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桜子


「桜子」ショーケン

これも懐かしい映像です!完全保存版ですね^^
1982年2月PART2-------------

▼9時・・・スカイマンション1Fカフェ

横山
「内海さんの奥さん喜んでましたよ」

オレ
「そっか?あまり話しも出来なかったけど」

横山
「大下社長の事は聞いてたみたいですし、奥さんも大下社長の奥さんとやりとりがあるみたいでした」

オレ
「そっか」

先日、料亭「桜川」でオレと玲子それに裕人の3人で内海社長の奥さん。草子さんと食事をした。オレたちは相続のお礼を言い、有意義に役立てる事を約束した。親族の中には一部反対の声もあったようだが、故人の意思を尊重することで一致したと言われた。

横山
「関川さんはどうしましょう?」

オレ
「どう?とは?」

横山
「Maggieの経営主体とか関川さんの立場とか・・・」

オレ
「表面上は今度のMaggieは『広瀬オフィス』玲子のところの経営にしようと思う。そして運営はムトー商会だ。だか関川はただの雇われ店長という形にする。もっともそれはヤツの望んだことだけどな。何か問題あるか?」

横山
「いえ、ちょっと」

オレ
「前田も関川の復帰には何処かにわだかまりを持ってるようだけど」

横山
「そうみたいですね」

オレ
「お前はないのか?」

横山
「この間までありましたけど・・・もうなんとも思っていません」

オレ
「なんでだ?」

横山
「ムーさんは終わった事なんか笑い飛ばして済ませてるんでしょう?オレも真似しようと思って(笑)」

オレ
「そっか。じゃーそうしてくれ(笑)」

朝の個人的な打ち合わせを終えてオレはクラウンで神戸に向かった。阪急六甲の駅前の駐車場に車を預けて、タクシーに乗って篠原本町に行った。

相変わらず警戒態勢は続いているようだった。オレは門に近づきインターフォンを押した。


「はい」

オレ
「ムトーと申します。由紀ちゃんはいらっしゃいますか?」


「少々お待ち下さい」

5分ほど待たされた。門のドアが開き中に招き入れられた。男が3人、ひとりが先導して案内された。玄関に入ってすぐの応接室に通された。暫くすると男がお茶を持ってきてくれた。オレと変らない年だと思われた。

ドアが開きおばさんが入ってきた。


「いらっしゃい。由紀はもうアメリカよ!」

オレ
「はい。知ってます。オレも今月ニューヨークへ行きます」


「そう。じゃー向こうで由紀と会えるわね」

オレ
「はい。オレも暫くこっちには戻れないので」


「そう。もしかして?」

オレ
「ご愁傷さまです」


「ムトー君。。。」

オレ
「・・・」


「ご飯食べて行って^^」

オレ
「はい」

オレはおばさんと一緒に台所へ行った。おばさんはメシの用意をしながら話だした。


「ムトー君。昔、健ちゃんに何か頼まれた?」

オレ
「はぁ〜」


「由紀の事?」

オレ
「はい」


「満は?」

オレ
「はい」


「それでゴローと仲良くなったんだ」

オレ
「ははは^^」

目の前に味噌汁と漬物、焼き魚と卵焼き、などなどが並べられた。

台所の入り口で男が声をかけた。


「オレもいいでしょうか?」


「ちょうど今用意してたところだからマー坊も一緒に^^」

オレは立ち上がって竹中さんに礼をした。竹中さんは笑って軽く頷いた。


「うわ!うまそうだなー^^」


「何言ってのよ食べてない子みたいに(笑)」

オレ
「あははは^^コレはあげませんよ(笑)」


「ムトー君まで(笑)」

オレと同じメニューを出して、おばさんは「おかわりは自由にしてね」と言って台所を出て行った。オレと竹中さんふたりっきりになった。

特に何も話さずにお互い黙々とメシを食った。竹中さんはごはんを自分でよそった。そして黙ってオレに手を出した。オレは茶碗を差し出した。それに山盛りのご飯をついでオレに返した。


「オレもここでメシ食うの好きなんだ」

オレ
「そーですか」


「昔は大勢で食ったもんだが・・・」

オレ
「そーですね」


「お前いくつになった」

オレ
「26です」


「へっまだそんなに若いのか?(笑)」

オレ
「はぁ〜」


「メシ食ったら送らせる」

オレ
「はぁ〜」

いくら食っても減らないごはんを無理に押し込んだ。竹中さんはきれいに平らげ台所を出て行った。オレは出されたモノをすべて食って。台所の後片づけをした。

ひとりで廊下を歩いて広間の方へ行った。頭の遺影が飾られていた。広間の奥に男たちがかたまっていた。

オレは遺影の前に行き、深々と礼をした。人懐っこい笑顔のいい写真だった。


「ムトー君。ありがとう」

オレ
「はぁ〜」


「ちゃんと片付けてくれたのね」

オレ
「ははは・・・」


「ニューヨーク行っても元気でね^^」

オレ
「はい。じゃー失礼します」

オレは廊下に出た。そこに立っていた男に案内されて裏の駐車場へ続くところへ案内された。オレは見知らぬ男と一緒にクルマに乗り駅前まで送ってもらった。

おじさんが亡くなって半年・・・頭の健一おじさんまで亡くなった。オレはおぼさんにニューヨーク行きの報告がてら、健一おじさんに自分なりの別れをしに来た。同時に、来てみて大変な事になったと肌で感じた。。。

オレは駐車場に停めてあったクラウンに乗り、そこからすぐの赤坂通りに出た。香の自宅前で電話を入れて、香を拾って六甲山の六甲山オリエンタル・ホテルに行った。

▼11時30分六甲オリエンタル・ホテル・カフェ

オレ
「ここへ来ると高校生の頃を思い出す^^」


「バイトしてたんでしょ」

オレ
「うん。まだ付き合っている女の子も居なくて、周りは男ばっかりで、でも楽しかった頃だ(笑)」

ウエイターに珈琲と紅茶を頼んだ。


「突然にどうしたの?こっちに用があった?^^」

オレ
「叔父貴のところの用事があったから」


「そーなんだ。また船乗りたいね」

オレ
「気に入ったのか?」


「うん。船の中でゴロゴロするの好き(笑)」

オレ
「そっか(笑)」

運ばれ来た珈琲にオレはミルクだけ入れた。

オレ
「松村さんが仲間に入れてくれって言ってた」


「仲間?なんの仲間かしら?」

オレ
「よくわかんないんだけど、皆で一緒に遊びたいらしい(笑)」


「今でも一緒に食事したり飲んだりしてるんでしょう?」

オレ
「うん。あの鮨屋にオレが行くと、必ず表れる(笑)きっと大将が連絡入れてるんだ」


「あの人、ユーちゃんの事とても好きみたいだから(笑)」

オレ
「困ったもんだ(笑)」

オレ
「さてと、こんな日は温泉でも入ってゴロゴロするか?」


「うわー^^ほんとに?」

オレ
「うん」

オレたちは有馬のいつも行くコテージ風の温泉宿へ行った。部屋に入り、すぐにオレは露天風呂に行った。冷たい外気の中で銀泉で体は温まる。中に入ってシャワーを浴びて部屋に戻ると香は先に戻っていた。すでに香はビールを注文していた。

