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YOUNG BLOODS


佐野元春:「YOUNG BLOODS (PV)」

いやー懐かしい^^状態のいいのを見つけた!1985年でしたね。

1986年9月-----------------

オレ
「ほう^^コレが防弾ガラスの窓か?」

前田
「ただの防弾ではありません」

「そのガラスとガラスの間に繊維が入っているでしょう?それがポイントなんです」

オレ
「ふーーーん」

松井
「これで警察の襲撃を受けても大丈夫です(笑)」

オレ
「ははは^^もう警察は来ないさ」

前田
「わかりませんよーまだまだ。組関係もありますし」

松井
「監視カメラシステムやセンサーライト」

「木々にはライトアップさせて見た目もキレイですよ^^」

「しっかり庭も安全になってますから」

オレ
「外塀も加工してるのか?」

前田
「もちろんです(笑)」

「この家は外からガソリンを撒いて燃やしても、外側の一部が焦げる程度ですから」

「同時に内装は壁や天井、それに床なども燃えない素材になってます」

ほぼ1ヶ月かかって自宅および「はなれ」の改造が終わった。敵との交渉の2回目が終わった後、オレと美香、純子はハワイに行って過ごし、そして自宅の完成と共に帰ってきた。

▼12時・・・桜井「はなれ」

紗也乃
「私が遊びに行ってる間に大変な事が起きてしまって、すみません」

松井
「紗也乃ママが気にする必要はありません。いつもの事ですから(笑)」

紗也乃
「いつもの事?」

前田
「ムーさんが絡むと大変な騒動になる(笑)もっとも今回はスケールが違ったし、ここの桜井の家も絡んで複雑でしたけどね」

横山
「ムーさん。全容がぜんぜんわかりません。教えて下さい」

オレ
「前田。横山と松井は地下室の件は知らないだろう?説明してやってくれ」

前田
「耐震補強をするための工事で、偶然はなれの下の地下室を発見しました

そこは戦時中に防空壕として利用するために作られたようでしたが、戦後になってから手を入れられて、地下室として利用されていたようです。

もっともそこの利用者はその当時の主で、ここをオレたちが引き受ける事になる前に亡くなられた初代の桜井さんが使っていたようです。

そこには色んな記録と色んなモノ残されていました。

そして、そのまま残してあります」

横山
「色んな記録に色んなモノ?って何です?」

オレ
「オレは美香と純子を連れてハワイに遊びに行ってたわけじゃない。

ちょっとは遊んだけどな(笑)で、本来の目的はハワイに移住して日本料理店を始めた。以前の持ち主の桜井さんに会い話を聞いた」

オレはその時の話を彼らに説明した。

--------------------

オレ
「桜井さん。実はちょっと事件が起きて困っています」

桜井
「えっ!何か起こりましたか?」

オレ
「片岡料理長に薬を盛られて、オレは突然押し入って来た男たちに誘拐されそうになりました」

桜井
「そっそんな事が・・・」

オレ
「なんとか未然に防ぐ事が出来ましたけど、片岡さんと春さんがその男たちと結託しているようでした」

「先代からの使用人と聞いています。先代の事も含めて詳しく教えてください」

桜井
「そうでしたか。そんな事が・・・

ムトーさんは「龍の男」だからあの桜井の主です。それをあの者たちがそんな事を・・・

実は先代は旧内務省の人間でした。戦前、戦中は上海で、戦後その職を離れて赤坂で料亭を始めました。先代は料亭でもあまり表立って動くわけではなく、女将にまかせっきりで、時折自分の客が来た時に対応するぐらいでした。

先代はほとんどはなれに居て、そこで1日でも2日でも篭って過ごす事もありました。

初代の女将、私の母ですが、その女将が亡くなった時から私が桜井を継ぎました。

その後も先代のお客さまは、警察関係や政府関係者が多いようでしたが・・・一度見たことがあります。

屈強そうな男達が、桔梗の間から大きなトランクを運びすところを・・・そこに居たお客様は帰った様子はないのに先代が、「もうお帰りになった」と言ってはなれに戻られた事があったんです。

私は、3人のお客さんがあの荷物だったと確信しましたが、先代には聞けませんでした」

オレ
「じゃー桜井は桜井さんが主になった後も、先代のお客さんについては先代が取り仕切っていたと言うことですね?」

桜井
「はい。何か得体の知れない秘密があるんだろうとは思いましたが、先代に聞くことはありませんでした」

オレ
「どうして聞かなかったんですか?」

桜井
「私は・・・養子なんです。戦災孤児だった私を先代が拾って育ててくれました。父親と言うよりは、恩人と言うような人でした。厳格な人でいつも静かでどことなく近寄りがたい。そんな人でした。

亡くなる1ヶ月ぐらい前に、例の龍の話を聞かされました。ずっと調べて居たようですが・・・間に合わないかも知れない。と、でもきっと居るはずだからお前がそれを探して、この桜井を助けてもらえと・・・」

オレ
「はなれの下の地下室の事は?」

桜井
「地下室ですか?それは初耳です。

いや、以前に防空壕があったことは使用人から聞いたことがありますが、戦後は必要なくなって埋めたと聞いた事があります」

「そんなモノが見つかったのですか?」

オレ
「ええ。耐震工事で土台の補強工事をする際に、偶然見つけました。

中には桜井の記録のような物が置いてありました。すべて倉庫に保管してありますけど、こちらに送付しましょうか?」

桜井
「いえ。ムトーさんの判断で処分してもらえますか?私自身、あの桜井から解放されて、ほっとしているところなんです。

それで、地下室はどうしました?」

オレ
「せっかくだから、ワイン倉庫か、シェルター代わりに使おうかと(笑)」

桜井
「そうですか(笑)」

--------------------

オレ
「という事で、桜井さんは何も知らないようだった。オレが思うに、先代はきっと戦後も何やら特殊な仕事をするために料亭桜井を始めたんじゃないかと思うんだけどな?

