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Mrハーレー・ダビットソン


COOLS「Mrハーレー・ダビットソン」

コーちゃんも若いなー^^
1983年8月・・・

8月2日・・・mar'sOffice「夕食」

人数が多くなったので、またOfficeで夕食をとるようになった。今日は居候たちは早くに夕食を済ませて、久々に夜の街に遊びに行っていた。

遠山
「ムーさん。明日、火入れします!」

オレ
「そっか^^いよいよ『登り窯』のテストが始まるのか^^」

遠山
「居候たちが頑張ってくれたおかげで思ってたよりスムーズに進みました」

刈谷
「陶芸の「窯」ですよね?とうとう完成したんですね?」

遠山
「ええ。これで思い通りの製作が出来ます」

長井
「オレも見に行っていいですか?」

遠山
「是非見てください。^^」

紗也乃ママ
「これで備前焼特有の「窯変」が見られるのね!」

遠山
「はい^^ママの作品もきっと面白いあがりになると思いますよ^^」

オレ
「よし「火襷」に挑戦するぞ(笑)その後、長井バス・フィッシングしよう^^」

長井
「ははは・・・釣りですよね?是非やりましょう^^」

刈谷
「ムーさん。釣りやるんですか?」

オレ
「そーだ^^ゲーム・フィッシングだけどな!ルアーでやるんだ。刈谷もやるか?」

刈谷
「はい(笑)」

サーフォークに買った家の隣にブルドーザーを入れて傾斜を大きくし、見た目のデザインもユニークな「登り窯」をつくった。これによりこれまで出来なかった窯変の妙がいかんなく発揮された備前焼を作る事ができるようになった。

その火入れ式が明日とうとう行われる。そして家の前の湖で釣りもやる^^マンハッタンのど真ん中の生活から自然環境に囲まれたサーフォークまでクルマで1時間もかからない。緑に囲まれたところで涼しい夏を過ごす計画だった。

10時・・・ロフト

内線が鳴った。オレは受話器をとった。

オレ
「はい。ムトー」

「そう。えっ別にいいけど」

「はい(笑)」

すぐにドアがノックされた。オレはドアを開けて刈谷を招き入れた。刈谷はトレーに乗せたモノを運んできた。オレはインスタントテーブルを前に持ってきた。そしてイスを2つそこへ並べた。

オレ
「『ところ天』なんて食うの何年ぶりかなー?(笑)」

刈谷
「今日買い物当番だったので、ついでに買ってきてしまいました^^」

ガラスの器に『ところ天』が盛られ、ゴマや刻みノリがのっていた。オレは一口食った。あっさりとして冷たくて想像以上に美味しく感じた。

オレ
「うん。これっ!旨いぞ^^」

刈谷
「そーでしょう?ビタミンも多いから健康にもいいですよ」

オレ
「そっか^^これなら毎日でも食える」

刈谷
「じゃー買ってきます^^」

オレはあっと言う間にそれを平らげた。また冷たい麦茶とよく合った。

オレ
「どうだNYは慣れたか?」

刈谷
「はい。まだまだ毎日が新鮮でこんなに楽しいとは思ってみませんでした」

オレ
「ははは^^そっか(笑)」

刈谷
「ちょっとした事に驚いたり、小さな変化を楽しんだり、日本じゃそれがどーしたの?って言うような事をみんなで話題にしたり・・・英語だからと思っていましたけど違うんですよね?気持ちの持ち方で楽しく過ごせるですよね!」

オレ
「ほー^^そーなんだ^^」

刈谷
「こっちへ来てみて本橋の言ってた事がよくわかりました(笑)」

オレ
「そう」

刈谷
「本橋は今でも言ってますよ!私は世良さんとムーさんに無理やり結婚させられた!って(笑)」

オレ
「ははは^^世良が「本橋結婚しろ!」って言ったからなー(笑)」

刈谷
「本橋はずっと居たかったんだろうなーわかる気がします」

オレ
「過ぎた日を懐かしんでいるだけさ。それも今がハッピーだからだろうな」

刈谷
「そーかなー?私はもう帰りたくなくなってますよ(笑)」

オレ
「9月になれば浜田も来るし、少し一緒に居たらどうだ?」

刈谷
「嫌ですよ!一緒に居るなんて」

オレ
「何言ってんだ(笑)お前ら結婚したばかりで一緒に居たいだろう?」

刈谷
「まー日本でならそうですけど、ここではダメです!」

オレ
「なんでだ?」

刈谷
「ここでは私は私です。浜田の嫁はできません(笑)それにあの人もムーさんと一緒に自由にやりたいはずですから」

オレ
「ふむ。わかるようなわかんないような?^^」

刈谷
「私9月に帰ったら徹底的に英会話やります」

オレ
「そう^^」

刈谷
「そして・・・1月にまた来ていいですかー?」

オレ
「はぁ〜?」

刈谷は1年下の後輩で、間島、本橋、刈谷と芸大時代は入学当初から仲が良かった・・・その中でも刈谷はどちらかというとあまり冒険をしない慎重派のタイプだったが、一体この変わりようはなんだ?

浜田が4年の時に刈谷と付き合うようになったらしいが、カンパニーの崩壊が尾を引いて浜田のPlayer'sも大きな被害を受けた。そんな事もあり刈谷は親の勧める相手と結婚した。そして理由は知らないが離婚した。その後、再び浜田と付き合い始めて、ようやく結婚したばかりだったが・・・

この分では浜田は刈谷に押し切られてしまうんじゃないかと思った。(笑)

8月3日・・・

とうとうユーコがやって来た。

ユーコ
「ユーちゃん。帰ってきたよー♪」

「紗也乃ママーただいまー^^」

「うわー長井さんも居るぅ!」

ユーコはそれぞれに挨拶をしながら抱擁を交わし最後にオレのところへ来た。ケネディー空港から直接イエローキャブに乗ってひとりでやってきた。大きなトランクを持ちOfficeへ入って来た。

オレ
「元気そうでなりよりだ(笑)」

「紹介するよ!横山と同じ学年の後輩で「刈谷」だ」

刈谷
「初めまして^^刈谷です。ムーさんには学生時代からお世話になってます」

ユーコ
「神崎優子と申します。今年の4月までコロンビア大学に語学留学していました。私もムトーさんにずいぶんお世話になっていて、どうぞよろしくお願いします」

入って来た時とは打って変わってしっかり洗練された挨拶をするユーコを見て驚いた。

オレ
「ははは・・・ユーコどうしたんだ?」

ユーコ
「あらっどうもしないわよ!普段の私通りよ^^」

オレ
「へー(笑)」

ユーコ
「へへへ^^驚いた?CAの専門学校へ行ってちゃんと訓練してるんだから」

オレ
「CAって?」

ユーコ
「キャビン・アテンダント♪スチワーデスの事よ^^」

オレ
「そーなんだ^^じゃーずっとそのスタイルでお願いします(笑)」

紗也乃ママ
「そう^^ユーコちゃんスチワーデスになるんだ?」

ユーコ
「まだなれるかどうかわかんないだけど、ユーちゃんがどうしてもスチワーデス姿を見たい!って言うから^^」

長井
「うんうん^^オレも是非見たい(笑)」

紗也乃ママ
「私も楽しみにするわー^^」

刈谷はちょっと呆れた表情でオレたちを見ていた。きっと後で長井にでも説明させるだろうと思った。。。で、なんて説明するのか?

