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歌うたいのバラッド


斉藤和義を取り上げたのでもう1曲ぐらいと・・・(笑)

「歌うたいのバラッド」斉藤和義

ミスチル桜井バージョン
■1982年10月------------

夏が終わり9月になると、四方とユーコ&ヒロミはコロンビア大学の寮に移って行った。1ヶ月間mar'sBLGで暮らして、すっかりスタッフとも仲良くなりユーコは残りたがったが、これだけはどうしようもなかった。地下鉄に乗れば20分でやってこれる。なんとか宥めて引越しを済ませた。

オレもニューヨーク大学の学生となり毎日午前、午後の授業に出ていた。ワシントンスクェアー周辺にNYCの校舎が点在していて専用のシャトルバスも出ているので校舎間の移動も便利だったが、オレはもっぱらバイクを利用した。

10月になると街はすっかり秋らしくなり、休日ともなれば芸術系イベントも多く、NYは楽しくて過ごすやすい季節になった。

ジミー
「ヒロ!週末のパーティーだけど、またギターセット持ち込めるかなー?」

オレ
「誰のところでやるんだっだ?」

ジミー
「ベーカー教授のアパートなんだ」

サム
「ヒロがギター弾いて他のヤツが歌うアレなんて言ったけ?」

オレ
「カラオケか?」

サム
「そうそうカラオケ♪ベーカー教授が是非歌いたい!って言うんだ」

オレ
「そっか(笑)わかった用意するよ」

ジミー
「今度はオレも歌うからな!」

オレ
「ははは^^しっかり練習しとけよ」

オレは一般教養の授業を受けた後バイクでmar'sOfficeへ戻った。先週、演劇学科のパーティーがありギターとアンプなどを持ち込んでオレは歌を歌った。ビートルズやストーンズの歌いやすいのを何曲かやって、日本語のオリジナルも・・・そして同級生向けの楽譜も用意してクラスメートの何人かも歌った。

それが教授にウケたらしい。

▼17時・・・mar'sOffice

紗也乃
「お帰りなさい^^」

オレ
「ただいまー^^」

紗也乃
「さっきショーコちゃんと香ちゃんがお店の方に行ったところよ」

オレ
「そう^^本橋が休みだから早く出たんだな」

オレは大きなテーブルの前に座った。紗也乃ママはコーヒーをオレの前に置き正面に座った。

オレ
「やっぱり普段はこの鏡、隠しておいた方がいいなー(笑)」

紗也乃
「そう?私は全然気にならないけど?」

オレ
「なんか常に実物大で移るから恥ずかしいなー」

入り口ドアの横の壁、高さ2メートル幅5メートルほどを全面鏡張りにした。その前の床を5メートル四方に渡ってリノリウムに張り替えた。パント・マイムやダンスの練習に使えるようにと・・・あくまでも授業(勉強)の一環だった。

鏡と反対側は、間仕切りも兼ねた木製のラックを設置し音響設備を入れた。ギターが2本、ベースが1本、アンプ2台、マイクスタンドが数本、新しく買ったモノばかりだった。

紗也乃
「この間来たユーちゃんの学校の友達、みんな若いわねー」

オレ
「そりゃーそーさ大学1年生のほどんどは18歳だから」

紗也乃
「そんな若い子とユーちゃんうまく合わせられるの?」

オレ
「あんまり違和感ない(笑)連中もオレが26だって言うとびっくりするよ!どうみても20歳ぐらいにしか見えないって」

紗也乃
「そーなんだ(笑)」

オレ
「まー3年になって本格的に専門課程に進むとカレッジからやって来る連中やら他からも入ってくるからちょっと年齢層は上がるみたいだけど、26の外国人が1年から居るっていうのは珍しいらしい」

全米でもっとも授業料が高い私大の1、2を争うニューヨーク大。そして芸術学部、演劇学科になんか入ってくる連中ははっきり言ってお金持ちのボンボンでちょっと変ったやつが多かった。

オレ
「遠山はまだ下に居る?」

紗也乃
「うん」

オレ
「ちょっと覘いてくるよ」

紗也乃
「じゃー私は夕食の支度するわね^^」

オレは内階段を使って階下に降りて行った。ショップに居るジェーンに声をかけ奥の工房の方に入った。

遠山はテーブルで何か書き物をしていた。

オレ
「お疲れっ^^」

遠山
「あっお帰り^^」

オレはそのテーブルの前のイスに座った。

遠山
「今日も1回目は7人、2回目は5人と盛況でしたよ」

オレ
「日本人?」

遠山
「いえ、すべてニューヨーカーです(笑)」

オレ
「新聞広告の効果が出てきてるのかな?」

遠山
「今日のお客さんはやはりあのNY1のTVを見たのがきっかけだったみたいですよ」

「もっとも加納がそう説明してくれたんですけど(笑)」

オレ
「そう^^」

遠山は英語がまったくダメだ。だから必ずショーコか香のどちらかが通訳アシスタントとして遠山に着かなければ陶芸教室が出来ない。

備前焼陶芸教室、簡単な備前焼の紹介テキストで10分ぐらい講習した後、実際にロクロを回して陶器をつくる。約90分のコース。製作中の様子をポラロイド写真を撮ったりしながら作った作品は、2週間後に取りに来る手はずになっていた。

反対側スペースにあるショップでは遠山やオレが作った皿などを商品として販売していた。

オレ
「大型の電気炉をもう1台入れようか?」

遠山
「そーですねー教室の分を優先すると、商品の方がなかなか補充できませんし、お願いできますか?」

オレ
「よし。じゃーそうしよう」

階段から人が降りてくる気配がした。

ユーコ
「こんにちわー^^」

遠山
「いらっしゃいユーコちゃん^^」

オレ
「はーい^^ユーコ♪」

ユーコはオレたちが座っているテーブルに近づき、オレの隣に座った。

オレ
「ひとりか?ヒロミは?」

ユーコ
「今日は私ひとりよ^^」

オレ
「そっか。紗也乃ママには?」

ユーコ
「うん。ごはん一緒に食べていきなさい!って言ってもらったー」

遠山
「そーだ。この間のユーコちゃんが作ったお皿、売れたよ^^」

ユーコ
「えーーーほんとにー?嬉しい^^」

オレ
「あんな歪んだ皿が売れるから不思議なんだよなー(笑)」

ユーコ
「遠山さんはなかなか味があっていい!って褒めてくれたわ」

「それにそれが売れたって事は私の作品が評価されたって事でしょ!」

遠山
「そーだよ^^売れないモノは芸術でもなんでもない」

オレ
「あははは^^よかったな!ユーコ」

オレたちは2階に上がって、紗也乃ママが作った夕食を皆で食った。遠山作の皿にビフカツとキャベツの千切りが盛られている。そして味噌汁と手作りの漬物、そしてご飯。

オレ
「ママのメシを当たり前のように食べてたら、他の和食の店で食いたくなくなるよなー^^」

遠山
「うん。ボクはこのお味噌汁と漬物があったら毎日これでもいいですよ」

ユーコ
「紗也乃ママのごはん大好き^^それをみんなで食べるのがいい^^」

紗也乃
「ありがとう^^里中さんに色々教えてもらいながらなんだけど、そう言ってもらえると嬉しいわー」

紗也乃ママは週に3度夕食をつくってくれる。ほとんどがオレと遠山の為の夕食だったが、たまにこうしてユーコやヒロミ、そして四方らがやってくる。これまでほとんど料理を作ったことがない。という紗也乃ママは、ヤマシロのチーフ里中さんに色々とレシピをもらって一味違った家庭料理を作ってくれるようになった。