浴衣を着て、テーブルの前に座る。香がビールを注いだ。オレも香りに同じ事をした。軽くグラスを合わせてオレは一気に飲み干した。

オレ
「浜田が一緒にニューヨークへ行くことになった」


「そう」

オレ
「浜田やシューさんがお前の事を心配してた」


「・・・」

オレ
「オレが年に2度ほど日本に帰る。香が年に2度NYへ来る計算だと、3ヶ月に1度は会える」

「それでじゃー無理なんじゃないか?って言われた」

「どう?」


「わからない・・・でも努力する」

オレ
「無理して我慢できなくなって、やって来るんじゃないか?(笑)」


「でも、専属の仕事も受けちゃったし・・・」

オレ
「なんかそれも投げ出して来そうな気がするけど?」


「・・・」

オレ
「それなら最初から一緒に来るか?(笑)」


「ユーちゃん。。。」

オレ
「松尾の専属の仕事はオレがなんとか交渉する。それから滞在費用なんかは心配しなくていい。」

「ただ・・・他のオンナも来るんだ」


「そんなの全然・・・」

オレ
「そっか。じゃーどうする?」


「やっぱり近くに居たい。。。」

オレ
「あっどした?泣かないでくれ」

オレはテーブルの向こうの香の方へ行って肩を抱いた。

オレ
「香が無理して頑張ってるのがわかってたんだけどな。なかなか言い出せなかった(笑)」

「周りの人間に言われて改めて気付いた」

「悪かったな」

香は泣きながら抱き付いてきた。オレの手は香の浴衣の中に入り香の乳を撫でた。そしてキスをした。オレの舌が香の舌を捉えた。香はオレの舌を強く吸った。

オレの手は浴衣の裾を割って、香のふとももから股間に入っていった。草むらを掻き分けて割れ目を撫でた。

オレは隣の部屋に行き、押入れから布団を出して簡単にそれを敷いた。香を呼んでそこに寝かせた。そして、丁寧にきつーいセックスをした。

家風呂に一緒に入ってからオレたちはそこを出た。表六甲を走ってそのまま香を自宅に送った。

オレ
「今月出発したら次は第2陣が3月にやってくる。そのタイミングで来るか?」


「うん。1ヶ月ぐらいはヘーキよ^^すぐにおかーさんに言うわ」

オレ
「反対されても慌てずに時間をかけるんだ」


「おかーさんは大丈夫よ^^」

オレ
「そっか。じゃーな^^」


「うん。気をつけて帰ってね!」

オレはクラウンを出した。香は小さく手を振っていた。西へ走るか?東へ走るか?迷ったが東へ走り車内から電話を入れた。そして夙川を下り、香露園シーサイド・マンション前にクルマを停めて再び電話をした。

すぐにユーコは降りてきた。助手席に乗るとユーコは軽くキスをしてきた。オレはクルマを走らせて夙川ショッピング・モールへ行った。

マグドナルドでハンバーガーセットを2つ買って席に付いた。その間、ユーコはオレの腕に絡んでぴったりとくっついていた。

ユーコ
「今日はなんとなくユーちゃんが来そうな予感してんだー^^」

オレ
「へーそうなんだ^^」

ユーコ
「だからヒロミからのお誘いも断ったの」

オレ
「それでオレが来なかったから、どうしてた?」

ユーコ
「きっとおもしろくなくて妹とケンカしてたと思う(笑)」

オレ
「あははは^^マミが可哀そうじゃないか」

ユーコはオレのコークにもストローをつけて前に置いた。オレはハンバーガーを頬張りながらそれを口にした。

ユーコ
「だって、アレの前だし^^」

オレ
「あっそう。。。」

ユーコ
「だから今日は安全よ^^」

オレ
「えーーーとオレは・・・」

ユーコ
「ダメよ!ユーちゃん。」

オレ
「うん。実はオレもそのつもりだった」

ユーコ
「よかったー♪」

そう言えばユーコと暫くそういう事をしていなかった。きっと今ユーコを怒らせると最後は人前で泣かせることになる。普段そういう事を言わないユーコだったが、もうすぐオレが行ってしまう事で不安がいっぱいなんだろうと思った。

ユーコ
「コレ持って行こう^^」

そう言ってユーコはカウンターに行って袋を貰ってきてそこにポテトを入れた。そしてオレたちはクラウンを西に走らせて、三宮のラブ・ホテルに入った。

部屋に入りベッドに座るとユーコはすぐに抱き付いてきた。オレはユーコを膝に乗せた。ユーコの腕がオレの首筋に絡んだ。

ユーコ
「ユーちゃん。今日で21日よ!知ってる?」

オレ
「ん?」

ユーコ
「21日もしてない・・・」

オレ
「あっそうだっけ?何度も会ってるのにな^^」

ユーコ
「最近変なの。」

オレ
「どんな風に?」

ユーコ
「ユーちゃんにいっぱいして欲しいって思うの」

オレ
「それは全然変な事じゃない。^^健康な証拠だ」

ユーコ
「でもそんな事、恥ずかしいから言えないし」

オレ
「今は恥ずかしくないのか?」

ユーコ
「だって、ユーちゃんもうすぐ行ってしまうし・・・」

オレはキスをした。ユーコの舌を強く、緩く吸った。手はトレーナーの上から乳を軽く掴んだ。

ユーコの革ジャンをとり、トレーナーを脱がせブラジャーを取った。膝から降ろしてジーンズを脱がせてストッキングと下着を同時に剥ぎ取りベッドに寝かせた。

ユーコは片脚を少し上げて股間を隠すようにした。オレはユーコの肢体を見ながら裸になった。

ベッドの毛布の中にユーコを入れて抱き合った。キスをし、ユーコの背中、腰、尻、太ももを撫でながら体を擦り付ける。

ユーコの吐息が荒くなり、喘ぎ声に変っていく。オレはユーコの脚の間にオレの片脚を入れた。手は股間に・・・草むらを掻き分け、割れ目を撫で、屹立したクリトリスを摘む。ユーコの体が少し伸び上がった。割れ目を指で撫で続けた。よく反応して濡れていた。

