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太陽の破片


尾崎豊:「太陽の破片」

これは珍しくTVに出た時の映像ですねー^^局がらみの映像はすぐにクレームがついて消去されるのですが、珍しく残ってました。ダウンロードはお早目に!
1987年1月PART2--------------

昨年の夏からの騒動は、社会党の代議士を使い、国会で問題として取り上げて予算審議を中断させ大問題となった。現役自衛隊員による民間人への襲撃という事実に政府は混乱した。

間髪居れずに右翼を動員して国会前で国家の最高責任者である首相を攻めた。同時に週刊誌にもリークして記事とした。

首相に近い人物が主導的立場でオレへの襲撃を指示した。

国会議員、官僚、自衛隊幹部、文化人、評論家、などが参加する保守グループ。そこに児玉義男、小佐野賢治、らに並ぶ戦後の亡霊ともいうべき人物の瀬島龍造が暗躍した。

児玉義男が戦後上海から持ち帰った軍需資産。それを換金し4000億円超の金の所在が不明のままだと言う。そしてそれは時にM資金と呼ばれて、その噂自体が時折取り出さされていた。

その鍵を握る情報を含めて彼らはそれをオレが握っていると思い込んだ。オレを拉致して、それを強引に回収しようとしたが・・・見事に失敗した。

オレは瀬島龍造を追い詰めた。彼の民間人としてこれまで築いてきたステータスを崩壊させた。

長年、大手商社に属し特別顧問として君臨していた彼は、商社自体への右翼、街宣車の攻撃により脆くも崩れ去った。そして多くの名誉職も失った。

オレはそれで決着とした。

しかしながら、それらの大々的な攻撃は、法律には触れないものの時の権力者までも怯えさせた事で、本意ではなかったもののオレの名前は一気に売れてしまった。


▼1月25日・・・赤坂「自宅」


北浦
「藤堂家はあくまで権宮司に拘っています」

松井
「それは飲めませんね」

横山
「氏子総代の重富さんの件は保留しましたが、権宮司の件は無理ですね」

北浦
「今度の氏子会で、権宮司の件が議題になります。そこで藤堂家の提案がたぶん承認される事になります」

松井
「氏子会が承認したからといっても宮司が認めなければ意味がないでしょう?」

北浦
「これまでの慣例では、宮司は氏子会の決定を認める事となってます」

横山
「認めなければ具体的にどんな問題が発生しますか?」

北浦
「今後の神事などの運営において氏子の協力が望めないか、もしくは会費収入が大幅に減る。等などの有形無形の損害が発生するでしょう。基本的には氏子あっての神社というのが、神社の実態ですから・・・」