他にも事務所の留守番など、出来る範囲で仕事を手伝ってくれていた。

食事を終えコーヒータイムの後、オレとユーコはロフトに上がった。

オレ
「コロンビア大学の寮生活はどうだ?面白いだろう?」

ユーコ
「ぜーんぜん。部屋は狭いし、食堂は美味しくないし、面白くない」

オレ
「ははは^^普通は面白いはずなんだけどなーきっと最初にここに居たからそう思うんだろうな(笑)」

ユーコ
「ヒロミともケンカしちゃうし・・・」

オレはベッドに座っているユーコの隣に行って軽くユーコを抱いた。そしてディープなキスをした。ユーコは首筋に手を回した。オレはユーコのトレーナーの下に手を入れてブラジャーを跳ね上げて乳を揉んだ。少ししこりがあった。アレの前のようだった。

オレ
「ちょっとイライラする時期みたいだな」

ユーコ
「うん。ヒロミはユーちゃんも学校が始まって大変なんだから、あんまり迷惑かけないようにって・・・そんな事ばっかり言うんだもん」

オレ
「あははは^^ヒロミは優等生だからなー」

ユーコ
「前からそういう感じは強かったんだけど、こっちに来てからはもうユーちゃんをご主人様扱いなのよ」

オレ
「あはっ^^偶像だな(笑)」

オレはベッドに転がった。ユーコはオレの体の上にかぶさってきた。

ユーコ
「ねーユーちゃん。やっぱりヒロミを1度抱いてあげて」

オレ
「んーな事できるわけないだろう。オレはヒロミの両親に会って約束してきたんだから」

ユーコ
「それは安全を守る事と、淋しい思いをさせない!という約束でしょう?」

オレ
「そーだよ!」

ユーコ
「ヒロミ・・・私がひとりでこっちへ来る時、すごく淋しそうな顔するの」

オレ
「・・・」

ユーコ
「ユーちゃん。ヒロミと1度だけだったら私、我慢出来るよ」

オレはユーコの体を横に置いて抱いた。

オレ
「そういう問題じゃない。オレは先に両親に会って色んな約束をしてヒロミの留学許可をとったんだぜ?約束を破るような事できるわけないじゃないか」

ユーコ
「どうしたらいいのかなー」

オレ
「んーエッチはしないけど、キスしていちゃいちゃするのはどうだ?(笑)」

ユーコ
「えーーーそれならエッチの方がまだマシよー」

オレ
「そーなのか?」

ユーコ
「そーよ!(笑)」

オレ
「じゃーもう方法がないな(笑)」

ユーコ
「じゃーこんなのどう?」

「今日みたいにヒロミがひとりでここへ来て一緒にごはん食べて、この部屋でユーちゃんと少しだけ過ごすの」

オレ
「何して過ごすんだ?ヒロミとふたりでトランプでもするのか?(笑)」

ユーコ
「ユーちゃんの話しだったら何でも楽しいから、ヒロミは喜ぶと思うわ^^」

オレ
「そーゆー時にマチガイが起こるもんなんだよ(笑)」

ユーコ
「マチガイって、思わずエッチしちゃうって事?」

オレ
「ああ」

ユーコ
「だからー1度だったらいいって(笑)」

オレ
「アホっ!」

そしてオレたちはベッドでゴロゴロしながら、いつの間にかゆるいエッチをした。結局ユーコはこの日はここに泊まり朝1番で帰って行った。

10月後半になってようやく日本から松井がやってきた。時間に余裕のある本橋と香が観光案内をして、夜は気乗りしない松井を半ば強引に高級パーラーへ連れて行った。

▼10月28日・・・mar'sOffice

松井
「ムーさん。この間のパーラーに田川や岩崎もよく行ってるんですか?」

オレ
「最初はよく行ってたけど最近はどうなんだろうなー?あんまりそういう話は聞かない(笑)」

松井
「それに田川や岩崎まで英語ペラペラですね」

オレ
「まーちょっと慣れてきたからな!簡単な日常会話ぐらいは出来るようになったんじゃないか」

松井
「ムーさん。オレもこっちに居ればしゃべれるようになりますかね?」

オレ
「ん?どうした?こっちが良くなってきたか?(笑)」

松井
「もう何もかも見るもの聞くもの全部初めての体験ですよ^^感動しっぱなしです(笑)」

「外人とエッチしたのも初めてですし、それもあんな女優のようにキレイな女性と・・・」

「それに夜はミナミの数倍危なそーで^^たまりませんよ!」

オレ
「あははは^^松井。明日ガン・クラブに連れて行ってやろう」

松井
「ガン・クラブって?」

オレ
「本物のハンドガン。拳銃が撃てるところだ」

松井
「えっ!ほんとですか!」

オレ
「22口径じゃないぞ!45口径まで撃てるところだ^^」

松井
「是非お願いしますっ!」

オレは松井の喜ぶ姿を見て嬉しかった。服役してからちょっと陰があるようなフインキだったが、ニューヨークを体験した事で・・・自分は英語を話すのは無理だとか、金髪女なんか別にどうでもいいとか、それまでどこか自分の可能性を諦めてたようなところから、大きくその意識が変り新しい事に挑戦してみる面白さや楽しさを感じてくれたような気がした。

そして1週間ニューヨークに滞在して、松井は「必ず近い内にまた来る!」と言って日本に帰って行った。

▼10月30日・・・mar'sBLG1Fブライトン・カフェ

横山
「ムーさん。mar'Journalが届きました。コレです」

オレ
「ん?はははちゃんとNY Reportがあるじゃないか(笑)というか・・・それの特集号か」

横山
「ラブロイド版5ページ1000部、広告収入でペイしましたが、ムトー商会と日本橋Player'sが主ですけどね!」

オレ
「なんでオレのProfileまで乗っているんだ?というかこっちのスタッフ全員紹介されてるな」

横山
「ものすごい反響ですよ!来年もあるのか?とかミナミの拠点はもう作らないのか?とムーさんは何で舞台をやってるんだとか(笑)」

オレ
「あははは^^(笑)ほーショーコはNYで活躍するチェリストで、本橋は語学留学生で、お前はレストランのディレクターか^^」

横山
「やつらが適当に(笑)ムーさんがファウンダー&ニューヨーク大学、芸術学部、演劇学科1年。というのがいいじゃないですか^^」

オレ
「あははは」

オレたちが現役の頃から不定期で発行していた「mar's Club Report」が月刊になるようだ。

オレ
「この間、光文社の女性雑誌がNY特集で取材にきてたよな?アレも「松尾ブライダル」と連動した記事広告で結構な紙面になると言ってた」

横山
「ムーさんにはこれからどんどん前に出てもらわないと(笑)それと斉藤さんから来月、世良さんをよろしく!って電話がありました。

オレ
「ふむ。あいつひとりで来るようだな?まー居候扱いでいい」

横山
「えーーーそんなんでいいんですか?(笑)」

オレ
「特別扱いしない方がいいんだよ(笑)」

▼11月・・・

いつものように授業を終えて戻って来ると、本橋がちょっと真面目な顔をして「相談があるんですが・・・」と言った。オレはとりあえず1Fのブライトン・カフェに本橋とふたりで行った。