そして先代が亡くなった後も、片岡料理長や春さんは指示があればこれまで通りの活動をやらされていたんだろう。」

松井
「それはもう今回の一件ですべて決着がついたんですね?」

オレ
「ああ。一応な」

横山
「一応ですか?」

オレ
「実力のある政治家にお願いして相当の圧力をかけたから・・・

2度目の交渉の時には、関係する部署が閉鎖された事を教えられた。中心的に関わっていた人間もその「省」を退官して、外郭団体に出されたようだ。」

横山
「ああいう能力の持ち主は・・・昔から存在していて、一部で研究対象になっていたんですね」

松井
「それにしても・・・やり方が許せない」

前田
「警察にもあんな組織があるなんて、恐ろしいですね」

オレ
「何しろ国家権力だしな。それも戦前からの旧内務省の流れを汲む悪しき集団が形を変えて今も残ってるという事だな」

紗也乃
「私はこのままのんきな顔して女将をやってていいのかしら?」

オレ
「ああ。ここの女将は紗也乃ママしかできない。これからも明るくやってください」

紗也乃
「はい^^」

オレたちは昼食を取りながら、今回の事件の事を話し合った。しかしながらそれはごく一部に過ぎず、そのほとんどをオレは隠したままだった。

▼14時・・・自宅「居間」

北脇
「ムトーさん。このたびは本当にありがとうございました」

オレ
「いえ、結果的に全部片がついてオレにとってもひと段落しましたから」

北脇
「もう危険は去ったと考えていいんでしょうか?」

オレ
「だぶん最大の脅威は去ったと思います」

北脇
「まだある?と?」

オレ
「今後この秘密が知られると、何かに利用したいと思う人間が出てくるでしょうね?」

北脇
「じゃーどうすれば?」

オレ
「簡単な話です。能力を使わなければいいんです」

北脇
「しかし・・・それは」

美香
「ムーさん。この間の企業の「占い」はダメですか?」

オレは目の前のコーヒーに手をつけた。オレは出来るだけこれで終わらせようと考えていた。これ以上やっかいごとを引き受けるのはごめんだった。

オレ
「企業の方が個人より始末が悪い事もある」

北脇
「確かにそうですね」

「ムトーさん。力になってもらえませんか?」

オレ
「無理ですね」

北脇
「藤原の家の氏子から色んな相談が入ってきます」

「その中には、美香の力でしか解決できないものもあります」

「企業には藤原神社の氏子となって頂き、その上で相談に乗ろうと思ってます」

「だめでしょうか?」

オレ
「それなら、これまで通り藤原の家でやればいいじゃないですか?」

北脇
「それが、この間も少し説明させて頂きましたが・・・内紛があって藤原の家が崩壊寸前なんです」

「私ら親族はそれをなんとかしたいと・・・」

美香
「私は藤原の家を出てひとりで生きようと思っていました。」

「でも、ムーさんに助けてもらって、ハワイにも連れて行ってもらって、純子さんまで居てひとりじゃないって事がすごく嬉しかった」

「あんな楽しい経験したの生まれて初めてでした」

「もうひとりで藤原の家で淋しい思いをしたくない」

オレ
「・・・」

美香
「ちゃんとムーさんの言いつけは聞きますから・・・私もムトーファミリーの一員にしてください」

北脇
「ムトーファミリー?ふむっ!じゃームーさん。私もお願いします」

オレ
「北脇さんは無理だ(笑)」

北脇
「もしかして・・・女性だけですか?」

オレ
「はい(笑)」

オレは笑って誤魔化すしかないと思った。ただ、美香の言葉を聞いているうちに可愛そうな子だと思ってしまった。

結局、美香はもう暫くこの家に居る事になった。北脇は一度、藤原の家に付いて来て欲しいと何度も言って帰っていった。

2階から純子が降りてきた。

純子
「ムーさん。いいかしら?」

オレ
「うん」

純子
「すみません。聞いてしまいました」

オレ
「そう」

純子
「私もファミリーにしてもらえませんか?」

オレ
「わかった」

純子
「えっ?いいんですか?」

オレ
「ダメだって言ったら素直にここを出て行くのか?」

純子
「いえ(笑)」

オレ
「じゃー細かな事を話すのは無駄だ」

「仲良くやってくれ(笑)」

純子
「はい」

美香
「良かったね!純子さん^^」

純子
「これでほっとしたわ^^」

オレ
「それより何度も言ってるけどルールは守るんだぞ」

「この家に関係する者たちに能力を使うな!いいな?」

純子&美香
「はい^^」

オレはまだ危険が残っていると思っていた。もう暫く様子を見る必要があると・・・

インターフォンが鳴った。オレは受話器を取りに行った。

オレ
「はい」

「おう^^いま開ける」

オレは居間を出て玄関ドアを開けようとしたら、源が慌てて声をかけた。


「ムーさん。オレが開けますからムーさんはここで^^」

オレ
「あっそう」

源はドア脇のスイッチを押してから玄関を開けた。そして来客を招き入れた。

沙耶
「こんにちわー^^源ちゃん」


「いらっしゃい^^沙耶さん」

沙耶
「ムーさん♪こんちにわ(笑)」

オレ
「おう^^忙しいのに悪いな?(笑)」

沙耶は笑いながら靴を脱いで上がってきた。オレは沙耶を抱擁を交わした。そして沙耶を居間に招き入れた。

オレ
「あー紹介するよ」

「居候の美香ちゃんだ。こっちは沙耶」

美香
「藤村美香と申します。どうぞよろしくお願いします^^」

沙耶
「沙耶です。こちらこそよろしくね^^」

美香
「どうぞごゆっくり^^」

美香は居間を出て行った。オレは沙耶をソファの方に座らせた。