ユーコ
「あーユーちゃん」

オレは体をずらせてユーコの乳首を咥えた。舌を使って乳首を転がし、強く吸った。指はユーコの穴に軽く入れてクリトリスを押さえてこすり付けるように責めた。

ユーコ
「あーあーー好きぃ」

「ユーちゃん好きよー」

「あーーー」

オレはユーコの体に乗った。ゆっくりと挿入した。

ユーコ
「うぁーーー」

オレ
「ゆっくりとユーコも動くんだ」

オレはユーコに乗ったまま腰を使った。

オレ
「ほらっ動いて」

ユーコの腰が小さく動き始めた。オレはその動きに合わせた。

ユーコ
「あーーー」

オレはユーコの体の両側に肘をついて、ユーコの顔を見ながら下半身だけを軽く動かした。

オレ
「ほらふたりで動くといいだろう?もっと早く動いて」

ユーコの腰の動きが早くなった。オレもそれに合わせた。ユーコの腰が突き出されるとオレのモノがユーコの穴の奥深くに突き刺さる。

ユーコ
「うぅーあーユーちゃん」

オレ
「ほらいく時はちゃんと声に出して」

ユーコ
「あーいくぅー」

「あーーーあーーーあーーー」

ユーコの体が突っ張り、腰の動きが止まった。オレはユーコの脚を抱え上げて激しく腰を使った。

ユーコ
「あぅあぅあぅ」

「また、いくぅー」

「あーあーーあーーー」

オレはゆっくりとユーコの体から降りた。ユーコを横抱きにして股間に手を入れ穴の付近を押した。ユーコの体はまだ反応して、少し声を上げながらオレに抱き付いてくる。

ユーコ
「あーユーちゃん」

ユーコの体が治まるのを待ってオレは毛布を肩までかけてやり毛布の上から背中を撫でた。

ユーコ
「恥ずかしい・・・」

オレ
「ユーコはいつだって可愛いさ^^」

ユーコ
「ユーちゃんも恥ずかしい事して」

オレ
「どんな?」

ユーコ
「顔の前で・・・いって」

オレ
「見たいのか?」

ユーコ
「・・・うん」

オレ
「先にキスしてくれる」

オレは上体を起してベッドヘッドにもたれた。ユーコは毛布を下げてオレのモノを露出させた。指でオレのモノを触りながら見ていた。

ユーコ
「ユーコの・・・」

そう言ってオレのモノを口にした。舌を使いオレのモノを舐め、オレのモノを強く吸った。口に含み上下に動く。

オレはそれを止めさせてもう1度ユーコの体に乗り、穴に入れた。

ユーコ
「あぅーーー」

ゆっくりと大きなストロークでユーコの穴がくれる快楽を味わった。オレの脳の中に火花が散り始めた。だんだん大きくなっていく。それに伴って腰の動きが早くなる。

ユーコ
「うぁーあーあーーあーーー」

ユーコがまたいった。穴の奥の緩みを感じながらもオレは自分の快楽のピークを待った。そしてオレは穴からオレのモノを抜いてユーコの口元に持っていった。指を少し使うだけでオレのモノは爆発した。

