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プライベートホテル


鈴木雅之「プライベートホテル」



▼1984年11月-----------

遠山
「ムーさん。いきなりアレが1億なんて・・・」

オレ
「うん。オレもびっくりした(笑)」

遠山
「どうしたらいいんでしょうか?」

オレ
「まーシャレだと思って気にすることはない(笑)」

「これまで通り自分の作品をつくりながら次の事を考えればいいさ」

遠山
「次の事って?」

オレ
「遠山象山個人のオリジナルな表現を考えればいい」

オレ
「それとパリからも展示会をやらないか?っていう話があるんだけど」」

遠山
「パリ・・・ですか」

オレ
「どう?」

遠山
「是非やってみたいです。向こうでどんな風に見られるのか知りたいです(笑)」

オレ
「オッケーじゃー進めるよ。12月の初旬頃だと思う」

遠山
「そんなに早い時期ですか?製作が間に合わないと・・・」

オレ
「いや、これまでのモノでいいと思うよ」

遠山
「んーーー1点ぐらいは新作に挑戦してみます」

オレ
「そう(笑)あんまり無理しないように^^」

遠山
「はい(笑)」

予定通り、ザザビーズのオークションで遠山の「大物」は1億で落札された。結果的にLAの美術品愛好家とNYの美術商の競り合いとなった。そこへ行くまでに2人が参加したが途中で降りた。それらの金額だけで3億近かった。

結果的にその費用はこっちに戻ってくるのだが、それらの仕込み費用、手数料などで全体の40%程度の出費となった。遠山の「大物」に1億の値段をつけるために1億2千万かかった計算になる。

サーフォークの工房で打合せをした後、オレはパリへ行った。

1区、チェイルリー通りのホテルにチェックインして何本かの電話を入れた。前回パリコレを見に来た時に利用したホテル。チェイルリー公園とセーヌ川に挟まれたいい立地だった。シャワーを使い着替えた後、周辺を散歩した。