沙耶
「前より明るくなった感じがするわ?」

オレ
「ああ。基本的なデザインは変わってないから、それに今回の改造は建物自体の強化工事だったからな」

沙耶
「あら雨漏りでもしてたの?(笑)」

オレ
「ああ。何しろ古いからな(笑)でもまーこれで大きな地震が来ても大丈夫だ」

沙耶
「そう^^ねーユーちゃん。私明日からNYよーその後すぐにパリコレでしょう。ユーちゃん来ないから暫く会えないのよー」

オレ
「ああ。NYとParisは沙耶に頑張ってもらう^^横山と斉藤が一緒だからオレは安心だ^^」

沙耶
「じゃー今日は付き合ってくれるー?」

オレ
「ああ。うん。そーだな」

源が沙耶のコーヒーを持ってきた。

沙耶
「源ちゃん。ありがとう^^」


「いえ。どうぞ^^」

オレはさっき美香が用意してくれたコーヒーを飲んでいた。源も居間から出て行った。

沙耶
「かわいい人ね?おいくつなのかしら?」

オレ
「いくだったかなー?21か22かそんなもんだろう」

沙耶
「ふーーーん」

オレ
「沙耶。今日は映画でも見に行って、その後何処かで食事しよう^^」

沙耶
「ユーちゃん。すごく淋しかったのよー」

オレ
「ああ。そうだったな。ほぼ一ヶ月オレはバタバタしてたから」

沙耶
「今回は誰もユーちゃんが何しているか教えてくれないし・・・一体何をしてたの?」

オレ
「ちょっと警察とトラブルがあってそれで長期化してたんだ」

沙耶
「やくざの次は警察・・・( ̄^ ̄)」

「ユーイチ。よく聞いて」

「あなたはファッション界のホープなんだからジュエル・ブランドもものすごく評価も高くて、売れてるのよ」

「バンドだってあんなに熱狂的なファンが居て・・・お願いだからそれに集中して!」

「危ない事はしないで!」

オレ
「うんうん。沙耶。お前の言うとおりだ。」

「もう解決したから大丈夫だ」

「危ない事はない」

沙耶
「ほんとに?約束できる?私1ヶ月以上も居ないのよ」

オレ
「うん。約束する。沙耶の帰りをオナニーしながら待ってる」

沙耶
「アホっ^^でも、そうして(笑)」

オレ
「あははは^^」

沙耶
「その代わり今日はもういっぱいしてあげるからっ^^」

オレ
「うん(笑)」

結局オレたちはそのまま「はなれ」に行って一緒に風呂に入り、そのまま奥の部屋でセックスをした。そして前の部屋で食事を摂りながら、沙耶と一緒に飲んだくれた。沙耶はそのまま「はなれ」に泊まった。

翌日・・・

午前中にNY出発組が自宅に集合した。オレは横山と斉藤に沙耶の事を頼んで送り出した。

純子が居間に降りて来た。

オレ
「おはよー^^」

純子
「おはようございます」

オレたちはダイニング・テーブルの方に座った。源はすでに顔を合わせていたらしく挨拶は省略していた。そして、源がコーヒーを2つとコーヒーポットをテーブルに置いた。

純子
「あっごめんなさい源ちゃん」


「いえいえ、これぐらい僕の役目のひとつですから(笑)」

オレは源が出て行くまで、話をしなかった。

オレ
「美香は?」

純子
「買い物に言った後に北脇さんのお店に寄ると言ってました」

オレ
「そう」

純子
「ムーさん。本当にありがとうございました」

オレ
「ん?あーその話はもう・・・」

純子
「すみません。でも今回の件があったから私はムーさんにお世話になる事が出来て、変な言い方ですけど、良かったと思ってるんです」

「だって、あのままだと絶対にムーさんは私に関心を持ってくれませんでしたから」

「それがこうして助けてもらって・・・感謝してます」

オレ
「怖がらせる訳じゃないけど、安心するのはまだ早い。」

純子
「やっぱり未だ何かあるんですね」

オレ
「やくざが絡んでるはずだけど、それが一向に見えてこない」

純子
「そうですか」

オレ
「だから、自分自身の警戒は怠るなよ」

純子
「はい」

オレはコーヒーにフレッシュミルクだけを入れて、スプーンを使った。

純子
「ハワイで私の伏龍が完全にムーさんのところへ行きました」

オレ
「・・・それは居なくなったと言う事か?」

純子
「いえ。居るんですけど、居ない。そんな不思議な感じなんです」

オレ
「ふーん。オレには全然わからないよ」

純子
「まったくムーさん自身に何か変化はないんですか?」

オレ
「ない(笑)ただの伝説だ」

オレと美香と純子の3人でハワイに行った時・・・オレは純子と再度寝た。その時、純子は大きな反応を見せながら、自分の中から伏龍が出て行くと叫んでいた。オレは特に何も感じていなかったが・・・

純子
「それにしても、私と同じことが出来る人間がこんなに近くに居るなんて驚きです」

オレ
「そう」

純子
「でもそれはムーさんに最初に会った時にすぐにわかりました」

オレ
「えっ?オレの事か?」

純子
「ムーさんの場合は後天的なものでしょうけど、それ以外に先天的に何かをお持ちですよね?」

オレ
「言ってる事がよくわからないな?」

純子
「ムーさんはすぐに相手が何を言おうとしているのか?或いは不意を付かれた時に必死になって自分で見落としてる事がないか?考えますよね?」

オレ
「それは、洞察力だかとか、或いは先読みする癖だとかは当たり前に人それぞれが持っている普通の事でしょう?」

純子
「それが何かのきっかけで、人の考えている事がなんとなくわかるようになってきた?そして今ではほとんど違わずにわかるようになった。

それは、そういう人を以前から知っていて、コミュニケーションする訓練のような事をしていた?