オレ
「わかりました。この間も言ったようにオレは藤原神社から手を引きますので、後は好きなようにやって下さい」

オレは立ち上がって中二階の自室へ入った。オレは何本かの電話をかけた。その間に横山が入って来た。

横山
「ムーさん。本気ですか?」

オレ
「ああ。しょせんは美香や高瀬に子供を産ませるためだけの雇われ宮司だったんだから、必要ないと言われればそれで終わりだ(笑)」

横山
「小佐野さんの寄付はどうなります」

オレ
「小佐野さんは元々崇敬者だったし、藤原神社に寄付されたモノだからそのままでいいじゃないか」

横山
「なんか・・・悔しいです」

オレ
「ははは・・・拘るな(笑)」

ドアがノックされ松井が入って来た。

松井
「北浦さん。なんとかムーさんに思いとどまってくださいと言ってました」

オレ
「まっあの人もつらい立場なんだろう。仕方ないさ」

横山
「例大祭のイベントはどうしましょう?」

オレ
「それは予定通り進めよう。何もオレが宮司を解任されたわけじゃないし、すでに発注しているんだろう?」

横山
「はい。そうですね!」

松井
「もう藤原神社には行かないつもりですか?」

オレ
「ああ」

松井
「じゃー例大祭のイベントが成功しても、きっとやつらは自分達の手柄にするでしょうね」

オレ
「誰の手柄でもいいさ(笑)それで藤原神社が活性化するんなら、それにやりたいと言うやつがやればいいんだよ

今年の秋には15代を引退して、藤堂家の息子に16代を継がせてやれば争いは起こらない。

それでいいじゃないか(笑)」

松井
「・・・」

松井は不満そうだった。藤原神社を引き受ける事になった時から多くの危険を伴い苦労しただけに、気持ちの上で忸怩たるものがあるのだろう。


▼14時・・・南青山クォーリーオフィス


オレ
「おはよう^^」

斉藤
「おう^^珍しいなこっちに来るとは(笑)」

オレ
「ようやく落ち着いたからな」

四方
「おはようございます^^

オレ
「なんだか久しぶりのような気がするよ^^」

四方
「はい。全然構ってもらってませんから(笑)」

オレ
「よし。じゃー一緒にスイス行くか?」

四方
「えっ?」

オレ
「来月早々に出張に行こう!」

四方
「ほんとですか?(笑)」

オレ
「ウソをつく理由がない(笑)」

四方
「はい^^じゃーさっそく手配しますっ!」

斉藤
「あらら・・・いきなりスイスか?(笑)それよりヒロ。じゃなかったえーとムトー。この間の劇団の話なんだが・・・」

オレ
「ん?じゃーあっちで話そうか?」

斉藤
「おう」

オレと斉藤は応接室の方に入った。すぐに新しい女が珈琲を持って入って来た。

オレ
「ありがとう^^」


「館山晶子と申します。昨年の秋に入社させて頂きました。どうぞよろしくお願いいたします」

オレは立ち上がった。

オレ
「ムトー。ムトーユーイチと申します。こっちにはあまり来る事がないのですが、どうぞよろしく」

オレは軽く会釈をした。そしてソファに座りなおした。館山はいい笑顔を残して応接室を出た。

斉藤
「T電機の広報って・・・大丈夫なのか?」

オレ
「ああ。ちょっと無理をお願いして話は通っているから、大内と一緒にアポをとって出向けばいい」

斉藤
「2000万出るのか?」

オレ
「うん。心配ない。あっちへ行く広告予算がこっちへつけられた。そんな程度だから(笑)」

斉藤
「そっか(笑)ほっとしたよ」

オレは珈琲にフレッシュミルクを入れスプーンを使った。

斉藤
「GANTSの練習、お前が来るとみんな楽しみにしてたのにどうしたんだ?」

オレ
「ん?あーちょっと藤原神社の関係で急ぎの打ち合わせがあってな」

斉藤
「明日は来れるか?」

オレ
「んーまー覗くだけ覗いて見るよ」

斉藤
「うん。オレも少しだけ顔を出すから^^」

オレ
「余とは・・とうまくいってるのか?」

斉藤
「なっ何言うんだ。オレはそんな・・・」

オレ
「ははは^^何慌ててるんだ(笑)」

斉藤
「なんとか、売れてくれればいいなーとは思ってるけどな」

オレ
「じゃーお前がなんとかしてやれよ」

斉藤
「ふむ」

オレ
「ちょっと本橋に似てるな?」

斉藤
「・・・」

オレ
「大阪で香とふたりで頑張ってくれてる。オレはあいつには感謝してるよ」

斉藤
「そっか。今更だけど・・・よろしく頼む」

オレ
「オレが出来る事など知れてる(笑)あいつは大丈夫だ」

斉藤
「うん」

斉藤の元嫁の本橋。斉藤の浮気で若い女が妊娠した。学生時代から付き合い卒業とほぼ同時に斉藤と本橋は結婚したのだが・・・

斉藤は本橋に離婚してくれるように請願したが、本橋は意地になって拒否した。そんな最中、本橋は発作的に自殺を図ったが、未遂に終わった。

憔悴する両者の間に入り、オレは本橋をニューヨークへ誘った。本橋は承諾した。それから本橋はニューヨークでオレの目の届かないところをよくサポートしてくれていた。

そうこうする内に本橋はニューヨークに駐在する日本の商社マンにプロポーズされた。本橋はオレにその判断を求めて、オレはその男と会い一緒にメシを食い、本橋に結婚を薦めた。

