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夢の中へ


「夢の中へ」井上陽水

やぱりライブはいいですねー^^
▼1985年5月12日-------------

本館内の講堂で卒業式の式典が執り行われた後、本館前のテント群の前にオレたちは進んだ。周辺の観客、関係者に拍手で迎えられオレたちは並んだ。何人かの来賓から祝辞をもらい、リバート校長から祝福の挨拶を受けるとオレたちは一斉に帽子を上に投げ上げて咆哮した。

そして周辺の友人と抱き合い、お互いの卒業を喜び合った。

ケリー
「ヒロおめでとう^^」

オレ
「おう^^おめでとう^^」

ジム
「ヒロ!一番での卒業!良かったな^^」

オレ
「それもこれもお前らのお陰だ」

女が人ごみを掻き分けてこっちにやってきた。

ジェシー
「ヒロ♪おめでとう^^あなたがトップよ最高だわ」

オレ
「いやージェシーがトップだと思っていたんだけど」

ジェシー
「ちょっと悔しい気もするけど、あなただから良かった^^」

オレはジェシーと抱き合った。ジェシーはディープなキスをした。オレはそれに応えた。

ケリー
「やっぱり飛び級連中にワン・ツーを持っていかれたけどオレも嬉しいよ」

ジム
「ジェシーもおめでとう^^」

ジェシー
「みんなもねっ!ありがとう」

晴天の気持ちのいい日だった。そして演劇学科首席での卒業のおまけまでついてオレは人生最高の日だと思った。いつまでもそこに居たかった。

▼14時・・・mar'sOffice

ドアを引っ張った。カギがかかっている。まだ皆戻っていないようだった。オレは例のごとくオレはインターフォンを鳴らして鍵を使いドアをあけた。

「パン♪パン♪パン♪」

クラッカーの鳴り響きオレの前にカラフルな糸が舞った。

「ムーさん。卒業おめでとう!^^」

部屋の中には10人以上の人間が居て、一斉に声を揃えて迎えてくれた。オレはぼぉーとしてそれらの人々を見ていた。誰もが笑顔でオレの卒業を喜んでいてくれている。

オレ
「ははは・・・」

「いや、驚いた、まったく予想してなかったな」

「ははは・・・撃たれたと思った(笑)」

アメリカ人は嬉しい時は素直に大きく喜びを表現するが・・・日本人はあまりにも嬉しい時には泣き出してしまうケースが多い。演劇科をトップで出たオレだったが、そこですぐにアドリブで応える事が出来ず笑いながもちょっと涙が出たように思った。

紗也乃
「卒業式しっかり見たわよー」

「可愛いスタイルでまるで自分の子供のようでドキドキしたわ」

四方
「ほんと嬉しくて泣いちゃったわよームーさん」

三浦
「うん。ムーさんのあんな笑顔始めてみたー」

田川
「いやーそれにしてもおめでたいなー」


「しっかり写真とビデオ撮りましたからね^^」

遠山
「ムーさん。首席だったんですって?すごいじゃないですか」

次々と声をかけられオレはそれらに応えながらひとりひとりと握手をした。そしてビールがそれぞれに渡された。そして遠山の音頭でカンパイをした。大きな拍手。

オレは一段高い台の上に上がらされてた。

オレ
「どうも^^ムトーです(笑)」

「いい年こいて留学する!と言った時には周辺に怪訝な顔をされ」

「また4年間もじっと学生なんて出来るわけない!と思われてました。」

「オレは絶対に卒業する!必死で勉強して真面目に授業に出て、飛び級できた時には本当に嬉しかった」

「そして3年・・・自分でもよく続いたなーと思いますが、これも皆さんに色々迷惑もかけながらも暖かく見守っていただいたお陰です」

「そして首席卒業というオマケまでついてきました(笑)」

「皆さん。本当にありがとうございました^^」

ひときわ大きな拍手をもらった。

オレは台の上から降りた。言いたい事はいっぱいあったけど、それはまたひとりひとりに後で言おうと思った。オレはビールを次々と注がれ、それに応えてがんがん飲んだ。

テーブルの上には紗也乃が作った大きなケーキ。日本語で「祝・卒業」と書かれていた。きっとヤマシロスタッフが特別に作ってくれたのだろうたくさんのオードブルが並んでいた。