そして、その力が急に強くなった。たぶんそうではないかと思うのですが・・・」

オレ
「ふーーーん」

純子
「あくまでも想像で、分析ですから、決してムーさんを読んだわけではありませんし、ムーさんは読めませんから(笑)」

オレ
「そう(笑)」

純子
「先天的なものは・・・これはもうおわかりでしょう?」

オレ
「いや、どういう事なんだろう?わからないよ」

純子
「出会った人に好かれる。男、女、関係なく好かれてしまう」

オレ
「オレはこれでも天邪鬼で、人のいう事は聞かないし、生意気だと言って怒られる事はあっても好かれるというのは・・・」

純子
「それでも好かれるはずです(笑)

ムーさんの場合、それがいい事なのかどうかはわかりませんが、一般的にはいい事ですよ^^」

オレ
「あっそう。。。」

純子
「そういう困った顔、ステキですよ」

オレ
「ふんっ(笑)」

「さてと、大阪に行って来る。暫く留守にするけど、頼む」

純子
「はい^^」

オレは立ち上がった。そして居間を出て玄関に出た。新しい靴べらを使った。鉄製のずしりとしたソレは靴べらと言うより武器に近かった。壁際の靴の収納棚に同じモノが5本あった。

純子
「いってらっしゃいませ^^」

オレは手を上げて玄関を出た。源が庭先で子犬の面倒を見ていた。


「あっ外出ですか?運転しましょうか?」

オレ
「いや、ひとりでいい(笑)それよりジローはどうだ?」


「はい^^子犬のくせに気が強くて(笑)でも可愛いです」

オレ
「そう(笑)それは良かった。じゃー行ってくる」


「はい^^いってらっしゃい」

オレは庭を抜けて新しい門のところから外へ出た。以前はすぐ前が門だったが方向が良くない。という事もありそこから庭を抜けるように歩き新しい出口をつくった。そうする事によって距離ができたが安全性は高まったようだ。


▼17時・・・大阪スカイマンション・オフィス


南側の窓に行き電動ブラインドを開けた。オレはバドワイざーの缶を持ちながら、そこからの変らない眺めを見ていた。遅れている旧東洋ビルの引渡しも来週には出来るようだし、新しいテナントも決まっている。また1階は直営のディスコにする事も決まった。新しいミナミがはじまりそうな予感がした。

オレは自室に入った。ライティング・デスクを開いた。変らない匂い。変らない部屋・・・ここに入るとほっとする。

受話器を取ろうとするとインターフォンが鳴りドアの開く気配がした。

オレは部屋を出て玄関に行った。

オレ
「いらっしゃい^^」


「あはっ^^やっぱりだ(笑)」

「お帰りぃーユーちゃん」

オレ
「ん?気付いていたのか?」


「なんとなくそんな気がして、急いで戻ってきたの!」

オレは香を抱きしめて香の匂いを嗅いだ。そしてディープなキスをした。瞬間的にオレのモノは勃起した。

ふたりでリビングに入った。

香はキッチンへ行こうとしたが、オレはそれを引き止めた。

オレ
「もうビールを飲んでるからいい(笑)」


「はい^^」

オレ
「オレの部屋に行こう」


「うん」

オレたちはベッドに腰をかけた。オレは香を軽く抱いていた。


「東京の舟橋さんからお礼状が来てたわ^^」

「ほらっオキナワで写真撮って送ってあげたでしょう?」

オレ
「ああ。あの新婚カップルか!」


「うん。東京に来る事があったら是非会いましょう!って書いてあった(笑)」

オレ
「そっか。今度香が来た時にでも連絡してみれば?一緒に飲みに行こう」


「そう?^^楽しみにしとく(笑)」

オレは香を抱いた。そして乳を揉んだ。もう我慢できなくなっていた。オレは香の股間に手を入れた。


「あーん。ユーちゃん」

オレは香のストッキングと下着を引き降ろした。香はすぐに隠した。オレはそのまま香にかぶさるようにしてベッドに押し倒した。そして手は香の秘部に入っていた。草むらを探り、割れ目に指を這わせる。固くなったクリトリスをいじり、すぐに指はヒダを掻き分け女の穴を探した。


「あーーー」

オレは親指をクリトリスにあてて、人差し指を女の穴に浅く入れた。すでに濡れていてオレの指はすべるように入った。


「あぅ」

そして二本の指で挟むように擦るように香の秘部を優しく愛撫した。


「あぅ」

オレ
「淋しかったな・・・」


「あーユーちゃん」

オレ
「よく我慢した。えらいぞー」


「いっぱい褒めてっ」

オレ
「もう我慢しなくていいぞっ!香はもっと我侭言えばいい」


「ユーちゃん。今日はずっと・・・居て」

オレは香の切なさそうな顔を見ながら指を使っていた。香は喘ぎながらも話していた。

オレ
「うん。ずっとこうして可愛がってやる」


「あーユーちゃん。好きよー」

オレは香の顔に自分の顔をこすり付けるようにしながら、キスをし、耳元で囁いていた。

オレ
「香。愛してるよ」

オレは片手でスラックスのベルトを緩めて自分のモノを出した。そして香の体に乗って香の女の穴に突っ込んだ。


「うゎーーー」

オレは一気に大きく動いた。


「あっあーーーあーーーあーーー」

香は瞬間的に絶頂にたっしたようだった。そしてオレは少しスピードを緩めた。香の両脚を抱えるようにして大きなストロークで自分のモノを出し入れした。


「うゎーあーあーー」

オレのモノが香の穴の奥深く突き刺さるたびに香の声は大きくなった。オレは必死で我慢した。香の穴はオレのモノをしっかりと締め付けて、オレを喜ばせようとしている。

オレは香の声を聞きながら、ピークの一歩手前でひいた。


「あーユーちゃん。お願い」

「お願いよー」

オレは一気にスピードを上げて穴の奥まで突きたてながら責めた。


「うっうぁーーーあーーーーあーーーーー」

香は大きく仰け反った。きれいな顎を突き出すようにして声を上げていった。香の穴の奥が少し弛緩して熱いモノが溢れるのを感じた。オレはゆっくりと香の体から降りた。

香の体が治まるのを待ってからオレたちは車に乗って、有馬温泉に行った。そしていつものコテージ風のところへ入った。

すぐに酒と食事の用意を頼んで、オレはそこの露天風呂に先に入った。まだ残暑が残っていたが、山の中・・・有馬はすでに秋の気配だった。オレは体を屈伸させて、足先まで伸ばした。

