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Soppo


TWIST:「Soppo」

もう一発!確か「Soppo」は独立して出したシングル第1弾じゃなかったか?そしてそれが見事にこけた。

86年12月PART2-------------

▼日曜日・・・

10時・・・原宿カフェ

キャメルライトを咥えながら、通りを見ていた。待つほどのこともなく千賀子はやってきた。オレはサングラスをはずした。

千賀子
「こんにちわ^^」

オレ
「おう^^すっかり元気そうだな?」

千賀子
「うん。ウソみたいに元気になっちゃいました(笑)」

オレ
「そっか!それは良かった(笑)」

ウエイターがオーダーを取りに来た。千賀子はカプチーノを頼んだ。オレはキャメルライトを灰皿に押し付けて消した。

千賀子
「普段はそんな風な感じですか?」

オレ
「ん?まー今日は休みの日だし^^」

千賀子
「ユーちゃんは何歳なの?」

オレ
「オレの年かー?今月で31になる」

千賀子
「あっ今月がお誕生日なんだ?いつー?」

オレ
「30日なんだ(笑)晦日の大変忙しい時に生まれたらしい」

近く
「えー30日ですか!なかなかお誕生日パーティーも開きにくいですよね?」

オレ
「うん(笑)そんなの1度も経験ないよ」

ウエイターが千賀子のオーダーしたものを持ってきた。それを見てオレは同じものをもう1つオーダーした。

オレ
「学校の方はどう?」

千賀子
「はい。友達もすっかり元気になったのを喜んでくれてます。^^

でも・・・」

オレ
「ん?」

千賀子
「私の知らない事を友達が知ってたりしてちょっと」

オレ
「それは男の事だったり?」

千賀子
「はい」

オレ
「それは自覚のない事だから、千賀子が悩まなくてもいい。友だちにもそう言って理解してもらえばいい」

千賀子
「そうだけど・・・」

オレは通りに目を向けた。日曜の午前中・・・街は若いやつらでいっぱいだ。誰もが当たり前のように幸せそうで、笑顔で歩いているように見えた。

千賀子
「嫌なんです」

オレ
「・・・」

千賀子
「私は全然知らないのに・・・

私の体はもうセックスを知っていて、2度まで中絶をして・・・」

オレ
「そんな事はとっとと忘れろ^^これからいっぱい色んな楽しい経験をして、恋愛もして、楽しくやっていけるようになるさ!

千賀子はクラブとかやってるか?」

千賀子
「ユーちゃん。この間、ユーちゃんは私の中に入って来てきたでしょう?

私・・・すごく安心した気持ちになって、そして助けてもらって

ユーちゃんに今日会ってもらって、やっぱり話そうと思ったの」

オレ
「千賀子は背が高いから、少し筋トレでもしてバスケット・ボールでもやればいいプレイヤーになりそうだな^^」

千賀子
「ユーちゃん。私とセックスして私に教えて下さい」

オレ
「確か18歳未満とセックスをすると淫行という犯罪になるはずだ。神の使徒である神主がそんな事できないよ(笑)」

千賀子
「誰にも言いませんし、1度だけでいいんです。お願い助けて!」

千賀子は正面からオレを真剣な目で見ていた。ウエイターがオレがオーダーした。カプチーノを持ってきた。オレは千賀子から視線をはずして、カプチーノの入ったカップを持って口にした。

千賀子
「私の初体験は・・・ユーちゃん。そう思ってこれから、ユーちゃんが言うようにクラブ活動もして、恋もして、頑張るから

このままじゃ、哀しくって・・・」

オレ
「・・・」

たかがセックス。そう公言して憚らなかったはずだが・・・相手は14歳。さすがにオレはびびった。しかし、この問題はきっと誤魔化す事ができないまま、千賀子という少女のこれからに大きな影響を及ぼすだろう。

オレは千賀子の言葉を信じる事にした。

オレ
「よし。じゃー今から行こう」

千賀子
「あ。。。はい」

オレは店を出てタクシーを拾った。そして渋谷にあるラブ・ホテルに行った。千賀子の肩を抱くようにしてオレは部屋に入った。

部屋はメルヘンチックなデザインになっていた。ひと頃のラブホテルとは様相が異なりつつある。より快適により楽しくというデザイン性が感じられた。

奥まったところにベッドがあった。シンプルなベッドはこういうホテル特有のベッドではなく、ごく普通のキングサイズのベッドだった。

照明を落し、BGMをつけた。

ベッドルームから離れてソファの方に行った。千賀子をそこに座らせた。オレは大きなテレビをつけてビデオチャンネルを回した。エッチな映像の他に、スタートレックが始まっていたオレはそのチャンネルに固定した。