本橋はその男と帰国して結婚した。

前後して香も母親が倒れて、父親と弟だけの実家に戻る事になった。オレは本橋に香のフォローを頼んだ。

その香が結婚した。

しかしその結婚生活はうまくいかず香はまた精神的に大きなダメージを受けた。本橋は香をフォローし続けたが、オレに香と会うように薦めた。

オレは理沙と別れた哀しみから荒れていた。香はオレの心の奥に隠された荒ぶる龍を見た。オレは高熱を出して倒れ、香はオレに付き添うように一緒にいた。

香は離婚することになり、本橋もフォローしている内に自分自身の問題で離婚することになってしまった。

今ふたりは現在大阪のステーキハウスをプロデュースする形で、頑張ってくれていた。

本橋は斉藤とはもう連絡をとっていないようだったが・・・斉藤は時折気にかけて横山あたりに様子を聞いているようだった。


▼18時・・・クラブ「シャングリラ」


オレは花屋でつくってもらった赤いバラの花束を持って店に入った。アプローチのところで先に洋子を呼んでもらった。

暫く待つと洋子が現れた。

洋子
「あらっどうしたの?」

オレ
「お誕生日おめでとう^^」

オレはバラの花束を渡した。

洋子
「まー綺麗なバラ♪^^」

そしてオレは軽く洋子と抱擁を交わした。マネージャーの磐田はちょっと怪訝な表情でそれを見ていた。

洋子
「ありがとう^^ユーイチさん。でも・・・私の誕生日は来月なんだけど」

オレ
「あははは^^ちょっと早かったかー(笑)」

洋子
「でも、嬉しいわー♪」

オレは洋子と一緒に店内に入った。知ってたさ。でも何かしら花束を持ってくる口実が欲しかっただけで、無沙汰をしていたから余計に最初に洋子の笑顔が見たかった。ただそれだけの理由だったが、オレにとっては最初に笑顔を見ると言う事は非常に大事な事だった。

時間が早いせいかまだ客は少なかった。オレはカウンターに座った。オレはカウンターの中の若いバーテンダーにジン・トニックを頼んだ。

洋子はバラの花束をホステスに渡して何か指示をしていた。そしてオレの隣に座った。

洋子
「食事は済みました?」

オレ
「んーーーまだだ(笑)」

洋子
「じゃー行きましょうか?」

オレ
「うん。いいな^^」

オレはジン・トニックを一気に飲み干して洋子と一緒に店を出た。通りでタクシーを拾った。洋子が行き先を告げた。以前一度一緒に行った事のある風情のある建物の2階・・・すき焼き屋だった。