久しぶりの露天風呂にオレは満足した。


「そうだったんだ。そのふたりは私と一緒なんだ」

オレ
「ああ。不思議なものだ」


「でも、誘拐して検査しようなんて怖い話」

オレ
「うん。とりあえずは色んな形で圧力をかけてその部署はなくなったんだけどな。まだ少し不安が残る」


「やっぱりそのふたり、ユーちゃんの目の届くところに居る方が安全だわ」

オレ
「香にそう言ってもらえると・・・助かる(笑)」


「そう?(笑)でも私も我侭言いたいと思ってるんだけど?」

オレ
「ほー^^香が我侭を?何でも言ってくれ^^」


「もう少し頻繁に東京へ行きたい」

オレ
「そんな事、お安い御用だ(笑)」


「ユーちゃんがバンドで歌うのもよく見たいし」

「ミルキーで歌うのも見たい^^」

オレ
「わかった。週に1度ぐらいは来い(笑)」


「うわーほんとにいい?」

オレ
「色々あるけどな」


「そんな事は全然気にならないから心配しないで!」

オレ
「そう(笑)」

食事を終えて、一緒に風呂に入り、オレは香に体を洗ってもらった。そしてまたセックスをして、夜には一緒に露天風呂に入った。

朝までゆっくりとふたりだけで過ごした。

翌日、香を実家に送っていった。暫く香も戻っていなかったようなのでいいタイミングだった。

そしてオレはそのまま芦屋に向かった。

芦屋駅前の「ブラームス」に行き、洋子の顔を見て近況を聞いた。ヒロミの親父の嫁と仲良くなった事を聞きオレは苦笑した。

もっともオレが仲良くしてやってくれとお願いしたのだが・・・実際にその組み合わせの背景を考えると、おかしな関係だった。

自宅に戻り、裕人と裕美の顔を見て、玲子と4人でファミリーレストランに行きメシを食った。

夜になって、子供らが寝た後、遅くまで玲子と話をした。すでに東京で起こった騒動は聞いているらしく、当然ながら心配していた。そして純子と美香が当分の間、赤坂の自宅で暮らす事になった事を伝えると、すぐにでも挨拶に行くと言い出した。

決してオレには強い口調で言う訳でもないのだが、明るく冗談を交えながらもオレを諭すように説得する。オレは当然ながら何も逆らえなかった。

芦屋の実家で一泊した後、香露園に向かった。

夙川の河口・・・シーサイドマンション前でオレはベンツを停めて電話を入れた。

オレ
「ムトーです」


「あーユーちゃん」

オレ
「今下なんだけど、ちょっといいかな?」


「うん。上がってきてー」

オレは車をテニスコート前に停めて、神崎家のマンションに上がっていった。インターフォンを押すとすぐにドアが開いて中に招き入れられた。

オレ
「はい^^おみやげ」

真美
「うわーありがとう^^」

「どうぞかけてー^^」

オレ
「おう」

オレはダイニングテーブルに座った。

オレ
「ママは未だ?」

真美
「うん。もうすぐ帰って来ると思う」

真美はキッチンへ入った。

オレ
「ユーコはこっちに帰って来てる?」

真美
「ううん。あんまり。月に2度ぐらいなの」

オレ
「そう」

真美はビールの用意をしてくれた。そしてビール瓶を持った。オレはグラスを持って真美にビールを注いでもらった。

オレ
「夏のNYは楽しめたか?」

真美
「うん。田川さんやヒロミママによくしてもらったー♪」

「すっごい楽しかったよ」

オレ
「そっか^^」

オレはビールを半分ほど一気に飲んだ。

オレ
「真美もいよいよラスト・スパートだな?」

真美
「うん。絶対に合格する!日航のCAになるんだー」

「見せてあげるからね!制服姿(笑)」

オレ
「おう^^楽しみにしてる」

オレはビールを飲み干した。

真美
「ユーちゃん。おねーちゃんとケンカしたの?」

オレ
「えっいやケンカと言うほど大げさなものじゃないさ」

「ここんとこオレが忙しくて会えない日が続いてたからな(笑)」

真美
「そう。。。」

オレ
「なんだよ真美までそんなしょげるなよ(笑)」

真美
「うん」

チャイムが鳴った。真美が玄関に行った。ママの声がした。オレは立ち上がって待った。

オレ
「お帰りなさい^^先にお邪魔してました」

ママ
「まーユーちゃん♪いらっしゃい^^」

オレ
「よかったらこれから軽く食事に行く?」

真美
「あー残念。じつはもうすぐ友達が来るの」

「それで、すぐに出て行くの」

オレ
「そっか^^じゃーまた今度一緒に行こう」

真美
「うん」

そう言っている内に電話がかかってきて真美は友人が迎えに来たと行って部屋を出て行った。

ママ
「文化祭の打ち合わせとかで夜も忙しいみたい(笑)」

オレ
「そう^^真美もそろそろ恋人とか居てもいい頃だし」

ママ
「真美は全然そんな気配がないわ^^」

オレ
「真美も可愛いからモテるはずなのになー(笑)」

ママはオレのグラスにビールを注いでくれた。ふたりっきりで飲むのは久しぶりだった。オレは同じようにママにビールを注いだ。

ママ
「ユーちゃん。仕事が忙しい?」

オレ
「この間までバタバタしてましたけど、ちょっとヒマになりました」

ママ
「ユーコの事、嫌いになった?」

オレ
「えっ?」

ママ
「あの子・・・お付き合いしてる人がいるみたいなの」

オレ
「・・・」

ママはオレの顔を凝視している。

ママ
「ユーちゃん。知らなかったんだ?」

オレ
「いや、ここんとこオレが甘えて連絡とってなかったから」

ママ
「プロポーズされてるみたいなの」

オレ
「そう^^」

オレは吐き気をもよおした。目の前が一瞬真っ暗になった気分だった。

ママ
「あの子、ユーちゃんに何も言ってないのね」

オレ
「近いうちに・・・会って・・・」

ママ
「ユーちゃん。」

オレ
「ユーコはいつかパイロットと結婚して・・・子供を産んで、幸せな家庭をつくるんだ」

「それが・・・オレの最後の願いだ」

ママ
「ユーちゃん。そんな事を・・・」

オレは立ち上がってサングラスをかけた。ママはオレに近づいてきた。オレはママを抱きしめた。ママの匂いを嗅いだ。そして離れた。

オレ
「じゃーまた来ます^^」

「真美に日航のテスト頑張れって・・・」

ママ
「ユーちゃん。あなたは家族よ!だから」

オレは黙って靴を履いて玄関を出た。まだママは何かを言おうとしてたようだが、オレは振り向かずにEVに乗った。

そんな気がしていた。ここへ今日来る前まで・・・部屋に入って真美の顔を見た時に覚悟してたんだ。

いつかはこんな日が来る。そんな事はわかってたさ。一体何度目だ?オレは苦しいさ。でもきっとユーコはこれまでにもっと苦しい思いをしていたに違いない。できれば、このまま、何も知らないまま時間が経ってしまえばいいと思った。