オレ
「すっかり秋も深まってロマンティックな季節になってきたな^^」

本橋
「はい^^ムーさんは年中ロマンティックしてるじゃないですかー(笑)」

オレ
「あははは^^こっちへ来てから全部知られてしまって(^。^;)」

本橋
「ムーさんはそれでいいと思います^^」

オレ
「ははは・・・」

アメリカンコーヒーが運ばれてきた。オレはフレッシュミルクだけを入れた。

本橋
「ムーさん。実は私・・・プロポーズされているんです」

オレ
「ほう^^」

本橋
「よく「ヤマシロ」にも来てくれる駐在員の人なんです」

オレ
「ふむ^^それで?」

本橋
「何度かデートしたんですけど・・・その人、急遽帰国する事になって一緒に日本へ帰って結婚してくれないか?って言うんです」

オレ
「そっか^^」

本橋
「それで・・・どうしたらいいかと思って」

オレ
「本橋はそいつの事、そんなに好きじゃないんだ?」

本橋
「そーゆー訳でもないんですけど、まだ知り合ってそんなに経ってないし、すぐに結婚はどうかと思うんです」

オレ
「そいつは何処のヤツなんだ?東京か?大阪か?」

本橋
「ムーさんと同じ「神戸っ子」です(笑)」

オレ
「よし!じゃー本橋、そいつと結婚しろ(笑)」

本橋
「あはっ!それだけで決めちゃうんですかー?」

オレ
「あははは^^ジョーダンだ(笑)そいつは帰国すると大阪勤務か?」

本橋
「はい。そう言ってました」

「ムーさん。今度、その人と会って貰えませんか?それで決めて下さい」

オレ
「決めるって(笑)じゃーオレがもしそいつはダメだって言ったら止めるのか?」

本橋
「ムーさんがダメだと思ったら止めます!」

オレ
「よし。今から電話してOfficeに来てもらおう。みんなで紗也乃ママのメシを食おう」

本橋
「はい」

オレたちはOfficeに戻った。本橋は相手の勤務先に電話を入れたが不在のようだった。「mar'scompanyに至急連絡が欲しい」と伝言をする様子が聞こえた。

本橋
「ムーさん。30分だけ待ってもらえますか?」

オレ
「いや向こうも仕事中だし、別に今日でなくてもいいんだから」

本橋
「いえ。コレは賭けです!今日来れなかったら縁がなかったんです」

オレ
「ほー^^」

15分後電話はかかってきた。オレは本橋の会話を注意深く聞いていた。決して無理をお願いしているようではない、が「ムトーさんと会って欲しい」と伝えて、ここの場所を教えた。本橋は電話を切った。

本橋
「すぐに来るそうです。20分ぐらいで(笑)」

オレ
「そっか(笑)じゃーショーコも呼ぼう!」

それからきっちりと20分以内でそいつはやってきた。オレと本橋、遠山、紗也乃ママ、ショーコ、そしてそいつの5人で一緒に食事を始めた。メニューは肉じゃが、サンマの丸焼き、マカロニサラダ、漬物、味噌汁。


「始めまして、高岡と申します。本日はお招き頂きありがとうございます^^」

オレ
「急だったのにわざわざ来ていただいてありがとうございます。ムトーと申します」

「こちらは紗也乃ママと陶芸家の遠山さん。そして加納。我々の仲間です^^もひとりゲストがいるんだけど・・・遅いかも知れないな」

紗也乃ママと遠山がそれぞれ簡単に挨拶した。なんとなくオレの対応で察しがついているようだった。

ごくごく普通のありふれたノーマルな食事だった。

オレ
「急な帰国が決まったんですって?」


「えー本来の時期じゃないんですけど、どうもいきなり辞令が出まして」

オレ
「そーですか。こっちの生活に慣れたら帰りたくないんじゃないですか?」


「そーですね。日本へ帰ったらまた接待だなんだとわずらわしい事が待ち受けてますから(^。^;)」

紗也乃ママ
「あらっこっちでは仕事を円滑に進めるための接待というのはないの?」


「日本のようなゴルフだとかクラブでの接待というのはありません。せいぜいがランチを一緒に食いながらビジネスの話を進める程度で、ごくごくシンプルなんです」

遠山
「すべてにおいてこっちは合理的だよなー^^」

本橋
「こっちの生活に慣れると日本に戻ったら苦労するかも知れませんね」

高岡はオレより2年上、遠山やショーコと同級だった。入社して4年目で初めての海外勤務がニューヨークだと言う。ショーコと本橋は小声で何か話しあっていた。

ドアが開いた


「あっ!すまん遅くなった。^^」

紗也乃ママ
「はい^^ちゃんと世良さんの分はとってありますから」

オレ
「もう少し遅かったらオレが食ってたところだ(笑)」


「ちょっと買い物しててつい(笑)」

世良は紗也乃ママの隣に座った。ママは世良の食事の用意をした。

オレ
「高岡さんだ。本橋を欲しいらしい」


「世良です。本橋を?ふーーーん」

高岡
「いや、まだそんな事何も言ってないんですけど」


「じゃーダメだな」

高岡
「えーーー」

一瞬その場が緊張に包まれた。誰もが世良とオレを交互に見て心配しているようだった。

オレ
「(笑)」

高岡
「百合さん。ボクと一緒に日本へ帰って下さい。全力でボクが守りますから」

百合
「・・・」

世良
「おい本橋!なんとか言ってやれよ(笑)」

本橋
「あはっ!そんな世良さん(笑)」

「じゃームーさん。日本に帰っていいですか?」

オレ
「ああ(笑)」

世良
「良かったな本橋(笑)いただきまーす!」

オレ
「ママ。オレごはんおかわりっ!^^」

高岡
「ははは・・・ありがとうございます」

他人のプライバシーに当たり前に介入する。先輩と後輩の関係においてはそれは特別な事ではない。オレたちは体育会のノリだった。

食事が終わって、世良がさっき買ってきたといギターを披露した。

オレ
「おっ!レスポールじゃないか^^ちょっと繋いでみるか?」

世良
「ムトーそこのストラタはお前が弾けよ」

オレ
「ああ^^なんかやるか」

世良
「おう!」

手早くアンプをセットして、マイクスタンドを調整した。

世良
「じゃー本橋の寿帰国を祝って1曲^^」

いきなりそう言って世良はレスポールを持って自分の曲をやり始めた。
「LOVE SONG」オレは様子を見ながらテキトーにリズムボックスを合わせ、リードの部分を受け持った。そしてラストはオレも歌わされた。。。