ユーコは階下に降りていこうとした。

長井
「遠山さんは「窯」の方へ行ってるから居ないんだ」

ユーコ
「かま?って?」

オレは簡単に「窯」を作ったことを説明した。どう理解したからは知らないが、長井が面白い釣りが出来るところだと補足した。それは余計に混乱させる事になるのだが・・・興味を持たない事には疑問を持たないいい性格のユーコは笑顔で誤魔化した。

オレはユーコの荷物を持ち5階の1LDKの部屋に案内した。

ユーコ
「ここは本橋さんの部屋だったところだわ^^」

オレ
「そうだったかな?」

ユーコ
「さっきの刈谷さんって人もきれいな人ねー」

オレ
「うん。本橋の友人で浜田の嫁さんだ」

ユーコ
「へーそーなんだ^^仲良くしてもらおーっと♪」

警戒していた表情が一変して緩んだ。きっとオレの新しい女かも知れないと悪い想像をしていたのだろう。親しい間柄の名前が出てきた事で一安心したようだった。

荷物を入れてソファに座るとユーコはすぐに抱き付いてキスをしてきた。オレはユーコの舌を吸って、服の上から乳を掴んだ。

ユーコ
「あーーーユーちゃん。会いたかった」

オレ
「うん。オレもユーコが来るのを楽しみにしてた」

ユーコ
「今日はここに居てね」

オレ
「ああ。朝までずっと居るよ」

またオレたちはキスをした。ユーコを抱き寄せてオレの膝の上に置いた。ユーコは腕をオレの首筋に回してうまくバランスをとった。

ユーコ
「四方さんとかは?」

オレ
「夏休みだから1年半ぶりに帰国してる」

ユーコ
「そっか入れ違いになっちゃったんだ。会いたかったなー」

オレ
「また機会はいくらでもあるさ^^」

ユーコ
「うん」

同じコロンビア大学の寮住まいをしていた関係から四方はユーコ達の面倒をよく見てくれた。時に叱り、時に煽て、色んな相談にのり四方は厳しくもあったが姉のように振舞っていた。ユーコにとってはNYでもっとも信頼できる相手だっただろう。

オレ
「専門学校にはいつから?」

ユーコ
「5月から夜間コースに通ってるの」

オレ
「そっか^^見違えたよ!どんどんイイオンナになっていくな?」

ユーコ
「そーよ!JALのCAになって制服姿をユーちゃんに見せてあげる」

オレ
「きっとオレよりたくさん外国へ行くんだろうなー」

ユーコ
「いつかユーちゃんを外国へ連れて行って私が案内するの^^」

オレ
「うん」

オレたちはまたキスをした。ユーコの制服姿。そしてウエディング姿。その隣には顔の見えない若い男。きっとそいつはパイロットだろう。幸せそうなユーコの顔。そんなデジャブに似たイメージが一瞬現れて消えた。オレは今の時間を大事にしようと思った。

▼8月10日・・・

芸大mar'sClubのメンバー6人がやってきた。それまで3LDK住んで居た居候3人を長井と田川が住んで居た2LDKに移動させ、3LDKの部屋に入れた。今回は5泊7日のツアーを2回に分けて実施し合計12人が選ばれた。

そして居候のmar'sOB達が面倒を見る事になっていた。

▼8月13日・・・

ユーコの家族、ユーコママと真美がやってきた。今回はホテルをとらずにユーコが住む1LDKにベッドを入れて宿泊してもらった。

同時にヒロミとその家族がやってきた。彼女らは旅行社のツアーでやって来たのでホテル住まいだった。そしてまた2家族で楽しく食事をしたり、ライブハウス行ったりしてNYを楽しんでいた。

▼8月16日・・・

芸大mar'sClubのメンバーが帰国と同時に第2陣の6人が入れ替わりでやってきた。学校の先輩である居候たちがしっかりとフォローして彼らの面倒を見ていた。オレは夜のミーティングに参加して、若いヤツラと交流した。

▼8月18日・・・

ユーコママが帰国。真美はそのまま残った。

ヒロミの家族が帰国。ヒロミはそのままNYへ残り9月からジュリアード音楽学院の寮に入るまで、mar'sBLGで暮らす事になり、とりあえずユーコの部屋に移動した。

▼8月21日・・・

芸大mar'sClubの第2陣が帰国。

▼8月25日・・・

オレ、ユーコ、真美、刈谷、長井が帰国。

▼9月3日・・・

オレと浜田がNYへ戻った。まだ残暑の残っていた日本から1週間ぶりにNYへ戻ってくると、すっかり風は秋の匂いに変っていた。

14時・・・mar'sOffice

オレ
「紗也乃ママと三浦には本当に面倒かけて、ありがとうございました^^」

紗也乃ママ
「ううん。私は若い子たちに囲まれて楽しかったわー^^それに智子ちゃんやモトコちゃんにも手伝ってもらったし、ユーコちゃんやヒロミちゃんも居たから普段より手抜きしたかも知れない(笑)」

三浦
「私も楽しませてもらいましたから全然ヘーキです^^」

オレ
「そっか^^じゃーそれぞれちょっと気取ってディナーでもと思ってたんだけどまた今度にしよーか^^」

三浦
「えーーーそれはっ是非お願いします!^^」

紗也乃ママ
「うん。せっかくの好意を無駄にするのはよくないわよね!ディナー連れて行って^^」

オレ
「はいはい^^」

新しい部屋割りが終わって、浜田と田川が降りてきた。

浜田
「あんないい部屋にオレひとりで住んでいいのかなー?」

オレ
「夏が終わって空きが増えたから大丈夫だ。この間まで刈谷が住んでたし」

浜田
「いやー夫婦で入れ替わりにお世話になります^^皆さんどうぞよろしく」

浜田は立ち上がって紗也乃ママや三浦におどけた調子で挨拶をした。

紗也乃
「こっちでも暫く一緒に居れば良かったのに(笑)」

三浦
「ステキな奥様が居らしゃらないと淋しいでしょう?^^」

浜田
「ははは・・・これからいやと言う程一緒に居ると思いますから、最後の独身生活をNYで満喫しようと思って(笑)」

オレ
「まー好きにやってくれ(笑)」

田川
「ムーさん。田村の職業ビザが降りましたので、部屋はオレと一緒に4階に住ませますが、ムーさん5階に住みませんか?」

オレ
「そっか^^オレはロフトでいいよ!」

浜田
「ロフトがあるのか?」

オレ
「そこなんだ」

オレは中3階を指で指した。そして浜田を案内した。

浜田
「へーフインキはいいけど、1LDKより狭いな?ほんとにお前ここでいいのか?」

オレ
「ああ。スカイの1110号の自室に居るようで落ち着くんだ(笑)」

浜田
「そっか!そーいやそんな感じだな^^」

「それはそーと、モトコなんだがいいかな?」

オレ
「ん?何が?」

浜田
「1月からまたこっちで暫く暮らしたいと言って、オレがオッケーすればお前は構わないと言ってくれてるって言うんだが?」

オレ
「オレがダメだとは言えないから刈谷にはそう言ったけど、お前は困るだろう?ちゃんと話会ったか?」

浜田
「うん。実はオレもその方がいいかな?って思って(笑)」

オレ
「なんでだよ?!」

浜田
「なんて言うか、ほらアイツちょっと変っただろう?これまで結構保守的だったけど、今のアイツはすごく自分の考えを持って生活しようと思ってるみたいなんだ。それがこっちへ来てからその傾向が強くなってな!できればオレはそんなアイツをちょっと自由にさせてやってもいいかなーって」