オレ
「SFは好きか?」

千賀子
「前にETを見て面白いなーって思った^^」

オレ
「あははは^^ETかー^^

オキナワに行った時に、南十字星を見たんだ。夜ビーチに寝そべって空を見上げると・・・本当に星が降ってくる錯覚に陥る。

満天の星空なんだ。

宇宙からみた地球は・・・本当に蒼くてきれいな星なんだ」

千賀子
「あはっ^^ユーちゃん。本当に行った事あるみたい」

オレ
「ん?あーきっとそうだろうといつも思ってるよ^^

あれだけたくさんの星があるんだから、絶対に地球と同じような環境の星があって、そこにはオレ達のような宇宙人が居るんだろうなーって・・・思う(笑)」

千賀子
「へーそんなにたくさんの星があるんだ?」

オレ
「まだ見たことないか?」

千賀子
「ないです」

オレは千賀子の隣に座った。そして軽く抱き寄せてキスをした。千賀子は歯を固く閉じていた。

オレ
「キスは少し口を開けたほうがいい。オレの舌が入るように^^」

オレはもう1度キスをした。今度は舌が入った。オレは千賀子の舌を探って自分の舌を絡ませた。そして少し強く吸った。千賀子はすぐに離れた。

オレ
「恋人同士のディープなキスだからな^^ちょっと抵抗あるか?」

千賀子
「ううん。。。」

オレ
「最初はオレが千賀子の舌を吸う。2度目は千賀子がオレと同じようなキスをする。できるか?」

千賀子
「うん」

もう1度抱き寄せてキスをした。千賀子の舌が入ってきた。そしてオレの舌に絡めながら、ぎこちない吸い方をした。

オレ
「うん。なかなかいい感じだ(笑)」

オレは何度か軽いキスをしながら服の上から千賀子の乳を揉んだ。千賀子はすぐに逃げた。

オレ
「恥ずかしいか?すぐにベッドに入る方がいいか?」

千賀子
「・・・はい」

オレは千賀子の手をとって薄暗いベッドルームに行った。オレは服を脱ぎパンツだけになった。そして千賀子の服を脱がせた。ブラジャーとパンティー姿の千賀子。まだ少女の体だった。

オレはベッドの毛布を捲り上げて、千賀子を入れた。そしてオレもそれに続いた。キスをしてブラジャーの間から手を入れて小さな乳を揉んだ。千賀子の両手を上げさせて、乳の脇から乳首にキスをした。

千賀子
「あっ」

千賀子は手を下げて抵抗しようとしたが、オレは手を押さえつけながら、乳にキスを続けた。小さな乳首が固くなっていた。

千賀子の股間に手を入れた。体を引いて逃げようとした。オレは脚でそれを押さえてパンティーの上から辺りを押すように強く撫で続けた。

乳から離れて千賀子にキスをする。

パンティーに手をかけて脱がそうとしたら千賀子は顔を背けるように横を向いた。パンティーをとって股間に手を入れる。草むらを掻き分けた。千賀子は腰を引いて逃れようとする。

わずかな抵抗

脚で押さえつけて股間を探り続けた。割れ目にそって指を這わせる。尖って固くなっているクリトリス。指先で掻くようにした。その度に千賀子の体はピクンと反応した。そしてその下のヒダに指を這わせると、そこはもう濡れていた。

ヒダを開いた。熱い液体が溢れ出てきた。

オレは親指をクリトリスにあて、人差し指を女の穴に軽く入れた。

千賀子
「あっ」

オレは体を下げて、もう1度千賀子の乳を口にしながら、千賀子の性器を指で刺激した。

千賀子
「うぅー」

喘ぎ声と共に漏れる声は処女のそれではない。体はすでに男を知っていて、股間は感度も良く反応していた。自分以外の精神に乗っ取られていた時間に、十分セックスをし2度までも妊娠した。

自覚がないまま体は女の反応を示していた。

オレは千賀子の体に乗って、オレのモノを千賀子の女の穴に入れた。

千賀子
「うぁーーー」

千賀子の上体は仰け反った。オレは千賀子の両脚を抱えるようにして、ゆっくりと穴の奥まで自分のモノを入れた。普通より膣は深そうだった。千賀子の穴はオレのモノをしっかりと根元まで咥え込んだ。

オレは千賀子の肩の横に手をついて。大きなストロークを腰を使った。

千賀子
「うぁーあーーー」

泣くような表情で千賀子は声を上げている。しっかりと穴から脳に強烈な快感が付きあがっているようだった。

オレは確かめるようにゆっくりと動き続けた。

千賀子
「あぁぁぁ助けて」

ピークの一歩手前のキツイ快楽に耐え切れず声を上げていた。それが何か本能的に或いはそれまでに体が覚えている絶頂を欲しがっているようだった。

オレは動きを少しづづ早めた。

千賀子
「あっ あっ あっ」

そして一気に千賀子の尻を持って激しく責めたてた。

千賀子
「うわぁーーーあーーーあーーー」

千賀子は仰け反ってあごを突き出し大きな声を上げた。よく締っていた穴の奥が少し緩んで熱いモノがあふれ出た。

オレはゆっくりと千賀子の体から降りた。そして千賀子を横抱きにした。

千賀子
「うぅーうーーー」

オレは千賀子の脚に自分の脚を絡ませて抱いていた。そして千賀子の腰から尻あたりを撫でていた。千賀子は自然にオレの脚に股間を擦りつける様に腰を使っていた。

オレは暫くそうしていた。そしてベッドから降りて服をつけた。

オレ
「ここを出て、昼飯を食って帰ろうか?」

千賀子
「・・・」

オレ
「とりあえず出よう^^」




▼12時・・・渋谷「マグドナルド」

オレはハンバーガーセットをふたつ買って千賀子の座るテーブルに持っていった。

オレ
「学校の帰りはやっぱりマグドか?^^」

千賀子
「マグドって?マグドナルドの事?」

オレ
「うん。関西ではそう呼ぶ(笑)」

千賀子
「そうなんんだー(笑)なんか変」

オレ
「こっちではマックだっけ?」

千賀子
「そーよ^^その方が言いやすいでしょう?」

オレ
「マックは・・・コンピューターの名前だからなー(笑)」

千賀子
「そうなの?」

オレ
「ああ」

オレはハンバーガーを頬張った。大阪心斎橋のマックにはユーコが高校生の時によくいった。そして東京に来てからは・・・入る機会がなかったが、まさか中学生とセックスをした後に入るとは・・・

千賀子
「ねーユーちゃん」

オレ
「ん?」

千賀子
「映画・・・観たい」

オレ
「何か見たいのがある?」

千賀子
「ここに入る前に看板が出てた。「コブラ」観たい^^」

オレ
「スタローンのアクション映画か?まだやってるんだ?じゃー行こう」

千賀子
「うん^^」

オレはちょうどいいと思った。映画館でなら少し眠れる。オレたちはマグドを出て、ビルの5階の映画館に入った。そしてオレは予定通り映画が始まると、うとうととした。

映画が終わる少し前にオレは目を覚まして、ラスト近くのクライマックスシーンを少しだけ見た。

映画館を出て近くのゲームセンターへ行った。

アーケードゲームは久しぶりだった。以前にインベーダーゲームが出て以来、ビデオゲームが主体になっていたが・・・そのテクノロジーの進化でアーケードゲームもかなり変わっていた。