英語でも話しかけられた。

よく見ると、ビルの住人が何人も混じっていた。

田川
「EVの前に「ミスター・ムトーの卒業祝いパーティー」の看板を立ててます」

オレ
「あははは^^それでかー(笑)」

四方
「皆さんそれなりにプレゼントを持ってきてましたよ^^」

岩崎
「ピーナツを袋に包んだもんまでありました(笑)バカにしやがって」

オレ
「そう^^そのピーナツにも祝福の気持ちが篭ってるんだよ」

源と市橋がギターとアンプのセットをして歌い始めた。彼らもmar'sClubの出身者だけにこういう宴会の時のパフォーマンスは心得ていた。

当然ながらオレの方へ回って来て、オレは歌わされた。そしてこういう時は、宴会ソングに限る。

オレ

 下駄を鳴らしてやつがくるー♪
   腰の手ぬぐいぶらさげて
     学生服にしみこんだー男の臭いがやってくる

 あーあー夢よよき友よー♪
   お前今頃どの空の下で
     俺とおんなじあの星みつめて何思うーー♪

市橋と源は、一緒に歌い踊り、掛け声をかけながら服を脱ぐ、そしてパンツ一丁になって、最後はケツを出した。

mar'sClub恒例のパフォーマンスだった。

歌は日本語でもフインキはニューヨーカーに伝わった。手拍子をしながら爆笑でウケた。

田川
「さすがに芸大出身者は違いますねー^^」

四方
「あははは^^すごいショーよ♪」

三浦
「あの人たちが人前であんな事をするとは(笑)」

オレ
「ん?『ケツ出し』ぐらいオレも横山も皆するぞ!」

田川
「うわーそーなんですか?」

オレ
「おう^^一度裸になって踊ってケツ見せたら怖いものなしだ」

田川
「ははは・・・」

宴会は延々と続いた。いつの間にかジェシーが来ていた。

ジェシー
「はーい♪ヒロ!ちょっと話があって電話したら、誰かわかんないけどパーティーだから来いって(笑)」

オレ
「あははは^^ジェシー♪」

オレはジェシーに抱きついた。

ジェシー
「楽しそうなパーティーね^^皆呼んでいい?」

オレ
「おう^^」

それから何時の間にかクラスメートや学校関係者が集まってきた。ヤマシロスタッフは店から食材を調達して、オードブルや鮨をどんどんつくった。もちろん酒も新たに持って来た。

ベックラー教授
「やーヒロ!首席卒業おめでとう^^」

オレ
「教授わざわざどーもありがとうございます」

ベックラー教授
「おうジェシー君もおめでとう^^」

ジェシー
「教授、ありがとうございます」

「ねーヒロ♪さっきすごく楽しい歌やったんだって?もう1回やってー」

ベックラー教授
「それは私も是非見たいなー」

オレ
「ははは・・・わかりました」

オレは市橋と源を呼んだ。市橋はヤマシロに食材を取りに言っているようでいなかった。オレは田川を呼んだ。

オレ
「田川、宴会ソングいくぞ!踊れっ」

田川
「えっ!オレもですか?勘弁してください」

オレ
「なんだーmar'sNYの責任者がオレの歌で踊れないってか?(ーー;)」

田川
「いえっ!はいっ!わかりました!踊らさせてもらいます(笑)」

オレ
「おしっ!いくぞ」

オレ
「古き時代と人が言うー今も昔とオレは言う♪
   バンカラなどと口走るぅー 
      古き言葉と悔やみつつ♪

 あーあー夢よよき友よー♪
    時を憂いて飲み明かしたい
      今も昔もこの酒つげば心地よしー♪

源と田川は手拍子をしながらインデアン踊りのような踊りをしながら服を脱いでいった。そして途中で源はオレの手をひっぱった。オレはギターを置き、マイクを持って歌いながら服を脱がされた。そしてパンツ一丁になり・・・