オレ
「んーお前がそう思うのならオレは構わないけど」

浜田
「すまん。よろしく頼む^^」

オレ
「まっそれは後回しにしてお前もしっかりNYライフを楽しめっ!(笑)」

浜田
「おう^^」

この1ヶ月、あまりにも人が多かったせいか、個別に話す機会がほとんどなかった。オレは内線で電話をした後、5階のヒロミの部屋へ行った。

ドアをノックすると鍵の開く音がして招き入れられた。

オレ
「お邪魔しまーす^^」

ヒロミ
「どうぞ^^」

オレはリビングのソファに座った。ヒロミは冷たいお茶を出してくれた。

オレ
「みんな帰っちゃって淋しくないか?」

ヒロミ
「ユーコが帰って静かになっちゃったからちょっと淋しいかな?(笑)」

オレ
「あははは^^あいつはウルサイからなー(笑)」

「そーいえば、この間帰国した時パパとミナミで飲んだんだ」

「朝帰りしたら、そのままオレも家に引っ張り込まれてお世話になってしまった(笑)」

ヒロミ
「あはっ!父はムトーさんをもう自分の友達だと思ってるし(笑)それにムトーさんと遊んでる限り母にも怒られないから、父はいい気になってるんだと思います」

オレ
「そう(笑)まっハメをはずすのもオレが帰国した時ぐらいだから^^」

ヒロミ
「はい^^」

オレは冷たいお茶を口にした。オレの好きなウーロン茶だった。

オレ
「いよいよ来週からジュリアードでの生活が始まるけど、あんまり無理するな?」

ヒロミ
「大丈夫です^^これでもマイ・ペースな方ですから、自分なりに頑張ります」

オレ
「そっか^^自転車でも来れる距離だから自分の家だと思って気軽に来いよ」

ヒロミ
「はぁ〜い^^紗也乃ママのごはんご馳走になりに来ます(笑)」

来週ヒロミはここを出て、ジュリアード音楽院の寮に入ることになっていた。リンカーンセンター内の敷地にあるジュリアードの建物に隣接する寮だった。

数日後、郵便でオレの「飛級」が認められて3年に上がる事が決定した。そしていよいよオレは演劇学科の専門コースへ進む事になった。

▼10月・・・

いいことばかりは続かなかった。サーフォークにつくった「登り窯」が条例違反という事で使用停止命令が出て使えなくなった。オレと遠山はニューヨーク州の環境局へ毎日のように通って、「陶芸」が芸術でそれを行うためには、「登り窯」が必要だと言う事を訴えた。

同時に、周辺住民への不安を取り除く為に、「登り窯」の後ろに大きな防火用水塔を設けて、不測の事態に対応できるように工事を行った。同時に半径2キロの以内の住民に対して桐箱に入れた「備前焼」の皿を配り、「登り窯」の必要性を訴えた。

それらは地元CATVのニュースで取り上げられて反響を呼んだ。そして週に2度、事前に届け出る事を前提に、特例として認められた。

このニュースをきっかけにmar'sBLGで行っていた「備前焼陶芸教室」にも申し込みが殺到し、ショップの売り上げも急速に上がった。

紗也乃ママ
「一時はどうなる事かと心配したけどよかったわねー^^」

遠山
「ほんともうダメかと思ったけどね(笑)燃料用の薪から藁までそして素材の土まですべて購入証明書をつけて周辺の自然破壊をしていない。という事まで立証させられたもんなー」

オレ
「でもママのあの箱書きも見事だったよ(笑)アレでオレの作った皿まで上等に見えたもん」

遠山
「うん。紗也乃ママは書道家になればいいと思う」

紗也乃
「そんな煽てないでーそりゃー子供に教える習字の先生の資格ぐらいは持ってるけど書道家なんてそんな大それた事は(笑)」

オレ
「いや、エンちゃんの言う通り・・・ママ趣味のつもりでやってみるといいよ」

紗也乃
「そう?悪ノリしてやってみようかしら?(笑)」

遠山
「うん。オレの個展の時にも何か書いて下さいよ」

紗也乃
「うわーすごいプレッシャーだわ」

オレ
「ディスプレイものにしてもいいな^^でエンちゃん。個展は間に合う?」

遠山
「ええ。ここまで来たんだから何がなんでもやり遂げます!」

オレはこの時の経験から次第にプロデュースの面白さを感じていた。アメリカ社会における自己主張のあり方、そのパフォーマンスの見せ方、事前、事後のプレス、メディアへの働きかけ・・・など等これからはサブ・カルチャーを中心としたアピール度を高めていこうと思った。

そしてニューヨークへ来て1年半、ようやくそれぞれがテーマを持って動けるようになって来た。

▼11月・・・

秋は深まりセントラル・パークの広葉樹も色づいてロマンティックな季節になってきた。大学の方は3年になり、いよいよ厳しい環境の中に放り込まれていた。演劇の基礎中の基礎・・・シェークスピアを原文ですべて読破し、またそれを演じるという授業にオレは没頭していた。

浜田
「ヒロ!お前がそんなに勉強家だって知らなかったよ(笑)」

オレ
「ははは^^短期集中型だからな!たぶん今だけだよ」

浜田
「昨日届いたヤツ。本気でやるのか?」

オレ
「えーーと何だっけ?」

浜田
「獅子舞だよ」

オレ
「おう^^それそれ大事な事を忘れてた」

日本の伝統芸能「獅子舞」これまでにも先人達が異国の地で何度も披露してきて、特に目新しいものではない。しかし、そこには世代間ギャップがあり、ここアメリカでも日本人街あたりでは正月に少し行われているようだが・・・体系的にその歴史を踏まえたものではなく、曖昧模糊としたものに変っている。

オレは横山に依頼してmar'sClubの連中にそれらを調べてもらい、関係する資料を送ってもらった。それが昨日届いた。

オレ
「オレとお前、そして居候の市橋と源でやるぞ!」

浜田
「やるぞ!って獅子舞をか?」

オレ
「そーだ^^」

浜田
「ふむ」

浜田は何やら考え込んでいた。

浜田
「オレ、やっぱり来年の春まで居ていいかな?」

オレ
「なんだ突然。獅子舞の話だろう?(笑)」

浜田
「獅子舞は正月がメインだろう?それをやってから帰るとしても3月ごろがいいかな?と」

オレ
「あははは^^まーいい聞いてくれ」

オレは浜田にオレの考えているプランを説明した。獅子舞は当初mar'sの4人でやるが、オレの学校の仲間にもやらせようと思っている事、そしてそれはフリーマーケットでオリジナルの「漢字Tシャツ」を販売して、その都度収益をボランティアに寄付しようと思っている事を伝えた。

浜田
「んーーー」

オレ
「オレの中では同じなんだ」

「書道とシェークスピア・獅子舞とブレイクダンス」

「そして有色人種と白人」

「ニューヨークで存在感を示す!オレはパトロンでいい(笑)」

浜田
「なんかよくわからないけど、お前が何かやらかそうとしている事だけはわかる(笑)」

「オレは暫くお前に付き合うよ^^」

オレ
「よし!さっそく明日の午前中からここでレッスンを始めてくれ!オレは授業に出たあと合流する(笑)」

浜田
「おう^^」

電話が鳴った。三浦が出た。すぐに日本語に切り替えて話し始めた。

三浦
「ムーさん。お電話です」

オレ
「ほい」

ここでもオレへの電話のルールは守られていた。相手の名前を言わない時は女性からの電話だった。

オレ
「はい。ムトーです」

「あっどうも^^ご無沙汰してます」

「はい。えっ!そーなんですか(笑)」

「いえ大丈夫ですよ!」

「はい。じゃー後ほど」

オレは受話器を置いた。誰言うでもなく「日本からの客と会って来る!」と言ってオレはロフトに上がった。そしてスーツに着替え整髪した。

▼17時・・・ヒルトン・ホテル・カフェ

オレ
「そーでしたか。。。オレの責任です。すみません」


「いえムトーさんの責任だなんてとんでもない」

「あの子はムトーさんに弱音を吐きたくなかったんです」

「ですから気にしないでください」

オレ
「それでどうします?」


「出来たら環境を整えてやりたいと思ってますけど・・・どうしたらいいか」

オレはフレッシュ・ミルクだけを入れた珈琲を口に運んだ。暫く考えた後、それを伝えた。

オレ
「ヒロミちゃんにはジュリアードの寮から出てmar'sBLGに移ってもらいましょう」

「今ちょうど2LDKの部屋が空いてますから・・・一室を防音工事してピアノを入れます」

「24時間いつでも自由にピアノが弾ける環境をつくります」

「いかがでしょうか?」


「そっそんな事、できるんですか?!」

オレ
「引越しはうちの人間が行いますから明日にでも、ピアノは今日にでも手配をかけてみます。防音工事は・・・1週間もあれば」


「いえ、そういう事ではなくて、ムトーさんにご迷惑が・・・」

オレ
「居候ひとり面倒見るより、ヒロミちゃんが来てくれる方がどれだけみんな喜ぶか^^」


「ムトーさん。。。ありがとうございます」

ヒロミがジュリアード音楽院に入学して3ヶ月が経とうとしていた。ルームメイトとの相性が悪く、またピアノの練習室を思うように取れず、結果成果が出ていない。その事に対して誰にも相談できず、ストレスが溜まり母親が電話して来た時に思わず泣き出したと言う。