オレは自販機でコーラを買って、テーブルゲームの前に置いた。

千賀子
「こういう所へはなかなか来れないから面白い^^」

オレ
「そっか。校則でゲーセンは立ち入り禁止なんだな?」

千賀子
「私立だから厳しいの!マックも友達同士はダメで親と一緒じゃなきゃダメだとか煩いのよ」

オレ
「ははは・・・それぐらいの方がいいんだ(笑)」

男が3人こっちを観ていた。その中の男がびっくりしたようにこっちへ近づいてきた。

男1
「千賀子!何してたんだよお前!ずいぶん探したんだぞ!」

オレ
「知り会いか?」

千賀子
「知らない。。。」

男1
「何だーおい!バックレやがって、オレに黙ってこんな男と付き合ってるのか?」

オレは立ち上がった。

オレ
「悪いが、人違いだろう。行くぞ!ケイコ」

オレは千賀子の手をとってそこを離れようとした。

男1
「待てよ!自分の女を見間違うはずないんだ。こいつは成城女子の前野千賀子だ」

オレ
「そこをどいてくれないか!」

男2
「その女を置いて帰るのなら通してやるぜ!(笑)」

男3
「これ以上手間かけさせると痛い目を見る事になるぞ(笑)」

男1
「おい!お前らちょっとここから出て行け!!!」

男たちはどうみても二十歳を少し過ぎた程度の不良だった。にも関わらずそう怒鳴ると周辺の客たちはテーブルゲームから離れて、向こうの広いゲーム機の方へ移動した。

男1
「さーあんたも千賀子を置いてさっさと行けよ(笑)」

オレ
「しょーがねーなー(笑)」

オレはさっきまで座っていた椅子を片手で持って、テーブルゲームの向こう側に居る男に投げつけた。

男1
「このヤローやろうってか?バカがっ!」

男はポケットからバタフライナイフを取り出した。そしてそれを器用に振り出して刃をこちらに向けた。

オレは革ジャンを脱いで手に持った。少し重たい。思い出した。

オレ
「ちょっと待ってくれ寒いからやっぱ着るわ(笑)」

男2
「寝ぼけてるんじゃーねーよ!」

左側の男がそう言った瞬間、右側の男がつっこんできた。オレは半歩前に出て、前蹴りを入れながら革ジャンを振ってナイフの男を牽制した。

革ジャンの専用の内ポケットから特警を取り出した。そして振り出した。長さ30センチちょっとのコンパクトな特警だった。

この革ジャンを防刃仕様にする際に内側にいつも入れて置ける専用のポケットを作った事を忘れていた。

オレは右手にそれを持った。

オレ
「これ以上やると、怪我人が出るぞ!」

男3
「お前の方こそ覚悟しろ!警察なんか来ないんだからな」

オレは男たちを牽制するように特警を左右に振りながら千賀子を後ろに隠すように動いた。そしてそれは特警をしっかりと伸ばして途中で小さくならないようにする為でもあった。

男1
「覚悟しろよ!」

オレは無造作に近づいた。男のナイフが牽制するように目の前を横切った。左の男が回りこもうと動いた。オレはそいつの方へ一気に動いた。そいつも同じようにナイフを凪いだ。それを躱したその瞬間オレの特警は男の頭を叩いていた。

男2
「ぐぁーーー」

ナイフを持った手の手首を叩く。嫌な音がしてナイフが下に落ちた。すぐに右へ特警を振った。飛び込もうとしていたもうひとりの男が止まった。

オレ
「お前らはナイフなんだ。下手したらオレは殺されるかも知れない(笑)お前ら腕の1本ぐらいは覚悟しろよ」

男1
「舐めやがって・・・本当に殺すからな!」

オレは男が落としたナイフを足で踏んでこっちに持ってきた。そして注意しながら拾い上げた。

もうひとりの男が居なくなっていた。後ろの千賀子はじっとしている。オレは左手にナイフ、右手に特警を持ち男1の方へ近づいた。

テーブル・ゲームを挟んでオレが追うと男は逃げる。後ろに居る千賀子の方にそいつを向けるわけにはいかないので、それ以上は追わなかった。

オレは左手に持ったナイフを上に上げて構えた。右手の特警は少し前に出した。男はオレの意図がわかり下がった。オレはその瞬間にテーブルゲームの台に乗った。男は尚も下がろうとしたが、後ろの椅子やテーブルゲームが邪魔になり下がりきれなかった。視線をはずした瞬間にナイフを投げられるとわかっているようで、右手のナイフを体の前に持ってきたまま、横に移動しようとしていた。

男が十分に左に移動したのを確かめてオレはテーブルから飛び降りた。

オレ
「ケイコ。右の端の方から歩いてここを出るぞ!行こう」

オレはそう声をかけて右側へ移動した。男1が薄ら笑いをしながら距離をおいて近づいてきた。

男1
「逃げられねーぜ!すぐに応援がくる(笑)そしたらお前・・・ギタギタだ!」

広いゲームセンターの方から怒声が聞こえてきた。

男3
「こいつですっ!」

男1
「森川がやられました」

男4
「こいつか!お前の女を取ったってやつは?」

男1
「はいっ!こいつ結構やりますよ!」

男5
「おいそんなちゃちなモノでプロに勝てると思ってるのか?(笑)」

新手が3人やってきた。ひとりは木刀を持っていた。

オレ
「お前ら何処の者だ?」

男6
「えらそうに格好つけてるんじゃねーよ」

オレ
「オレは銀座のムトーって言うんだがな!

知らなかったら赤坂のS会の本部に電話して確かめろ!

電話番号は、○○ー○○○ー○○○○だ

銀座のムトーってのが渋谷で呼んでるって伝えろ」

男4
「くくくっそんなハッタリで時間稼ぎしてどうすんだ?