オレ
「洋子は箱根には行った事あるか?」

洋子
「箱根?何度かあるけどそれが何か?」

オレ
「箱根の温泉に行こうか?^^」

洋子
「温泉。懐かしいわ^^ユーイチさんと初めてデートした時、有馬温泉だったわ」

オレ
「あははは^^そうだったな」

洋子
「あの頃は若かったし、まだ「龍」も居なかったから行けたけど(笑)」

オレ
「最近は露天風呂も時間性で貸切りとかのサービスもあるんだぜ!」

洋子
「そうなんだ^^連れて行ってくれるの?」

オレ
「うん。洋子と何処か行きたいなーと思って」

洋子
「いいのよ!そんなに気を使はなくても(笑)今日だって花束を持ってきてくれるのに誕生日だなんて」

オレ
「アレはちょっと間違えただけさ」

オレは洋子が注いでくれたビールを飲んだ。運ばれてきたすき焼きの素材。割り下は使わずに醤油と味醂、それに砂糖を使って関西風の味付けのすき焼きを作っていた。

オレ
「何でも言えよ^^ちょっとヒマになったし洋子のリクエストは何でも聞くぞ(笑)」

洋子
「そう?でも忙しいでしょう?」

オレ
「いいから言ってみろよ(笑)」

洋子
「あなたが過ごしていたニューヨークへ行きたい」

オレ
「ほう^^ニューヨークで何を見たい?」

洋子
「実は写真を見せてもらったの。源ちゃんに

ものすごくユーイチさんが若く見えて楽しそうだった。その頃の事を私は何も知らないから・・・ニューヨークへ一緒に行きたいと思って」

オレ
「そっか。よしっ!ニューヨークへ一緒に行こう^^オレが過ごしたニューヨークを全部見せてやる(笑)」

洋子
「本当?うわー嬉しいー^^」

オレ
「冬のニューヨークも風情があっていいもんだ(笑)ニューヨークの仲間も紹介してやろう。あそこには、オレの夢と思い出がいっぱい詰まってる」

洋子
「うん^^」

オレは洋子との空白の時間を埋めるようにニューヨーク時代の話をいっぱいした。学校の友人関係、備前焼を始めた当時の話、mar'sBLGでの珍騒動など、話し出せばきりがなかった。

すき焼きを腹いっぱい食って、その日は洋子の部屋へ行ってしっかりとセックスをして一緒に朝まで過ごした。

翌朝・・・洋子が用意した朝食を摂った後、オレは赤坂の自宅に戻った。


▼10時・・・赤坂「自宅」



「松井さんからムーさんに、どうしても今日は連絡がつくようにしておいてくれって言付かってます」

オレ
「ん?何か重要な事があったか?」


「さー他には何も聞いていませんが・・・」

オレ
「ふーん。今日はGANTSで劇団の練習があるからちょっと覗く約束をしてたんだが・・・」


「連絡が付けばいいようですから、ここは柳田さんに留守番をしてもらってオレもGANTSに行きますけど?松井さんからの連絡を受けます」

オレ
「ふむ。じゃーそうするか?^^」

オレは源の入れてくれた珈琲を口にした。


「聞いていいですか?」

オレ
「ん?なんだ?」


「佐和子さんの後、この家にはどなたか女性は来られるのでしょうか?」

オレ
「いや、来ないよ。暫くまたオレとお前だ(笑)よろしく頼む」


「あはっ!そうなんですか(笑)」

オレ
「見ていて分かるだろう?オレが苦労しているの」


「はい^^」

オレ
「そうだ。源・・・頼みがあるんだけどな?」


「なんです?」

オレ
「洋子を連れてニューヨークへ行く事になったんだが、お前も付いて来てくれないか?」


「うわっ!ニューヨークですか^^いいんですか?」

オレ
「うん。前みたいに写真を撮って欲しいんだ」


「嬉しいなー^^そんな風に言って貰えて!お安い御用ですよ」

オレ
「ははは^^ニューヨークの連中もお前が来ればきっと喜ぶだろうな(笑)」


「あー懐かしいー(笑)」

オレはジーンズにシャツ。薄手のダウンジャケットに着替えた。髪は束ねずにヘアーバンドをしてサングラスをかけラフな格好のまま源と一緒にGANTSへ行った。


▼11時・・・六本木「GANTS」


嶋本
「お疲れ様です」

オレ
「なんだ嶋本、お前が出てきてるのか?(笑)」

嶋本
「ええ。ヒマにしてますから(笑)」

オレは源とステージ近くの人溜まりの方へ行った。

大内
「おはようございます」

大内が立ち上がってそう挨拶すると、周辺にいた10人前後の連中も立ち上がって同じように挨拶をした。

オレ
「ども^^どうです?うまくいってますか?」

大内
「ええ。設備が充実してて、まるで本番さながらの練習が出来て皆大喜びですよ!

そうだ。諸君。聞いてくれ!

