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そして僕は途方に暮れる


「そして僕は途方に暮れる」大沢誉志幸

84年にCMで流れ出してからはヒットを飛ばしましたねー
84年3月PART2----------------

香と別れた後・・・岡本商店街の駐車場へクラウンを停めた。そこから西へ歩いた。自宅マンションを通り過ぎて角の喫茶店「ミッシェル」へ入った。

窓際の席に座った。マスターにブレンドコーヒーを注文してオレはすぐにトイレに向かった。そこで顔を洗った。何度も顔を洗った。少しすっきりした。その為だけに入ったようなものだったが、席に戻ってコーヒーを口にした。

店を出て自宅マンションに向かった。オートロックの暗証番号を打ってドアを開きエントランスに入った。EVで3階に上がる。

インターフォンを押し鍵を使って入った。玄関に何足かの履物・・・玲子が出てきた。

オレ
「ただいま^^」

玲子
「ユーちゃん!!!」

「お帰りなさい^^」

「おかーさま達いらっしゃってるのよ」

オレ
「そう(笑)」

オレはリビングに入った。オフクロの驚いた顔、それまで笑顔で裕人と遊んでいた親父の表情が引き締まった。裕美はオフクロの周りを這い回っていた。

オレ
「ただいま^^昨日帰ってきた」

オレは誰に言うともなくそう言った。オレはソファの方には行かずに手前のダイニング・テーブルのイスに座った。革ジャンを脱いた。

玲子は裕人と裕美を連れてきた。オレはイスから降りてその場にしゃがんだ。

裕人
「ユーちゃん。お帰りなさい」

オレ
「おう。ただいまー^^ヒロトは元気にしてたか?」

裕人
「・・・うん」

オレは裕人の頭を撫でた。裕美はきょとんとしてオレの前に座っている。同じように声をかけ頭を撫でた。すると、裕美は泣き出した。

玲子
「そろそろ人見知りが始まったみたいなの(笑)」

オレ
「ははは・・・女の子だしな」

オフクロ
「ユーイチ。あなたは元気にしてたの?」

オレ
「ああ」

オフクロ
「こんな家庭があるのに・・・いつまでフラフラしてるの?」

玲子
「おかーさん。それは(笑)」

オフクロ
「そうね」

玲子は冷たいウーロン茶をオレの前に置いた。オレはそれに口をつけた。親父はオレの方を見ていない。すでに裕人は親父の座るソファに居た。

玲子
「今日は一緒にここで夕食にしましょうね^^」

親父
「いや、ワシは仕事の打ち合わせの電話があるから先に帰る」

オフクロ
「せっかくユーイチが帰ってきたのに」

オレ
「いや、オレもすぐに行かないとダメだからメシはまた今度にしよう」

オフクロ
「今度って、何年先になるかわからないじゃない」

そう言ってる間に親父は立ち上がって玄関に向かっていた。オフクロも仕方なく諦めたようで玄関に向かった。裕人は付いて行き裕美は玲子に抱かれて玄関まで見送りに行った。オレは動かなかった。ひとしきり玄関で声が聞こえオフクロ達は帰って行った。

玲子
「あーびっくりした(笑)どうなる事かと思ったわ」

オレ
「別に親子だからどうもならないさ(笑)」

玲子
「あんなに厳しいおとーさまの顔見たの初めてよ」

オレ
「親父もしょっちゅう来るのか?」

玲子
「時々、お見えになるわ。裕人がお目当てみたいで^^」

オレ
「そっか」

玲子
「おとーさま。裕人を「ゆーと」と呼ぶの(笑)」

オレ
「あのバカはっ(笑)」

玲子
「ユーちゃん。そんな事言っちゃダメよ」

オレ
「あの親父のせいで、みんなオレの事をユーイチって呼ぶのに本名はヒロカズなんだぜ」

玲子
「そうだけど^^」

親父は昨年の春に兵庫県警を定年退職し、どこかの百貨店の警備部長をしているとか・・・オレは興味も関心もなかった。

その日、オレたちは4人でファミレスに行って夕食をした。オレは帰りにレジの脇にあったおもちゃを買って裕人と裕美に与えた。裕美はおもちゃを受け取る時だけ笑顔を見せた。

家に帰って裕人と一緒に風呂に入った。裕美も入れたがすぐに泣き出した。子供との裸のスキンシップ。わずかな時間を風呂場で過ごしてすぐに玲子に渡した。

オレは自分で体を洗って風呂を出た。

玲子
「ユーちゃん。後でもう1度一緒に入ろうね^^」

オレ
「ん?ああ」

玲子がオレを子ども扱いしているように感じた。オレはバスタオルを腰に巻いてキッチンへ行き冷蔵庫からバドワイザーの缶を取り出した。いつのかわからいほどキンキンに冷えていた。

玲子
「ごめんユーちゃん。下着はそこ出してあるから」

オレ
「うん」

玲子
「先に寝かしつけてくるから待っててね」

オレ
「ああ。別にもう出かけないから」

玲子
「うん^^」

大阪、ミナミの大国町・・・和服姿で帰ってきて、すぐに着替えてオレの隣に座りキスをしていた玲子。いつの間にか子供をふたり生んで母親になってしまった。親父やオフクロと当たり前のように話をして、時には一緒にメシも食うのだろう。裕人や裕美は親父やオフクロに懐き、一緒に公園にも行くんだろうな。

父親であるオレは・・・半年に1度程度、それも1日ぐらいしか戻ってこない。いつかそんな父親と息子は疎遠な関係になり、今のオレと親父のようになるのだろうか?そんな事をふと思った。

オレは下着をつけ新しいジーンズとシャツに着替えてソファに座った。

玲子
「ごめんねー^^あらそのビール大丈夫だった?」

オレ
「ん?ああ問題ない(笑)」

玲子は新しい国産の壜ビールとグラスを持って来た。オレはグラスを受け取った。玲子はビールを注いだ。

オレ
「玲子にビールを注いで貰って親父はデレデレしてるんだろうな(笑)」

玲子
「そんな事ないわよ(笑)」

オレ
「きっと息子の嫁だと思ってないぜ」

玲子
「そーかしら?」

オレ
「それにオレを見る時はいつもあんな顔だ」

オレはビールを飲み干した。玲子はそれをまた注いだ。

オレ
「裕人も大きくなった」

玲子
「うん。裕人は4月から幼稚園よ」」

オレ
「えっもうそうなんだ?」

玲子
「そうよ!親愛幼稚園の年少さんに入園するの^^」

オレ
「ははは・・・オレと同じところだ(笑)」

玲子
「神戸に来て、あなたの育った街に来てほんとに良かった^^」

オレ
「そっか」

玲子は笑顔でそう言った。「だから心配しないで」そう言いたいのだろう。オレは玲子を抱き寄せてキスをした。そしてそのまま寝室へ行きひさしぶりにセックスをした。何度も玲子の穴の中でオレはいった。そして玲子を抱いて眠った。