残念だが警察は来ないぞ!

大人しくそのおもちゃの棒を捨てて土下座しろ!」

オレ
「電話した方がいいぞ!丸坊主じゃすまない。お前らの上が指ちぎる事になるぞ」

男5が男4に耳打ちした。どうやら男4がリーダーのようだった。

男4
「ずいぶん前に、『銀座のムトー』の名前は聞いたけど、あんた本物か?」

オレ
「だから本部に電話すればわかるだろう。来てもらえばいいんだから」

男4
「違ったら・・・ただでは済まないのはわかってるんだろうな?」

オレ
「本物だったらどうなるかわかってるか?」

男3
「五木さんハッタリに決まってますよ!さっさとやっちゃいましょうよ!」

男5
「その名前を聞いたら、関わりあうな!という通達は半年ぐらい前に見た。今なら・・・問題なしになるか?」

オレ
「ああ。ただのケンカで終わらせる。本部にも黙っておいてやる。

左の方に下がって知らん顔してろ!」

男6
「はったりに決まってる!やっちまおうぜ!」

男4
「・・・赤坂の本部に電話しろ!だれかひとり来てもらえ!」

男5がその場を離れた。

オレ
「これで3度目なんだ。電話1本でカタがつくようにしようとしてたのに・・・
頭の悪いのに電話させると、すぐに大事になるぞ!

まっそれまでゲームでもして待ってるよ」

オレは下がった。千賀子は壁際に立っていた。

オレ
「怖い思いをさせて悪かったな^^もうすぐ片付くからゲームの続きをして待ってようぜ^^

あっコーク飲むか?」

オレは壁際に設置してある自販機でコークを2つ買った。そして千賀子を近くにあるテーブル・ゲームの台の方に誘った。そしてコークをそこに置いた。千賀子は座ってコークを手にした。

千賀子
「大変な事になってるみたいだけど・・・」

オレ
「心配ない^^オレには神のご加護があるから安心してゲームをしよう(笑)」

千賀子
「うん」

千賀子は何も疑わずにオレの言葉に安心したようだ。きっとそれはさっきセックスをした事とも関係しているのかも知れなかった。

オレはもうその場に居る男たちを無視して、千賀子とゲームを始めた。

それから20分。騒がしくなった。ドカドカと荒っぽくそこに居る者に威圧感を与えるように何人かの男たちがやってきた。

そしてこっちに近づいた。

男7
「銀座のムトーさん。ですか?」

オレは顔を上げてそいつを見た。

オレ
「そうだ」

男7
「あっ!失礼しました!叔父貴!」

オレ
「ん?そーいや本部で何度か見た顔だな?誰だっけ?」

男7
「益田と申します!ご無沙汰しておりますっ!」

オレ
「うん」

男7
「またご迷惑をおかけしたようで、申し訳ありませんっ!」

オレ
「いや、気にしなくていい」

オレは立ち上がった。そして男1の方へ行った。

オレ
「たった今からあの子の事は忘れろ!オレの可愛い姪っ子なんだ。近づいたら・・・承知しない!いいな?」

男1
「・・・」

男7
「問題はこいつですか?」

オレ
「約束さえしてくれたらそれでいい」

男7
「どうなんだ?」

男1
「・・・わっわかりました」

オレ
「じゃーそれで終わりにしよう」

男7
「すみませんでした。後はこっちでやっておきます。また改めて岩崎の方からでも連絡があるかと思います。どうぞよろしくお願いします!」

益田はそう言ってオレに頭を下げた。

オレ
「じゃーこれで失礼する」

男7
「はい。お疲れ様でしたっ!」

男8、9
「お疲れ様でしたっ!」

オレは千賀子を連れて、男たちが取り囲む中をふたりで出て行った。通りに出てタクシーを拾い六本木に行った。

そしてカフェに入った。



オレ
「せっかくのデートが最後で台無しになって悪かったな^^」

千賀子
「ううん。ユーちゃん。ケンカも強いんだ?どうなるかと思ったけど」

オレ
「あー怖かった(笑)やられたらどうしようって思ったよ」

千賀子
「そんなわけないじゃん(笑)

私、今日ユーちゃんにしてもらわなかったら・・・きっと死んでた。

別の私の時だったとしてもあんな男としてたなんて・・・許せない。

でも、もう平気よ!私はユーちゃんにしてもらったんだから、もうユーちゃんの女でしょ?」

オレ
「さっきも言ったろう?オレの姪っ子だって(笑)」

千賀子
「嫌・・・女よ!」

オレ
「あのさーオレは藤原神社の宮司なんだぜ!

嫁も居れば、子供も居る。1度セックスをしたぐらいで、女なんて言い方をするんじゃない。」

千賀子
「あの不良に・・・オレの女だなんて言われて・・・悔しい!

それにユーちゃんがあいつらをやっつけてくれた。

ちゃんと勉強もクラブもするから、女にして」

千賀子はオレの目を見て怒ったようにそう言った。そんな風にならないように気をつけて軽い儀式のようなセックスに留めたと言うのに・・・最後の最後でハプニングが起こり、やっかいな事になった。

オレ
「ダメだ」

千賀子
「うわーーーん」

オレ
「あーーーちょっと待て!泣くな!」

店内にいる人間の視線が一斉に集まった。オレは慌てて革ジャンのポケットからサングラスを出してかけた。そして正面に座る千賀子の席のとなりに行った。背中を撫でた。

オレ
「頼むから泣かないでくれ」

千賀子
「だって、ユーちゃんが・・・うわーーー」

オレ
「そうだ^^今度一緒にディズニーランドへ行こうか?」

千賀子
「・・・何時?」

オレ
「んーーー年内は無理だから1月の中旬頃かな?」

千賀子
「ウソだ。。。うっ」

オレ
「わかった。わかったからもう泣くな。

どうした?さっきまで聞き分けのいい、とても素直ないい子だったじゃないか?