▼21時・・・料亭「菊水亭」はなれ


オレ
「今回はまた里中料理長にお世話になってありがとうございます」

山城
「いいえたいした事ありません」

「片岡料理長が突然辞められたのには驚きましたが、他の方々は皆さんいらしゃったのでうちの里中が行かなくても全然問題なかったと里中自身言ってましたから」

オレ
「いえ。やっぱりピシっ!と里中さんが〆てくれたからこそなんとか今のメンバーでやることが出来ました」

山城
「今後うちも神戸に出店する事になりました」

オレ
「そうですか!それはおめでとうございます」

山城
「いいえコレも全部前田さんにいい物件をお世話いただいたからです」

オレ
「ははは^^じゃー前田の責任で客もどんどん紹介してもらいましょう(笑)」

山城
「それは是非お願いしたいです(笑)」

廊下から声がかかった。女将の「お連れ様がお見えになりました」と言う声と共に襖が開いて理恵が姿を現した。理恵は山城さんと軽く挨拶を交わして入れ替わるように部屋に入って来た。

理恵は入り口のところに座りこっちに膝を向けなおした。

理恵
「お帰りなさいませ^^」

そう言って軽く手を突いて頭を下げた。

オレ
「理恵ちゃん。女将さんみたいだなー^^」

理恵
「そう^^久しぶりだからちょっと色っぽく迫ろうかと思って」

オレ
「理恵ちゃんはいつだってセクシーじゃないか^^」

理恵はオレの隣に来た。オレは新しいお猪口を理恵に渡した。そして酒を注いだ。理恵はそれを飲み干した。そしてオレに酒を注いだ。

理恵
「ユーちゃん。会いたかった」

オレ
「うん。バタバタしててごめん^^」

理恵
「ずっと居たいなー」

オレ
「うん」

理恵は体を寄せてきた。オレは軽く理恵を抱いた。和服の匂いと理恵の匂いが混じったいい匂いがした。

オレ
「理恵が居なくなったら・・・オレはダメだろうな」

理恵
「えっ」

オレ
「誰が居なくなってもなんとか我慢できるかも知れないけど、理恵が居なくなったらオレは絶対ダメだ」

理恵
「ユーちゃん」

オレ
「きっとオレもひとりで何処かへ消えるだろうなー」

理恵
「あーユーちゃん」

理恵は急にオレに向き直って抱きついてきた。ユーコの事を考え、他の女の事を考え、そして理恵の事を考えていた。

オレ
「理恵は何処へ行きたい?」

理恵
「ユーちゃんと一緒なら何処でもいい」

オレ
「よし。じゃー今夜はここで一緒に過ごして、明日は松竹座にでも行こう」

「法善寺に理恵のともだちの店があるって言ってたよな?そこにも行こう」

理恵
「うん^^」

オレ
「それから新幹線に乗って西へ行こう^^」

理恵
「何処までいくの?」

オレ
「さー?岡山、広島、山口・・・乗ってから降りるところを決めればいいさ」

理恵
「あはっ^^帰れなくなるわ」

オレ
「もちろん。降りたところで泊まるのさ」

理恵
「うわー本気?!」

オレ
「店は暫く休むって言っとけ(笑)」

理恵
「私はいいけどユーちゃんはそういう訳にはいかないわ(笑)」

オレ
「ほー^^本気にしてないな」

理恵
「ううん。そんな風に考えてくれるだけで十分よ」

オレ
「(笑)」

オレは理恵にキスをした。着物の裾を割ってオレは手を入れた。理恵はオレの手が入りやすいように少し脚を開いた。オレは股間に手を入れた。指先で割れ目を探った。すでに濡れていた。

オレ
「理恵。いつもこんな風になってて、嬉しくてたまらないよ」

理恵
「あーユーちゃん。見てくれるー?」

オレ
「ああ。キスもいっぱいしたい」

理恵
「あー嬉しい」

オレは理恵をその場に寝かせた。そして着物の裾の前を思い切り開いた。露になった形のいい脚を持ち上げた。股間の奥が見えた。オレはそこへ顔を伏せて顔を擦り付けた。

理恵
「あーーーユーちゃん」

「そこが・・・淋しいの」

「あーーー」

オレは舌を使い理恵の秘部の味をすべて確かめた。よく濡れるヒダの開き女の穴に舌を入れる。顔を上げてそこを指で開いて見た。女の性器・・・卑猥でそれそのものが罪のように思えた。