後は新しく買ったギターのテストみたいになってカラオケになってしまった(笑)もっともオレやショーコが歌い。世良は大笑いしていた。

遅くまで飲んですっかり高岡の事は忘れていた。

翌日・・・

本橋
「ムーさん。ありがとうございました^^」

オレ
「いやー途中からすっかりその事を忘れてしまった(笑)」

本橋
「せっかく英語もなんとかなって、お店の方にも慣れて仕事が面白くなってきたところなのに・・・すみません」

オレ
「でいつだ?」

本橋
「来週の水曜日に一緒に日本に戻ります」

オレ
「そっか^^じゃー日曜にみんなで送別会でもやろう^^」

本橋
「はい。。。」

オレ
「なんだよーどした?泣くなよ^^」

本橋
「ずっとここに居たいし・・・」

オレ
「ははは^^オレも本橋に居て欲しいけどな。そんな我侭言ってられない。アイツちょっと固そーだけどイイヤツじゃないか(笑)ふたりでハッピーになれ!」

本橋
「はい。」

友人の斉藤と後輩の本橋は学生時代から付き合っていた。そして斉藤の就職と共に結婚した。斉藤が浮気をした挙句子供が出来たという理由で、本橋は理不尽な離婚を迫らた。そして本橋は自殺未遂まで図った。

オレは本橋を説得し、離婚を承諾させて、ニューヨークへ誘った。

それから8ヶ月、本橋はこっちで頑張った。そしてそんな本橋に惚れた男が現れてプロポーズをした。オレは嬉しかった。そしてちょっとだけ淋しかった。

▼12月・・・

世良は2週間、5階の1LDKの部屋で過ごし帰って行った。

12月の第2週が終わると大学の秋学期が終了した。そして翌年の7日まで大学は休みとなった。そして松尾のブライダル・ファッション・ショーに出演するためにオレと香は帰国する予定だった。

当初帰国予定だったヒロミは両親がニューヨークへやって来ることになり、帰国しない事になった。

そしてオレは香とともに帰国した。

▼12月12日・・・

EVの扉が開いた。


「いらっしゃいませ^^あっ!」

オレ
「うん。帰ってきたぞ(笑)」

牧村は驚いた顔のままオレを案内した。アプローチを過ぎ店内に入るまでに黒服が一斉にオレを認めて礼をした。オレはカウンターの横に立ってギャラクシーの店内を見ていた。

すぐにカウンターの上にジン・トニックが置かれた。

東山
「お帰りなさい。ムーさん^^」

オレは頷いてジン・トニックを飲んだ。

オレ
「んーーー旨いっ!^^」

理恵
「ユーちゃん^^」

オレは振り返った。理恵が満面の笑みでやってきた。

オレ
「ただいまー^^」

理恵
「連絡ぐらいしてよー空港まで迎えに行きたかったのにー(笑)」

オレ
「あははは^^日本の空港じゃキスはできないぞ(笑)」

理恵
「あはっ!何処だってもう同じよ^^」

ホステス達も何人か近づいてきた。カウンターの周りだけが次第に注目され始めたのでオレは一旦裏口に周り裏から特別室に入った。

松井がドリンクを持ってやって来た。

松井
「ムーさん。お帰りなさい^^」

オレ
「おう^^なんか久しぶりにミナミの灯りを見るとドキドキしたよ(笑)」

理恵
「もしかして松ちゃんは知ってた?」

松井
「いえ、ぜんぜん聞いてません(笑)」

オレ
「誰にも知らせてないさ!空港から直接1110号へ戻って、着替えてまっすぐにここに来たから(笑)」

理恵
「うわーそーなんだ。じゃーまだみんな知らないんだ?^^」

オレは松井が持って来た生ビールをノドを鳴らして飲んだ。

オレ
「くぅーこれだけは日本のが旨いなっ!」

理恵
「いつまでの予定なの?^^」

オレ
「15日から20日までファッション・ショーに出て、22日にはNYへ戻る」

理恵
「そう^^じゃーそれまでゆっくりしてね!^^」

オレ
「うん^^」

「松井。明日午後1番で前田と3人で打合せしよう」

松井
「了解です^^」

オレ
「じゃーちょっと行ってくる」

オレは立ち上がってギャラクシーを出た。三寺筋まで出て花屋に寄った。そして大きな赤いバラの花束を作ってもらった。

▼19時・・・キャッツ


「いらっしゃいま・・・あー!ムーさん♪」

オレ
「ども^^」

店内に入った。テーブルで接客していた理沙がオレを認めて驚愕の表情をし、すぐに満面の笑みで迎えてくれた。

理沙
「おかえりーユーちゃん♪」

オレ
「ただいまー^^」

オレはバラの花束を渡した。そして抱き合い理沙の匂いをいっぱい嗅いだ。

オレ
「あーいい匂いだー」

オレは暫くそうしていた。そしてゆっくりと離れた。店内のすべての人間がオレたちを見ていた。

オレ
「ははは・・・ついアメリカの癖が出てしまった。」

「すみませんねー単なる親愛の表現ですから^^」

オレは周辺に言い訳をするようにそう言った。そしてカウンターに座ろうとしたらシューさんが立ち上がって同じようにオレに抱擁してきた。

ガボマスター
「お帰りぃー^^」

オレ
「ただいまー^^なんとか無事に帰ってきた」

未来
「うわー男同士でもそうなんだ^^」

オレはようやく席に着いた。

ガボマスター
「男も女も愛情表現に隔たりはない(笑)」

未来
「じゃームーさん♪私にもーσ(・_・)」

オレ
「仕方ねーなー(笑)」

オレは隣に座った未来を軽く抱いて背中を叩くように抱擁した。

未来
「うわーなんかドキドキするぅー^^」

オレ
「うん。美味しそうなうなじだった。ついペロペロしたくなった(笑)」

未来
「きゃーペロペロって(笑)」

理沙
「ユーちゃん。せっかくカッコよかったのに(笑)」

ガボマスター
「いやーユーちゃんはこーでないと^^」

オレ
「あははは^^」

理沙は水割りを作ってオレの前に置いた。そして4人で軽くカンパイをした。話は当然NYの話になった。理沙もシューさんもNYに来ていてmar'sBLGにも滞在していた。そして先月、本橋と高岡がふたりで一緒にここに挨拶に来たことを教えてもらった。