オレはそういう千賀子が可愛くて好きなんだけどなー」

千賀子
「好き?私の事が?本当に?」

オレ
「ああ。本当だっ!礼儀正しいお嬢さんが好きなんだ^^」

千賀子
「・・・でも、もうあんなセックスしてしまったし、離れたくないんだもんっ」

オレ
「アレは儀式だ。千賀子の初めての相手はオレだ!

もうしたらいけないんだ。千賀子はまだ中学生なんだから・・・これからもっともっと色んな事を勉強して」

千賀子
「嫌!もう好きになっちゃったんだもん・・・どうしようもない」

オレ
「・・・」

千賀子
「ディズニーランドも一緒に行きたいけど、またあんな風にセックスして欲しい」

オレ
「千賀!もっと小さな声で」

オレは回りに聞こえたんじゃないかと焦った。

千賀子
「ごめんなさい」

オレ
「その事はまた今度話をしよう。今日はもう帰ろう」

千賀子
「・・・今日言う事を聞いて帰ったら、近いうちにまた会ってくれる?」

オレ
「ああ。今年中にもう1度会おう^^」

千賀子
「じゃー言う事聞く」

オレ
「そう」

オレたちは店を出て駅まで一緒に行った。千賀子は地下鉄に乗り家に帰っていった。オレは駅の公衆電話を使った。そしてタクシーを拾い、赤坂の桜井のはなれに入った。

▼18時・・・赤坂「桜井」はなれ

はなれに入って20分もしないうちにレミはやってきた。

レミ
「こんばんわー^^」

オレ
「悪かったな急に呼び出して」

レミ
「ちょうど真理子が来てて一緒にごはん行こうか?って出かける用意をしてたところだったの」

オレ
「あらら・・・じゃー真理子も連れて来ればよかったのに^^」

レミ
「ダメよそんなの(笑)桜井に来い!って言われた時点で私はもうウキウキしてたんだから」

オレ
「じゃー泊まって行くか?」

レミ
「うわー嬉しい^^」

廊下から声がかかった。酒と食事の用意が運ばれてきた。レミは仲居の三谷さんに礼を言った。

レミ
「日曜で銀座のクラブはみんなお休みなのに、私だけお呼ばれして嬉しい^^」

オレ
「レミ(笑)客に言うような事言わないでくれ」

レミ
「だって、本当なんだもん。ユーちゃんにはクラブのママいっぱいいるのに」

オレ
「レミと一緒に過ごしたいなーって思ったんだ」

レミ
「うん。^^」

オレたちはビールでカンパイした。仲居の三谷さんがテーブルの上にコンロをセットして、鍋の用意をした。そして、松葉ガニを2杯運んできた。

レミ
「うわっカニだっ^^大きい(笑)」

オレ
「今日は桜井の本館の方は休みだからな。簡単で豪華に見える鍋が一番いいだろうと思って」

レミ
「大阪に居た時はこの季節になるとカニ道楽によく行ったけど、こっちに来てからはめっきり機会がなくなったわ」

オレ
「こっちへ来て良かったか?」

レミ
「うん。今年は最高の年よ^^ユーちゃんとこうして過ごせるようになったし、お店も増えたし、こんなにいい年はなかったわ」

オレ
「そう言って貰えるとほっとするよ(笑)」

レミ
「ユーちゃんは大変な年だったわよねー?」

オレ
「そうだな(笑)家が襲撃されて、片付いたと思ったら、2度も殺されかけて・・・挙句の果ては、宮司だもんなー」

レミ
「ユーちゃんも変わったけど、理沙ママもすごいわね」

オレ
「えっ?」

レミ
「あっ知らなかった?」

オレ
「何?」

レミ
「二科展に初めて出品して・・・特選に選ばれたって!新聞で読んだわ!「ギターを弾く男」青木理沙」

オレ
「そうなんだ。知らなかったなー理沙も頑張ってるんだ」

レミ
「うん。私もなんかすごい刺激を受けちゃたわ^^自分の事で何かをしようと言うんじゃなくて、ユーちゃんにいっぱいしてあげたい」

オレ
「ははは^^じゃー今夜はレミがしてくれー^^」

オレは内心で大きなショックを受けた。理沙が絵を習う!って言っていたのはウソでゃなかった。そしてその絵のタイトルが「ギターを弾く男」オレはすぐにでもそれを見たくて仕方がなかった。そして・・・理沙に会いたかった。




■12月10日・・・

銀座、三越ギャラリー

背の高いスツールに座りギターを弾く男・・・そこだけがライトに照らされて明るく浮き上がっている。背景は暗いがどこかの部屋の中、棚になっている。もしかしてmar'sNYのオフィスか?それともロフトをイメージしたのか?明と暗がうまく描かれている絵だった。