最後に3人で並んで後ろを向いてパンツを下げてケツを出した。

会場は爆笑と黄色い悲鳴が飛び交っていた。


▼翌日・・・


オレの顔に何かがあたった。オレは目が醒めた。頭がガンガンする。隣に誰かいた。体を捻って見た。ジェシーだった。オレは周りを見回した。オレの部屋、ロフトだった。オレは上体を起した。ジェシーだけいた。ベッドを降りた。オレは素っ裸だった。

時計を見た。6時半・・・

オレは机の引き出しからアスピリンを取り出して2錠を口に含んだ。冷蔵庫からウーロン茶のボトルを出してグラスに注ぎ、2杯たてつづけに飲んだ。

ワードローブから新しい下着とタオルを取り出してバスルームに入った。脱衣場にそれを置き浴室に入った。

熱いシャワーを頭から浴びた。昨日は卒業パーティーをした。歌を歌って大騒ぎした。その後は・・・?

オレは口にハブラシを突っ込みながらシャワーを首、肩、背中に当たるように体を動かした。

バスルームを出てジーンズとTシャツに着替え、頭をタオルで拭きながら階下に下りた。頭痛は少し治まっていた。ある程度片付いてはいるようだった。オレはキッチンへ行き珈琲を入れた。

土曜だったこともあり入れ替わり立ち替り色んな人間が来た。大学関係者も居たように思うが・・・一体何人来たのか?見当がつかなかった。オレは珈琲を2つモーニングカップに入れてロフトに上がった。ベッドに近づいてジェシーを起した。

ジェシー
「うーーん」

オレ
「おはよう^^ジェシー」

ジェシー
「んーーーあっヒロ!」

オレ
「熱いコーヒーか?冷たいウーロン茶か?どっちがいい?」

ジェシー
「うん。ここは?」

オレ
「オレの部屋(笑)」

ジェシー
「冷たいのが欲しい」

オレ
「オッケー」

オレは冷蔵庫に行きウーロン茶をグラスに入れてジェシーに持っていった。ベッドの下に落ちている服を拾ってベッドの上に置いた。

ジェシー
「ありがとう^^」

オレ
「何がどうなったか覚えてるか?」

ジェシー
「ええ。あなたが酔って私をここへ誘った。そしてセックスをしたわ^^」

オレ
「いや残念だけど、していない(笑)」

ジェシー
「あはっ^^でも裸で抱き合ったわ」

オレ
「そっかー(笑)それはその格好を見ればわかる」

ジェシー
「ふふふ^^もう1度ベッドに入ってきて」

オレ
「とっても嬉しいお誘いなんだが、二日酔いで頭がガンガンしてるんだ。暫くじっとしていたい」

ジェシー
「じゃー待っててあげるわ(笑)」

オレはジェシーの空になったグラスを持ってテーブルの方に行った。ジェシーは毛布を引っ張って胸を隠しこっちを見ていた。

オレ
「昨日なんか話がある!って言ってなかったか?」

ジェシー
「うん。でももういいわ」

オレ
「何だよ気になるじゃないか」

ジェシー
「うん」

オレはマグカップを中央のテーブルに置いてラークに火をつけた。

ジェシー
「卒業してまたひとりになってしまったから、ヒロはどうするのかなーと思ってたんだけど」

オレ
「オレはトーキョーに帰る事になってるんだ」

ジェシー
「うん。昨日聞いた」

オレ
「ジェシーは?」

ジェシー
「もう学生じゃないし、働きながらNYに留まるつもりだったんだけど・・・」

オレ
「ん?家族が帰って来いとでも?」

ジェシー
「ううん。なんとかなると思ってぐずぐずしてて、寮も今月で出るんだけど何も決まってないからどうしようかと・・・」

オレ
「どんなところで働こうと思ってるんだ?」

ジェシー
「演劇学科出てもなかなか働き口ないのよね(笑)」

オレ
「まーそーだな(笑)」

オレはベッドに近づいた。そしてその場でまた裸になった。オレはベッドに入って同じようにジェシーの隣でベッドヘッドに靠れた。ジェシーは抱き付いてきてキスをした。オレはジェシーの張りのある乳を揉んだ。ジェシーの手はオレの股間に入りオレのモノを掴んで指を使い始めた。オレもジェシーの股間に手を伸ばし、草むらをわけ割れ目を撫でた。閉じている穴のヒダを開きそして二本の指でクリトリスと穴を挟むようにして擦った。すににジェシーの穴は濡れ始めた。