ふだんめったな事では弱音をはかない娘が泣いた事に驚き、また心配してヒロミママは急遽NYへ様子を見に来たようだ。

そこで憔悴している娘を見てどうしたものかとオレに相談してきた。

オレは本当はヒロミママと同じぐらいショックを受けた。週に1度はmar'sにやって来て夕食を共にしているのに気付かなかった。もちろん様子を聞くが、その度に「楽しくやってます^^」とヒロミは応えていた。

本当は相当苦しかったに違いないと思うと・・・悔しかった。

オレ
「それからこの話はオレのプランじゃなくて、おかーさんがオレに強引にお願いした!と言うことにしておいて下さい」


「はい」

オレ
「じゃー今からミュージカルでも観に行って、食事でもしましょうか?」


「・・・私と?」

オレ
「はい^^もちろんヒロミちゃんと3人で」


「あっ!はい(笑)」

翌日、オレは居候の2人を連れてリンカーン・センター内にあるジュリアード音楽院の建物に行った。隣接するカフェで待ち、許可を貰って引越しの作業した。ルームメイトと暮らす部屋にある私物は大した量ではなかった。一気にそれを搬出してmar'sBLGの4階の部屋に入れた。

夕方になってヒロミの母親を空港まで送って行った。そしてオレとヒロミはmar'sBLGへ戻った。

ヒロミ
「ムトーさん。ありがとうございました」

オレ
「うん。強引なおかーさんでまいったよ(笑)」

ヒロミ
「母がこんな事思いつくはずがありません。全部ムトーさんの考えなんでしょう?」

オレ
「ははは^^」

ヒロミ
「どーして・・・」

オレ
「ちょっと忙しくしててな。気付いてやれなくて悪かったな」

ヒロミ
「・・・」

オレ
「もう大丈夫だ。これからは何も心配しなくていい(笑)」

ヒロミ
「うわーーー」

ヒロミは手で顔を覆い声を出して泣き出した。オレはソファの隣に座るヒロミを抱き寄せて背中を撫でてやった。暫く何も言わずそうしていた。

ヒロミ
「ごめんなさい」

オレ
「これからは我慢しなくていい。オレや紗也乃ママにもっと我侭言って甘えろ!2回に1度ぐらいは言う事聞いてやるから(笑)」

「工事が始まったら紗也乃ママの部屋で一緒に寝るといい」

「この窓も一度潰してしまわないと、スタンレーのGPは入らないだろうな^^」

オレはヒロミを離そうとしたが、ヒロミは抱きついたまま離れなかった。

オレ
「どした?泣き顔を見られるのが恥ずかしいか?(笑)ならあっち向いててやるぞ!」

ヒロミはゆっくりと離れたかと思うといきなりオレにキスをしてきた。ヒロミの舌が入ってきた。オレは思わずヒロミの舌に自分の舌を絡めて吸った。そしてヒロミの乳を揉んだ。

ゆっくりと離れた。ヒロミの目じりの涙を指で拭いてやった。

オレ
「今晩、一緒に寝ようか?」

ヒロミ
「・・・はい」

オレ
「じゃー後で^^」

当初は2週間程度かかるだろうと思っていた工事は案外スムーズに行き10日ほどで完了した。そしてその日の内にスタンレーのグランドピアノをクレーンで吊り上げて4階の改造した窓から入れる事ができた。そして防音室のユニット化した壁を開いてそいつを入れた。壁を閉じて密封した。

あらためて防音室の分厚いドアを開ける。しっかりとピアノは納まっていた。

オレ
「ちょっと強く弾いてみて^^オレはドアの外に居るから^^閉めるぞ!いいな」

ヒロミ
「はい^^」

オレはリビングのソアファに座った。暫く待っても物音がしない。オレはドアに近づいて耳をつけた。わずかにピアノの音がした。そしてドアを開けると、それは大きな音量で聞こえてきた。

ヒロミはオレの顔をみて演奏を止めた。

オレ
「ばっちりだ^^コレなら24時間いつ弾いてもまったく問題ない(笑)」

ヒロミ
「わー本当に?^^嬉しい♪」

ヒロミは抱き付いてきた。当たり前のようにキスをした。リビングに戻りソファに座った。ヒロミは冷蔵庫から冷たいお茶を取り出して入れてくれた。

ヒロミ
「あのピアノもきっと当たりだわ^^」

オレ
「当たりって?」

ヒロミ
「スタンレーのピアノは当たりはずれがあって学校のピアノも半分ぐらいハズレのものがあるの」

オレ
「そっか(笑)」

ヒロミ
「誰でも言わないで内緒にしとく!」

オレ
「(笑)」

ヒロミ
「練習もしていないのに1番になってみんなをびっくりさせるの(笑)」

オレ
「おう^^その意気だ」

ヒロミはすっかりと明るさを取り戻した。そしてこれまでと違ってオレに対してフランクな口調になっていた。

ヒロミ
「今週の日曜のフリーマーケットが獅子舞のデビューなんでしょう?」

オレ
「うん。オレも中に入って獅子舞やる」

ヒロミ
「紗也乃ママのお習字ボランティアが終わったらすぐに行くから待ってて?」

オレ
「ああ。何度でも見せてやるよ(笑)」

ヒロミ
「うん。きっと喜ばれると思うなー^^」

オレ
「さてとオレも練習してこよーっと」

ヒロミ
「はーい^^」

ヒロミは軽くオレにキスをした。ヒロミの部屋ではオレたちは恋人同士そのものの振る舞いだった。ヒロミを抱いてまだ10日しか経っていなかったが・・・ヒロミはすっかりとそれまでの憑き物が落ちたかのように奔放に振舞うようになった。

もっともふたりっきり以外のところではこれまで通りにだったが、以前の様子をよく知っている紗也乃にはしっかりと見抜かれていた。

23時・・・紗也乃の部屋

オレ
「やっぱりママも4階に引越そう」

紗也乃ママ
「あらっ私はここで十分よ」

オレ
「いやもうひとつ書道をやる部屋がないと・・・」

紗也乃ママ
「片付けてなくてごめんね^^」

紗也乃はリビングに広げていた書道スペースを片付け始めた。オレは後ろから抱きついた。匂いを嗅いだ。少し墨汁の匂いが混じっていた。服の上から乳を掴んだ。そしてこっちへ向かせてキスをした。

紗也乃の舌を探り弱く、緩く吸った。紗也乃も同じようにそうした。オレは紗也乃の股間に手を入れた。パンストをまだつけていた。

紗也乃ママ
「あっまだ・・・」

オレは紗也乃のパンストと下着を同時にゆっくりと脱がせた。そしてソアファに座りオレの膝の上に紗也乃を座らせた。股間に指を入れた。紗也乃はオレの手が動きやすいように脚を少し開いた。

オレはすぐに女の穴に指を突きたてた。

紗也乃ママ
「あっ!」

キスをし、紗也乃の顔に自分の顔を擦り付けるようにしながら何度もキスをした。指はしっかりと女の穴を揉み解していたよく反応して濡れていた。

オレ
「我侭していい?」

紗也乃ママ
「何でもしてっ!」

オレは紗也乃を膝から降ろした。そしてジーンズと下着を一緒に脱いで下半身だけ裸になった。そしてソファに浅く座り直した。

紗也乃はオレの股間の間に座りオレのモノを口にした。指を使いながらオレのモノの先端部分を舌で舐め口に含む。オレは足を紗也乃の股間に入れた。足の親指が紗也乃の性器に当たるようにした。紗也乃はオレの足をふとももで挟んだ。そしてゆっくりと腰を使い動き出した。オレは足の親指を立てた。紗也乃はそれを穴で咥えながら腰を動かす。