▼3月12日・・・

大阪心斎橋パルコで「遠山象山展」が始まった。初日という事もあり、プレス対策もしっかりとやっていたので、大々的なセレモニーとなった。朝からmar'sの連中にも多くやって来た。上々の滑り出しだった。

それらを確かめただけで後を横山と刈谷に任せてオレはパルコを出だ。次の待ち合わせ場所に向かった。

11時・・・喫茶「まほろば」

オレ
「ごめん。遅くなった」

理沙
「ううん。気にしないで^^それより、お帰りなさい」

オレ
「うん。顔を出すのも遅くなって申し訳ない」

理沙
「ユーちゃん。いちいちそんな事で謝らないのよ!」

オレ
「ははは^^」

ウエイターにコーヒーをオーダーした。

オレ
「遠山の個展がパルコで今日から始まったから、また時間があったら見ておいて」

理沙
「うん^^店の子たちにも薦めとくわ!」

「それより紗也乃ママの話だけど・・・」

オレ
「ん?」

理沙
「あなたさえ迷惑でなかったらそうしてみようかな?って思って」

オレ
「・・・」

オレの頭は瞬間的にフル回転した。紗也乃が理沙に何かを頼んだ?いや提案したのか?それに理沙は乗り気で居る。なんの事だ?紗也乃は一切それらしきことをオレに伝えていない。周りの人間にもそれらしい話はなかった。

理沙
「やっぱりダメ?」

オレ
「理沙。オレは知らされていない。詳しく教えてくれないか?(笑)」

理沙
「えっ!あなたが知らないって・・・」

理沙は戸惑いながらも説明し始めた。紗也乃が理沙に何度か電話して、mar'sNYの今の紗也乃の仕事を代わってもらえないかと相談を持ちかけたそうだ。その間、紗也乃が日本に戻って理沙の変わりにキャッツをやる。3ヶ月だけ交代してもらえないか?という内容だったと言った。

オレ
「でそれはいつから?」

理沙
「4月から・・・でもあなたが知らなかったのならダメね」

オレ
「ははは^^そうか。いきなり理沙と交代してオレを驚かすつもりだったんだな(笑)」

「今回のオレの帰国は急に決まったから、オレが理沙と接触するとは思ってなかっただろう」

理沙
「うわっ!そーなんだ?」

オレ
「理沙。是非来てくれ!^^」

理沙
「ほんとにいい?」

オレ
「おう^^そっかー理沙とNYで3ヶ月も暮らすのかー「キャッツ」もあるしそんな事、無理だと思ってた」

理沙
「3ヶ月もNYで一緒よ^^きっと一生の思い出になると思って」

オレ
「チクショー^^理沙と紗也乃が交代するなんて、とんでもない事考えついたもんだな(笑)」

理沙
「ユーちゃん。嬉しい?」

オレ
「あったりまえじゃないかー(笑)紗也乃のヤツ・・・」

理沙
「ユーちゃん。涙が」

オレ
「へへへっちょっとな嬉しくて^^」

理沙
「そんなに喜んでくれるなんて、私もなんか泣きそうよ」

オレ
「ははは・・・^^」

香と別れたダメージが残っていたのだろう。紗也乃の優しい心遣いが嬉しくて胸が詰まった。理沙が来てくれれば、オレは理沙に思い切り甘えられる。我侭な精神も肉体もすべてをぶつけても受け入れてくれるオンナは・・・理沙と理恵ぐらいだった。

そしてオレは我慢できずにそのまま理沙を生玉のホテル、キング・コングに連れて行って夕方まで過ごした。

▼18時・・・香露園シーサイド・マンション

いつものようにマンション前にクラウンを停めて車内から電話した。


「はい。神崎でございます」

オレ
「ムトーです」


「あらっユーちゃん」

オレ
「ども^^ご無沙汰してます」


「ごめん。まだユーコ学校から戻ってないの。もうそろそろだと思うんだけど」

オレ
「そーですか。実は驚かそうと思って電話したんですけど今・・・下に居るんですよ」


「えっ!本当に?帰ってきてるんだ?じゃーすぐ上がって来て!」

オレ
「いいんですか?」


「何言ってるのよ^^遠慮しないで早く上がってきて(笑)」

オレ
「はい^^」

オレは電話を切った。車内に出て反対方向を見る。まだバスが見える様子はない。マンションへのアプローチ、入り口のドアを開けてEVに乗った。6階のボタンを押した。EVを出て左へ進み突き当たりの部屋の前でもう1度インターフォンを押した。

待つほどの事もなくドアが開きユーコママが現れた。

ママ
「お帰りなさい^^」

真美
「わーほんとにユーちゃんだっ^^」

オレ
「ども^^おじゃまします」

オレはアディダスを脱いで家に上がった。真っ直ぐに伸びる廊下を歩きリビングへ入った。オレはソファを勧められそこに座った。ママはキッチンへ入った。

L字型に配置されたソファの脇に真美が座った。

真美
「ユーちゃん。相談があるんだー」

オレ
「ん?何?」

真美
「今年の秋から留学したいと思ってるんだけど・・・」

オレ
「そう^^具体的にどこか行きたいところは決まってるのか?」

真美
「学校の提携先で「西イリノイ大学」って言うところなんだけど」

オレ
「というとイリノイ州か・・・確かNYからだとふたつかみっつ隣の州だな」

ママ
「真美、またその話?」

ママはオレがリクエストした冷たいお茶を持ってきてくれた。

オレ
「何度か話し合ったんですか?」

真美
「ママはもう最初から反対なの」

ママ
「だって、真美まで卒業が遅れちゃったら大変だもの」

ユーコは大学3年の前期で学校を休学してNYのコロンビア大学ALIに入学した。そして翌年の4月に修了したが、結果的に日本へ戻った際はいくつかの単位は認められたものの留年となっていた。そのユーコもこの4月からは5年生で最終年となる。

真美
「だからー提携校の場合は留年しないの」

ママ
「それはその試験に合格したらの話でしょう?合格しなくても何処か行きたいわけでしょう?」

オレ
「提携先か、なるほど・・・」

チャイムが鳴った。

ママ
「ユーコが帰ってきたわ^^」

真美
「ユーちゃん。あっちのイスに座って」

オレは言われるままにダイニングテーブルの壁際のイスに座った。ここなら入ってきてもすぐには見つからない。オレは驚かそうと思った。

ユーコ
「ただいまー」

足音が聞こえてリビングのドアが開いた。オレは立ち上がり壁にくっついていた。ゆっくりとユーコの背後に周り後ろから抱きついた。

オレ
「お帰りー」

ユーコ
「きゃーーー」

「あーユーちゃん」

「びっくりしたーーー(笑)」

オレ
「あははは^^ごめんごめん」

ユーコは驚きならも振り向いてオレに抱き付いてきた。すっかりNYスタイルで抱擁以上の表現を人前で行っても平気になっていた。オレはちょっと家族の視線を気にした。そしてすぐにユーコを離した。