ジェシーはキスを止めた。

ジェシー
「あーーーヒロ!キスしていい?」

オレ
「ああ」

ジェシーはオレの股間に顔を埋めてオレのモノをシゴキながら先端を口にした。軽く出し入れしながら舌を使う。オレはジェシーの髪を撫で、脇から手を入れて乳を揉んだ。力強く乳を揉んだ。

オレ
「あージェシー欲しいよ」

ジェシーを抱き上げて仰向けに寝かせてオレはすぐにその体に乗った。そしてジェシーの股間にオレのものをあてがって腰を入れて突き刺した。

ジェシー
「あぅーーーヒロ」

オレはゆっくりと動き徐々に穴の奥深くまで自分のモノを入れた。そしてジェシーの両ふとももを持って激しく動いた。

ジェシー
「あぅーあぅーあぅー」

ジェシーは膝を折り曲げてしっかりと股間を開いてオレのモノがいっぱい入るようにした。

動きを早めて激しく責めた。

ジェシー
「あっあーーーあーーーあーーー」

ジェシーの穴の奥が緩み熱いモノが溢れた。オレはジェシーかの体から降りてジェシーの体を裏返した。そして四つ這いにさせて後ろから突きたてた。

ジェシー
「うぅーーー」

穴の奥いっぱいに入れたままオレはジェシーの腰を軽く早く小刻みに動かした。

ジェシー
「うわぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁ」

ジェシーの穴の奥は緩み断続的に絶頂間を味わっているようだった。そしてそのままジェシーの腰を持って大きなストロークで出し入れしながら激しく責めた。

ジェシー
「うわーあーーーあーーーーあーーーー」

穴の奥から熱いものが噴出するようだった。

オレはジェシーの尻から降りて隣に寝た。ジェシーを抱き寄せた。

ジェシー
「うぅーうぅーうぅー」

ジェシーは抱き付いて脚を絡ませ腰を使っている。まるでまだオレのモノが入っているように・・・オレはジェシーの背中を撫でてやった。

ジェシー
「あーヒロ。愛してるわー」

オレ
「ジェシーオレも愛してるよ」

オレは抱き寄せたジェシーのおでこにキスをした。汗の味がした。ジェシーが落ち着くのを待ってオレたちは一緒にシャワーを浴びた。そこでもジェシーを洗面台に手を付かせて後ろから犯すようにした。ジェシーは自分が十分満足した後オレを喜ばせようとした。オレの前にしゃがみこんでオレのモノを口にして懸命に努力したが、オレはいけなかった。途中で止めさせてオレはジェシーにキスをして礼を言った。

着替えてからふたりでダッジに乗り朝早くから空いているカフェに行った。そこで朝食を摂った。

オレ
「あのビルの空き室に入れるように交渉してみるよ」

ジェシー
「ううん。いい。部屋代も払えないし」

オレ
「1年分先払いでオレが払っておくよ」

ジェシー
「そんな・・・でも・・・」

オレ
「とりあえず何か仕事を見つけるんだ」

「そしてトレーニングを欠かさずに、片っ端からオーデションを受ける」

「どうだ?」

ジェシー
「私を応援してくれるの?ヒロも自分の事で大変なのに?」

オレ
「オレはなんとかなるから大丈夫だ」

ジェシー
「どう考えたらいいのかしら?」

「私はヒロの恋人だからヒロが応援してくれるの?」

オレ
「うん。そう思ってくれると嬉しい」

ジェシー
「うん。ヒロはNYへは頻繁に来るの?」

オレ
「んーーー東京へ帰ってみないとまだわからないんだ」

ジェシー
「そう。じゃー連絡してね!」

オレ
「ああ」

オレはジェシーをNYUの寮まで送って行った。ジェシーはオレにディープなキスをしてダッヂから降りた。オレが走りだすまでジェシーは見送っていた。

オレはいつかジェシーが陽のあたる場所で光り輝く存在になると思っていた。最初に学校の授業中にジェシーを初めて見た時にそう感じた。

別に女を囲ったとか、パトロンだとか、そんな風には思っていない。とりあえず1年間の部屋を提供しただけだ。これから自身で働いてNYに居ればいい。どうしても仕事がなければマンガクで働いてもいい。そしてあとは自分でチャンスを掴む!