理恵
「ユーちゃん。あー私もキスしたい」

「ユーちゃんのオトコに」

オレはスラックスのベルトを緩め、ファスナーを降ろして自分のモノを取り出した。理恵はすぐにそこに顔を寄せて口にした。

先端部分だけしか口に入っていないが、それでも理恵はオレのモノをいっぱい咥えて舌で舐めた。

オレはそれだけでいきそうだった。

理恵の体を起こしてオレの膝に乗せた。理恵はうまく腰を使い自分の穴にオレのモノをあてがうようにして腰を沈めた。

理恵
「あぅーーー」

オレは理恵の脚を浮かせた。理恵はオレのモノに股間を開いて座るような形になった。

理恵
「あーーー」

理恵の体がオレのモノだけで支えられていた。オレは理恵の体を抱き、そのまま上下に動かした。

理恵
「あぅ あぅ あぅ」

理恵の上体が上下に揺れる。声を上げ苦しそうな表情をしながらオレの肩に置いた手に力が入っていた。

理恵はオレにしがみつき我慢できずに腰を使い始めた。

理恵
「あーユーちゃん」

「いい。いいのぉー」

「あーもっと」

絶頂の一歩手前・・・この快楽が続くと女は我慢できずに泣き始める。あと一歩の絶頂が欲しくて泣く。

オレはゆっくりと後ろに倒れるようにして理恵を上に乗せた。理恵はオレの肩の横に両手を付いた。オレは理恵の腰を持った。そして理恵の腰を持ちオレのモノを出し入れするように動かした。

理恵
「あーーーユーちゃん」

「すごいっ」

「すごくいいのっ」

「あーーー」

オレは手の動きを早めて理恵の腰を動かし続けた。

理恵
「うっうゎーーーあーーーあーーー」

理恵はいった。

オレは理恵を起こして座らせてテーブルに手を付かせた。そして後ろから抱くようにして、また理恵の股間にオレのモノを突き立てた。腰を持って激しく動かしオレも小刻みにだんだん大きく腰を使う。

理恵
「あぅあーーーあーーーあーーー」

理恵の穴の奥が開いて、理恵は再びいった。


9月20日・・・


▼18時・・・クラブ「シャングリラ」


店に来るのは久しぶりだった。いつものようにカウンターに座り、ホステスがひとりついたが、すぐに洋子がやってきた。

洋子
「いらっしゃいませ^^」

オレ
「ははは・・・店にはご無沙汰だったからちょっと様子を見に^^」

洋子
「私の様子?それともお気に入りのホステスの様子かしら?」

オレ
「もちろん、洋子が楽しくやってる姿を見たくてさ」

洋子
「そう^^ありがとう」

オレはジン・トニックを口にした。洋子が笑顔で見ている。オレは活況な店の様子を見て安心していた。

洋子
「そうだ。赤坂の自宅の改築が済んだようですね?お祝いに行こうと思ってたんですけど?」

オレ
「修理のついでにちょっといじった程度だから、そんな大げさなもんじゃない」

洋子
「ユーイチさん。赤坂に「純子」さんがいらっしゃるそうですけど・・・どういう事でしょうか?」

オレ
「あっ!それは純子だけじゃなくて、美香ってのも居てそいつらの問題で大変な騒動があって・・・」

「洋子。それは・・・後でゆっくり説明させてくれ」

洋子
「よろしければ今からお食事にでもどうでしょうか?」

オレ
「ははは・・・店いいのか?」

洋子
「ええ。全然構いません」

オレ
「よしっ!じゃー行こう^^スキヤキでも食いに行こうか?」

洋子
「できたら・・・私は桜井のはなれがいいんですけど^^」

オレ
「オッケーわかった。じゃーはなれに行こう(笑)」

オレは先に店を出て外で待っていた。少しは暑さも和らいで、夜の銀座も過ごしやすくなっていた。

タクシーを拾って、洋子と赤坂に行った。

桜井の裏の方の駐車場脇から木戸に見えるスチール製のドアを開けてはなれに入った。すでにこの段階で、桜井のフロントと母屋の方に信号音が出て居るはずだった。

前の部屋のテーブルの前に洋子を座らせ、オレは廊下側の受話器をとりフロントに連絡した。食事と酒の用意を頼んだ。

オレ
「ほとんど変わってないだろう?」

洋子
「でもやっぱり新しい匂いがします^^」

オレ
「そう?」

すぐに廊下側から紗也乃の声がかかった。そして紗也乃はドアを開けて入って来た。

紗也乃
「いらっしゃいませ^^洋子さん。ご無沙汰しております」

洋子
「こちらこそ、改装のお祝いに来ようと思いながら、遅くなってしまって申し訳ございません。」

紗也乃
「いいえ。ほんの修理程度ですので、どうぞお気遣いなく」

「ごゆっくりお過ごしくださいませ」

後ろに続いていた仲居が酒と食事をテーブルに並べた。オレは黙ってそれを見ていた。

洋子はビールを持った。オレはグラスを持ちビールを注いでもらった。同じように洋子にオレはビールを注いだ。そしてグラスを軽く合わせてオレはそれを半分ほど一気に飲んだ。

洋子
「あー美味しい^^」

オレ
「そう^^良かった」

洋子
「私、ほんと言うとここ大好きなんです」

オレ
「そうだったんだ?」

洋子
「温泉に来た気分で、東京に居るとは思えませんから^^」

オレ
「そっか^^だったらもっと広い部屋もあるし店の子たちも連れて今度、宴会でもするか?」

洋子
「それもすごく面白そうできっと店の子たちも喜んでくれるでしょうけど、私はユーイチさんとふたりでここで過ごす方がいい^^」

オレ
「わかった。これからはそういう機会を増やそう(笑)」

洋子
「はい」

オレはビールを飲み干した。

廊下から声がかかり食事がどんどん運ばれてきた。厨房スタッフが再編され菊水亭の里中チーフが再度メニューを見直した季節のものが並んだ。

洋子
「まーキレイなお料理^^」

オレ
「うん。新しいメニューなんだ。菊水亭の里中チーフの新作だ」

ひとしきり料理を楽しんだ後、やはり洋子は純子の事が気になるようで、再度その話題になった。オレはこれまでの経緯を簡単に説明した。

洋子
「じゃー美香さんと純子さんが同時に狙われたのね?」

オレ
「うん。とりあえずは終わったんだけど、もう少し様子を見ようと言う事で暫く自宅に居させている。安全確保するにもふたり一緒に方が楽だし」

洋子
「じゃーその見通しがついたらユーイチさんの自宅を出るのね」

オレ
「もちろんだ」

洋子
「そう^^よかった」

オレ
「心配ばかりかけて悪いな」

洋子
「ううん。ただユーイチさんが危険な目に合うのが怖いの」

洋子の言いたい事はよくわかっている。純子や美香がオレと関わる事でオレ自身が危ない目に合うのを恐れている。決して浮気を心配しているのではない。特に純子の場合はこれまでの経緯からやくざ絡みで洋子はその実態を目の当たりにしている事もあり警戒しているようだった。