今回ここを練習場所として快く提供して頂いているこのお店のオーナーのムトーさんだ」

「お世話になります^^」

「ありがとうございます^^」

それぞれバラバラだったが、一斉に反応が返ってきた。

オレ
「いえ。本番公演に向かってしっかりと練習して是非この公演を成功させて下さい。楽しみにしてます」

大内
「あはっ!そんな風に言われるとオレが一番緊張しますよ(笑)」

オレ
「じゃーどうぞ遠慮なく練習を進めてください。オレは見学させてもらいます」

大内
「はい。じゃー失礼して稽古やります」

オレは大内演出の芝居を見ていた。傍にあった台本をぺらぺらとめくりその内容を読んでみた。

源は嶋本と何か話をしている。余は来ていないみたいだった。オレはステージに注目してそれぞれの劇団員を観察した。やはり総じて若い。20代が中心だったが、数人オレたちと同じか?少し上の年齢層も居た。

劇団の若い女の子が紙コップに入ったお茶を持ってきてくれた。

オレ
「ありがとう^^」


「いいえ^^」

プロになって活躍するために、若いヤツラが頑張っている。オレはそれを見るだけで楽しい気分になった。


「松井さんから連絡がありました」

オレ
「そう」


「高瀬さんと言う方とこちらに向かってるとの事でした」

オレ
「ここへ来るのか?」


「はい。そう言ってました」

オレ
「まっいいか(笑)」

オレは退屈しながらも、芝居の練習を見ていた。30分も経たない内に松井らがやってきた。オレは嶋本に下の階の店「KEITH」を開けてもらった。そしてそこで話をする事になった。

オレたちはKEITHに入った。嶋本はテーブル席をアレンジして空調と照明を調整した。

そしてソフトドリンクを持ってきた。

オレ
「営業時間外の店はどことなく幽霊屋敷みたいでしょう?(笑)」

高瀬
「宮司がそのようなスタイルでこういうお店を経営されているなんて初めて知りました」

北浦
「連絡不足で申し訳ございません」

オレ
「いえ。いつもの事じゃないですか^^」

オレの正面に北浦氏と高瀬婦人会会長。オレの隣に松井が座っていた。

高瀬
「15代宮司を秋に辞められると聞きましたが・・・賛成できません」

オレ
「そうですか」

高瀬
「どうすれば、残っていただけますでしょうか?」

オレ
「・・・」

北浦
「高瀬家は全面的にムトーさんを支持して今後も藤原神社の隆盛のために、ムトーさんに頑張って頂きたいと」

オレ
「私が宮司になったのは・・・オマケみたいなものです。

北浦さんや美香さんと一緒に自宅にいるところを襲われて・・・そこから始まりました。

美香さんが13代の巫女姫になる事を阻止したい人たちと大きな抗争をして・・・結果、死人まで出ました。

今またそういう問題が起こりつつあります。

そんな事を繰り返していたら、何のための神社か・・・それに地元の方々があっての神社ですから

他所者のオレが藤原を出て行くことで、丸く治まるのならそれに越した事はありません」

高瀬
「宮司が地元の皆さんの事や藤原神社のあるべき姿をそう考えていてくれるのは・・・ありがたい事だと思っております。

しかし、それでは藤原家も高瀬家もこの先立ち行かなくなります。

どうか15代をこのままお続けになってもらえませんでしょうか?