きっとジェシーの事だからすぐに新しい男ができるだろう。でもあいつは男に溺れない。きっと自分の夢を実現させようと努力する。ただオレは見守ってやる。ほんとうに困った時に少しだけ力を貸す。そんな存在でいい。

オレはmar'sBLGに戻った。

オレ
「おはよう^^」

紗也乃
「あら寝てたんじゃなかったんだ」

オレは紗也乃の近づき軽く抱いてキスをした。そしてオレはOFFICEの片づけを手伝った。

オレ
「さっき起きて二日酔いでヘロヘロだった(笑)」

紗也乃
「昨日はユーちゃんよく飲んだし、騒いだもんねー(笑)」

オレ
「2回目の歌ぐらいまでは覚えてるんだけど、そこから先は覚えてない^^」

紗也乃
「そう(笑)」

オレはフロアーに掃除機をかけた。そしてモップをかけてきれいに磨き上げた。OFFICEは見違えるようにきれいになった。

キッチンで手を洗いながらまた紗也乃にキスをした。

紗也乃
「どーしたの?^^」

オレ
「ふたりの時はこうしようと約束したじゃないか(笑)それに紗也乃はオンナの顔でオレに接するとも」

紗也乃
「あらっ?そーだったかしら?」

オレ
「紗也乃・・・オレに似てきたんじゃねーか?」

紗也乃
「あはっ!^^恍けるのはユーちゃんの得意技だったわね」

オレ
「ふんっ(笑)」

オレは珈琲を持って大きなテーブルの前に行った。紗也乃は正面に座った。

紗也乃
「でもほんとにここが無くなっちゃうんだ」

オレ
「ああ。ここで一緒に暮らしたこれまでのみんなが淋しがるけどな」

「オレが卒業して紗也乃ママも居なくなる。だからこのOfficehも消滅する」

「それはオレもすごく淋しい事なんだけどな。その方がいいんだ」

紗也乃
「そう」

オレ
「オレの存在自体が非日常らしいから(笑)」

オレはコーヒーを飲んだ。紗也乃も珍しくオレの前でコーヒーカップを口にした。

オレ
「コーヒー嫌いじゃなかったか?」

紗也乃
「ううん。大好きよ(笑)」

オレ
「そっか。まんまと騙されていたわけだ」

紗也乃
「そんな大げさよ^^」

オレ
「松村さんが亡くなってから、ずっとママを演じてたんだな?わざとおばさんっぽく振舞って・・・」

紗也乃
「わざとでもないわ(笑)」

オレ
「そう?キャッツで紗也乃が和服きてた時・・・光り輝いていたぜ!」

紗也乃
「あはっ!ありがとう^^」

オレはコーヒーを飲み干した。そして姿勢を正して紗也乃の方を見た。

オレ
「この3年間、紗也乃ママのお陰で皆が楽しく過ごせた」

「何よりオレが安心して暮らせて、無事大学も卒業することが出来た」

「本当に・・・ありがとうございました」

オレは頭を下げた。

紗也乃
「ユーちゃん。。。」

オレ
「ほんとは昨日スピーチの中で言おうと思ってたんだけど、ふたりっきりの時に言いたくて^^」

紗也乃
「私こそ・・・」

「行くところがないのをユーちゃんに無理言ってここに置いてもらって」

「ニューヨーク・ママやらせてもらって毎日が楽しくて本当に夢のような生活だった」

「みんなあなたのお陰です」

「お礼を言うのは私の方です」

「ありがとうございました」

紗也乃は頭を下げていた。

ドアがノックされて声がかかり田川が入ってきた。

田川
「すみません。早起きして片付けようと思ってたのに寝坊しました(笑)」

オレ
「いや、ほとんど片付いていたから^^それにたまの日曜日なんだからもう少しゆっくりしていいぞ」

紗也乃
「おはよー^^ここに座ったら?」

紗也乃は立ち上がって自分のカップを持ってキッチンに行った。そして田川のコーヒーを持ってきて、オレの隣に座った。

田川
「ありがとうございます」

紗也乃
「昨日の田川君の裸踊りも良かったわー^^」

田川
「うわーママ。勘弁してくださいよーアレはムーさんに強制されて(笑)」

オレ