ユーコはオレが放出するものを口で受け止めた。オレは指の動きをとめてベッドヘッドにもたれた。ユーコは離れずにオレのモノを舐め、強く吸った。

オレはティッシュをとって、ユーコの顔を拭いた。そしてキスをした。ユーコの舌を吸った。オレのモノの味がした。

ユーコ
「ユーちゃん。気持ち良かった?」

オレ
「うん^^」

ユーコ
「後で私の中でいってね^^」

オレ
「はーい」

▼17時・・・スカイ・オフィス

四方
「お疲れ様です^^」

オレ
「ただいまー(笑)」

四方
「前田さんが戻ってきたら教えて欲しいって言ってました。下に居るようですから連絡入れていいですか?」

オレ
「うん。頼む」

オレは広いテーブルの方へ座った。四方はファミリー不動産に電話を入れた後、バドワイザーの缶とグラスを持って来てくれた。オレは礼を言った。

チャイムが鳴り前田が入ってきた。

前田
「おはようございます」

オレ
「おう^^」

四方は同じようにバドを前田の前に置いた。オレはバドのプルトップを引いて口にした。

オレ
「孝ちゃん。後はオレたちでやるから、先に上がって^^」

四方
「はい。じゃーお先に失礼します」

「お疲れー」

前田
「関川さんの事なんですけど・・・」

オレ
「うん。なんだ?」

前田
「もううちの人間じゃないですよね?」

オレ
「まどろっこしいな(笑)関川とは一緒にやれない!って事か?」

前田
「・・・はい」

オレ
「皆の反対を押し切って、関川が強引に進めたでかい不動産取引が・・・結局罠だった。見事に引っかかって、カンパニーは壊滅した。

関川は嵌められた事を知ると、急に力が抜けて何も出来なくなった。お前や松井や横山は必死になって倒産を防ごうとしたがダメだった。

お前と松井は黒幕の佐渡を狙ってまで何とかしようとした。結果、松井は服役する事になった。

皆が関川を恨む気持ちはよくわかってるつもりだ」

前田
「・・・」

オレ
「ああいう性格のヤツだから、お前らに悪いと思っていてもそれを素直に態度に表せるヤツじゃない」

「むしろコレまでと同じように大きな態度で接するだろう」

「あいつ女と分かれて部屋も借りずにサウナで寝泊りしてるそうじゃないか?」

「きっと今度の『Maggie』に賭けてるんじゃないかな?」

「だからと言って関川を特別扱いしてる訳じゃない」

前田
「・・・」

オレ
「Maggieは名目上、玲子のところの経営だが横山に管理させる。」

「心配しなくても、勝手な事はできないさ」

「なるほどビジネスは単年度決算だ。常に帳尻合わせが求められるけど、人間関係はそうじゃないんじゃないかと・・・オレは思う」

「オレの我侭だと思って、暫く距離を置いて関川を見てやってくれないかな?頼むよ!前田」

前田
「・・・わかりました」

オレ
「悪いな」

前田
「いえ、ムーさんがそんな・・・」

オレ
「Maggieの様子を見た後、久々に宴会でもするか?^^」

前田
「いいですね^^」

オレ
「じゃー段取りしといてくれ」

前田
「了解です(笑)」

オレと前田は事務所を出た。前田はファミリー不動産へ行き、オレはギャラクシーに向かった。

▼18時・・・ギャラクシー・オフィス

オレ
「先にMaggieに行ってくれないか?」

理恵
「いいけど、ユーちゃんは?」

オレ
「急にこっちへ客が来るんだ」

理恵
「私いなくていいの?」

オレ
「うん。特室で客とふたりで話すから」

理恵
「あらっもしかして新しいオンナ?^^」

オレ
「いや・・・世の中で一番一緒に飲みたくない相手だ」

理恵
「うわーユーちゃんにもそんな人居るんだ(笑)」

オレ
「まーな(笑)」

ドアがノックされた。松井が声をかけて入ってきた。

松井
「ムーさん。フロントに客が・・・」

オレ
「ん?」

理恵
「どーしたの?松っちゃん」

オレ
「来たか?(笑)特室に通してくれ」

松井
「えっ?いいんですか?」

オレ
「約束してるんだ」

松井
「わかりました。。。」

理恵
「一体・・・誰?」

オレ
「4課の課長だ」

理恵
「4課って、マルボウの?」

オレ
「うん(笑)」

オレは店内を歩いて正面から特別室に入った。

オレ
「ようこそいらっしゃいました^^」

坊野
「ここが有名な特別室か?」

オレ
「別に有名ではありませんが(笑)」

オレは課長の正面に座った。松井が大き目のグラスに入った。生ビールを2つ持って来た。店内からウエイターが入ってきて、オードブルを置いて行った。ウエイターが部屋を出るのと同時に松井も部屋を出た。