オレは紗也乃の頭を片手で持って、オレのモノから離れさせた。そして紗也乃の顔をオレのモノに押し付けた。紗也乃は顔で全体をオレのモノに擦りつけながら喘ぎ声を上げた。

オレ
「紗也乃欲しくなってきた」

紗也乃
「はい」

紗也乃はオレの股間から離れてその場で四つ這いになった。オレは部屋着のワンピースの裾を揚げた。

両脚を揃えて尻を突き出している紗也乃の尻。その割れ目から性器が剥き出しになっていた。濡れ光った卑猥な女の性器・・・オレは紗也乃の腰を掴んで無造作にそこに突きたてた。

紗也乃
「うぁーーー」

ゆっくりと出し入れした。紗也乃のよがるいい声が聞こえている。紗也乃の穴はよく締りオレのモノを吸い尽くそうとする。オレの脳の中に火花が散り始めた。オレは動きを早めた。

紗也乃
「あぅあぅーあぅーーー」

紗也乃の声を聞きながらピーク直前の状態に持って行く。そしてオレの火花はどんどん大きくなってきた。オレは動きを早め犯すように穴の奥まで突きたてながら動いた。

紗也乃
「うぅあーーーあーーーあーーーー」

紗也乃のエクスタシーの声と同時にオレの脳内におおきなスパークが走った。大きく3度爆発した。紗也乃の穴の奥にオレは思いっきり放出した。オレは紗也乃の体を放り投げるようにして尻から降りた。

裸になって寝室に行きベッドに入った。

暫くして紗也乃が部屋に入って来た。少し離れたところで服を脱ぎ始めた。オレはそれを観ていた。脱ぎ終わると紗也乃はベッドに入ってきた。オレの体に被さるようにして、オレの乳にキスをする。そして徐々にそれは下に下りて行った。

オレのモノを口で咥えて指でしごき球を撫でる。指の動きが早くなった。そのままオレをいかそうとしているのが分った。オレはそれをやめさせた。

紗也乃は上半身を起して、自分の股間にオレのモノをあてがって一気に咥えた。

紗也乃
「うぅぅ」

紗也乃はオレの両肩の横に手をついた。そして大きなストロークで腰を動かして、オレのモノを出し入れした。

紗也乃
「あーーーあなたっ」

「あーいっていいっ」

「あーーー」

オレ
「ああ」

紗也乃の腰の動きが少し早くなった。

紗也乃
「うぅあーーーあーーーあーーー」

オレの上で腰をうちふるいながら紗也乃はいった。そしてオレの上に倒れるようにかぶさってきた。オレは紗也乃の両太ももを下から持った。紗也乃は少し上半身を起した。

そしてそのまま紗也乃の体を動かしながらオレは腰を使った。

紗也乃
「あぅーまたっ」

「またっくるわー」

「うぅあーーーあーーーあーーー」

紗也乃はすぐにいった。オレはそのまま動き続け、オレも自分の快楽を感じて再度放出した。そして紗也乃の体を横に置いた。

紗也乃の股間に手を入れて穴の付近を押しながら揉んだ。

紗也乃
「あぅ」

紗也乃は小さな声を上げながら時折体が反応する。まだ体の中を快楽が走っているようだった。

暫くそうしていると紗也乃はゆっくりと体を起してベッドを降りた。ワードローブからバスローブを取り出して部屋を出た。

オレは上半身を起してベッドヘッドに凭れサイドボードのタバコ入れからラークを1本取り出した。ライターで火をつけた。

紗也乃はビールとグラスを持ってきてグラスにビールを注ぎオレに渡した。ベッドの端に腰をかけている。オレはそれを一気に半分ほど飲んだ。

日のついたラークを渡すと紗也乃はそれを受け取って灰皿に置いた。

オレ
「後でゆっくりしような^^」

紗也乃
「今ので十分よ^^」

オレはビールを飲み干して再びベッドに入った。紗也乃もベッドに入った。オレは紗也乃を横抱きにして乳に顔を埋めた。

紗也乃
「ヒロミちゃん。元気になって良かった」

オレ
「これまでにも何度も1度だけって言われてたんだけどな」

紗也乃
「まーヒロミちゃんが?」

オレ
「ユーコからもお願いされてた」

紗也乃
「もしかしてヒロミちゃんは初めてだったの?」

オレ
「ああ」

紗也乃
「そう。それは大変だったわね」

オレ
「儀式的に半分入れただけだ」

紗也乃
「そう」

「吹っ切れたというか思いが適ったって言うか、嬉しそうで楽しそうで見ているだけで微笑ましいわ」

オレ
「あんまりしないようにする」

紗也乃
「そーね」

紗也乃は否定も肯定もしない。ただオレの話に相槌を打ちながら、オレの気持ちを宥めようとする。

風呂に入った。

紗也乃はオレの頭を洗い、体の隅々まで洗う。オレは小さなイスに座る紗也乃はオレの足を持ちふとももに乗せ指先までキレイに洗う。形のいい張りのある乳が揺れる度にオレはそこに噛み付きたくなる衝動を押えていた。

オレは大きなバスタブに入った。紗也乃は後ろを向いて一緒に入って来た。紗也乃を体の前に置き手を前に回して紗也乃の乳を揉んだ。

髪をアップにしたうなじに顔を擦りつけた。

紗也乃
「智子ちゃん。もう限界だと思う」

オレ
「ん?」

紗也乃
「早く抱いてあげて?」

オレ
「どうしても?」

紗也乃
「うん。彼女もギャラクシーの女よ!」

オレ
「・・・わかった」

オレは口には出さなかったがユーコの事を思い出していた。この夏の終わりにユーコとヒロミは一緒に過ごす時間があった。ヒロミはこれからオレと接触する時間が多くなる。

きっとユーコは何かヒロミに約束させたのだろう。9月に入ってからのユーコはそれまでになくオレに対して礼儀正しかった。甘える素振りなどこれっぽっちも見せないで・・・だからヒロミは3ヶ月も何も言わなかったんだ。

そしてそれはユーコやヒロミのせいではなくて、これはそうなるべくしてそうなったんだと思うようにした。

11月の後半は順調だった。

リンカーン・センター内のイベントスペースを借りた遠山象山「備前展」も事前のアプローチが効いてプレスの数も多く、また「登り窯」の話題と共にメディアに取り上げられた。

アメリカ受けするだろうと思っていた大胆なオブジェにも似た創作備前は、広告と連動してニューズ・パーパーにも掲載され、来場者も多かった。もっとも無料だから当然なのだが・・・

事後のメディア情報をまとめて、日本の陶芸誌にもポジと共に送付した。

遠山
「これほど反響があるとは思ってもいませんでした^^」

オレ
「ああ。オレもびっくりしてる(笑)」

紗也乃ママ
「成功して良かったわー^^」

三浦
「色んなところから問い合わせが入ってますよ^^今のところ年内は製作活動を優先するって方向で応えてますけど」

オレ
「早々に来年の春ぐらいまでのスケジュールを作った方がいいな?」

遠山
「はい。とりあえず製作の方向で入りたいと思うのですが・・・」

三浦
「本人は制作活動でも展示会だけもやります?」

遠山
「いや、やる以上は直接反応も見てみたいし」

オレ
「まっその辺はもう1度考えよう。できばれ12月に2回ほど展示会が出来ればいいんだけどな」

遠山
「ムーさんに一任します」

オレ
「わかった^^」

遠山
「じゃーちょっとオレ「窯」の方へ行ってきます!今日はそのまま向こうで寝ますので^^」

遠山は市橋を連れてノーフォークのセカンド・ハウスへクルマで向かった。

オレ
「じゃーママ。今日はオレも三浦とメシ行って来るよ」

紗也乃
「うん。じゃー私はヒロミちゃんと上で食事するわ」

「ゆっくりしてきてね」

オレ
「三浦、1時間後に出かけよう!三ツ星レストランにいく(笑)」

三浦
「えっあっはい!」

オレはロフトに上がって自室に入った。デスクの上の本を掻き分けて無線電話機をとり電話をかけた。そしてシャワールームに入り、頭からシャワーを浴びた。頭にトニックをふりかけ整髪した。そして夜用のスーツに着替えた。