「あははは^^一度ケツを見せたら癖になるだろう?」

田川
「なっなりませんよ癖になんか(笑)」

紗也乃
「でも、ユーちゃんのお尻も見れたしみんな大喜びだったわよ(笑)」

オレ
「あははは^^オレのケツぐらいいつでも披露するよ」

オレはコーヒーカップを口にした。

田川
「ムーさん。今日の午後の便で帰国でしたよね?」

オレ
「ああ。後は頼む(笑)」

田川
「はい。。。」

オレはロフトに上がって荷物をまとめた。といっても身の回りの着替えとぐらいだった。すでにこの部屋の整理は終わり、3年間で溜まった本や、服、備前焼などはすでに航空便で東京に送ってあった。

ベッドに座った。目の端に・・・黒いブラジャーが落ちていた。ジェシーの忘れ物だった。オレはそれを拾ってトランクケースの中に入れた。いいニューヨーク土産だった。

トランクケースとボストンバックを階下に下ろした。

また賑やかになっていた。

昼食は二日酔いと言うこともあって「うどん」だった。田川、三浦、紗也乃、四方、ヒロミ、遠山、市橋、田村、ヤマシロ3人組、オレは全員のメッセージの入った色紙をプレゼントしてもらった。

オレは立ち上がった。


「ども^^ありがとう。挨拶は昨日済ませたつもりだったけど、このメンバーでこの部屋でメシを食うのも本当にこれが最後になりました。今月末でこの部屋は無くなりますけど、オレたちの思い出の記憶は永遠に残ります。そしてまだまだmar'sNYは発展します。また新しい世界をつくって大いに楽しんで下さい。本当にありがとうございました」

大きな拍手が鳴り響いた。

オレは荷物を持ってビルを出た。結局全員が外に出て見送ってくれた。田川がダッヂを回してビルの前につけた。そして後ろに荷物を積んだ。

オレ
「じゃーまたなっ!^^」

オレはダッチの助手席に乗り窓を開けて手を振った。みんな手を振っていた。そして田川は車を出した。

オレ
「実はな田川、今朝決めたことなんだけど、ジェシーに部屋を与えてやってくれないか?」

田川
「はい。どのサイズがいいんでしょうか?」

オレ
「5階の1LDKでいい。出来たら今月末からでも」

田川
「了解です^^」

車はケネディー空港の日航のターミナルゲートに入った。車を停めて荷物を取り出した。

オレ
「ここでいいありがとう。」

田川
「ムーさん。長い間、本当にありがとうございました!」

「オレはここで、ニューヨークでずっと頑張りますから」

オレ
「ああ。じゃーな^^またすぐに来るから」

田川
「はい。待ってます(笑)」

オレ
「(笑)」

オレは手を上げてターミナルに入った。カウンターへ行く前にもう1度振り返った。田川はまだ居た。オレは手を振った。

そして搭乗手続きを済ませゲートの向こうに入った。もう何度もここには来ている。勝手はわかっていたつもりだったが、ここを去って行った人間の気持ちが今更ながらにわかる気がした。ちょっと胸が熱くなった。もうあの楽しかった日々は終わったんだと・・・

▼5月14日・・・

オレはタクシーを降りて、大きなトランクケースとボストンバックを車から降ろしてもらい「岡本ハイアット」の入り口に立った。部屋番号を押して大きなボタンを押した。暫くすると応答する声が聞こえた。


「はい」

オレ
「オレだ。ただいまー」


「あーユーちゃん!すぐ降りていくっ!」

暫くするとマンションドアの入り口の向こうに玲子が表れた。そしてドアが開かれた。オレは荷物を引っ張って中へ入った。

オレ
「ようやく終わって帰ってきた(笑)」


「お帰りなさい。そしてお疲れ様でした^^」

オレは玲子に抱擁して軽くキスをした。玲子はちょっと恥ずかしそうだった。オレたちはEVに乗り3階で降りて305号のアプローチから玄関に入った。荷物を中まで持って入り、オレはリビングを見渡した。間違いなく自分の家の匂いがした。