ユーコ
「帰って来てたんだー^^でもまさか家に居るとは思わなかった(笑)」

オレ
「へへへ^^さっききたところなんだ」

それからすぐに食事になった。真美がつくったというハヤシ・ライスとポテト・サラダ。オレは最初から大きな皿に入れてもらっていたが、お替りした。

オレ
「と言う事で、オレの帰国は急遽決まって、ヒロミちゃんはしっかりと練習をしたいというので今回は戻らなかった」

ユーコ
「そっか。ヒロミも頑張ってるんだ^^ユーちゃん。私もすごく頑張ってるよ」

オレ
「うん。専門学校も行ってるもんな^^本当にえらいなー」

ユーコ
「でしょう?^^だからー」

オレ
「なんだよその「だからー」って(笑)」

ユーコ
「それはユーちゃんが何か考えてくれると嬉しいなーって(笑)」

オレ
「しょーがねーなー」

オレはユーコの耳元で内緒話をした。ユーコはくすぐったいのかケラケラ笑ながら聞いていた。

ユーコ
「ウソっ!ほんとにー?」

オレは続けて耳元で話した。

ユーコ
「ママっ!春休みにユーちゃんとこ行っていいでしょう?ユーちゃん航空券用意してくれてるって^^」

ママ
「まーそんな事」

オレ
「この時期部屋は空いてるんで、まーなんとか受け入れ態勢は整ってますから」

ママ
「ユーコ。ちゃんとユーちゃんの言う事聞いて気をつけるのよ」

ユーコ
「心配しないで^^NYは1年近く居たのよ(笑)」

真美
「いいなーおねーちゃん。。。」

あっ。まずいと思った。さっき真美の留学希望の話を聞いたところで、ユーコのNY行き。これはやはりまずい。

オレ
「もちろん真美ちゃんも一緒においで^^」

真美
「えーーーほんとにぃーーー」

ユーコ
「ユーちゃん。それはダメよ!真美まで迷惑かけられない」

真美
「・・・」

ユーコママ
「真美も行きたいのはわかるけど・・・ちょっと」

オレ
「ママ。部屋はまだ空いてるし、航空券はうちで用意しますから」

ユーコママ
「そんなふたりもユーちゃんにお世話になるわけにはいかないわ」

オレ
「いえ。うちは奨学金プログラムがありますから、航空券程度はなんとかなります」

ユーコ
「ママ。私がちゃんと面倒みるからお願い」

ママ
「ユーちゃん。本当にいいの?」

オレ
「はい^^」

ママ
「すみません。何から何まで、よろしくお願いします」

真美
「やったーーー^^私もNYに行けるんだっ!」

ユーコ
「真美。ちゃんとユーちゃんにお礼言いなさいっ!」

真美
「ユーイチさん。本当にありがとうございます」

「ユーイチさんの言いつけを守っていい子にしますからどうぞよろしくお願いします」

オレ
「おお^^真美ちゃん。こちらこそよろしく(笑)」

ユーコ
「ユーイチさん。ってこの子はほんとにぃー(笑)」

ママ
「良かったね。真美」

真美
「うん^^ユーちゃん。大好きっ!」

そしてニューヨークでの話をして珈琲を飲んだ後、オレとユーコはユーコの部屋に入った。

ユーコ
「ユーちゃん。真美まで連れて行ってくれるなんてありがとう」

オレ
「いや、真美も甲南女子大学の英文科だろう?そういう意味ではただ遊びに行くというより向学心の表れだし」

ユーコ
「あの子も留学したいって言い出して大変なの」

オレ
「うん。まー何か別の方法考えよう」

ユーコ
「えっ?ユーちゃん何かしようと思ってるの?」

オレ
「相談されたし(笑)」

ユーコは抱き付いて来た。そしてキスをしてオレの舌に舌を絡ませてきた。

ユーコ
「ユーちゃんはもうすっかり本当の家族よね。私がスチュワーデスになったらユーちゃんをいっぱい外国に連れて行ってあげるからねっ!」

オレ
「そっか^^楽しみだなー(笑)」

オレはこの日ユーコの部屋にこのまま泊めてもらった。形としてはオレだけがユーコの部屋で寝てユーコは真美の部屋で寝ることになっていたが・・・寝静まるのを待ってユーコはすぐに戻って来た。そしてベッドに潜りこんできた。

ひさしぶりにユーコを抱くとやっぱり我慢できなくてセックスをした。

翌朝・・・朝食を一緒にとって、オレとユーコはクルマでミナミまで行った。そこからユーコは地下鉄で学校へ向かった。

▼3月13日・・・

間島がやって来た。

遠山を紹介して、「遠山象山展」を見た後、横山の運転するクルマで3人で芸大へ行った。そして塚本学長と面談した。

オレはmar'sNYの名刺を出した。横山はムトー商会の名刺を渡した。オレは間島の事を「家内です」と紹介した。間島は驚く様子もなくそれらしく振舞った。横山や間島は卒業生したが、オレは中退だと言うと学長は笑いながら、何か必要だったらまた考えようと言った。

20分ぐらいの面談でオレたちは学長室を出た。

懐かしい大学内を散歩してオレたちはよく集まったカフェに行った。残念な事に当時あったジューク・ボックスはもう置いてなかった。間島は珈琲を3つ持って来た。オレのにはフレッシュ・ミルクを入れて目の前に出した。