坊野
「ビールはいくらだ?」

オレ
「1000円です」

坊野
「じゃー先に払っておく」

オレ
「はい(笑)」

課長は財布から1000円札を1枚取り出してテーブルの上に置いた。

坊野
「単刀直入に言う」

オレ
「はい」

坊野
「うちのエライさんが、その先の韓国クラブに出入りしている」

「それを止めさせてくれ」

オレ
「オレがですか?」

坊野
「そうだ」

オレ
「仮にそれが出来たとしたら、その韓国クラブはどうなります?」

坊野
「ガサが入る。ハデにやりすぎてる」

オレ
「4課の仕事じゃないんじゃないですか?」

坊野
「とぼけるな。郷田のところの梅木がやらせているのはわかってる」

オレ
「そーでしたか」

坊野
「で、どうなんだ?」

オレ
「それは命令ですか?」

坊野
「何でオレがお前に命令できるんだ?お願いに決まってるじゃないか」

オレ
「あはっ!お願いですか(笑)わかりました」

坊野
「やってくれるのか?」

オレ
「はい」

課長は目の前のビールをノドを鳴らして半分ほど飲んだ。オレも同じようにした。

坊野
「それから・・・お前、神戸でチョロチョロするな」

オレ
「・・・」

坊野
「今日も兵庫県警から問い合わせが入ってた」

オレ
「そーでしたか」

坊野
「それもお前のオヤジからだ」

オレ
「あらら・・・」

坊野
「一体お前は・・・まーいい。とにかく頼んだぞ!」

オレ
「はい」

課長はビールを飲み干して立ち上がった。そして来た通り順で店を出て行った。オレはEV前まで送って行った。そしてあらためて特室に戻った。理恵と松井が入ってきた。

オレはラークに火をつけた。

オレ
「聞いてたか?」

理恵&松井
「はい」

オレ
「さて、どうしよう?(笑)」

理恵
「エライさんって、佐竹署長の事?」

オレ
「たぶん」

松井
「直接注意を?」

オレ
「それじゃー芸がなさ過ぎる(笑)」

松井
「こっちでも調べましたが、あの韓国クラブは郷田組が関わってるようです」

オレ
「またあいつらか・・・」

「松井、調査に行こう^^」

「理恵ちゃん。ちょっとキャッシュ貸してくれる?」

理恵
「ちょっと待ってて」

そう言って理恵は出て行った。

松井
「ムーさん。バカっぽい顔になってますけど・・・なんかすごく危険な事考えてません?(笑)」

オレ
「あははは^^そんなにバカっぽいか?(笑)」

理恵は戻って来た。

理恵
「とりあえず100万あります」

オレ
「サンキュー♪ちょっと行ってくる。あー先にMaggieに前田とでも行ってきて^^」

オレは松井と一緒にギャラクシーを出て、松井の案内で韓国クラブ「済州島」へ行った。松井がドアを開けて入る。黒服が居てボックス席に案内された。

若い男ふたりの客にホステスが2人付いた。オレはヘネシーのボトルを注文してホステスたちにも飲み物を勧めた。

ホステス1
「こんなに若くてハンサムなお客さんで嬉しい^^」

ホステス2
「今日はいい事ありそうよ^^」

オレ
「あははは^^どんないい事がある?」

ホステス1
「それはもっと飲んでからのお楽しみー」

オレ
「オッケー♪松井遠慮なく飲もうぜ(笑)」

ホステスはブランデーの水割りをつくりオレたちの前に出した。彼女らは色の付いたカクテル。きっとただの甘いソーダだろうと思った。

ホステス1
「カンパイしましょ^^」

オレ
「おう^^カンパイっ!」

「カンパーイ」

松井はオレの向かいに座りちょっと呆れたような顔で見ていた。

オレ
「ここの店はアレか?チェジュド出身のオーナーなのか?」

ホステス1
「おお!よくわかったね。私たちもチェジュドよ^^お客さん行ったことあるの?」

オレ
「夏に行った^^海に潜って遊んだよ」

ホステス2
「お客さん潜りするんだ?」

オレ
「最近はやってないけどね!で、ここへ来ればやれるって聞いて来たんだ?」

ホステス1
「ここで潜りはやれないよ(笑)」

ホステス2
「面白いお客さんね^^」

オレ
「いやー君たちとと一発やりたいなーって思って(笑)」

ホステス2
「うわーお客さん。大胆ね(笑)」

オレ
「こんなチャーミングな人とやれたらサイコーだなーって思って」

ホステス1
「じゃー会員になってくれる?」

オレ
「えっいいの?いくら?^^」

ホステス1
「ひとり10万円^^」

オレ
「一発10万円か?」

ホステス2
「入会金が10万円、あとはデート代よ」

オレ
「デート代はいくら?」

ホステス2
「大体3万から5万ぐらいかな?」

オレ
「ふーーーん」

オレはブランデーに口をつけた。

オレ
「よしじゃー行こう^^」

オレは会計をして貰った。飲み代がふたりで10万、会費ひとり分10万、オレは目の前のオンナと店外デートに出た。松井には戻って待機するように言った。

通りに出てタクシーを拾う。オンナは生玉へ行くように運転手に言った。

生玉のホテル街で降りて、すぐのホテル「マリオネット」に入った。誘導灯に添って部屋に入った。オレは壁のスイッチを確かめた。タペストリーに隠れるようにソレはあった。部屋のデザインは以前と比べて少し変更されていた。

オンナはオレの上着を脱がせようとしたがオレは断った。

オレ
「なんかちょっと緊張するなー(笑)ビール飲ませてくれる?」

ホステス1
「いいわよ(笑)」

オレはベッドサイドの受話器をとって0を回して外線発信した。

オレ
「オレだけどさー松井を呼んでくれる?」

「クルマでさーお前も生玉のマリオネットに加奈子を誘ってこいよ!オレはハデに暴れるかも知れない(笑)」

オレはホステスに聞かれてもいいような口調で電話を切った。

ホステス1
「ビールどーぞ^^お友達もくるの?」

オレ
「ありがとう^^オレよりモテるやつだからなー」

ホステス
「あなた若くてハンサムだから負けとく^^」

オレ
「いくら?」

ホステス
「3万でいいわ」

オレは財布から言われた金額をオンナに渡した。

ホステス
「ビール飲んだらシャワー使って^^」

オレ
「うん」

オレはゆっくりとビールを飲みながらチェジュド(済州島)の話をして松井が来るまでの時間をつぶした。オンナはすっかり安心しきってその話に付き合った。

オレ
「あっお腹が冷えてきた。ちょっとトイレに行ってくる(笑)」

オレはトイレに行くフリをしてその部屋から飛び出した。バックヤードへ続く扉を開けて階段を1階上に上がる。確かリネン室の隣・・・探した。あった。ドアのノブを静かに回すが鍵がかかっているようで開かない。

オレはドアをノックした。鍵が外れる音がしてドアが小さく開きかけた。オレは手を入れて両手で力任せに引いた。中から男がドアと共に飛び出した形になった。オレはそいつを蹴っ飛ばして中に放り込んだ。

中にはそいつともうひとり若い男が居た。

テレビモニターが並び、カセットデッキが整然と並んでいた。


「なっ何だっお前・・・」

オレ
「面白い撮影してるじゃないか?ちょっと見せてくれよ(笑)」

男2
「お前らここが郷田組の管理だって知ってるのか?殺されるぞ!」

オレ
「やすやすと代紋出しやがってアホかお前ら(笑)」

蹴飛ばされた男2は郷田組の名前を出し恫喝したつもりのようだ。オレはソイツの手首の間接を決めて軽くひっくり返した。

ドアは開けっ放しにしてある。

松井
「遅くなりました」

松井が入ってきた。

オレ
「抵抗すると痛い目を見るぞ!そこのロッカーを開けろ!」

男はこっちが2人になった事で観念したのか、言う通りにロッカーの鍵をはずして開けた。そこにはびっしりとビデオテープが並んでいた。

オレ
「ちょっとこいつら見ててくれ」

イスに座っている男が受話器を取ろうとした。オレはそいつの襟首を掴んでイスごとひっくりかえして腹に軽くケリを入れた。そいつは悲鳴を上げて体を折り曲げた。

オレ
「余計な事はするな!大人しくてしていてくれ(笑)」

オレは松井をそこに残して部屋の外に出た。隣のリネン室を覘く、シーツの入ったカーゴが数台あった。その内の1台のシーツをすべて取り出して空にした。そしてシーツを2枚ほど手に持ってビデオ室に戻った。オレはシーツの角を対角で括った。

オレ
「このシーツの中にビデオテープを全部入れろ」

松井
「早くやれ!」

シーツで作った大きな袋2つにビデオテープは全て入った。それをカーゴに入れて運びやすくした。カーゴを男2人に押させた。EVの前に出た時に支配人らしき中年の男ともうひとり若い男と出っくわした。

カーゴを押させていた男が叫んだ。


「こいつらにいきなり襲われた」

オレ
「だから郷田組の梅木さんから頼まれたんだよ(笑)勘違いするな」

支配人
「おい。事務所に電話いれろ」

一緒に居た若い男が駆け出そうとした。それを松井が足をかけて転がした。松井は肘を引いたかと思ったら一瞬で男の腹に正拳を叩き込んだ。男は悶絶した。

反対側に逃げ出そうとしたカーゴを押していた若い男を、オレは後ろから捕まえて足をかけて背中から床にたたきつけ、男の水月に当身を入れた。

オレ
「おいっ!お前もコレを押すのを手伝ってくれ」

支配人
「・・・こんな事をしてただで済むと」

松井
「手伝わないと怪我するぞ!EVを開けろ」

支配人はEVのボタンを押して開けた。カーゴを入れてオレと松井と支配人、それともう一人の男と乗り込み地下駐車場へ降りた。

松井が乗ってきたクラウンのトランクと後部座席に大きなシーツの袋を詰め込んだ。松井はキーをオレに渡して、「ケー子を連れてきます」と言ってホテルの中に戻った。オレは支配人と男を見張った。