オレ
「子供たちは?」

玲子
「裕人は幼稚園で、裕美はちょうどお昼寝タイムよ^^」

オレ
「そう^^」

オレはソファに座った。

玲子
「珈琲の方がいいのかしら?」

オレ
「うん」

南のテラスからの陽当りがいい。オレはソファの前のテーブルに乗っていた新聞を手に取った。パラパラと眺めた。成田に到着し、少し仮眠してから羽田から伊丹に、タクシーに乗り真っ直ぐここへ帰って来た。

オレはトランクケースを開いて中からいくつかのモノを取り出した。そしてダイニングテーブルの前に座った。

オレ
「これが卒業証書で、こっちが首席の証のトロフィーだ!」

玲子
「うわーすごい^^首席で卒業なのねー」

「ユーちゃん。頑張ったんだー」

「良かった。良かったねー^^」

オレ
「ははは・・・」

玲子は半分ベソをかいたように泣き笑いでオレの卒業を喜んでくれている。オレはちょっとびっくりした。こんなに喜んでくれるとは思わなかったから

オレ
「ほらっ!これがその時の写真だ」

玲子
「こんな帽子被って、周りは皆外国人で、日本人はユーちゃんだけなんだ」

「お店しながら飛び級して、3年で卒業!それも1番で、すごいわー^^」

オレ
「空港からまっすぐココへ帰ってきた^^玲子にすぐに報告したくて」

玲子
「あーユーちゃん。」

玲子は抱き付いて来た。オレは玲子を抱きしめた。玲子の匂いを嗅いだ。オレはキスをした。そして乳を掴んだ。

オレ
「長い間留守をして悪かったな」

玲子
「ううん。あなたに比べたら私なんか楽な生活させてもらってたから」

オレ
「これからは少しゆっくりできそうだ」

玲子
「うん^^」

玲子は立ち上がってキッチンの方へ行った。そして珈琲を入れてこっちへ持ってきた。フレッシュミルクを入れ少量のブラウンシュガーを入れて目の前に置いた。オレはそれを口にした。旨かった。日本の珈琲は・・・旨かった。

オレ
「玲子。裕人や裕美を連れて4人で旅行に行こうか?」

玲子
「うわー本当にー?」

オレ
「何処がいいかなー?」

玲子
「私は何処だっていいわ^^」

オレ
「じゃーハワイに行こうか?」

玲子
「えーーーいいのっ?」

オレ
「前はお前に連れて行ってもらったからな!今度はオレが連れて行く」

玲子
「嬉しい^^」

オレ
「ハワイのホテルのテラスから見たビル群の夜景もなかなかだったよな」

玲子
「うん。きれいだったわー^^」

オレは珈琲を口にした。ブラウンシュガーの甘みが旨さを引き立てていた。

玲子
「ワイキキ・ビーチで海に入って、またフラダンス見ながら食事できる?」

オレ
「ああ。できるさ!裕人や裕美にも早いうちから外国を経験させておこう」

玲子
「そうね^^」

南の窓から差す陽だまりの中で、再び玲子を抱いた。そしていっぱい玲子の匂いを嗅いだ。

ひとつの長い旅が終わった。

末期癌で、ニューヨークで自分の人生の最後を終えようとした松村氏。娘のリョーコはレストラン・ニューヨーク・ヤマシロを経営し、松村氏の血を引くキョーコは娘と共に最初で最後の親孝行の為にニューヨークへやってきた。

夏に、松村氏が亡くなった後、松村氏の女だった紗也乃はニューヨークに残り、オレが預かる形となったが、娘のリョーコはあっさりとニューヨーク・ヤマシロから手を引いて日本へ帰ってしまった。