横山
「つい昨日の事のように思いますけどね(笑)」

間島
「ほんと^^よくここに集まったよね」

オレ
「ジュークボックスが無くなったのは残念だな」

横山
「オレが初めてムーさんを見たのもここですよ」

間島
「そう言えば、横山君は音楽もやってなかったのに早くからムーさんにくっついてたわよね?」

横山
「ムーさんたちが離れたところに居て、大声で笑いあって楽しそうにしてて、ウルサイ先輩たちだなーって思ってたんですよ」

「気がついたらムーさん。サングラスかけて腕組んで座ったままオレの方をじっと見てるんですよ」

「オレなんか悪い事したかな?どうしよう?ってドキドキして落ち着かなくて」

「そしたら・・・」

オレ
「ん?オレお前になんか言ったか?」

横山
「いいえ・・・ムーさん。ずるっとイスからコケて(笑)」

「隣に居た浜田さんが大笑いしてムーさんを引き上げて」

「ムーさん。サングラスかけたまま居眠りしてたんですよ」

間島
「あははは^^バッカみたい(笑)」

オレ
「ははは・・・」

横山
「オレもバカバカしくて気にしてた自分にムカムカしたんですよ」

「でも、寝ててもすごい存在感ある人なんだ!って思って興味を持ったんです(笑)」

オレ
「アホっ(笑)」

間島
「それからなのね?「ひっつき虫横山」が誕生したのは(笑)」

横山
「あの時、ここにさえ居なければもっと違った人生だっただろうなー^^」

間島
「私もmar'sの野外ステージのライブさえ見なければ(笑)」

オレ
「あははは^^お前ら後悔しまくってるな(笑)」

横山
「いえ。まだまだこれからですよ^^」

間島
「そーね^^」

カフェにはその頃と同じようにジーンズ姿の若い連中がひっきりなしに出入りしていた。オレたちの頃よりももっとオープンに自由にこの学校で過ごしているように感じた。あれから6年も経つというのにここの風景は何も変っていない。

その後ミナミに戻り横山は東洋ビルへ行き、オレと間島はステーキ・ハウスへ行ってメシを食った。

その後、間島はMaggieへ行った。本橋、刈谷たちと待ち合わせていた。オレは遠慮した。久々に女同士で話があるだろうと思ったし、オレが居るとそれぞれが話づらいだろうと思って、帰りに迎えに行く約束をしてオレはひとりでミナミをうろついた。

元Mary'sがあった所の向かいのカフェに入った。

珈琲をオーダーした。

NYへ行って夏が過ぎた頃・・・マリーとナミが店を辞めた。マリーに新しいオトコが出来て一緒に東京へ行くことになったそうで、それに伴ってMary'sは閉店させた。

NYへ行く前から、マリーと疎遠になっていた。特に何かオレたちふたりの間に問題があったわけではなかったが・・・当時のオレの環境からなかなかマリーのところへ行く時間がなかった。

いや、時間はあった。ただマリーとだけなら良かったが、必ずそこにはナミが居た。そして同じようにナミとセックスをする事に、何処かオレは罪悪感を感じていた。そんな事もあって自然と遠ざかるようになっていた。

その後のマリーらの消息は知らない。きっと東京でも評判になって新しい店をつくっているだろう。

今でも時々マリーのケツを思い出す。いいヤツだった。

22時・・・Maggie

オレは間島を迎えに行った。本橋、刈谷、間島、そして長井や佐伯も居た。オレはそこで1杯だけ飲んで、そうそうに間島を連れ出した。そして生玉のキング・コングへ行った。

間島は珍しく酔っていた。

間島
「学長の前でどうして「家内です」って言ったの?^^」

オレ
「んーなんとなくそう言ってみたくなった」

間島
「横山も居たのに(笑)」

オレ
「悪かったな^^」

間島
「悪いわけないでしょ!」

オレ
「そう?なら良かった」

オレは間島をソファに座らせた。冷蔵庫からビールとコークを取り出してソファの前のテーブルに置いた。オレは間島の隣に座りそれをグラスに注いだ。オレは間島を抱き寄せた。

間島
「2度目よ?」

オレ
「ん?」

間島
「最初はあなたが金沢に来て、玲子さんが迎えに来た時・・・」

「あなた、玲子さんのところへ行かずに私と一緒に居てくれた」

「それが結局引き金になって、離婚になった」

オレ
「そーだっけ?」

間島
「あの時も横山は居た。そして今日も・・・」

オレ
「なんか拘ってるな?」

間島
「私・・・ほんとは横山が嫌いだった。」

「いつもあなたの傍に居て・・・」

「あなたは何か言えば「ヨコヤマー」って彼ばかり大事にしたわ」

「確かに横山はmar'sの1期生筆頭だったし、あなたの仕事も手伝ってたから仕方ないけど」

オレ
「へーそんな風に思ってたんだ(笑)」

間島
「あなたは男には優しいのに女には驚くほど冷たい」

オレ
「そうかなー?」

間島
「女嫌いだから仕方ないと思ってた」

「そしたら急に年上の女にひっかかって・・・」

オレ
「(笑)」

オレ
「今はどうなんだ?」

間島
「今?ようやくあなたの嫁になれたからいいの(笑)」

オレ
「ははは・・・」

間島
「本橋も刈谷もあなたが好きなの知ってた?」

オレ
「mar'sのファンだからだ(笑)」

間島
「私はあなたに裕美を貰った。もしそれがなかったら耐えられなかったわ」

オレ
「何が?」

間島
「本橋や刈谷がNYへ行ってあなたの傍に居るなんて・・・」

オレ
「本橋はちゃんと結婚して、うまくやってるじゃいないか(笑)」

間島
「そーね(笑)でも刈谷はそうじゃないのよ?」

オレ
「いや、あいつもきっと本橋のように自分の幸せを見つけてくれるさ」

オレはビールを口にした。

間島
「でもいいの(笑)私はあなたの嫁だから」

「戸籍なんて関係ない」

「そうでしょう?」

オレ
「悪いな・・・」

間島
「私こそ・・・嫁のつもりなのにあなたのお世話ができない」

オレ
「夏に休みはとれるか?」

間島
「えっ?今年の夏?」

オレ
「ああ。1ヶ月ほどヨーロッパをひとり旅しようと思ってるんだ」

間島
「ヨーロッパ・・・」

オレ
「1週間か10日ほど付き合ってくれよ」

「ふたりでパリかミラノで遊ぼう^^」

間島
「ほんとに?」

「ほんとうに一緒に連れてってくれるの?^^絶対休みとる!」

オレは間島にキスをした。舌を吸って乳を揉んだ。そしてスカートの裾から手を入れた。間島はオレに抱き付いて腰を浮かせた。ストッキングと下着が脱がせやすかった。そして股間に手を入れた。指で草むらを掻き分け、割れ目のヒダを開き、すでに濡れている穴へ指を突っ込んだ。

間島
「うっ」

オレは指を力強く使って穴の中を責めた。

オレ
「いつの間にか恥ずかしがらずに受け入れるようになったな」

間島
「うぅーだって・・・」

オレ
「だって、なんだ?」

間島
「嬉しいから・・・」

オレは自分のモノを出して間島に握らせた。間島はゆっくりと指を使いオレのモノをしごいた。オレは間島を体を後ろ向きに抱えて両方のふとももを持った。そして座ったまま後ろ向きのまま女の穴にオレのモノを入れた。