一緒に風呂に入り、奥の部屋でセックスをしてオレたちは一緒に寝た。翌朝、ここで食事を摂った後、はなれを出て洋子をタクシーに乗せた。

洋子は今度は着替えを持ってきて泊まりに来ると嬉しそうに言った。


▼11時・・・赤坂「自宅」


麻美
「こんちにわー^^」

オレ
「ようこそ^^オレの家へ(笑)」

麻美
「形ばかりですけど、改装のお祝いに^^」

オレ
「あっ気を使ってもらって悪いな」

オレは花束と熨斗紙の付いた箱を貰って、花束の匂いを嗅ぎ源に渡した。そして麻美をソファの方に案内した。

美香
「麻美ママ。ご無沙汰してます^^すっかりムトーさんのところでお世話になってしまって^^」

麻美
「北脇さんから少し聞いたわ。何か事件があったそうだけど、ムーさんのところなら安心よ^^」

オレ
「麻美ママ。紹介するよ!こちらはクラブ「純子」の純子ママ」

「純子ママ。こちらはクラブ「皐月」の麻美ママ」

純子
「どうもこの度はムトーさんにさんざんご迷惑をおかしながら、厚かましくもお世話になってます。純子と申しますどうぞよろしく」

麻美
「麻美です。こちらこそよろしくお願いしたします」

女同士の挨拶・・・すでにもう火花が飛んでいるような気がした。

純子
「どうぞごゆっくりして行ってください」

「美香ちゃん。上で打ち合わせをしましょう」

「ムーさん。後はよろしくお願いします」

オレ
「ん?ああ」

純子と美香は一旦居間を出て、2階に上がっていった。源が麻美にコーヒーを持ってきて、テーブルの上を片付けた。麻美は源に礼を言った。そして源も居間を出て行った。

麻美
「入り口が変わったのね^^」

オレ
「うん。安全上の理由から色々と手を入れたんだけど、デザインは変わってないんだ^^」

麻美
「ユーちゃん。私、この家に入ったの初めてよ!」

オレ
「えっ?そうだったっけ?」

麻美
「前は通った事があるの!ユーちゃんのお家を見に・・・」

オレ
「それは悪かったな。招待しようと思いながら忘れてた(笑)」

麻美
「そりゃー私はユーちゃんとは付き合いが浅いし、仕方がないとは思ってるけど・・・美香ちゃんがこの家で暮らしてると聞いて居ても立ってもいられなかったのよー」

オレ
「ははは・・・」

麻美
「それに、あのクラブ「純子」の純子ママまで・・・どうなってるのー教えてー」

オレ
「そうですね。。。」

一体何処から何処まで話せばいいのか?詳しい話をしても理解できないだろうし・・・困ったことになったと思った。

オレ
「じゃーさー麻美がオレに聞きたい事を何でも聞けばいい。オレはそれに正直に答える。どうだ?」

麻美
「はい。この際だから知りたかった事全部聞いてもいい?」

オレ
「うん」

オレは覚悟した。キャメル・ライトを取り出して火をつけた。

麻美
「ユーちゃん。奥さんは居る?」

オレ
「居る」

麻美
「お子さんは?」

オレ
「3人、いや4人目がもうすぐ・・・」

麻美
「奥様は関西にいらっしゃるの?」

オレ
「んーーー神戸と東京と金沢に居る」

麻美
「ちょっと待って!奥様は3箇所に移動してるの?」

オレ
「いや、奥様というか、オレの子供を産んでくれた女性が3人居るんだ」

「神戸に居る女が2人産んで、最初は入籍してたんだけど、色々あって籍は今入っていない」

麻美
「じゃー何?神戸にいる人が事実上の奥様で、残りの方は・・・愛人?」

オレ
「愛人・・・言葉のニュアンスはちょっと違うけど、まーそんな理解でもいい」

麻美
「そうだったの」

オレ
「普通の人が聞いたらとんでもない話で、麻美もショックだろうな!申し訳ないがそういう事なんだ」

麻美
「じゃー私を含めて4人?いえ、さっきの純子さんは?」

オレ
「んーーー純子の事を説明すると長くなる。それまでの経緯が複雑なもので・・・」

麻美
「ねーユーちゃん。私はどんな風に考えたらいいのかしら?」

「ユーちゃんにお世話になってしまってるし・・・」

オレ
「あっ!店の事やこれまでの事は一切気にしなくていい」

「麻美は自由に誰かと結婚してもいいし、オレはまったく何も干渉しないから安心して」

麻美
「誰がそんな事いいました?」

「私はもうユーちゃんが自分の恋人だと思ってるし、他の男なんか居ないのよ」

「そんな冷たい事言わないで・・・」

オレ
「ああ。それは・・・そうんなんだ。悪気があって言った訳じゃなくてそのー」

麻美
「ユーちゃん。そんな困った顔しないで?(笑)ただちょっとあまりも女性が多いので吃驚しただけよ」

オレ
「ははは・・・」

オレは他にも居る事を話そうと思ったが・・・そんな風に言われると今のタイミングではその事を切り出せなかった。

麻美
「わかりました。そういう覚悟で居ますから、これからもどうぞよろしくお願いします^^」

オレ
「あっそう」

オレは麻美と一緒に家を出た。これ以上家に居ると誰に何を言われるか・・・きっと純子と美香は今の話を聞いていただろう。あいつらの特殊な能力を持ってすればそのくらいは何でもない事のように思えた。

結局、麻美の家に行って、オレたちはセックスをした。麻美はチャキチャキの江戸っ子でさっぱりした気性の女だった。一度そうと決めたら細部にはこだわらず、もう平気な顔で今を楽しんでいるようなタイプだった。そして何よりもその明るい性格は、オレと相性も良かった。


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