上からの照明のせいか目の下辺りは影が出ていて、男の表情はよくわからない。全体の印象からすると、きっとバラードでも歌っているのだろう。

理沙の前でどんなバラードを歌ったか?記憶を探っていた。そんな事を考えながらオレはその絵だけをただボーっと見ていた。飽きなかった。

サングラスをかけ出口へ向かった。受付で女が笑顔で話していた。


「ユーイチ!」

オレ
「やー理沙。いい絵だ」


「ちょっと時間ある?」

オレ
「ああ」

理沙は受付の女に何か言ってオレの隣に来た。そして会場を出てEVに乗り外へ出た。1階のカフェに入った。

理沙は珈琲を2つ頼んだ。


「来てくれたんだ」

オレ
「銀座は・・・よく来るから」


「元気そうで良かった」

オレ
「・・・」

オレは革ジャンのポケットからキャメル・ライトを取り出して火をつけた。


「ねーサングラスとって?」

オレ
「・・・」

ウエイトレスが珈琲を持ってきた。オレはサングラスをはずした。理沙はフレッシュクリームを入れスプーンを使い。オレの前に置いた。オレは理沙のその手元を見ていた。


「ユーイチ。。。」

オレは手で目じりを拭った。

オレ
「銀座も大したことないな・・・気取ってて」


「会いたかった」

オレ
「まるで北新地のようだ」

オレは大きな窓の外を見ていた。通りの向こうの店はクリスマスのイルミネーションがちらついて、いくつもの光が点滅しているが、にじんではっきりしない。


「ねーちゃんとこっち向いて」

オレ
「うるせーな」


「ギャラリーには毎日午後から来てたのよ!受付の女の子に頼んでたの・・・背が高くて30歳ぐらいの男が私の絵を見てたら知らせて!って」

控え室で打ち合わせをしてたら・・・教えてくれたの。

10分ぐらいずっと、その絵だけを見てる人が居るって」

オレ
「そんなに見てない」


「ううん。私が来てからも10分以上経ってたわ」

オレは理沙を見た。微笑んでいた。いつもの変わらない理沙の顔がそこにあった。

オレは珈琲を口にした。また目じりを拭った。


「時々ユーイチの事は聞いてたのよ!どうしても我慢できなくて・・・見に行ったし」

オレ
「・・・」


「mar'sの新しい歌聞いてて・・・泣いちゃった(笑)」

オレ
「いつだっ!」


「今年の5月ぐらいだったかしら?」

オレ
「どうして・・・」


「私もちょっと変装してたからわからなかったでしょうね^^ユーイチのちょっと変わったスタイルも良かったわ^^」

オレ
「ははは・・・」


「やっと笑ってくれた」

オレ
「大磯は・・・いいところか?」


「うん。海が広がっていて、いい街よ」

オレ
「そっか。横浜まではたまに行くんだけどな・・・そっちには行かないよ」


「やっぱりダメなんだ」

オレ
「幸せそうだし、絵の才能もあるし、必要なさそうだし」


「だから何?」

オレ
「前だけみて頑張ってりゃいい」


「ユーイチは・・・頑張ってるんでしょう?」

オレ
「オレがか?なんのために?誰のために?」


「自分のために頑張って!」

オレ
「自分の為に?そんな我侭・・・もうできないさ」


「ううん。そう思ってるのはユーイチ。あなただけよ!

あなたの周りに居る女たちがそんな事を聞いたらきっと哀しむわ

もっといっぱい我侭して!」

オレ
「・・・」

灰皿に置いたままのキャメルの灰が長くなっていた。オレはそれを消した。そしてグラスの水を飲み干した。

オレ
「我侭言っていいんだな?」


「そーよ」

オレ
「じゃーキスさせてくれ!」


「いいわ」

オレは立ち上がってテーブルの向こうに座る理沙の隣の席に移動した。そして理沙を抱きキスをした。理沙の舌に自分の舌を絡ませて強く吸った。そしてそのまま抱きしめて理沙の匂いをいっぱい嗅いだ。懐かしいいい匂いだった。

周りの客の視線を痛いほど感じた。

オレ
「じゃー行くよ」

理沙
「・・・」

オレは立ち上がった。思い直して理沙の手をとった。そして一緒に店を出た。

オレ
「理沙。。。

何か・・・困った事があったらいつでも言って来いよ!

オレに言いたくなかったら横山に言えばいい。」

理沙
「困った時だけ?」

オレ
「・・・じゃーな」

オレは踵を返して通りの向こう側へ行った。そしてタクシーを拾って乗り込んだ。理沙はまだその場に立ってこっちを見ていた。

本当はオレは嬉しかった。久々に理沙と会えて・・・だけど理沙の顔を見ると、甘えたくなって、そして我侭に文句を言いたくなった。そして理沙にキスした時・・・大声で泣きたくなった。

1年ぶりに会った。もう少しオレの方が優しくしなければ・・・と思いながら出来なかった。

▼16時・・・世田谷

門の前でインターフォンを押した。すぐに返事が返ってきた。


「はい」

オレ
「ムトーです」


「はい。すぐに^^」

門のオートロックが外れる音がして扉が左右に開いた。オレは扉が開ききる前に入った。そして玄関ドアの前に立った。玄関ドアが開いて純子が姿を現した。

純子
「いらっしゃい^^」

オレ
「近くまで来たので寄ってみた^^」

オレは家の中に招き入れられた。廊下の奥のリビングに通された。窓際のソファに座った。純子はオレの正面に座った。

オレ
「銀座で占いを始めたんだって?」

純子
「うん。ちょっと訓練も兼ねてやってるの」

オレ
「何の訓練?」

純子
「催眠術を素早くかける訓練と相手の心を読む訓練よ」

オレ
「へー占いをやれば訓練になるのか?」

純子
「1日に多くの人間と接して、色んなタイプの人にそれを行ううちに分かって来る事が結構あるの。美香ちゃんが優れた催眠術を使えるようになったのも、そういう占い師をやりながら鍛えたって言うから(笑)」

オレ
「なるほど」

50代と思われるお手伝いの由さんが珈琲を持ってきてくれた。オレは由さんに礼を言った。

純子はフレッシュミルクを入れスプーンを使いオレの前に置いてくれた。

純子
「この間、美香ちゃんが来てくれたわ。彼女嬉しそうに話してくれた。ムーさんとデートしたって」

オレ
「あっそう。。。」

純子
「何か問題が?」

オレ
「いや、ただ・・・そういう関係の女がまた増えてしまったなーと思って」

純子
「美香ちゃんは重要な子よ^^そういう運命なんだから」

オレ
「そう(笑)」

純子
「あら?変な事言ったかしら?」

オレ
「いや(笑)まるで何年も前からオレの女みたいだった口きくから」

純子
「知り合った時間は短くても、ものすごく濃密な関係の時間を過ごしたから私はそう思ってるの!ごめんね^^」

オレ
「ははは・・・そっか(笑)」

オレは珈琲カップを持ち珈琲を口にした。

オレ
「その後、石本会長とは?」

純子
「月に1度の会議に出席して、その後で少し話をする程度よ!