間島
「うぁーーー」

オレのモノは半分ぐらいしか入っていなかった。抱えたふとももを持ちそのまま上下に動かした。

間島
「あぅ あぅ あぅ」

奥に突き刺さる度に声をあげ間島はすぐにいった。

そしてベッドに連れて行って裸にした。丁寧にその体を責めた。何度もいかせて最後は泣かせた。朝まで間島を抱いて眠った。

翌日は一緒に金沢へ帰った。そして山中温泉の間島の旅館で行った。間島の母でもある女将はオレをまるで自分の恋人のように扱い歓待してくれた。

▼3月15日・・・

東京・赤坂プリンスホテル

キョーコとロビーで待ち合わせて日本庭園の「鉄板焼」の店に行った。ここはそれなりの肉を食わせる店だった。

キョーコ
「という事はユーイチは今3年生で9月からは4年生ね?」

オレ
「うん。来年の5月には卒業だ^^」

キョーコ
「その後はどうするの?」

オレ
「まだ決めていないけど・・・日本に戻るとしたら「東京」だな」

キョーコ
「うわーほんとに?^^こっちで何かやるの?」

オレ
「外から見ててよくわかった。日本は東京がすべてだと言う事が(笑)」

キョーコ
「そう。それは楽しみだなー^^」

キョーコに何かしら期待感を与えてやりたかったが、決してリップサービスではなかった。NYで勉強した事や経験した事を次に繋げようとしたら、それはもう東京でしか望めない。

食事を終えて日本庭園を散策し、本館の最上階のBARに行った。窓際の席に案内された。

キョーコ
「明日、沙耶に会うでしょう?先に言っとく」

オレ
「ん?」

キョーコ
「あの子にいい人ができたの」

オレ
「そう」

キョーコ
「私も何度か会った。結婚してもいい相手だと思ったからあの子にもそう言ったわ」

オレ
「なら問題ないな」

キョーコ
「あなたの許可が要る!ってあの子は引き延ばしてるわ」

オレ
「オレの許可なんか(笑)」

キョーコ
「でも、ちゃんと聞いてあげてね。そして出来たら・・・」

オレ
「ん?」

キョーコ
「ちょっと未練がましくしてあげて欲しいの」

オレ
「えっ?どういう事?」

キョーコ
「そうしてくれたらわかると思う^^」

オレ
「ふーん」

オレたちは早めに部屋に戻った。そしてひさしぶりにゆっくりとセックスをした。時間をかけて・・・

翌日、一緒にホテル内で朝食をとった後キョーコは帰って行った。オレは部屋に戻り何本かの電話をかけた。

▼12時・・・赤坂、日本料理店「北野」

時間通りにそこに行った。待ち合わせを告げるとすぐに奥に案内された。小さな部屋、窓からは坪庭が見え外の光がほどよく入ってくる。先に待っていた男は立ち上がった。オレはNYスタイルで抱擁した。そして正面に座った。

すぐに和服姿の美人が表れて、ここの経営者だと紹介された。女は控えめに挨拶してウエイターが持って来たビールを注いだ。そして部屋から出て行った。

オレ
「満さんの?」


「ん。まーそんなもんだ(笑)」

オレ
「いいお店ですね!人気沸騰でしょう?」


「オレはよく知らんが、そうみたいだ(笑)」

「ところでまだNYに居るのか?」

オレ
「ええ。ようやく3年生ですから(笑)来年の夏までは向こうです」


「うん。その方がいい」

「由紀ももう少し向こうへ行ってたら良かったものを」

オレ
「龍二に日本語を母国語にしようと思ったんでしょう(笑)」


「おお。龍二な^^お前に似てないな!」

オレ
「当たり前じゃないですか(笑)」


「ははは・・・まーそうなんだが」

ウエイターが料理を持って来た。オレはビールを飲み干した。満さんのグラスにビールを注いで、オレは自分のグラスにビールを注いだ。


「オフクロに会ったか?」

オレ
「いえ」


「そっか。出来たらこの機会に会ったらどうだ?」

オレ
「わかりました」


「理由は聞かないのか?」

オレ
「教えてくれるんですか?(笑)」


「オレたちには関係ないが・・・オフクロは悩んでいる」

「お前はどう思う?」

オレ
「オレは自分の仕事がしやすければそれでいいですから」


「お前の仕事ってなんだ?」

オレ
「ははは^^ただのメッセンジャー・ボーイですから(笑)」


「ふんっ(笑)」

その後、満さんの仕事の近況を聞いた。芸能関係はもう無理だと言う事で何か新しい事を始める気配だったが、オレにはその話はしなかった。

その後オレは六本木をうろつきいつもの待ち合わせ場所のカフェレストランに入った。斉藤は先に来ていた。

オレ
「どうだ?調子は(笑)」

斉藤
「おう。^^まー景気もいいしななんとか元気でやってるよ」

オレ
「そうか^^本橋も結婚してうまくやってるようだ」

斉藤
「うん。聞いてる。みんなお前のお陰だ感謝してるよ(笑)」

オレはウエイターに生ビールをオーダーした。

この間斉会った時は、本橋はまだ斉藤の嫁で、斉藤の新しい女に子供ができて、斉藤は本橋と離婚するつもりで居た。結果、自殺未遂までした本橋をオレが説得して離婚させニューヨークに連れて行った。そして向こうで新しい出会いがあり本橋は結婚した。