そしてオレは次に向かった。

▼20時・・・Maggie

関川
「おっ!いつ?」

オレ
「たった今だ(笑)」

関川
「そっか^^」

オレ
「ミナミはどーだ?」

関川
「変わりない。いたって平和だ」

オレ
「それは何よりだ」

関川はジン・トニックをオレの前に置いた。オレはラークを灰皿に押し付けて、それを一口飲んだ。

関川
「ニューヨークって、そんなに面白いところか?」

オレ
「ああ。面白いぞ(笑)」

関川
「あの松井が英会話スクールに通ってんだもんなー(笑)」

オレ
「ほー^^それは初めて知った」

関川
「やっぱり話を聞くだけじゃなくて、経験してみないとわからないよな」

オレ
「うん。金髪女とのセックスは経験してみないとわからない(笑)」

客のリクエストが終わったようだった。BGMに切り替わりショーヘーがカウンターにやって来た。

浜田
「よーいつ帰って来たんだ?^^」

オレ
「さっきだ(笑)」

浜田
「しっかり大学生してるそーじゃないか?」

オレ
「うん。18歳の連中と一緒に一般教養から始めてるよ(笑)」

浜田
「そっか(笑)」

関川はブランデーの水割りをオレと浜田の前に置いた。

「先月、パームツリーが閉店したんだ。そしてヨーコさんが結婚した」

オレ
「そーか。店もうないんだ。でヨーコは何処に?」

浜田
「あおやまに居る(笑)」

オレ
「えっ!本山の「あおやま」か?」

浜田
「ああ」

オレ
「そっかー^^さっそく顔を出しておくよ」

オレは水割りを口にした。オレはヨーコにすぐにでも会いたくなった。

オレ
「先月、世良が来たぜ!」

浜田
「えっ!世良が?ニューヨークへか?」

オレ
「ああ。ギブソンのレスポールを買って帰った(笑)」

浜田
「そっか^^なんかやったか?」

オレ
「世良は本橋の婚約祝いに「LOVE SONG」を歌った。その後はカラオケになっちまったがな」

浜田
「ヒロ・・・オレも年明けに行くよ(笑)」

オレ
「刈谷と一緒にか?」

浜田
「いや、ひとりで行く!」

オレ
「おう^^待ってる」

ギャラクシーが終わる時間を見計らってMaggieを出た。理恵のマンションへ行きそこで泊まった。そして朝1番で理沙のマンションへ行き午前中をそこで過ごした。

▼13時・・・スカイ・マンション1Fカフェ

前田
「ムーさん。オレも早く行きたいんですけど、アホほど仕事が忙しくて( ̄^ ̄) 」

オレ
「悪いな^^不動産部門とんでもない利益を上げてるじゃないか!」

前田
「ええ。今土地が急速に上がり始めていて、銀行もどんどん金を出して好調なんですよ」

「まだまだ行けると思いますよ!^^」

オレ
「あんまり無理するな(笑)横山を1月いっぱいで帰国させる」

前田
「あっヤツが戻ってくれると助かります」

松井
「ムーさん。オレ来年の春にはまた行きますからね!今度は1ヶ月ぐらいやっかいになります^^」

前田
「ムーさん。松井に聞きましたよ(-o- )/ パーラーものすごくいいらしいじゃないですか」

オレ
「ははは^^お前も早く来い(笑)」

オレは珈琲に口をつけた。ひさしぶりの長堀通り、師走のミナミは人もクルマも忙しそうだったが、NYに比べるとこっちはまだ暖かかった。

前田
「今日あたり神戸ですか?」

オレ
「うん。そのつもりだ」

松井
「(笑)」

オレ
「ん?何だよ!なんかあるのか?」

松井
「いえ^^」

後ろから人が近づいてくる気配がした。振り返った。

石井
「ムーさん。お帰りなさい^^」

オレ
「おう^^昨日の夕方帰ってきた」

前田
「じゃーオレたちはこれで^^」

前田と松井は石井と入れ替わるように席をたった。

石井
「ムーさん。先に報告があります。」

「佐和子・・・籍を入れて今一緒に暮らしてます」

オレ
「うん。昨夜理恵から聞いた」

石井
「今、本町の事務所の方に出てます。週末だけギャラクシーに出てます」

オレ
「店の方は大丈夫だから、あまり無理をしないように言っといて」

石井
「いやー本人がやりたがって(笑)やっぱりあの華やかな世界はすぐに止められないようです」

オレ
「そっか^^」

オレは佐和子にも会いたかった。きっと久しぶりに会ったからといっても当たり前の顔をするアイツの顔が見たかった。

石井
「本家の方には?」

オレ
「いや、今回は顔を出さない。まだ決まってないんだろう?」

石井
「ええ。水面下の動きは大きいものがあるんですけど・・・」

オレ
「梅木は?」

石井
「はい。確実に組内で発言力を増してます」

オレ
「バックアップの効果が?」

石井
「はい^^」

オレ
「あんまり無理しないようにな^^」

石井
「大丈夫です」

一通りそれぞれと顔を合わせてオレは安心した。そして地下駐車場へ行き、クラウンに乗って神戸に向かった。

▼15時・・・神戸・本山センチュリーマンション1F「あおやま」

オレは店の向かいの駐車場へクルマを停めようと思ったら・・・すでにそこには新しい建物が建っていた。店の前の歩道に半分乗り上げた形でクラウンを停めた。

ジーンズにシャツ。そして革ジャンにサングラス。あおやまの扉を開けてカウンターに座った。カウンターの中には若い男がひとり、外には若い女がひとり・・・オレは珈琲を頼んだ。

サングラスはかけたままにした。奥から女が出てきた。ヨーコだった。こっちをチラっと見て怪訝な表情になったが、すぐに表の若い女と何かを話しそしてカウンターの向こうに入ってきた。

こっちを見ていた。オレはサングラスを外した。

オレ
「何か食わせてくれっ!」

ヨーコ
「あーーーヒロっ!!!」

オレ
「気付くのが遅せーんだよ!(笑)」

ヨーコ
「うわーいつ帰ってきたの!電話ぐらいしなさいよ!(笑)」

オレ
「オレお前のところ番号なんて知らないもん」

ヨーコ
「そーだったわね(笑)」

「すぐごはんつくるからちょっと待ってて」

ヨーコはカウンター内の若い男と外の若い女に何やら慌てて指示を出していた。そしてオレの方へ近づいて来た。まじまじとオレの顔を見る。

オレ
「何だよ恥ずかしいじゃねーかー」

ヨーコ
「うん。元気そうで良かった^^」

オレ
「ヨーコは・・・ちょっとウエイト増えたか?(笑)」

ヨーコ
「そーなのよ!実は・・・5ヶ月なの^^」

オレ
「ん?」

ヨーコ
「子供ができちゃったのよ」

オレ
「うっそーーー」

ヨーコ
「残念ながら、ヒロの子じゃないの」

オレ
「アホっ!んな事当たり前じゃねーかー(笑)」

ヨーコ
「あははは^^何焦ってんのよ(笑)」

オレの前に珈琲が置かれた。オレはフレッシュミルクと少しだけブラウンシュガーを入れた。ピカピカに磨きこまれた銀のシュガーポット。店内のデザインはオレが18の頃から一切代わっていない。少し古ぼけた印象がしたが、それはそれでいい感じだった。

オレ
「大丈夫なのか?働いて?」

ヨーコ
「全然大丈夫よ!週に3回ほど入ってるだけだから^^」

「それよりニューヨークはどう?」

オレ
「ああ。毎日がエキサイティングだ^^真面目に授業にも出てるしな」

ヨーコ
「あー予定外の妊娠だったからなーそうでなかったらすぐにでも行きたいのに」

オレ
「卒業するまでNYを離れないから、落ち着いたらいつでも来いよ」

ヨーコ
「うん^^」

ヨーコはわざわざメンチ・カツを作ってくれた。ひさしぶりのメンチ・カツオレは大好物だったが、NYで紗也乃にリクエストしていない。良くも悪くもメンチ・カツはヨーコのモノしか食わない。

メシを食い終わるとオレは店を出た。ヨーコは外まで送ってきた。22日まで居る事を教え、また来る事を約束させられた。オレは店の前でヨーコに軽くキスをした。

クラウンに乗り、Uターンして十二間道路に出て北上した。山手幹線の信号をひとつ超えた次を右折した。そして路上駐車した。

北側のマンション。「岡本ハイアット」

新しいマンションだった。低層の3階建て、305号の部屋番号を押した。


「はい」

オレ
「ムトーです」


「ユーイチ^^すぐ降りるっ!」

本当にすぐに玲子は降りてきた。玄関ロビーへ続く大きなドアが開いた。オレは玲子を見た・・・

オレ
「そんな・・・(笑)」

玲子
「うん。来月の20日が予定日よ」

オレ
「うわーそーなのか!いやーオレの子か?」

玲子
「アホっ!他に誰の子だって言うのよ(笑)」

いやだってさっきは、残念だけどオレの子じゃないって言われたばかりだから・・・とは言えなかった。

EVに乗って3階へそして部屋に案内された。広い玄関周り、ドアを開けると通路。すぐに右手にドア。そのまま真っ直ぐまたドアそれを開けるとダイニング・テーブルを左手に見て、開放感のある広いリビング。子供がおもちゃのクルマに跨って足を使ってうまくそれに乗って走らせていた。