オレ
「心配しなくても咎められない。梅木から強奪したように見せかけてくれって言う指示なんだ。^^」

「少しぐらいのケガも必要なんだ。だから格好をつけようとするととばっちりを食うぞ(笑)」

「もう少しで終わるから^^」

松井と加奈子がやってきた。加奈子をシーツが入ったせまい後部座席に乗せ松井が運転席についた。

オレ
「じゃーそのままホテルの中に入れ!10分ほどは大人しくしてろ(笑)」

オレは彼らがホテルの中に入ったのを確認して助手席に乗り込んだ。松井はライトをオフにしたままゆっくりとクルマを出した。

▼22時・・・Maggie

理恵
「心配したわー(ーー;)」

オレ
「ん?他所の店のホステスとエッチしてると思って?(笑)」

理恵
「それならいいんだけど、もっとアブナイ事してたんじゃないの?」

オレ
「ちょっとした余興さ^^」

オレは理恵が作ったブランデーの水割りを飲んだ。ようやく旨い酒にありつけたと思った。関川がテーブルにやって来た。

関川
「いらっしゃいませ^^」

オレ
「開店おめでとう(笑)盛況じゃないか?」

関川
「まー初日ですから^^」

オレ
「今日はこの後、ちょっと客が来るんだ。セッションは次回という事で(笑)」

関川
「いつでもいいですよオレは(笑)ではごゆっくり」

前田
「何やってきたんですか?」

オレ
「松井とちょっと悪ふざけをしてきた。それよりここを出たら宴会始めるぞ」

前田
「道頓堀「田よし」に予約入れてます」

オレ
「オッケー^^理恵ちゃんも行こう^^」

理恵
「はーい(笑)」

オレは浜田らに声をかけて、Maggieを出た。そしてそのまま3人で「田よし」に行った。座敷に上がってさっそくスキヤキを始めた。前田は電話をかけに行った。理恵はスキヤキをつくりながら、オレにビールを注いでくれた。

理恵
「佐和子があなたにお願いがあるって言ってたけど」

オレ
「ダメだ(笑)」

理恵
「でも・・・」

オレ
「と言ってもあいつはオレが居なくなったらやるだろうな」

理恵
「・・・」

石井
「お疲れ様です^^」

オレ
「うん。先にやってる。ちょうどいいタイミングでスキヤキが出来た(笑)」

オレは新しいグラスをとり石井に渡しビールを注いだ。

石井
「いただきます」

そう言って石井はグラスを軽く上げて飲んだ。

石井
「ムーさん。今日神戸に行ってたんですか?」

オレ
「うん」

理恵
「さーどうぞ出来たわいっぱい食べてね^^」

前田
「松井がもうすぐ来ます。横山が未だ連絡がつきません。伝言頼んでおきました」

理恵が前田にグラスを渡してビールを注いだ。前田はグラスを軽く上げて口にした。

オレ
「先に食おう^^」

オレはスキヤキに手をつけた。

オレ
「来月からエスポワールとローズマリーを引き受けることになったんだ」

理恵
「えっ!?いきなり2軒とも?」

前田
「うわーそれはすごい」

石井
「両方とも流行ってるんでしょ?いいじゃないですか^^」

オレ
「それと松村さんと紗也乃ママが仲間に入れてくれって言ってた」

理恵
「そう^^」

オレ
「まっそんなこんなでよろしく頼む(笑)」

松井がやってきて席についた。理恵は松井にグラスを渡してビールを注いだ。

オレ
「佐和子は?」

松井
「後で来るそうです」

オレ
「うん。」

オレはビールを飲み干した。正面に居る前田がオレのグラスにビールを注いだ。

オレ
「何か言いたそうだな?」

前田
「例の韓国クラブで何があったんですか?」

オレ
「ああ。ホステスと店外デートして遊んできた(笑)」

石井
「ムーさん。もしかして郷田組を凹ませるんですか?」

オレ
「相手の出方、展開次第だなー(笑)」

石井
「・・・」

松井
「ミルキー・ウエイがマリオネットという名前に変って、郷田組の息がかかっているところが営業してた。韓国クラブから客をとってビデオに録画してた」

理恵
「じゃー署長もビデオに撮られてるって事?」

松井
「恐らく・・・韓国クラブ経由の入室はすべて録画されているのでしょうね」

前田
「それで警察は見てみぬフリをせざる得ないって事ですか?」

松井
「そこまで露骨に脅してはいないだろうな?ただ検挙された時にはソレが有効に働くだろう」

石井
「郷田組の梅木を呼んで侘びを入れさせます」

松井
「石井さん。どうして郷田組を庇うんです?」

石井
「いや、郷田組を庇ってる訳じゃないんだ。ムトー商会があいつらに恨み骨髄なのはわかってるが、すでにうちの組下だ」

前田
「そうでしょうか?うちから奪ったホテルでしゃーしゃーと恐喝まがいの事をやって知らん顔している組織が組下ですか?」」

石井
「・・・そうだな」

理恵
「あら前田ちゃんどうしたのムキになって(笑)」

前田
「あっすみません。つい興奮して(笑)」

オレ
「とにかくすでにこっちは行動を起こしてしまってるから、後は展開次第!成り行き任せだな(笑)」

理恵はオレのグラスにビールを注いだ。佐和子と加奈子がやってきた。エスポワールやローズマリーをどうするか?冗談を交えながら話し合っていた。松井や前田は郷田組との関連を気にかけいたようだが、それ以上話題にしなかった。