斉藤
「この間、浜田から連絡があった」

オレ
「なんて?」

斉藤
「暫くLAで音楽の勉強をする!って言ってた」

オレ
「あのバカはオレに刈谷を押し付けたままなんだぜ」

斉藤
「らしいな(笑)」

オレ
「笑い事じゃねーよ!ったく」

斉藤
「ヒロ。お前には悪いが、刈谷の事もよろしく頼む」

ウエイターが少し大きなグラスに入ったビールを持って来た。オレは一気にそれを半分ほど飲んだ。

オレ
「それよりショーヘーはLAでちゃんとやれてるのかな?」

斉藤
「結構元気そうだったぜ^^」

オレ
「しょーがねーなー(笑)」

斉藤
「ヒロ。お前はどうなんだ?」

オレ
「オレか?オレは来年の5月までまだ学生だ(笑)」

斉藤
「そっか。お前やショーヘーが自由にやってるのを見てると羨ましくなってくるよ」

オレ
「何言ってんだ(笑)オレやショーヘーは落ちこぼれだ^^そーゆー意味ではお前が一番出世してるんだから」

斉藤
「ふっただのサラリーマンだぞ!何が出世なものか(笑)」

「それに最初から腰掛のつもりだったんだし・・・」

「お前がその気になるまでのな!」

オレ
「どした?うずうずしてるのか?」

斉藤
「オレたちmar'sは絶対にヒットしたはずだ。コレは今でもオレの確信だ」

オレ
「ははは^^」

斉藤
「なんだよ?」

オレ
「リョータ。オレが卒業したらこっちに拠点をつくるからな!そのつもりで居てくれ」

斉藤
「何だとっ?おいっ!お前本気で言ってるのか?」

オレ
「オレはジョーダンは嫌いなんだ(笑)」

斉藤
「あははは^^とうとうこっちでやる気になったか!」

オレ
「まだプランの段階だがな!派手にやるぞ!」

斉藤
「おう^^任せとけ!ヒロ!今度はオレの言う事聞いてもらうぞ(笑)」

オレ
「(笑)」

斉藤はちょっと勘違いをしているように思えたが、オレはあえて補足しなかった。まだ先の事だし、変に喜んでいるのに水を差す気になれなかった。

その後、斉藤は自分の仕事である広告業界の傾向を話して参考にしろと言った。

17時・・・赤坂プリンス・ロビー

沙耶はやってきた。距離を置いて見る。こっちに笑顔でやってくる姿は人目を惹いた。栗色の髪、整った顔立ちだがその笑顔には愛嬌がある。

オレは両手を広げた。沙耶と抱擁した。オレはつい力を入れてその髪の匂いを嗅いだ。

オレ
「あーいい匂いだ^^」

沙耶
「ユーイチもいい匂いよ^^」

オレはゆっくりと沙耶を離した。やはり日本ではNYスタイルの挨拶は通用しない。周りが注目しているのがよくわかった。

沙耶は肉がいいと言ったので昨日と同じ店に入った。

オレ
「こっちの春は早いな^^」

沙耶
「そーね。NYはまだ寒い?」

オレ
「うん。この冬は特に冷え込んだからな。うちのカールもよく風邪で休んだ」

沙耶
「カールおじさんも年だからねー^^みんなは元気?」

オレ
「ああ。ほとんどメンバーは入れ替わったけど、紗也乃ママは料理も上手になって頑張っている」

沙耶
「そう^^懐かしいなー」

オレはビールを飲みながらサーロインのレアを食っていた。沙耶も同じように同じモノを食べた。沙耶。そんなに懐かしいか?今の状態がずいぶん充実してるんだろうな?

沙耶
「ユーイチはどう?学校頑張ってる?」

オレ
「うん。来年の夏には卒業できそうだ」

沙耶
「そう^^それは良かった。じゃー日本に帰ってくるの?」

オレ
「いやまだ何も決めてない。ブロード・ウエイの舞台にも挑戦してみようかなーとも思うし(笑)」

沙耶
「そーかーそーよね!せっかくNYUの演劇科で頑張ってるんだから」

オレ
「(笑)」

オレはワインを口にした。ジューシーな肉に赤ワインはよく合った。

沙耶
「ショーの方は?香ちゃんとかは元気?」

オレ
「ショーの方はもうやってない。香は・・・6月に結婚するそうだ」

沙耶
「えっ」

オレ
「本橋もとっくに結婚して日本に居るし^^ショーコなんかフランス人の大富豪と結婚したんだぜ!(笑)」

沙耶
「そうなんだ。。。」

オレ
「そう言えば、裕子はアメリカン・スクールでもう英語ぺらぺらなんだって?」

沙耶
「そーなのよ(笑)今だったらNYへ言ってもへっちゃらよ!逆にキョーコちゃんの方が英語できなくて大変かも^^」

オレ
「ははは^^子供の成長は早いからなー」

オレたちは食事を終えて、昨日と同じように日本庭園を散歩した。そして同じようにBARへ行こうとしたら沙耶は部屋へ行きたがった。オレは沙耶を連れて部屋に入った。上着を脱いでオレはイスに座った。沙耶は距離を置いてオレを見ていた。

黙って服を脱ぎ始めた。

下着をとり裸になった。どこも隠さずにゆっくりと優雅に一回りした。

沙耶
「ユーイチも裸になって」

オレは言われるままに服を脱いだ。沙耶は立ったままオレを見ていた。オレは下着をとった。すでにオレのモノは怒張していた。沙耶はオレに近づいてきた。オレの首に手を回した。オレは沙耶の腰に手を回し軽く引きつけた。

沙耶
「初めてチーク踊った時の事覚えてる?」

オレ
「ああ。こうして抱き合って1曲だけ踊った」

沙耶
「あの時・・・キスしたかった」

オレ
「そう。オレは顔を擦りつけたかった」

沙耶
「すれば良かったのに・・・」

オレは沙耶の顔にオレの顔を擦りつけた。沙耶も同じようにそうした。そしてキスをした。沙耶の舌を強く吸った。沙耶の腕に力が入った。

沙耶
「ユーイチ・・・」

オレ
「沙耶。愛してるよ!」

沙耶
「あーーー」

沙耶はまた強くオレに抱きついた。オレは我慢できずに沙耶の乳を揉んだ。

沙耶
「私・・・」

オレはしゃがんだ。目の前に沙耶のヘソがあった。オレはその舌の栗色の草むらに顔をつけた。そして両手でしっかりと沙耶の尻を掴んで、沙耶の割れ目に舌を這わせた。

沙耶
「あーーー」

すぐに沙耶は耐えられなくなり座り込もうとした。オレは沙耶の体を支えてベッドに入れた。沙耶の体に被さりキスをした。両手を上に上げさせて脇の下から乳へ舌を這わせ、尖って固くなっている乳首を口にした。

沙耶
「ユーイチ愛してるのよ」

「あーこんなに愛してるのに」

オレは片方の手の平でもう一方の沙耶の乳を擦るように揉んだ。オレの手のひらで沙耶の乳首が転がった。

そしてそのままその手を沙耶の股間に入れた。

沙耶
「どうしたらいいのー」

沙耶のオンナの穴にオレは指を突きたてた。そのまま半身を多い被せるようにして沙耶に乗り指で激しく責め立てた。

キスをしながらオレは昨日キョーコが言った事を思いだした。「未練がましくしてあげて・・・」

オレ
「あー沙耶。愛してるよ」

「お前はオレのモノだ」

「オレのオンナだ」

オレは指を奥深くまで入れて尚も責め立てた。

沙耶
「あぅーユーイチ」

「あーーー私はユーイチのオンナよ」

オレ
「この体はオレのモノだ」

「他の男にはやらせない」

「沙耶。愛してる」

沙耶
「うぁーーーユーイチ。いくぅーーー」

沙耶は上半身を仰け反らせて指でいった。オレは起き上がって沙耶の両脚を開いて沙耶の性器をみた。こんなに美しい顔を体なのに、そこはまるで卑猥で濡れ光っていた。オレは自分のモノをそこにあててゆっくりと入れた。