もっともあなたの話が中心だけど(笑)」

オレ
「別にオレの事は会議とは関係ないだろう?」

純子
「会長は組織が平穏なのは、あなたのお陰だと思ってるわ^^だから、あなたは最近どうしてる?って、そんなたわいもない話を聞きたがるのよ」

オレ
「で?神主になってお祓いをしてるって言ったのか?」

純子
「はい^^大笑いして今度是非お祓いをしてもらいたいって言ってたわ」

オレ
「そう(笑)」

虎視眈々とS会の中で次を狙っていた一心会の田所を引退に追い込んだ事で、会長も代貸しの岩崎も獅子身中の虫が消えたことに安心しているようだ。内部の憂いがなくなった事に感謝されるのはいいが、依然としてオレの存在を気にするのは、何処か常に疑心暗鬼になる立場だという事なんだろう。

オレは純子と寝室に行って、きついセックスをした。

▼19時・・・赤坂「桜井」桔梗の間


「この度は本当にありがとうございました」

オレ
「いえ。大したことじゃありません。お祓いが功を奏しただけですから」


「それにしても桜井のオーナーが藤原龍斎さんだとは驚きました」

オレ
「ついこの間成り行きで藤原の15代を継いだばかりなんですよ(笑)」


「いやーそれにしても奇遇です。ここには先代の時からお世話になっていたものですから・・・この間も女将に一度新しいオーナーにご挨拶したいとお願いしていたところなんですよ」

オレ
「ええ。紗也乃から聞いていたんですけど、私自身料亭経営なんてほとんどわかっていない若造なんで、すべて紗也乃に任せていましたし、このところ私事でバタバタとしていたせいもあって申し訳ありませんでした」


「いえいえ。あんな美しくて聡明な女将が敬愛するオーナーと一度会ってみたいという私の我侭ですから

それにしても、やっぱりお若い^^」

オレは正面に座る千賀子の祖父。前野健次郎氏にビールを注いだ。前野氏は別のビールをとりオレのグラスに注いだ。

オレは半分ほどそれを飲み干した。


「児玉さん。小佐野さん。と次々と戦中戦後に政治の裏側で活躍された方が亡くなって、もうそういう時代は終わりつつあると思っていたんですが・・・

こんなに若くて優秀な後継者が次の時代を受け継ぐようになっていたとは、感慨深いものがあります」

オレ
「児玉さんも小佐野さんも私はよく知りません」


「ほう^^そうなんですか?児玉機関のナンバー2だった桜井さんの後継者で、小佐野さんの遺産をすべて引き継いだムトーさんが、よく知らないと?」

オレ
「私の知らない事まで、良くご存知なんですね?(笑)だけど知らないものは知らない」


「そうですか。もっともそんな引き継いだモノがなくても、あなたはそれ以前から大きな力をすでにお持ちだったから・・・

それで、不躾だとは思うのですが、ムトーさんはこれからどうしようと思っておられるのでしょう?」

オレ
「オレの事をご存知なら・・・近づかない方がいいですよ!」


「これは失礼しました。不遜な物言いに気分を害されたのなら謝ります。申し訳ございません。。。」

オレ
「じゃーそう言う事で失礼します」

オレは立ち上がった。そして部屋を出ようとした。


「この程度の事で怒って退席されるとは・・・噂とは違って小心で危うい人なんですね(笑)」

オレ
「ははは^^じゃー年寄りの戯言にもう少し付き合ってあげましょう」


「児玉機関の桜井さん。小佐野さんが残された影の記録は・・・それだけで政財界を揺さぶる大きなモノですよ!

それを引き継いだあなたは・・・その存在だけで恐れられる。

もっともそれ以前にすでに日本の西と東の組織暴力団に隠然たる発言力をお持ちになっている。

そしてアメリカもあなたには友好的だと言われている。

あなたが何かを求めればなんでも適うでしょう?」

オレ
「まどろっこしいな・・・知ったかぶりは結構ですから、あなたが私に本当に聞きたい事をズバリ言ったらどうです?」


「終戦直後・・・

児玉機関が満州から引き上げる時に、軍部から依頼されその資産を日本に持ち込みました。しかしながら日本は米国に占領され、軍部は解体されて無くなってしまっていた。

児玉氏はその資産を依頼された元海軍大佐に渡そうとしたのですが、戦犯になる事を恐れ大佐は受け取らなかった。

しかたなく児玉氏が処分する事になったのですが・・・誰がそれを行いどう処理されたかがわかっていません。

一説には、鳩山一郎氏の政治団体を作った時に使ったと言われていますが・・・現在の価値で4000億以上の資産ですから、使ったとしてもほんの一部でしょう。大半の資産がどうなったか、わかっていません。

一部ではもっともらしくM資金などと呼ばれて何かの折にその話題になりますが・・・今もって不明のままです。

たぶん児玉氏自身もそれを探していたはずですが、見つかっていません」

オレ
「それで?」


「児玉氏が資産隠しを命令した部下が行方不明になっていて、児玉氏自身それがどこにあるのか?それを調査するために桜井氏が動いていたようですが・・・」

オレ
「見つからないまま・・・関係者のほとんどが死んでしまった」


「そうです。そして小佐野さんもそれを探していた。桜井さん。小佐野さん。その両方から後を託されたムトーさんが何かを知っているんじゃないかと目を付けているグループが要るのです。」

オレ
「そのグループを代表して私に接近したわけですか?」


「いえ。戦時中・・・私は海軍に居ましたが、直接的な関係はありません。ただ、その時の戦友がその資金を探していて、動きが活発化してます。気をつけて下さい。ムトーさんが引き継いだと思われていますから」

オレ
「同期の仲間の指示?」


「ええ。名前は言えませんが・・・権力者です」

オレ
「要するに私がその4000億の資産を引き継いだのなら、それを寄越せ!と言ってるわけですね?」


「・・・そうですね」

オレ
「残念ながら・・・そんな話は初耳ですし、それに関する遺言もありません」


「それを信じろと?」

オレ
「ところでそのグループとはどんな連中なんですか?」


「戦後の色んな問題を解決しようとしているとしか言えません」

オレ
「ははは(笑)話し合いにも何もなりませんね。よほど私がお人好しだと言う噂が広まっているようですね?