オレはそこに近寄った。

オレ
「裕人・・・大きくなったな^^」

子供
「あーユーちゃん」

オレ
「おお^^口を利くようになったのか?(笑)」

裕人は暫くオレの顔を見ていたかと思ったら、その顔がみるみる泣き顔に変ってついに泣き出した。

子供
「うわーん」

オレ
「あははは^^オレの顔と名前は覚えているけど、口を利くオレを見るのはひさしぶり。いや初めてか?(笑)」

玲子
「ひろと!男の子でしょ!泣かないの^^おとーさんに「お帰りなさい」は?」

子供
「・・・おかえり」

裕人はまだベソをかきながらもそう言った。オレは裕人の頭を撫でてやった。そしてソファに座った。

オレ
「あっ冷たいお茶を^^」

玲子
「ビールじゃなくて?」

オレ
「うん。お茶がいい。NYでもビールは夕食の時ぐらいであまり酒は飲んでいないんだ(笑)学生だからな」

玲子
「へーそうなんだ(笑)」

玲子は冷たい麦茶をグラスに入れて持ってきてくれた。そして大きなおなかでオレの隣に座った。

オレ
「そっか。前田が何も言わないと思ったら、口止めしていたな?」

玲子
「いつも驚かされてばかりだから、今度は反対に驚かそうと思って(笑)」

オレ
「いやーほんとにびっくりしたよ!一体誰とエッチしたんだろうって(笑)」

玲子
「バカねー^^」

オレ
「高知の一夜が当たったんだな?」

玲子
「そーよ^^見事にホームラン♪おかーさまも大喜びよ!」

オレ
「オフクロ・・・よく来るのか?」

玲子
「うん。2日に1度ぐらい(笑)」

オレ
「うわーそれは失敗だったな・・・」

玲子
「ううん。病院行く時や買い物の時も裕人と一緒に居てくれてほんと助かってるわ」

オレ
「そう」

玲子
「日曜日は必ずおとーさまもいらっしゃるわ」

オレ
「・・・」

玲子
「来年3月に退職が決まったっておっしゃってた」

オレ
「そっか」

玲子
「後で一緒に行かない?」

オレ
「いや・・・いい」

玲子
「ちゃんとNYで学生してるって言ったらすごく安心してたわ」

オレ
「それより、どっちなんだ?」

玲子
「えっ?」

オレ
「男か女か?」

玲子
「たぶん・・・女の子だと思う^^」

オレ
「そっか。女の子かー^^」

オレは嬉しかった。子供が出来たからではなくて、玲子が幸せそうな顔で出迎えてくれた事が嬉しかった。そしてオレの育った街でこうして暮らしている事が嬉しかった。ひとつだけ面白くない事は、親父が出入りしている事だった。

オレは玲子に軽くキスをした。玲子はオレに抱き付いてそれに応えた。オレは服の上から玲子の乳を掴んだ。

玲子
「ごめんねーできなくて」

オレ
「なっ何を言ってるんだ。そんなお腹で(笑)」

玲子
「後でいっぱいキスさせてね^^」

オレ
「えっあーうん(^。^;)」

玲子
「どーしたのよ照れちゃって(笑)」

オレ
「ははは・・・」

オレたちは3人でそこから西へ50メートルほど行った岡本商店街に行き、阪急岡本駅前のコープに買い物に出かけた。オレは片手で裕人を抱いた。裕人はオレの首に手を回して抱き付いていた。気がつくとそのまま眠っていた。

子供らしい匂いがいっぱいした。

そしてオレは玲子が作った夕食を食い。ひさしぶりに日本のTV番組を見ながらビールを飲み玲子と一緒に寝た。

▼翌日・・・11時ロイヤル・ホテル

石原
「よー^^ムトーこの間は世話になったな^^」

酒井
「ニューヨークの夏は楽しかったな^^」

オレ
「ども^^おはよーございます。よろしくお願いします(笑)」

石原
「今回もしっかり振り付けが入るから頼むぞ!」

オレ
「はいっ!(笑)」

酒井
「ニューヨーク大学の演劇学科に入ったんだろう?期待してるぞ(笑)」

石原
「モデル達にしっかり見本を見せてやってくれ^^サプライズもあるしな^^」

オレ
「あははは^^なんか嫌な予感だなー(笑)」

ステージも音響&照明もほぼ出来上がっているようだった。オレはそこに上がりステージ奥のフッティング・スペースを確認してそこからモデルの控え室の方へ向かった。女性モデルの控え室のドアをノックして入った。

オレ
「おはようございます^^」

沙耶
「ユーちゃん♪」

オレ
「うわっ!なんでもお前が・・・」


「へへへ^^びっくりしたでしょう(笑)」

オレ
「ははは^^沙耶まさかここでお前と会えるとは思わなかった」


「石原さんに前からお願いしてたんだー^^」

オレ
「じゃーこれから5日間一緒か?」

沙耶は手前のテーブルに座っていた。その隣に居る香に声をかけようとしたら・・・


「ユーイチ♪会いたかったわー^^」

オレはゆっくりと振り返った。

オレ
「うっそだろー!!!」

キョーコ
「裕子をカメイちゃんに預けてさっきコッチへついたとこ♪」

オレ
「あははは^^サプライズってこういう事だったのか(笑)

キョーコ
「3人で同じステージをやれるなんて、楽しみだわー^^」

沙耶
「うん。ユーイチと一緒に仕事ができるなんてウソみたい(笑)」

オレ
「ははは・・・なんか恥ずかしいなー(^。^;)」

すぐに進行の田村が呼びに来た。全員の顔合わせがあり、電通の担当と石原さんから挨拶があった。あとでスポンサーの松尾ブライダルの社長の挨拶があると言う。

音響&照明などのテクニカル・リハが始まった。オレはその合間に香を連れ出した。

オレ
「いやーキョーコや沙耶と一緒だなんてオレも今日来て初めて知ったんだ(^。^;)」


「ユーちゃん・・・」

オレ
「サプライズがあるとは聞かされていたけどまさかあいつらだとは(笑)」


「ユーちゃん・・・私NYへ戻れなくなった」

オレ
「えっ?」

香は話始めた。家に帰ると母親が左足にギプスをつけて家の中で松葉杖をついていたという。先月のはじめに階段から落ちて足首を骨折したらしい。元々高血圧症で、階段を降りるさいに意識が遠のきそのまま落ちたらしい。全治3ヶ月・・・リハビリを含めるともう少しかかるだろうと。親父さんと弟のふたりが家の事を手伝っていると言う。それでなんとかやりくり出来ているので、香には心配かけないでおこうと言うことになり、黙っていたそうだ。