沙耶
「うわーーー」

オレのモノは半分ほど入った。それを見ながらオレはゆっくりと動いた。少しずつ沙耶の脚を折りたたんで穴の奥まで入れながらゆっくりと出し入れした。

沙耶
「あぅ あぅ あぅ」

オレは沙耶の体に乗った。沙耶は膝を立ててオレのモノをその開いた穴で奥深くまで咥えた。

沙耶
「うぐぅーーー」

沙耶の表情が変った。それまで口を開き切なさそうに泣きかけていたが、眉に皺がより苦しげに少し怒ったような表情になった。

オレ
「沙耶。ほらっ」

沙耶
「くぅーはいっ」

「私はあなたのオンナよっ!あーーー」

オレは一気にスピードを上げて責め立てた。

沙耶
「うぅうぁーあーーあーーー」

沙耶の上半身は弓なりになって仰け反り、その指は折れそうなぐらい曲がってシーツを掴んでいた。オレは沙耶の両脚を抱え上げて尚も穴の奥にオレのモノを力強く突きたてた。

沙耶
「うぅーうぅー」

「あーユーイチ」

オレは沙耶の上半身に被さった。

オレ
「沙耶。ちゃんとしがみ付くんだ」

沙耶
「うぅー」

沙耶の両手がオレの背中に回った。オレは責め立てた。

沙耶
「うあーーーあーーーあーーーー」

沙耶の指がオレの背中に突き刺さる。激しい痛みを感じながらもオレは止めなかった。沙耶の脚がオレの胴体にからんだ。

沙耶
「くぅーーー」

沙耶の腰が小さく動いていた。オレの動きに合わせて・・・ふいに沙耶の手がオレの背中から離れた。オレはゆっくりと沙耶の体から降りた。沙耶を横抱きにした。

沙耶はオレの脚に脚を絡ませて腰を振り続けている。声を上げてまだ快楽を求めているようだった。オレはしっかりと抱いた。

沙耶
「あーーーユーイチ。許してー」

オレは沙耶の顔に顔をこすりつけた。そしてキスをした。

オレ
「沙耶。オレが好きか?」

沙耶
「あー愛してるぅー」

オレ
「沙耶がしてくれるか?」

沙耶
「いくらでも・・・何でも言う事聞く」

沙耶はゆっくりと体を下げてオレのモノを口にした。指を使いながらオレの先端を口に含み強く、緩くオレのモノを吸った。袋の裏側を軽く指で揉みながらそうされるとすぐにいってしまいそうだった。

オレ
「あー沙耶」

オレは沙耶の頭を撫でながら我慢できずに腰を動かして沙耶の口の中で放出した。

沙耶はオレのモノを飲み込み尚も口を使い続けた。そしておもむろにオレの体に乗りすぐにオンナの穴で咥えた。

沙耶
「あーーーユーイチ」

「ユーイチがユーイチが一番いいのよー」

「あーこんなに愛してるのに」

沙耶はオレの両肩の横に手をついてゆっくりと腰を使いながらオレの顔を切なさそうに見ていた。

沙耶
「ユーイチ。私の体いい?」

オレ
「ああ。すごいよ」

沙耶
「キョーコちゃんよりいい?」

オレ
「ああ。キョーコよりいい」

沙耶
「私も、ユーイチが一番よー」

沙耶は腰の動きが早まったかと思うと声を上げていった。オレはすぐに沙耶の腰を両手で持って腰を使い責め立てた。

沙耶
「あぅー」

「あーーーあーーーあーーー」

沙耶の穴の奥が緩み熱いモノが溢れ出した。そしてオレの体の上に倒れてきた。オレは自分のモノを沙耶の中に入れたままの姿勢で沙耶を抱いていた。

暫くそうしていると沙耶はゆっくりとオレの体の上から降りて隣に移動した。脚を絡ませてオレに抱き付いてくる。オレは横抱きした。

オレ
「沙耶・・・お前を離せない」

沙耶
「どうしてもっと早く我侭にそう言ってくれなかったのよー」

オレ
「お前が可愛くてたまらなかった」

沙耶
「私が男なしで生きられないの知ってたくせに」

「12の時に犯されてからずっとセックス・ドールだったのよ」

「あーお願いよー何処かへ連れて逃げて」

オレ
「今でもお前が可愛くて仕方がないんだ」

沙耶
「・・・わかってる」

「また結婚するけど、いつでも呼び出して!」

「ずっと愛してるから」

オレ
「ああ。いつでもお前はオレのオンナだ」

沙耶
「ユーイチ」

知ってたさ・・・お前が長井や佐伯を誘惑してセックスしてた事も、それに田川が気付きふたりを半殺しにした事も・・・長井はオレに詫びるつもりで、オレから離れなかった。でもあいつは今でもお前に惚れてるんだぜ。

お前がオレの元を去り東京へ行った本当の理由はソレなんだろう。そんな事はとっくに知ってたさ。

でもお前は知らないだろうな?

お前をオレが住んでるマンションに住まわせる承諾をもらいに行った時、お前の親父は、12の時から沙耶はオレのオンナだと言った。お前の事をセックス・ドールに調教したと言い沙耶は渡さないと言った。オレはその場でお前の親父をぶちのめしたさ。