三浦を待って、ダッヂに乗りタイムズ・スクウェアに行った。

ヒルトン・ホテル・レストラン

シャンパンでカンパイした。

オレ
「今回はよく頑張ってくれた!お前の仕込みで成功したようなもんだ^^ありがとう」

三浦
「えっ?全部・・・指示通りでしたけど?」

オレ
「それにしても・・・だ。^^」

三浦
「遠山さんは全然分かっていないようでしたね」

オレ
「そう?まーそんな事は知っていようがいまいが関係ない^^あいつをメジャーにして売り出す事が重要なんだ」

三浦
「はい」

前菜が運ばれてきた。三浦はドレス・アップしてオレの前に居る。やはりよく観なくてもイイオンナだった。

三浦
「遠山さんはムーさんの2年上の先輩でしたよね?」

オレ
「うん。直接的な知り合いではないんだけどな」

三浦
「どうして彼だったんでしょう?」

オレ
「ん?どういうこと?」

三浦
「三浦さんでなくても、ここまで段取りすれば誰でも良かったんじゃないかと」

オレ
「あははは^^ひどい事を言うヤツだな(笑)」

三浦
「すみません。正直な疑問だったので(笑)」

オレ
「最初に遠山を紹介してくれたオンナが居て・・・まーそいつと約束してしまったから」

初めて遠山と会った時の事を思い出した。ショーコに陶芸家を探してもらったアイツの同期の工芸学科に居た備前焼の窯元の次男。ショーコに惚れて何度かアプローチをしていたようだったが、ショーコは相手にしなかった。そんな縁でショーコと一緒に岡山へ行った。

三浦
「ショーコさん。って方ですか?」

オレ
「知ってるのか?(笑)」

三浦
「理恵ママから聞かされてました」

オレ
「そう?なんて?」

三浦
「裏切り者・・・だって」

オレ
「・・・」

ショーコがピエールのプロポーズを受けてフランスへ渡った事が・・・裏切りと思っているのか?なるほど確かにNYへ来る以前、理恵はショーコを認めて色々とオレの事についてショーコに託したようだが・・・

オレ
「誤解なんだけどな」

三浦
「やっぱりシロートのオンナはダメだって言ってました」

オレ
「そっか」

三浦
「すみません。余計な事を言って」

オレ
「いや、いい」

メインの肉料理が運ばれてきた。三浦はオレにシャンパンを注いだ。オレも同じように三浦のグラスにシャンパンを注いだ。オレは話題を変えた。

オレ
「三浦は何をしたい?」

三浦
「私は・・・特にありません」

オレ
「それじゃーここに居ても面白くないだろう?」

三浦
「いえ。面白いです^^」

オレ
「そう?何がそんなに面白い?」

三浦
「ムーさんを見てると面白いです」

オレ
「ふーん」

オレはまったく面白くなかった。オレの事なんかどうでもいいんだ。ただ理恵に命令されてこっちに来ただけじゃなくて、それこそが方便で自分が本当に望んでいる事が何なのか?そのきっかけになりそうな事を聞きたいのだが

三浦
「サンフランシスコからふらりとミナミ帰って来て・・・」

「何もかも無くなったところからわずか数日でギャラクシーを取り戻した」

「凶暴なヤクザたちを追っ払いギャラクシーのオンナ達を救った」

オレ
「そんな伝説を信じているのか?(笑)」

三浦
「伝説?とんでもない。私はそこに居ました。全部見てました」

オレ
「ふーん」

三浦
「26歳のちょっとカッコイイオトコがそんな事を一瞬で成し遂げてしまった」

オレ
「そう^^一体誰の事なんだろうな(笑)」

三浦
「風が冷たかったですよね大阪城公園。私の隣に来てチャップリンは好きか?っていきなり訪ねました」

「よくわかりません!って言ったら、オレ似てると思わないか?ってまた聞かれて、似てないと思いますと応えたら、残念そうな顔しました」

「そしてすぐに隣のホステスの方へ行ってしまいました」

オレ
「あははは^^悪いな!全然覚えていない(笑)」

三浦
「それからチャップリンのビデオを観たり、本を読んだりしっかりチャップリンを調べたんですけど・・・共通点が見つからないんです」

オレ
「そっか(笑)そのうちわかればいいな^^」

三浦
「思い出したんでしょう?教えて下さい」

オレ
「いや思いだしてないけど、今シェークスピアを勉強させられている」

「中でも『喜劇』がとても面白い」

「今度そんなミュージカルを一緒に見に行こう^^」

三浦
「喜劇ですか・・・この間のパントマイムのような?」

オレ
「そうそう^^」

三浦
「よくわかりません(笑)」

オレ
「うん。この間までハード・ボイルドが好きだったんだけどな」

「ここんとこ、道化(ピエロ)が好きなんだ^^」

三浦
「益々わかりません」

オレ
「あははは^^」

オレは暫く黙って食事をした。三浦はオレの方を注意しながら見ているようだった。

オレ
「日本に帰りたいか?」

三浦
「12月いっぱいで帰ろうと思ってました」

オレ
「そう」

三浦
「でも今日、こうして食事に誘ってもらえましたし、ミュージカル観に行く約束も^^」

オレ
「ミュージカル観てから帰る?」

三浦
「帰りません」

オレ
「そう」

三浦
「あんな小娘に負けて帰れませんから」

オレ
「あらら・・・」

三浦
「人助けだと言う事は分ってますけど」

オレ
「先に自分を助けろと?」

三浦
「いえもう一番後になってますから(笑)」

オレはビールをふたつ頼んだ。ウエイターはちょっと変な顔をした。いいんだ。オレは外国人なんだから!と言ってやりたかったが言わなかった。

オレ
「オトコを同時に何人愛せる?」

三浦
「・・・やっぱりひとりだと思います」

オレ
「オレに今、オンナが何人居るか知ってるか?」

三浦
「たぶん7、8人かと・・・」

オレ
「バカだと思うだろう?」

三浦
「いえ」

オレ
「ひとりのオンナを愛してると、その他のオンナの哀しみが伝わってくる」

「だからひとりまたひとりと終わらせようとするんだけど・・・その度に心が千切れそうに痛む」

「たった一人を愛して、たったひとりに去られる方がどれだけいいか」

「何故だかわかるか?暫くはずっとその哀しみに浸って居られるだろう」

「酔っ払って泣きたいのに泣けないんだ。そんなヒマはない。次のオンナが居るから泣きながらすぐに笑わないといけないんだ」

「まるでピエロだ(笑)オレはアクターで去っていったオンナたちが観客だ」

「主役はオレじゃない。そんな三文舞台にお前は上がるのか?」

三浦
「はい」

▼12月・・・

16時mar'sOffice

浜田
「しかしまーなんだな。ニューヨーカーってヤツは変ってるな」

オレ
「ニューヨーカーもお前には言われたくなだろうな(笑)」

浜田
「なんでだよ!オレはごく普通の日本人だぜ」

オレ
「芸大でゴロゴロしてたやつが普通なわけないだろう。ここで普通なのはめがねかけてスーツ着てお辞儀をしながら働き捲くる日本人が普通なんだよ」

浜田
「まーそりゃーそーだが・・・」

オレ
「おっ!すまん話の腰を折っちまった。続けてくれ(笑)」

中2階のロフト・・・オレは机に向かったレポートを書いていた。浜田は退屈そうにやってきて、テーブルの上に下のカフェで買ってきたベーグルを置いた。

浜田
「いやたいした話じゃないんだ。この間のお前の同級生って奴等、ご機嫌で獅子舞やってただろう?」

オレ
「そーだな。それが何か?」

浜田
「それを観てる奴等も結構面白がってた」

オレ
「ふむ」

オレはレポートを書く手を止めた。ショーヘーの方を向いて、目の前に置いてあるベーグルを手に取り食った。

オレ
「あいつらは演劇学科の学生だ。そして日本の伝統芸能「獅子舞」を観ながら、もっとアクションをこうしたら面白いんじゃないか?とすぐにそんな風に興味を示す。ネタとして興味深かったんだろう」