ニューヨークに居た沙耶は、カメラマンのアメリカ人と離婚してキョーコと共に日本に帰った。

コロンビア大学への語学留学の為にユーコとヒロミがやってきた。

遠山がやって来て陶芸が始まった。

9月になりオレはニューヨーク大学に入学し学生生活が始まった。同じく四方もコロンビア大学に編入した。

当初NYへ一緒にきた。本橋、ショーコ、香らはオレとの約束を果たし、それぞれ自立して結婚した。

ユーコとヒロミは1年間のコロンビア大学語学留学を終えて、それぞれが新しい目標を新たに見つけた。

ユーコは一足早くそれを実現してスチュワーデスになった。ヒロミは再度ニューヨークへやって来てジュリアード音楽院に入学し、世界トップレベルのピアニストを目指して頑張っている。

四方はコロンビア大学を卒業して、ウォール街でキャリア・ウーマンとして働いている。

遠山は陶芸家としてニューヨークで活動を続け、その評価はニューヨークだけでなくパリでも評判になっていた。サーフォークで「登り窯」を持ち、5番街にもNYの美術商と共同でギャラリーを持つ事ができ、作品の常設展示を行っていた。

理沙が紗也乃と入れ替わるように3ヶ月間の長期滞在をした。

オレの子供を産んだ間島がひとりでやってきて3ヶ月間の長期滞在をし、初めてオレと生活をともにした。

予定外の事がふたつ。
ひとつは、浜田と刈谷が新婚旅行でNYに来て、そのまま交代で長期滞在した・・・結局この二人はその後別れてしまった。そしてオレは刈谷を押し付けられた形になった。

もうひとつは・・・玲子に2人目の子供生まれ、同じようなタイミングで間島にも子供が生まれた。どちらも女子で、どちらの名前も「裕美」だった。

毎年のように夏休みには芸大のmar'sClubのツアーがやってきた。1年間の留学生も定期的に受け入れる事ができた。そして居候も増えた。

ニューヨーク大学の学生ジェシー。家庭の事情で大学生活を断念せざる得なかったが、オレは彼女にも奨学金を出した。そして彼女はいくつかのプライベートな問題を残しつつも無事に卒業した。

いつの間にか店は増えて、日本料理店「ヤマシロ」は2店舗、鮨屋「マンガク」は3店舗となりしっかりとニューヨークに根付いた。

オレは未だ行っていないが、サンタモニカにも進出した。刈谷がmar'sで買収したシーフードレストランの管理をしている。オレの卒業と同時に紗也乃はサンタモニカへ行き、刈谷のフォローをする事になっていた。三浦はパリに進出させた。

そしてmar'sBLGは松村財団に売却した。法人としてのmar'sNYはこれまでの赤字を一掃し、それ以上に大きな利益をあげた。

個人的にも、グループ的にもニューヨークでやれる事は可能な限りやったつもりだった。

ただひとつだけ、遣り残したことがあるとすれば、それは玲子を1度もニューヨークへ連れてこなかった事だった。裕人を連れてくるはずだったが、妊娠してしまった事で慎重を期して断念した。その後は2人の育児に追われてなかなかチャンスがなかった事が原因なのだが・・・

次に一緒にNYへ遊びに行くチャンスはいくらでもあるだろう。でもその時には、楽しかったニューヨーク生活を過ごしたあのオフィスやロフトは・・・もう無い。あの時、あそこで過ごした様子を見せることはできない。思い出は、オレたちの記憶の中だけにしか残っていない。

もしかしたら将来、裕人や裕美がニューヨークに留学する機会があるかも知れない。その時こそ玲子も一緒にニNew York mar's BLGで暮らして自分たちのニューヨークの思い出をつくればいい


オレはきっとそんな日がやって来るような気がした。



Bye Bye New York
 
「ニューヨーク編・完」



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まずは卒業おめでとうございます!
って感じ。

| くまのみ | 2010/10/31 4:54 PM |

続編楽しみにしています。
が、しばらくUPがないので・・・
お元気ですか?
| くまのみ | 2010/11/18 2:00 AM |

ライブは良いけど
ブランクはダメですね。

どうしましたか???
| 藤野 | 2010/11/28 10:33 AM |

いやーどもども^^

1ヵ月半もほったらかしになってしまったー(笑)

近々またアップしますので今しばらくお待ち下さい!

って龍馬伝も終わってしまいましたねー一番のクライマックスの暗殺シー

ンに選挙速報のテロップとは相変わらずNHKはアホですねー(笑)
| るーく | 2010/11/29 11:23 PM |










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