それがなければ・・・お前をもっと早く抱けたかも知れないな。

オレ
「忘れるな沙耶!お前はオレのオンナだ。何かあったらいつでもオレがお前を助ける!」

沙耶
「はい」

▼3月17日・・・

新幹線で新神戸まで戻った。タクシーで阪急六甲まで行き、花屋でバラの花束を作ってもらい向かいのケーキ屋でケーキを買った。そしてまたタクシーに乗り篠原本町に行った。

覆面パトが1台少し離れたところに停まっていた。

オレは正面玄関のインターフォンを押し、名前と用件を告げた。暫く待たされてドアが開き招き入れられた。

男に案内されて石段を上がり玄関に入った。

由紀
「ひさしぶりー^^元気そうね」

オレ
「おう^^春だしな!こっちは暖かくていいや(笑)」


「まーまームトー君。いらっしゃい^^どうぞ上がって」

オレ
「はい^^」

オレはその場でバラの花束を渡した。


「わーキレイだわー^^嬉しい!」

オレ
「由紀ちゃんにはこれだ」

由紀
「ありがとう^^」

オレは応接室に通された。男が熱いお茶を持ってきてオレの前に置いた。

由紀
「昨日TVドラマで男が花束を持っていくシーンがあって、ユーイチの話をしてたところよ^^」


「由紀はムトー君の方が絶対カッコイイって言うのよ」

オレ
「あははは^^俳優と比べられるとつらいものがあるけど(笑)」

由紀
「卒業したらユーイチはプロになってよ!すぐに人気が出るわ^^」


「もうそろそろ卒業?」

オレ
「いえまだです。来年の夏ごろの予定ですけどね」

オレはニューヨークの店の話をして、昨日東京で満さんに会ってうまい日本料理を食わせてもらったことを話した。


「じゃーうちのごはんも食べていってね」

オレ
「はい」

おばさんは席を立った。オレは由紀の最近の状況を聞いていた。もう少し龍二が大きくなるまでは神戸に居ると決めているようだった。オレは若い男に案内されて台所に行った。

鯖の煮付けに卵焼き、そして味噌汁と漬物。それらはすべてオレが作った「備前焼」の皿に盛られていた。


「早速使わせてもらってるのよ^^」

オレ
「いやーお恥ずかしいー(笑)」


「ううん。個性的でなかなかのモノよ」

オレ
「へへへ^^頂きまーす」

メシを食い始めると男が入ってきた。


「ごはんの匂いを嗅ぐとやってくるのね(笑)」


「すみません(笑)」

おばさんは竹中さんの分を用意した。いつもならここでおばさんは出て行くはずだったが・・・その場に残った。


「おとーさんはお元気?」

オレ
「えっ?オレの親父ですか?はぁ〜定年退職して今はどこかの百貨店で警備してます」


「そう。もうそんなになるのね」

「あなたのお父さんが機動隊を指揮して家に来たのがついこの間のように思えるのに(笑)」


「・・・」


「ムトー君はそれでも帰らずに1ヶ月ぐらいここに居たわよね(笑)」


「あの時の刑事がムトーの親父さんだったんですか!いやー驚いた」

オレ
「ははは・・・未だに仲が悪いんですよ」


「でもいいおとーさんよ^^そう。定年で退職なさったの」

オレ
「ええ。警察もすっかり世代交代して、スピード違反も勘弁してくれません(笑)」


「世代交代・・・」

オレ
「東京も街はそんなに変化したように思わないのに人はどんどん変っていって」

「オレも来年の夏過ぎには東京でがんばろうと思ってます(笑)」


「そう」


「それにしてもお前は・・・よく食うなー(笑)」

オレ
「ははは・・・ここへ来る時はいつも腹減ってるんですよ^^」


「まだまだあるからお替りしてね」

そう言っておばさんは台所から出て行った。いつもなら無言でメシを食うだけだったが・・・


「なんか聞いてるか?」

オレ
「世間の噂程度です」


「何で一番ややこしい時に・・・」

オレ
「来る気はなかったんですけどね」


「・・・すぐに帰れ」

オレ
「仕事ですから」


「ったく」

オレは応接室に戻った。由紀はいなかった。梅木がやってきた。

梅木
「仏間の方へどうぞ」

オレ
「ん?」

オレは梅木の案内する部屋に入った。おばさんが居た。


「おとーちゃんに線香でも」

オレ
「はい」

オレは大きな仏壇の前に座り直して、目の前の線香に火をつけて消し、それを供えた。おじさんの写真を暫く見ていた。そして手を合わせた。一礼して席をはずした。


「最近、睡眠不足なのよ!でも今日はバラの花貰ったしよく眠れそう(笑)」

オレ
「そーですか。じゃー今度、大きな花入れでも焼いて送ります」


「楽しみだわー」

オレ
「最近。似てきましたね」


「何が?」

オレ
「竹中さん。健一おじさんにそっくりになってきた(笑)」


「・・・」

オレ
「笑うと可愛いし」


「あははは^^そんな事言うのあなたぐらいよ(笑)」

オレ
「そーかなー?(笑)オレは愛を感じますよ」


「そう」

オレ
「情熱的な愛」


「それはあなたでしょ!赤いバラの花言葉」

オレ
「あはっ(笑)」


「わかったわ^^」

オレはいつものように駐車場へ出る方まで由紀とおばさんに見送られた。階段を降りると梅木が待っていた。

オレは窓もシールドで覆われた黒いベンツに乗った。


「ちょっと寄り道をお願いできますか?」

オレ
「ダメだって言ってももうそこへ向かってるんだろう?」


「すみません。(笑)」

オレ
「景気はどう?」


「はい。すっかり石井の兄弟に世話になってしまって助かってます」

オレ
「そう。良かった」

オレたちはそれ以上の会話をしなかった。そしてクルマは花隈の料亭「涼風閣」の駐車場へ入っていった。いつものように女将に案内されて奥の部屋に入った。


「よー^^ひさしぶりだなー(笑)」

オレ
「ども^^ご無沙汰してます」

オレはゴローちゃんの前にあぐらをかいて座った。オレの後ろに梅木が座った。ゴローちゃんはビール瓶を持った。オレはグラスを持ちビールを注いでもらいオレも同じようにした。軽くグラスを合わせてオレはビールを半分ほど一気に飲み干した。


「それにしてもややこしー時に限ってお前は現れるな(笑)」

オレ
「竹中さんにも同じ事を言われましたよ(笑)」


「ふむ。何か話したのか?」

オレ
「世間話ですけど、珍しく長居しました」


「・・・」

オレ
「仏間でおばさんと昔話を・・・」


「お前はどう思う?」

オレ
「世代交代でしょう」


「んーーー」

オレ
「仏間ですよ」


「・・・」

オレはビールを注ごうとした。


「すまん。急用を思い出した」

そう言うとゴローちゃんは立ち上がった。


「梅木とも久しぶりだろう^^ゆっくりしていってくれ」

オレ
「はぁ〜」


「もう暫く日本を離れてろよ」

オレ
「はいはい」

ゴローちゃんは部屋を出て行った。梅木はその場で礼をしていた。そしてオレの隣に来た。

梅木
「どーぞ兄貴、向こうの席に」

オレ
「兄貴はやめてくれって(笑)」

梅木
「誰も居ない時ぐらいそう呼ばせてください(笑)」

オレ
「ははは・・・」

オレはゴローちゃんが座っていた席に移動した。新しいグラスを梅木が用意して、オレにビールを注いでくれた。オレも同じように梅木のグラスにビールを告いだ。

梅木
「オヤジ・・・腹をくくったようです」

オレ
「ん?そう?」

梅木
「それにしても・・・」

オレ
「なんだよ」

梅木
「まさかそんな事になるとは・・・それに兄貴が関わってるなんて」

オレ
「オレは何も関わってない」

梅木
「絶対にハンパじゃない血の雨が振ります」

オレ
「・・・」

梅木
「ありがとうございます」

オレ
「なんだよ(笑)」

梅木
「極道冥利に尽きます」

オレは梅木に阪急六甲まで送ってもらいそこからタクシーでミナミに戻った。1110号に入りシャワーを浴びて着替えた。

冷蔵庫からバドを取り出して、南側の障子を開けた。以前と何も変らないミナミの街の風景が広がっていた。しかしこの街もその中身はどんどん新陳代謝している。古い細胞が消えて新しい細胞に変る。いつかはオレたちも古い細胞としてこの街から居なくなる時がくるのだろう。

時代が大きく動こうとしていた。


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