命を狙った相手にも温情をかけているアホだと思われてる(笑)

あなたを尋問してそのグループの全容を知る事など朝飯前だし、関係者全員に監視をつける事もいとたやすい。

誰にも気付かれない内にやってのけられる」


「・・・」

オレ
「藤原には、表裏一体で「荒ぶる神」も居るんですよ」

オレは立ち上がり桔梗の間を出た。そして「はなれ」に行った。オレは内線で前野氏が帰ることを伝えてから、紗也乃に酒の用意を頼んだ。自宅の方に来ていた松井と横山も呼んだ。

紗也乃
「この間の前野会長のお孫さんの話は聞きましたけど、他に何かあったの?」

オレ
「うん。どうやらこの「桜井」は魑魅魍魎がいっぱい居たようだ」

松井
「魑魅魍魎ですか?」

横山
「それこそムーさんがお祓いをすれば、そんなのは一気に霧散してしまうんじゃないですか?(笑)」

オレ
「ははは・・・現在の魑魅魍魎はお祓いぐらいじゃ退散しそうにないな」

オレは前野氏から聞いた戦後の動乱期の話をした。そしてそれらの秘密やM資金の話も・・・それに時の権力者が関心を示している事も

紗也乃
「まーじゃーユーちゃんがそのM資金を持ってると思われてるんだ?」

横山
「ムーさんが換金していない遺産をすでに手中にしていると・・・」

松井
「それにしても・・・なんでそんなやっかいな事になったんだろう?ここは元々「龍伝説」から始まって、桜井氏から譲り受けたはずが・・・」

オレ
「皆目検討が付かないな。何しろそんな話は初耳だからな(笑)」

紗也乃
「そうよねー」

横山
「そもそもここをムーさんがやる事になったのは・・・菊水亭の山城さんの紹介でしたよね?

そしてそれは「龍伝説」に関連していて、それとは別の条件として出来る限りこの桜井の営業を続ける事でした。

ムーさんが何も知らず営業を続けていたら・・・料理長や春さんのスパイ行為は分からなかった。

そして何事もなく営業を続けて居たら・・・地下室の存在もわからないままだった。

仮にここを売却したら・・・きっと大きなビルやホテルなどが建つでしょう?その時の工事で地下室が発見される。その時にはスパイの元締めがすぐにやって来て後始末する。

もしかしたらその中に重要な事が知らされているものが見つかるのかも知れない。それを出来るだけ遅らせようとして、営業を続ける事を条件にしたのかなー?」

紗也乃
「だとすると、今は永久倉庫になってる地下室に何か秘密があるのかしら?」

松井
「そういえば最初にインパクトの強いものを発見したから、まだ他に残されていたモノはそのままですよね?」

オレ
「最初に入った後は・・・地下室には誰も立ち入っていないはずだ」

横山
「調べてみましょうか?」

オレ
「うむ。また今度な(笑)」

オレはそれ以上その話をするのをやめた。松井はまだ何か言いたそうだった。きっと先日の渋谷の騒動の事だろうと思ったので・・・水を向けた。

オレ
「そう言えばこの間、渋谷でチンピラに絡まれてな^^」

横山
「また何かあったんですかー?」

松井
「その事でお知らせしようと思ってたんですが・・・」

オレ
「ん?何?」

松井
「その原因になった渋谷のチンピラたちは、準構成員だったそうですが、その上が『銀座のムトー』とわかっていて本部に連絡して確かめた。と言う事で、懲罰の対象となりました。

そこの組の代貸しがお詫びに来たいと言って来てるそうです」

オレ
「千賀子がらみのチンピラだから・・・そいつらが千賀子に構わなければそれ以上何も望んでいない」

横山
「どういう事です?」

オレ
「千賀子の別人格の時に・・・そのチンピラの女になってたそうだ。

偶然ゲーセンで会って、3人で千賀子を連れて行こうとしたから・・・阻止したら、応援を呼びやがった。

で、仕方なく『銀座のムトー』って言ったんだがな、通用しなかった(笑)

それで本部に電話させた」

松井
「親は知らなかったんでしょうね」

紗也乃
「可哀想に・・・」

オレはビールを飲み干した。紗也乃がすぐにそれを注いでくれた。オレの小さな疑問が次第に大きくなってきた。

オレ
「横山・・・お前が親ならどうする?」

横山
「金を使って、娘の外出時には尾行をつけますね」

オレ
「それで?」

横山
「チンピラの女になっているとわかったら・・・そのチンピラを排除します」

オレ
「何故それをしなかったんだろう?」

松井
「何か裏があると?」

オレ
「いや、ただ誰でも考え付く事をしていない。知っていて放置していたのならそれは何かしら理由があるのか?とちょっと疑問に思っただけだ。

とりあえず千賀子の男の問題は解決したんならそれでいい。S会の岩崎にはオレからも連絡を入れておくよ」

オレは前野氏が明確な敵だとは言わなかった。オレは年寄りの訳知り顔が大嫌いだった。お前の事は全部調べて知っているんだと言わんばかりに・・・そのくせ自分達の事は秘密めかして、大きな存在であるかのように嘯く。

オレはぬるい脅しを入れた!

たぶん相手の動きは早まるだろう。今度は容赦なく荒ぶってやる。オレの中に居る獰猛なものを解き放ってやる。これまで我慢に我慢をしてきた怒りが一気に今回の相手に向かって行きそうだった。

その後、横山は帰り松井はそのまま自宅に泊まった。オレは「はなれ」で紗也乃と荒々しいセックスをした。紗也乃を泣かせた。そしてそのまま紗也乃を抱いて寝た。


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