浜田
「そっか。そういう事か」

オレ
「チャイナのピンインより目新しくて、やりやすいと言う事もあったんじゃないかな?」」

浜田
「ヒロ。お前よく勉強してるなー」

オレ
「当たり前だ(笑)芸大と違ってこっちの大学は必死で勉強しないと卒業できないからな」

浜田
「あははは^^お前は学生だったな」

オレ
「毎夜ライブハウス行ってるようだけど、飛び入りしたか?」

浜田
「えっ?」

オレ
「なんなら紹介してやろうか?ギターのうまいオヤジはいっぱい居るぞ」

浜田
「うむっ一度やってみたい気もするなー」

オレ
「よし今夜行こう」

浜田
「えー今日の今日か?ちょっと事前の準備を」

オレ
「何ビビッてんだよ(笑)ジャズだろう即興で行け!」

浜田
「オレは慎重派なんだよ!恥掻きたくないしな(笑)」

オレ
「好きにしろ(笑)」

オレは冷蔵庫からウーロン茶を出してグラスに2つ注ぎテーブルに置いた。

浜田
「ところであのヒロミちゃん。さすがにピアノの腕はすごいな」

オレ
「高校の時・・・全国3位だった」

浜田
「ほー^^」

オレ
「親は東京芸大を望んだそうだが、本人は嫌がって・・・高校の先生はせめて音大にでもと言ったらしいが、本人はそのまま上の学校にあがった」

浜田
「相愛大学だろう?オレは文化祭に行ったぞ!」

オレ
「ああそうだったな(笑)オレはその時まだあいつがピアニストを目指しているって知らなかった」

浜田
「で上に上がってたのが何でまたジュリアードへ?」

オレ
「さー?突然・・・目覚めたんだろう(笑)」

浜田
「やっぱりお前のせいか?」

オレはラークに火をつけた。

オレ
「全国3位になったらお前ならどう思う?」

浜田
「やっぱり嬉しいんじゃないかな?」

オレ
「1位になれなくて悔しいと思わないか?」

浜田
「それは・・・」

オレ
「ヒロミは争ったり競ったりする事が苦手なんだ。親はそれがまどろっこしいと思ってた」

「語学留学が終わって帰国した際に、今度はピアノでジュリアードに行きたいと言ったそうだ」

「母親は・・・オレがNYに居るからだと思い大反対した」

「オレはその事を聞いてヒロミの家へ行った」

「ヒロミに色々と詰問した。そして『今度は甘えずに1番を目指すか?』って聞いたら・・・『はい』と応えた」

「母親はそれを聞いて納得したそうだ」

浜田
「ふーん。それにしてもよくまー(笑)」

オレ
「後で聞いた話だが、ヒロミが全国3位だった後、母親は『今度は1位を目指して東京芸大に挑戦しなさい』って言ったそうだ」

「親子しか知らないやりとりをオレが思い出させたんだって(笑)」

浜田
「そーかそれでヒロミちゃんは頑張ってるのか」

オレ
「(笑)」

浜田
「ん?違うのか?」

オレ
「争ったり競ったりする事が元々苦手な子がこのNYで、世界中から強者が集まるジュリアードでやっていけるか?」

「オレはあえてそこへ放り込んだ。そして案の定潰れかけた」

「環境を整え、希望を持たせた。ヒロミは輝き始めた」

オレ
「1番になってオレを喜ばせようとしてる・・・動機は不純だけどな」

浜田
「なんか怖いな・・・」

オレ
「全然(笑)1番でジュリアードを卒業して・・・気付くんだ」

「これからは自分の為にピアノをやろうと、そしてオレの手から離れていく」

浜田
「お前・・・一体何を考えてるんだ」

オレ
「何も(笑)」

オレはラークを灰皿に押し付けた。

浜田
「来年だけど、オレやっぱりLAへ行ってくるよ」

オレ
「そっか^^何をする?」

浜田
「Playerとしての武者修行・・・」

「録音技術やPAの勉強もしたい」

「自分の音楽の世界を広げたい」

オレ
「刈谷はどうするんだ?」

浜田
「悪いけど、こっちに置いてやってくれないか?」

オレ
「ふむ」

浜田
「それとPlayer'sの事業なんだが、横山に頼めるかな?」

オレ
「お前どのくらいいくつもりなんだ?」

浜田
「んーーー2、3年ぐらい」

オレ
「刈谷は納得するか?」

浜田
「わからん」

オレ
「普通そんな事を聞けば・・・事実上の離婚だと思われるぞ!」

浜田
「それも仕方ない」

オレ
「おい」

浜田
「頼む」

オレ
「みんながみんな本橋みたいにうまく行くわけないんだぞ!」

浜田
「・・・」

オレ
「行くのはいい。1年にしろ!それだったら刈谷を預かる。1年でとりあえず帰って来い!」

浜田
「わかった」

浜田は淋しそうに笑って部屋を出て行った。

高校時代からずっとバンドをやってきた仲間、オレと浜田と斉藤。同じ芸大に入学してバンド活動をやっていた。オレと浜田は留年したが、斉藤は4年で卒業した。オレは4年で中退し、浜田はもう1年残って卒業した。

斉藤は就職しオレたちから離れたが、浜田は斉藤と話し合い卒業後もオレの近くに居ていつオレがデビューしてもフォローできるようにしてくれていた。そしてギター演奏の派遣、練習スタジオの運営などを業務としたPlayer'sをつくった。

時に一緒にアパートを借り、時にオレの住むところへ後輩と共に居候していた。途切れたのはオレが行方不明になっていた期間ぐらいのものだろう。

その浜田が紆余曲折を経てようやく音楽仲間の後輩である刈谷と結婚した。新婚旅行を兼ねてNYにやってきた。それが刈谷だけが残り、帰国と共に浜田がやってきた。そして今月オレと帰国して結婚式をするはずだったのだが・・・

何故今になってひとりでLAに行く?ヒロミの話が決定的になったのか?お前はmar'sというバンドの為、オレの為に今まで近くに居てくれてた。これからは自分の為に音楽と向き合おうと思ってLAに行くのか?

▼17時・・・mar'sOffice

田川
「クリスマス・プランと年末年始の休業予定、それに帰国者リストです」

オレ
「何だ?帰国しないヤツが多いな?」

田川
「ええ。みんなもうすっかりコッチの人間になってしまったようで(笑)それに1月の末には「ヤマシロ2」がオープンしますから」

オレ
「お前は?」

田川
「オレはもうmar'sNYの人間ですからずっとこっちです^^」

オレ
「ははは・・・」

田川
「じゃー店に行って来ます!」

オレ
「おう^^よろしく!」

結局帰国するのは、オレ、ヒロミ、遠山、ヤマシロのセカンドの光川だけで
後は全員こっちに残るようだ。オレとしては有難かった。

紗也乃
「智子ちゃん気を使ってるのかな?こっちへ残るって言い出して」

オレ
「ん?ヤマシロ2も気になるからじゃないか?」

紗也乃
「ユーちゃんも日本へ帰ったら大変でしょう?」

オレ
「こんな時期には帰りたくないんだけど・・・そうも行かなくて」

紗也乃
「せめてこっちの事は気にせずにゆっくりしてきてね」

オレ
「ありがとう」

紗也乃は夕食の準備をしていた。市橋と源が手伝っていた。大きなテーブルに夕食が並べられた。遠山とヒロミが入ってきて席に付きみんなで夕食が始まった。目の前にメンチ・カツ、備前焼の大皿にキャベツの千切りと共に盛り付けてあった。和風のマカロニサラダに味噌汁、そして漬物・・・