「父も弟も大丈夫だから予定通りNY生活をまっとうして来いって言うんだけど・・・」

「あんな姿のおかーさん見たら・・・帰れない」

オレ
「そっか・・・」


「ごめん。ユーちゃん」

オレ
「いや。オレの事なんかどうでもいい。それよりお前は大丈夫か?」


「うん。おかーさんが治ったらすぐにまたユーちゃんのところへ行くから」

オレ
「オレは待ってるから安心して家族のそばに居てやれ」


「うん。。。」

そしてリハが始まった。今回は5組のカップル計10人のモデルによるストーリー仕立てのブライダル・ショーだった。前回にも増して複雑な振り付けにオレたちは苦労したが、なんとか個別に集中的に練習することでなんとかなった。

キョーコに沙耶、そして香。それ以外のモデルはすべて外人だった。オレと香は自分たちの練習以外にも英語が話せるという事で他の組の練習にも付き合った。

ロイヤルホテルで1日半の本番。神戸のポートピアホテルで同様に1日半・・・松尾ブライダルショーは盛況のうちに終わった。

その間オレは香、キョーコ、沙耶の3人に挟まれるように仕事とプライベートを管理された。3人ともNYですでに親しくなっているだけに、オレはやりづらかった。毎夜のように3人の部屋を行ったり来たりして過ごした。

そしてオレは22日にNYに戻る予定を急遽変更して28日までこっちに居る事にした。

▼21日・・・6時香露園シーサイド・マンション

チャイムを鳴らすとすぐにドアが開き、招き入れられた。

ママ
「いらっしゃい^^じゃなかったお帰りーかな?」

オレ
「ども^^お久しぶりです」

オレはリビングに通された。

オレ
「こんばんわーお邪魔します^^」

真美
「ユーちゃん。お久しぶり〜♪」

ダイニング・テーブルの前に座った。すでに食事の用意が出来ていた。オレは真美にビールを注いでもらった。そしてオレはそれを受け取りママにビールを注ぎ、真美にコークを注いだ。

オレ
「じゃーカンパイ^^」

オレはビールを一気に飲み干した。今度はママが注いでくれた。

ママ
「ユーコは真面目にちゃんとやってますか?」

オレ
「ええ。しっかり勉強もして頑張ってますよ^^」

真美
「ほんとかなー?手紙は来るけど、勉強の事なんかちっとも書いてなくてNYの楽しいことしか書いてない」

オレ
「あははは^^そっか(笑)」

ママが出来上がったお好み焼きを皿にとりわけてオレの前に置いた。

ママ
「いつも代わり映えしなくて(笑)」

オレ
「いえ。NYでは食べれませんから楽しみにしてました^^」

真美
「ニューヨークにはお好み焼きないの?」

オレ
「うん。ない(笑)」

ママ
「それは残念ねー」

真美
「じゃー私、NYにお好み焼き屋さんしに行こうかなー^^」

ママ
「何を言ってるの(笑)何か言うとNYへ行く事ばかり」

オレ
「そっか。真美ちゃんも行きたいか?」

真美
「行きたいっ!」

オレ
「よし^^クリスマスプレゼントをあげよう」

真美
「えーーープレゼント?いいのかなー?^^」

オレ
「オレ29日にNYへ戻るんだけど、そん時一緒に連れてってあげるよ!」

真美
「うっそーーー^^ほんとにーきゃー嬉しい^^」

ママ
「ムトーさん。そんな事ダメ!」

オレ
「もちろん。ママも一緒ですよ」

ママ
「そんな急に・・・」

オレ
「オレからのプレゼントですから遠慮しないで^^ヒロミちゃんのところのご両親もその日程で向こうへ行く予定ですから」

真美
「やったー^^ほんとにニューヨーク行けるんだっ!すごい!」

ママ
「でもそれは・・・」

オレ
「仕事忙しいと思いますけど、ユーコちゃんも絶対喜びますよ」

真美
「うん。そうそう^^おねーちゃんも淋しがってるよ!ねーママ一緒に行こうよー」

ママ
「わかりました(笑)でも費用の方はムトーさんにご迷惑をおかけできませんから」

オレ
「そんな事気にしないで」

ママ
「いーえそうじゃないと行けませんから」

真美
「ユーちゃん。ママも大丈夫だって言ってくれてるからっ^^」

オレ
「じゃーわかりました。そうしてください^^」

「ユーコちゃんにはこの事内緒にして驚かせてやりましょう」

真美
「うんうん。それがいい^^おねーちゃんのびっくりする顔が見たい(笑)」

ママ
「そーね^^」

オレはその日はあまり飲まなかった。ユーコのママや真美はユーコの部屋に泊まるように言ってくれたが・・・オレは遅くならないうちに辞去した。

日本へ帰って来てから毎夜オンナの体を抱いて寝ている。安心できるオンナ達ばかりという事もあり、オレはいかされていた。酔ってユーコの部屋に泊まったら、きっとオレはママの部屋へいってしまう。ママは抵抗するだろう。でも最後は受け入れてくれる。半ば犯すようにユーコのママを抱いたら・・・そんな妄想がどこかにあった。

ミナミに戻りまた理沙と理恵のところへ行った。


▼22日・・・18時、東京・六本木レストラン「カリオス」

リョーコ
「開店して3ヶ月、ようやく黒字にこぎつけたわ^^」

オレ
「うむ。それは何よりだ^^おめでとう」

リョーコ
「ニューヨークはどう?」

オレ
「おかげさまでなんとか黒字で頑張ってる」

リョーコ
「マンガクの方も?」

オレ
「うん」

メニュー構成は「ヤマシロ」とほぼ同じだった。店舗デザインはこっちで金をかけたようで、なかなかしっかりとしたいいデザインだった。

リョーコ
「この調子で来年の春まで行けば、もう1軒出そうと思ってるの」

「心配しないで、そっちはアレでなんとかするから」

オレ
「そっか」

アレ・・・毎年1億づつの遺産は4月に全額入るようになっている。それを使って次の店をやるつもりだという事がわかった。ただ・・・この店のこのメニュー。確かに里中チーフの料理と似てはいるが、味はまったく似ていない。はっきり言ってたいした事ない。ただ六本木の立地条件の良い店なので特別な月でもある12月は好調だったんだんだろう。1月後半から4月まで果たしてこの好調さが維持できるかどうか?オレは懸念したがあえてそれを口にはしなかった。