私で出来る事は何でもいたします」

高瀬・・・
「藤堂と刺し違えても・・・」

オレには思念で送られてきた言葉が聞こえた。高瀬さんはオレを試すようにそれを伝えた。オレは気付かないフリをした。

北浦
「権宮司の件は、氏子会で藤堂家の次男を推奨する決定がなされても・・・宮司は認めずに、そのまま宮司の思う通りに運営し下さい。

藤原家と高瀬が協力して事を行えば、いずれ氏子会もわかってくれると思います。」

オレ
「それで藤堂家は黙っているかな?松井。お前はどうすればいいと思う?」

松井
「このまま高瀬家の協力を得ながら・・・続けるべきだと思います」

オレ
「そう」

オレは目の前の冷たいウーロン茶に手を伸ばした。そしてそれを飲んだ。

オレ
「じゃー無理をしない方法を考えてやって下さい」

オレはやる気なさそうにそう言った。そして立ち上がった。

高瀬
「宮司。すみません。もう少し・・・ふたりだけでお話したい事があります」

オレは大きく息を吐き座りなおした。同時に北浦氏と松井が立ち上がった。

北浦
「それでは宮司。これで失礼いたします」

オレ
「はい」

北浦氏と松井は店を出て行った。オレは黙ったままそれを目だけで見送った。

高瀬
「先代の宮司にお情けを頂いたのが私が20歳の時でした。そして美穂が生まれました。それからは、私と美穂のふたりだけで高瀬の家を守ってきました。

藤原の家も男子が居ないままでした。本来なら藤堂家の者を受け入れるべきなんですが・・・

先代はそれを拒まれていた。

そして北浦さんがあなたを探してこられました。15代に相応しいかどうか?相応しくなければ、私は藤堂の提案に乗ろうと思っていました。

でも、あなたは想像以上の人でした」

オレ
「で、オレを種馬にしようという事になったんですね?(笑)」

高瀬
「はい。少し表現が違いますが、でもこのまま宮司を続けていただけるのなら・・・私はあなたを守るためには何でもいたします」

オレ
「わからないな?

藤堂の次男が藤原神社の権宮司として入ってくる事は、オレが15代を継ぐ以前から決まっていた事でしょう?

そして、美香と一緒になって、藤堂は藤原神社を実質的に乗っ取るつもりだった。

美香はそれを嫌がって藤原の家を出た。先代の奥さん芳江さんは、自分が産んだ美樹を13代の巫女姫にして、藤堂の乗っ取りを阻止しようとした。

北浦氏はその混乱に乗じてオレを担ぎ出した。そしてオレはその争いに巻き込まれる形で・・・15代になった。

その争いを藤堂家に静観させ、これ以上混乱しないように北浦氏は藤堂家と何かしらの約束をした。

高瀬家も15代候補のオレが大した事のない人間なら、藤堂家に協力する事を約束していたんでしょう?

そういう意味では別に藤原の血や家はどうでもよくて、ただ藤原神社だけを引き継ぎたかった。」

高瀬
「おっしゃる通りです」

オレ
「それなのに、オレを守る為に何でもする!というんですか?オレはこの通り、ちゃらんぽらんで、飽き性なんですよ?はっきり言ってあんなメシしか食えない宮司に何の魅力も感じて居ません(笑)」

高瀬
「あなたは、まちがいなく本物の龍斎です。伝説の「龍の男」が15代になった。これは奇跡です。それを守るのは高瀬家の使命ですから」

オレ
「そんな伝説・・・神話と同じでおまじないにもなりませんよ(笑)」

高瀬
「私にはわかります。あなたの中には「怒れる龍」が居る」

オレ
「へーそうですか」

高瀬
「どうかこのまま宮司であり続けて、美穂に子供を・・・」

そう言って高瀬さんは深く頭を下げた。恐ろしいほどの妖艶さを秘め、オレを見つめながら話していた。

少しでも自制心を緩めると引き込まれそうになった。もしかした一種の催眠術かも知れなかった。オレのモノは痛いほど怒張して、目の前の女を犯したがっていた。

オレ
「ご本人はそうは思っていなような気がしますけどね」

高瀬
「美穂が?そんな事ありません」

オレ
「よく話し合ってみればどうです?じゃーコレで失礼します」

オレは立ち上がった。高瀬さんも立ち上がったオレは先導するように店を出た。そして店の入り口で別れた。

オレはもう1度店内に入った。そしてトイレに行きオナニーをした。すぐに強烈な快感と共に精液が噴出した。さっきの女が笑っているような気がした。



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