その日は酔っ払って理恵のところに泊まった。

翌日

▼9時・・・スカイ・カフェ1F

横山
「いやー昨夜は急遽宴会だったんですって?参加できなくて残念でした(笑)」

オレ
「また近い内にやろう^^」

横山
「なんかありました?」

オレ
「えっ何で?」

横山
「いやなんとなく(笑)」

オレ
「(笑)」

お前は鼻がいいなーと言おうとして止めた。横山には荒っぽい話はしたくなかった。もっともすぐに調べて知られるだろうけど・・・

オレ
「東洋ビルはどう?何か手を入れるところはないか?」

横山
「1Fのテナント契約の継続確認をしますが、どうも最近客足が落ちてるようなので、もしかしたら出るかも知れませんね」

オレ
「ふむ。出た場合はどうする?」

横山
「新規にテナント募集するか?自前で何かやるか?のどちらかですが・・・

オレ
「何をやるか?が問題だな」

横山
「はい」

通りの向こうから石井ともうひとりの男がやってきた。こっちに来るようだった。

石井
「おはようございます」

オレ
「先に上がって応接室に」

石井
「はい」

オレは男の方を見た。男は軽く頭を下げた。オレは知らん顔して横山と話を続けた。彼らは EVの方へ消えた。

オレ
「エスポワールとローズマリーは、理恵と佐和子、それに松井に人選をさせてる。新しいママをこっちから入れる段取りになってる」

横山
「はい・・・さっきの梅木は何なんですか?」

オレ
「後で詳細は前田にでも聞いといてくれ(笑)じゃー上がってくる」

横山
「了解です」

オレはEVに乗り11階に上がった。チャイムを鳴らさずにドアを開けて入った。ちょうど石井と梅木は応接室に入ったようだ。四方がお茶の用意をしていた。

四方
「おはようございます。今、石井さんとお客様がこられました」

オレ
「うん。オレは冷たいお茶くれる?^^」

四方
「はい」

オレは応接室に入った。石井と梅木が同時に立ち上がった。

オレ
「おはようございます。^^どうぞおかけ下さい」

四方がお茶を持って来た。出て行くまで暫くの沈黙が続いた・・・

石井
「昨夜遅くに梅木さんから電話があり、どうしても早急にムーさんに会いたいと言う事だったので・・・」

梅木
「ムトーさん。すみませんでした」

オレ
「はて?なんでしょう?」

梅木
「あの店に署長が来ている事を把握してませんでした」

オレ
「ふーん」

梅木は説明を始めた。韓国クラブ「済州島」のオーナーから頼まれて、高額な守代を受け取っていた。もちろん売春をやる上での合意だった。オーナーは在日韓国人だが、2課の係長の義兄で大物府会議員にも金を渡しているらしく、係長の差配で警察からの情報をとり摘発を免れていたという。そして署長の腰ぎんちゃくの2課の係長に連れられて署長は韓国クラブに出入りするようになった。それらを昨夜の内に調べた。

梅木
「ホテル「マリオネット」ですが、ムトーさんにお返しします」

オレ
「へーこの金の要る時期にホテル1軒くれるってよほど景気がいいんですね^^」

梅木
「その代わりではないんですが・・・ビデオテープを返してもらえませんか?」

オレ
「さー何の事でしょう?(笑)」

梅木
「昨夜の強盗がホステスの証言から店に来た若い男がからんでるって言ってます」

「それを聞いたクラブオーナーが2課の係長に連絡を入れたそうです」

「うちにも襲われた責任を取れと言ってきてます」

オレ
「マリオネットもそのオーナーとやらに貸しているのか?そっちの企業舎弟が管理しているホテルじゃないのか?」

梅木
「はい。マリオネットも貸してます」

オレ
「元々高橋が考えたシステムを郷田組はどうしても欲しかった。活用すれば金のなる木になると思って、高橋の失脚を図った。それが失敗すると、オレのいない事をいい事にオレの会社を嵌めた。オレが戻ってきたら1割戻しで手打ちにした。加奈子の件をきっかけに、内紛を静粛して梅木さんは『頭』になった。徹底的にオレを利用して、オレがニューヨークへ行って留守にしてる間に何をしようと思ってるんだ?」

梅木
「本当に知りませんでした。疑念を持つのはごもっともです。それに関してはケジメを取らせてもらいますが・・・このままでは警察が動いて、ムトーさんが逮捕される可能性が高いんです。ですからビデオを早く戻す必要があります」

石井
「ムーさん。一番重要な事は、まちがってもムーさんが警察に逮捕されるような事にならないようにする事なんです!オレに任せてもらえませんか?」

オレ
「問題の本質をすり替えるな!オレの逮捕なんてどうでもいい。オレはオレのやり方でケリをつける」

石井
「・・・」

梅木
「・・・」

オレはお茶に手を伸ばした。口をつけて外を見た。ここでまた郷田組と揉めるような事があるとニューヨークへ行くのが遅れる。。。

オレ
「山健の組長には誰がなるんだ?」

石井
「それは間違いなく頭の渡辺さんです」

オレ
「じゃー次の頭は誰だ?」

石井
「まだそこまでは・・・」

オレ
「郷田のおっさんはどうしてる?」

梅木
「元気にやってます。どうしても頭になりたいと・・・」

オレ
「山健組系列5000人の頭か・・・梅木さんはどうなんです?」

梅木
「その為に死に物狂いです」

オレ
「で、ケンちゃんはオレに何をやらせたいんだ?」

石井
「・・・ムトー商会を磐石にしたいだけです」

オレ
「その為にはウメちゃんを助けろと?」

石井
「はい。。。」

オレは受話器を取って頭の中に入っている電話番号に電話した。

オレ
「ミナミのムトーと申します。渡辺さんと連絡がとりたいのですが?」

「はい。出来ましたらお電話を頂けたら嬉しいのですが?」

「電話番号は○○・○○○・○○○○です。よろしくお願いします」

石井
「ムーさん」

オレ
「生玉のホテル。2億で買ってやるよ」

「そのうち1億はゴローちゃんへの2代目就任前祝いにしよう(笑)」

「ケンちゃん。今すぐ現金1億用意できる?」

石井
「なんとかします」

目の前の電話が鳴った。内線だった。オレは受話器を取った。四方が外線が入っていると言った。オレは外線ボタンを押してそれに出た。

オレ
「はい。ムトーです」

「ども^^わざわざすみません。」

「いえ、出来たら今日でもメシ食わせてもらえたらと思って」

「ははは^^昼メシでもいいですよ」

「はい。じゃー1時に伺います」

「はい」

オレは受話器を置いた。

オレ
「すぐに取り掛かってくれ」

石井&梅木
「はい」

彼らは応接室を出た。オレはラークに火をつけた。手帳を取りにデスクに戻った。横山が居た。オレは先に何本かの連絡を入れた。

横山
「前後しますが、ホテルの買収資金は昭和相銀にお願いしていいですか?」

オレ
「うん」

横山
「ムーさんが1億を持っていくんですか?」

オレ
「ああ。郷田や梅木が持って行っても意味がない」

横山
「そんなもんなんですか。オレにはわかりません」

オレ
「スマンな!それと別に1000万すぐに用意できるか?」

横山
「はい。そのぐらいなら・・・今すぐですか?」

オレ
「うん。頼む」

昼前にオレはひとりでセドリックに乗って神戸に向かった。

▼13時・・・花隈「涼風閣」

クルマを駐車場に入れ時間ちょうどに玄関に入ると女将が居た。待ち合わせだと告げるとすぐに案内された。

庭に面した廊下を歩く、離れのようになっている部屋に通された。

オレ
「遅くなりました^^」

渡辺
「おう^^」

席につくとすぐに女将と仲居が昼メシの用意をした。簡単に重箱が2段になっているものが出された。ゴローちゃんがオレにビールを注いだ。オレも同じようにゴローちゃんにビールを注いだ。