リョーコ
「東京、名古屋、大阪に基幹店を出して、あとはフランチャイズザーとして全国展開しようと思ってるのよ」

オレ
「そう」

リョーコ
「そーだった。あなたは元々興味なかったのよね?それにもうお金儲けをする必要がなくなったんだもん。こんな話面白くないわよね」

オレ
「リョーコこそムキになってそんな事やらないでもいいだろうに(笑)」

リョーコ
「だって、イイオトコは居ないし退屈なんだもん(笑)」

オレ
「テーマを持ってないからそうなんだよ」

リョーコ
「・・・」

オレ
「この料理美味しいか?」

リョーコ
「そこそこ美味しいと思うわ」

オレ
「じゃー何故リョーコは毎日コレを食べないんだ?」

リョーコ
「毎日じゃ誰だって飽きるわよ(笑)」

オレ
「そういう事だ。すぐに飽きられてしまい客はまた新しい店に移る」

リョーコ
「あなただって同じ事やってるじゃない?」

オレ
「飽きられないようにする為には結局その中に居る人間の質の問題なんだ。」

オレはグラスに口をつけてビールを飲んだ。

オレ
「リョーコ。自分の能力をアップして表に出ろ!」

リョーコ
「テーマを持ってそうしろと?」

オレ
「個人の能力をアピール出来て飽きられないビジネスをやればいい」

リョーコ
「簡単にそんなモノが見つけられれば苦労しないわ(笑)」

オレ
「リョーコ。お前は美しい♪」

「一般的な女性はリョーコを見るとみんなそう思う」

「リョーコみたいに美しくなりたいっ!誰もが思うだろう」

リョーコ
「どーしたの?(笑)ジゴロのユーちゃんになってくれるの?^^」

オレ
「美しさを維持しようとすれば、金がかかる」

「LAやNYでもボディーのシェイプアップだとか健康志向でフィットネスが人気だけど」

「女性の美に関する高級志向の『エスセティック』が静かなブームだ」

「オーナー&テクニカル・アドバイザーとしてマスコミの前に出る」

「お前にぴったりだ^^」

リョーコ
「・・・

オレ
「その為にはアメリカでそれを経験し、パリでも同様に勉強して、1年後にでも東京で派手にぶち上げればいい(笑)」

リョーコ
「もうプランは出来てるのね?」

オレ
「いや。まだドラフト段階だ」

リョーコ
「私にやらせてくれるの?」

オレ
「やりたいか?」

リョーコ
「うん^^」

オレ
「オッケー^^リョーコはスターになれっ!」

オレはリョーコを煽てて、持ち上げて、その気にさせた。そうする事で少なくとも向こう2年ぐらいはオレの言う事を聞くだろうと思った。そしてその日リョーコはオレの傍から離れなかった。

そしてオレはニューヨークに戻った。ヒロミの両親は別行動で向こうで会う事になっていた。

▼12月29日・・・ニューヨーク・ヒルトン・ホテル

オレ
「どーも^^遅くなりました」

ユーコ
「ユーちゃん。お帰りぃー^^」

ヒロミ
「ムトーさん。お帰りなさい^^」

ヒロミ父
「ユーちゃん。ついにやって来てた^^」

ヒロミ母
「ヒロミがお世話になって、ありがとうございます」

横山
「お疲れさまです(笑)」

横山がユーコとヒロミを連れて空港までヒロミの両親を迎えに行った。そしてこのホテルへチェックインしロビーに集合したばかりだった。

オレ
「ボクも今日戻って来たばかりなんですけど、ちょっと他にお客様が居てバタバタしてました」

ヒロミ母
「お忙しいのにすみません」

オレ
「いえ^^大したお客さんじゃありませんから(笑)」

オレは背伸びをするように合図した。ロビーの大きなソファの後ろの柱に待機していたユーコのママと真美が近づいて来るのがわかった。

真美
「オネーちゃん♪^^」

真美がユーコの後ろから声をかけた。ユーコは振り向いた。

ユーコ
「あーーー真美っ!!!」

ユーコ母
「元気にしてたユーコ^^」

ユーコ
「ママまで・・・」

ユーコは立ち上がってママに近づいた。

ユーコ
「うわーーーんっ」

ユーコはママに抱き付いて泣き出してしまった。オレは大笑いした。

オレ
「あははは^^びっくりしただろう(笑)」

ヒロミ
「ほんとっ!びっくり(笑)」

ユーコはママから離れてハンカチで涙を拭きながらオレの方へやってきた。

ユーコ
「ユーちゃん。。。ありがとう」

ユーコはオレに同じように抱き付いてきた。オレは軽く背中を撫でてソファに座らせた。ユーコのママはヒロミの両親に挨拶をして、驚く両親と共に話をしていた。

そして一旦、それぞれの部屋に戻る事にして、再度夕食を一緒にとるためにここに集合する事を伝えた。

オレと横山も一度mar'sOfficeに戻った。

紗也乃
「お帰りなさい^^」

ショーコ
「お帰りなさい^^あら?香ちゃんは?」

オレ
「ただいまー(笑)長い間留守をして申し訳ない」

オレはショーコの質問には応えずに、大きなテーブルの方に座った。リョーコは珈琲を入れた。遠山が上がってきた。短く挨拶を交わして皆がテーブルにつくのを待った。

オレは香の家の事情を説明して、しばらく実家で母親のケアをすることになった事を説明した。

紗也乃
「そーだったの。残念だけどそういう事情だと仕方ないわね」

ショーコ
「香ちゃん。可哀そう」

遠山
「んーーーでもまた来るんでしょう?」

オレ
「うん。春にはきっとまたやって来る」

オレはユーコやヒロミの両親が一緒にやって来たことも説明した。とりあえず夕食を付き合うことになった事を伝えてオレはすぐに着替えてまたヒルトン・ホテルに一人で戻った。

ヒルトン・ホテルのレストランで食事をした後、恒例になっているロックフェラーセンターに行き、地上70階からの夜景を見に行った。

そしてまたホテルに戻り、久しぶりの親子水入らずを堪能してもらう為、オレはmar'sBLGに戻った。

こっちの年末年始は休業の予定だった。すでに菊水亭のスタッフはオレと入れ替わるように帰国し、「ヤマシロ」は1月の7日まで休業する予定だった。一方の「マンガク」は明日まで営業をして、1月の3日まで休業だった。

ショーコ
「そりゃーユーコちゃんびっくりして泣き出すのわかるわ^^」

オレ
「あははは^^ヒロミやヒロミの両親もびっくりしてたよ(笑)」

ショーコ
「ユーイチはほんとイイヤツねっ♪」

オレ
「なんだよ今頃気付いたのか?(笑)」

ショーコ
「あはっ^^」

オレ
「遅くなったけど、クリスマス・プレゼントだ^^」

オレは上着のポケットからラッピングされた小さな箱を渡した。

ショーコ
「ユーイチ。ありがとう・・・」

オレ
「なんだ?ショーコもびっくりして泣き出すのか?」

ショーコ
「泣かないわよーでもちょっと」

ショーコは涙ぐんでいた。そしてその箱を開けた。

ショーコ
「ティファーニのピアス。それもダイヤ・・・」

オレ
「コレをつけてチェロを弾く♪きっと似合うだろうなーと思って^^」

ショーコは抱き付いて来た。珍しく泣いていた。オレはそのままショーコと寝室に入り、ショーコを抱いて寝た。

こうしてニューヨーク1年目の年の暮をmar'sBLGで無事に過ごす事が出来た。松村さんが亡くなり、リョーコは東京で新しい店をやった。そしてキョーコが東京へ帰り、それにくっついて沙耶までがNYを去った。

入れ替わるようにユーコとヒロミがやってきた。そして備前岡山から遠山が来て、mar'sBLGで陶芸が始まった。

mar'sClubの芸大生も招待ツアーでやってきた。

四方とユーコ&ヒロミがコロンビア大学の寮に引越した事でmar'sBLGは少し淋しくなった。一方でオレはニューヨーク大学の学生となり、真面目に学生生活を送っていた。

そしてTWISTを解散しソロになった世良もやってきた。

本橋がプロポーズされ、結婚するために日本に帰って行った。

日本でのショーに出るためにオレと香は日本に一時帰国したが・・・香は戻ってこれなくなった。

わずか4月から8ヶ月間の事だったが、実に様々な事があり激動の82年が終わろうとしていた。


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