色々と(笑)」

オレ
「で?」

前田
「あっスカイマンションですが今の事務所は明日にでも契約できます。資金は昭和相銀の全額融資でオッケーです」

オレ
「うん」

前田
「同じく、小さい部屋で7階に1LDKが空いてるそうです。」

オレ
「じゃーそれも」

前田
「了解です」

オレ
「泉はどう?」

前田
「数字は好調ですね!そう言えば京子ママがたまには来てくださいって」

オレ
「そーだな。」

前田
「なんか元気がありませんね?」

オレ
「ん?そんなことないさ(笑)」

前田
「きつい仕事が続きましたもんね。ちょっとゆっくりしてください」

オレ
「普段ゆっくりしっぱなしだから大丈夫だ(笑)」

前田
「(笑)」

▼19時・・・クラブ純子

カウンター席に着くと清水さんがジン・トニックを作って置いてくれた。オレは礼を言った。

オレ
「昨日は途中で抜けたから、ちょっと寄ってみた(笑)」

純子ママ
「あの後、余計な事いっちゃったから色んな事聞かれて大変だった」

オレ
「そりゃーそーだろう」

純子ママ
「何故アイツは大下を助けたんだ?って」

オレ
「えらくそれに拘っているんだな?」

純子
「あなたが説明しないから私がしたわ」

---------------------

純子ママ
「ムトー君は、今自分が出来ることをしただけだと思ってるんじゃないかしら」

内海
「何億もの金を使ってか?って」

純子ママ
「ただそれが出来る環境だったから、そうした」

内海
「どういう事だ?」

純子ママ
「引越しを手伝ったり、重い荷物を運んだり、きっとそれと同じだと思ってるんだと思います」

内海
「億単位の金を平気で動かして、ヤクザを顎で使うヤツがか?」

純子ママ
「お金のことはよくわかりませんけど、ムトー君は人を顎で使うような子じゃありません。いつだって自分が前面に立つ子ですから、もし人を使ったのであれば、よほど信頼関係のある相手なんだと思います」

内海
「んー益々わからんな」

純子ママ
「ムトー君。内海エンタープライズの社長になったんでしょ?その内わかると思います」

内海
「聞けば聞くほど気に入らん。あんなワカゾーに惚れているのか?」

純子ママ
「はい^^」

---------------------

オレ
「ぎゃははは^^あのジジーの不機嫌そうな顔が目に浮かぶよ(笑)」

純子ママ
「あっそうだちょっと待ってて」

玲子はカウンターから離れた。チーママがブランデーセットを持ってきた。

チーママ
「ママご機嫌なんですよ^^」

オレ
「ふーん」

チーママ
「ちょっと妬けちゃいますけど」

オレ
「なんか恥ずかしいなー(笑)」

玲子が隣の席に戻ってきた。

純子ママ
「コレ使って?」

オレ
「ん?何?」

オレはそのラッピングされた包みを開けた・・・ロレックスのデイジャストのコンビ。ピカピカ光る腕時計が目に飛び込んできた。

オレ
「あっ」

純子ママ
「一番シンプルなやつを選んだんだけど、してくれる?」

オレ
「ありがとう」

オレは左腕につけている傷だらけのサブ・マリーナを外して、コンビをつけた。

純子ママ
「うん。いい^^」

オレ
「そう^^じゃーコレつけとく」

オレはサブ・マリーナを今貰った箱に収めた。オレは自分の上着のポケットから同じようにラップされた箱を玲子に渡した。

純子ママ
「えっ!うそ?私に?」

オレ
「開けて」

純子ママ
「うわーーー」

オレ
「つけてみろよ」

玲子は左手の指にそれを付けた。手をかざした。

純子ママ
「ユーちゃんが・・・」

オレ
「おいおいっ勘弁してくれ」

瞬間ユーコのように大声で泣き出すのではないかと思ったが、玲子はハンカチを取り出して少し目を押さえただけだった。

純子ママ
「ありがとう。ユーちゃん。大事にする」

オレ
「あのーみんなが見てると思うんだけど」

純子ママ
「そんな事いいのっ^^嬉しいー♪」

オレ
「あはっ」

チーママ
「ママ。すごくステキそのダイヤ」

純子ママ
「うん。」

これが店じゃなかったら玲子はきっと抱き付いて離れなかっただろう。こんなに喜ぶとは・・・思ってもみなかった。オレはそれ以上恥ずかしくてその場に居ることが出来なかった。

EV前まで玲子は送ってきた。

純子ママ
「今夜は?」

オレ
「明日の朝になると思う」

純子ママ
「うん^^待ってるからねー」

オレ
「ははは・・・」

純子
「気をつけていってらっしゃいませ♪」

そごうの外商を通じて買った今年のプレゼント・・・総額でいくらだったか忘れたが、まだトランザムのトランクの中にはかなり残っている。明日はクリスマス・イヴ。それらを配り歩くだけでも大変だった。


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