渡辺
「この間、本家に顔を出したそうだな?」

オレ
「はい。暫く日本を離れることになりましたので、おばさんに挨拶しに」

渡辺
「何処へ行くんだ?」

オレ
「ニューヨークに^^向こうで鮨屋でもやろうと思って」

渡辺
「あー鮨屋だと?なんでまた(笑)あー役目絡みか?」

オレ
「まーそれもありますけど、ミナミも飽きてきて(笑)」

渡辺
「こっちはこれからが大変なんだ。離れている方がいいかも知れんな」

オレ
「あの遺影。いい顔してましたね」

渡辺
「ああ」

オレ
「オレが台所でおばさんにメシ食わしてもらったら、「オレもいいですか?」ってマー坊が入ってきました」

渡辺
「マー坊?」

オレ
「おばさんがそう呼んでました(笑)」

渡辺
「あっ竹中さんか」

オレ
「はい。すぐにふたりっきりになって黙ってメシ食ってました。オレのメシをよそってくれるのはいいんですが、テンコ盛りなんですよ」

「メシを渡してくれる時にニヤと笑うんですけど、その笑顔がよく似てました」

渡辺
「誰に?」

オレ
「健一おじさんに(笑)」

渡辺
「・・・」

オレはビールを飲み干した。ゴローちゃんがビールを注ごうとしたが断って、先にオレがゴローちゃんのグラスにビールを注ぎ、自分のグラスにも注いだ。そして、オレは紙袋をテーブルの端に置いた

オレ
「郷田さんのところの梅木さんから預かってきました。」

渡辺
「なんだ?」

オレ
「さっき見てみたら1億の現金でした」

渡辺
「なんだとっ」

オレ
「山健組2代目就任祝いのつもりじゃないですか」

渡辺
「なんでお前が?」」

オレ
「言いにくい事を言わせたいからでしょう。郷田さんを山健組の若頭に!と」

渡辺
「・・・」

オレ
「一応リクエストと言うことで(笑)」

渡辺
「お前は郷田とずっとモメてたんじゃないのか?」

オレ
「はい(笑)とてもじゃないがカシラは勤まらないでしょう」

渡辺
「だったらどうして?」

オレ
「梅木は頑張ってます」

渡辺
「・・・」

ゴローちゃんは腕を組んで、瞑目した。暫く沈黙が続いた。オレは新しいビールの栓を抜いて、ゴローちゃんのグラスに注いだ。そして自分のグラスにも

渡辺
「郷田には剣龍会だ。梅木は杯を直させて若頭補佐にしよう。オレの近くに居させて様子を見る」

オレ
「はい」

渡辺
「ほんとは石井を返して欲しいんだがな(笑)」

オレ
「ははは^^すみません」

渡辺
「じゃー先に出る。行く前には連絡をくれ(笑)」

オレ
「はい^^」

ゴローちゃんはビールを飲み干すと紙袋を持って先に出た。オレはラークに火をつけて庭の方のガラス戸を開けた。ゆっくりと吸い終わるまで庭を見ていた。

▼16時・・・神戸本山、喫茶「かしの実」

珈琲を飲んで待っていた。約束の時間は少し過ぎている。店内の見渡した。高校生らしき客は居なかった。オレが高校の頃はこの店によくきたが・・・


「遅くなってすまん^^」

オレ
「いえ急なお願いですみません」


「それにしても久しぶりだなー(笑)」

オレ
「はい^^」

秋山さんはオレの正面に座り、ウエイトレスに珈琲を頼んだ。すぐにタバコに火をつけた。

オレ
「実は今日は先輩のオヤジさんにお願いがあって」


「うん。何だ?」

オレ
「公務員をひとり移動させて欲しいんですが・・・」


「役人か・・・急ぐのか?」

オレ
「はい。コレはその費用に充てて下さい」

オレはもうひとつの色の違う小さな紙袋を出した。


「見ていいか?」

オレ
「はい」


「・・・」

オレ
「詳細はこれに」

オレはメモを秋山さんに渡した。


「領収書は?」

オレ
「要りません(笑)政治献金みたいなものです」


「わかった。なんとかする」

オレ
「じゃー慌しくて申し訳ないんですけど、オレはこれで」

オレは先に店を出た。駅前の駐車場に停めたセドリックに乗ってミナミに戻った。

▼17時・・・スカイ・オフィス

四方
「お疲れ様です」

オレ
「うん。」

四方
「ほんとにお疲れのようですね」

オレ
「ん?(笑)いやらしい仕事をしてきたから」

四方
「いやらしい仕事ですか?」

オレ
「(笑)」

オレは連絡ノートを見た。業務連絡がほとんどだった。

オレ
「ちょっとシャワー使いまーす」

オレは自室に戻って下着だけになった。バスタオルと新しい下着をもって風呂場に向かった。頭から熱いシャワーを浴びる。顔、胸、そしてアソコを指でしごくように・・・今、四方が裸で入ってきたらどうしよう?そんなバカな妄想が一瞬脳裏を掠めた(笑)

シャンプーをして風呂場を出た。体を拭いて頭にトニックを振り掛ける。バスタオルを腰に巻いたまま自室に戻り、夜用のスーツに着替えた。

部屋を出るとショーコが来ていた。

オレ
「ん?どした?^^」

ショーコ
「あらっムーさん居たんだ」

四方
「シャワー浴びてらしたから」

ショーコ
「そう^^今日は今から四方さんと一緒にMaggieに行く約束をしてたの」

オレ
「おう^^関川も喜ぶだろう」

ショーコ
「ムーさんは?」

オレ
「オレは昨日行った。今日はこれから接待営業なんだ」

四方
「ではオンナふたりで楽しんできまーす(笑)」

オレ
「おう^^がんばれー(笑)」

彼女たちは先に事務所を出た。オレは冷蔵庫からバドワイザーを取り出して南の窓際に行った。ブラインドをひっぱり上げた。ミナミの街の灯が見えた。

ショーコと四方、お互いこれから一緒にニューヨーク生活をする。どちらからともなく仲良くしようという空気が生まれているようで一安心した。だが、まだ香がやってくる事をどちらにも言っていなかった。


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