遠山
「大物3点だけ航空便で送りましたけど・・・大丈夫ですかね?」

オレ
「精密美術品扱いの高レートで送ったんだろう?大丈夫だ(笑)」

遠山
「でもいきなり日本でやってお客さん来てくれるかなー?(笑)」

紗也乃
「西武百貨店でしょう?きっと満員御礼になるわ^^」

遠山
「いやーコケたらみんなに申し訳なくて・・・」

オレ
「まー百貨店の催事だからそう大げさに考えないで^^」

ヒロミ
「帰国前の東京で観れるから楽しみだわ」


「じゃーヒロミちゃんにしっかりと観てきて貰って感想を聞かせてもらお^^」

市橋
「センセーはまったく自分の感想を言わないもんなー」

遠山
「センセーは止めろって言ってるだろう」

市橋
「あっすみません」

正月開けに東京西武百貨店で「遠山象山展」というタイトルで備前焼の創作展を開くことになった。これは陶芸雑誌社が西武に強引に押し込んだモノらしいが・・・(笑)

インターフォンが鳴った。市橋が応対した。

市橋
「ジェシーさんとおっしゃる方がムーさんに」

オレは頷いてドアのところまで行ってジェシーを招き入れた。オレはジェシーが持っていた大きなバックを脇に置いた。

ジェシー
「あっお食事中にすみません」

オレ
「一緒に食おう^^」

ジェシー
「うん。(笑)」

ジェシーは紗也乃ママに挨拶した。何度か来ていたので他の連中にも声をかけていた。ジェシーをオレの隣に座らせた。紗也乃ママがキッチンへ立ちジェシーの食事の用意をした。

ジェシーは市橋や源がやった「獅子舞」を褒め、自分も今度はコスチュームを来てやりたいと離した。居候たちはえらく喜んでいた。食事が終わりオレは珈琲を持ってジェシーをロフトに案内した。

ジェシー
「へーここがヒロのプライベート・ルームなのね!」

オレ
「寮と変らないだろう?(笑)」

ジェシー
「ううん。ムードがあっていいわ^^」

オレ
「照明効果だけで誤魔化してる」

ジェシーはテーブルの前のイスに座り、オレはその正面に座った。オレはジェシーが話し出すのを待った。

ジェシー
「明日、シカゴへ帰ることになったの」

オレ
「そっか。家族とクリスマスかいいなー^^」

ジェシー
「うん。でももう戻って来ないの」

オレ
「えっ?」

ジェシー
「帰って働くことにしたの」

オレ
「・・・」

よくある話だった。アメリカの教育費は高い。ましてやニューヨーク大学の授業料はアメリカで1、2を争うほど高額だった。

ジェシー
「父が仕事中に怪我をして・・・もっともそうでなくてもNYUは高いから無理があったんだけどね!」

オレ
「奨学金の申請とかは?飛び級したジェシーなら大丈夫だろう?」

ジェシー
「うん。いくつかあたったけど、ダメだった(笑)いいのシカゴに帰って働きながら勉強するから」

オレ
「そっか」

ジェシー
「ヒロは日本に帰るの?」

オレ
「ああ。帰国命令が出てるし(笑)」

ジェシー
「ヒロは頑張ってね!あなたならきっとブロード・ウエイのステージに立てるわ」

オレ
「ははは^^オレは外国人だしなー」

ジェシー
「NYではそんな事関係ない。実力の世界よ!チャンスは誰にも平等にある」

オレ
「実力ならジェシー・・・君の方が上さ」

ジェシー
「・・・」

オレは珈琲カップを持った。ジェシーは視線を外して部屋を眺めていた。

ジェシー
「じゃーそろそろ行くわ!」

オレ
「何処へ?」

ジェシー
「他の友達のところ」

オレ
「なんなら朝までここに居れば?」

ジェシー
「・・・居て欲しい?」

オレ
「ああ。居て欲しい」

オレは立ち上がった。ジェシーも立ち上がった。オレたちは抱き合ってキスをした。舌を絡ませて何度も・・・オレの手は自然にジェシーの乳を揉んだ。そしてジェシーの服を脱がせた。黒人と白人のクォーター。バランスのとれたボディーは身体能力の高さを現している。

オレたちはベッドに入り抱き合った。力強く乳を揉み口にする。股間に手を居れ草むらを掻き分けて割れ目を強く撫でる。硬くなっているクリトリスを指の先で揉む。ヒダを開くと熱いモノが溢れてきた。

穴に指を入れてちょっと乱暴に指を使った。

ジェシーは喘ぎオレの背中を撫でる。そしてオレの股間に手が入りオレのモノを掴んだ。ゆっくりと先端を包み込むように擦り始めた。

オレはジェシーの体を裏返して背中にキスをして、尻を撫で尻の割れ目からジェシーの性器を責めた。片方の手で乳を揉んだ。

ジェシーは体を反転させてオレの上になった。手でオレの胸を撫でオレの乳を口にした。そのまま下腹部へ移動した。

ジェシーはオレのモノを口にした。そして指を使った。すぐにオレは我慢できなくなって止めさせた。

ジェシーを寝かせてオレはジェシーに乗った。ジェシーは脚を開いた。オレはジェシーの穴へ突っ込んだ。ジェシーの片方の脚を持ち股間を開かせてオレのモノが出入りしている部分を観ていた。腰を弾くたびにピンク色のヒダがオレのモノを放したがらないようにくっついてくる。半分ほど入れてゆっくりと責める

ジェシー
「あーーーヒロ!来て」

オレはジェシーの片方の手でジェシーの乳を押さえてジェシーがオレに抱きつこうとするのを防ぎながら腰を使った。

ジェシー
「あーあーーお願い」

「あーヒロ」

「もっとー」

オレはジェシーの体に覆いかぶさるように乗った。ジェシーはオレのモノをいっぱい咥えようと膝を立てていた。オレは徐々にスピードを上げ、穴の奥までオレのモノをいっぱい突っ込んだ。

ジェシー
「あぅーあーーあぅー」

オレはジェシーの太ももを抱えて激しく責め立てた。

ジェシー
「あぅーあーーーあーーーあーーー」

ジェシーは顎を突き出して上半身を仰け反らせていった。オレはジェシーの両ふとももを抱え揚げて尚も激しく責め立てた。

ジェシー
「あぅーいや、待って」

「いや、あっあーーー」

ジェシーの声を聞きながら、ピークの前にオレは上半身を被せた。ジェシーはオレにしがみ付いてそのまま体を起すように力が入った。

「うぁーあーーーあーーーあーーー」

声の余韻を聞きながらジェシー手はオレの背中から離れてその上半身はベッドに沈んだ。オレはジェシーの体から降りて横抱きにジェシーを抱いた。

ジェシー
「あぅ あっ」

声が出て体がビクンビクンと反応している。オレの手はジェシーの股間で穴の周りを撫でていた。

ジェシー
「あーーーヒロ。こんなの初めてよ」

ジェシーは脚を絡めてきた。キスをして上半身もぴったりとオレの体にくっつけてきた。オレはジェシーの背中を撫でていた。

オレはベッドを降りて冷蔵庫からウーロン茶を出した。グラスに注いでひとつをジェシーに与えた。

ジェシーはそれを一気に飲んだ。オレも同じように飲んだ。

オレたちは一緒にシャワーを浴びた。ふざけあいながらそこでも後ろからジェシーを責めたがいかせなかった。そしてまたベッドに戻り朝まで何度もセックスをした。

そして翌朝早くオレはバス停までジェシーを送って行った。

オレ
「なージェシー年が明けたらシカゴへ遊びに行ってもいいか?」

ジェシー
「うん。是非来て^^シカゴを案内するわ」

オレ
「うん。じゃー気をつけて^^」

ジェシー
「ユーイチも風邪なんかひかないようにね!」

ジェシーはバスに乗り去って行った。まだ夜が明け切らない。立っているだけでも凍りつきそうなニューヨークの街からひとりの才能ある少女が去って行った。


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ハーレー検索で拝見しました^^懐かしい動画なんでしょうね^^
| ハーレーダビッドソンは壊れません | 2010/10/04 7:53 PM |










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