約束の時間にホテルのカフェに戻った。待つほどの事もなくショーコはやってきた。オレは立ち上がってショーコを迎えた。

オレ
「わざわざ悪いな^^」

ショーコ
「何言ってるのよ(笑)」

オレたちは席につきショーコはカプチーノをオーダーした。

ショーコ
「おめでとう^^うまくいったわね!」

オレ
「うん。すべて君たちのおかげだ」

ショーコ
「いいえ。コレはあなたと私のプランよ^^」

オレ
「そーだな(笑)」

「遠山には何も言ってない。ただ戸惑っているようだけどな」

ショーコ
「うん。きっとあなたの仕掛けだとは気付いているでしょうけど、彼には知らん顔をしておいた方がいいかも」

オレ
「こっちでの展示会はすべてそっちにお願いするわけだけど、その時にはショーコも会うだろう?」

ショーコ
「ううん。少し離れて見ることにする(笑)もう少し経ってからにするわ」

オレ
「そう」

ウエイターがカプチーノを運んできた。少しだけシュガーを入れてスプーンを使った。オレはそんな仕草を見ていた。

ショーコ
「遠山君何か言ってる?」

オレ
「いや、オレの前で「ショーコ」の名前はタブーになってるみたいで誰も話題にしない」

ショーコ
「そーなんだ」

オレ
「でも若いやつらも「ショーコ」の名前は知っているようだから、遠山は君の事を話しているようだ。」

「何しろ、ニューヨークへ誘ったのは「ショーコ」だからな」

「遠山の出発点としてその名前は刻み込まれている」

ショーコ
「どーしてタブーになってるの?」

オレ
「惚れた女に2度もフラれたと思われてるからだろう(笑)」

ショーコ
「そんな・・・誰がそんな事を」

オレ
「ははは・・・人の噂なんていいかげんなもんだから」

ショーコはオレを正面から見据えるように見ている

ショーコ
「来月の展示会にも来てくれるわよね?」

オレ
「ああ」

ショーコ
「ヤマシロ・パリはいつオープンさせる?」

オレ
「未だ考えてない」

ショーコ
「オペラ地区のオセロー通りあたりがいいんじゃないかしら?」

オレ
「どーした?何を焦ってる?」

ショーコ
「・・・」

オレ
「卒業したら、日本に戻る」

ショーコ
「そう・・・やっぱりミナミに帰るんだ」

オレ
「いや、東京だ」

ショーコ
「えっ」

オレ
「新しい時代をつくろうと思って(笑)」

ショーコ
「新しい時代って?」

オレ
「来年30だしな^^過去に決別してまた何か始めるよ」

ショーコ
「ふーん。なんだか楽しそうね?」

オレ
「十分充電も出来たし、ちょっと飛ばそうと思ってる(笑)」

ショーコ
「パリは・・・どうするの?」

オレ
「他にも言ってしまってるし、期待されてるからとりあえず店はつくる」

ショーコ
「そう」

オレ
「東京、ニューヨーク、パリで通用するビジネス」

ショーコ
「何かしら?」

オレ
「松村さんの遺したモノを使うとすれば?」

ショーコ
「繊維、アパレル・・・もしかしてファッション・メーカー?」

オレ
「そんなところかな?(笑)」

ショーコ
「私も・・・」

オレ
「ん?」

ショーコ
「ううん。いい(笑)」

オレ
「じゃーそういう事で、遠山の展示会は任せっきりになるけど頼む!」

ショーコ
「うん。大丈夫よ^^」

オレは席を立った。ショーコと一緒にカフェを出た。そしてホテルのドア・ボーイに頼んでタクシーを回してもらいショーコを乗せオレは見送った。

オレは部屋に戻り、ジョエルに電話をした。そしてホテルの部屋に来てもらいきついセックスをした。ショーコ。どういうつもりだ・・・男と女、それ以上の関係をつくろうとしているのか?オレの為に・・・

週末・・・ショーコと1時間話をして、娼婦と寝て、そしてNYへ帰った。


▼11月20日・・・


リンカーン・センターの敷地内、ジュリアード音楽院の建物の隣のカフェでオレは待っていた。隣の建物の出入りがここからならよくわかる。

二人連れの女子、一方はヒロミだった。オレはすぐにカフェを出て声をかけた。

オレ
「ヒロミ♪」

ヒロミ
「あっ!ユーちゃん^^どーしたの突然(笑)」

オレ
「実は、隣のカフェで待ってた(笑)」

ヒロミは隣の友人に断りを入れて、オレと一緒にカフェに入った。

オレ
「友達に悪い事をしたな?」

ヒロミ
「ううん。バス停まで一緒に行くだけだったから大丈夫よ」

「それより、吃驚したー(笑)」

オレ
「ははは^^実はバスを乗り過ごしてしまって、ついでだからここまで来てしまった」

ヒロミ
「ふーん。なんかウソっぽいけどユーちゃんならあり得るわね(笑)」

ヒロミはカフェラテをオーダーした。オレは珈琲のお替りを一緒に頼んだ

オレ
「さっきユーコから電話があった」

ヒロミ
「そう?」

オレ
「ユーコのヤツ日航の採用試験に合格しやがった(笑)」

ヒロミ
「あーそうだった。忘れてた。ユーコ合格したんだー良かったー(笑)」

オレ
「本当にスチュワーデスになれるって喜んでた^^」

ヒロミ
「うん^^ユーコ頑張ってたもん」

オレ
「あいつがJALのスチュワーデスだなんて信じられねーよ」

ヒロミ
「ユーちゃん。嬉しい?」

オレ
「ああ。たまらなく嬉しい(笑)」

ウエイトレスがカフェラテと珈琲を持ってきた。ヒロミは先にオレの珈琲にクリームを入れて前に出した。

オレ
「こないだまでお前ら高校生だったのにな・・・」

「心斎橋の駅のロッカーに制服を入れて、ミナミの街をうろついてたのが」

「コロンビア大学に来て、そして日本に戻ってしっかり勉強してスチュワーデスに」

「もうひとりは世界の強者が集まるジュリアード音楽院で常にトップの成績で・・・」

「オレは・・・嬉しい。。。」

ヒロミ
「ユーちゃん。」

オレ
「ははは^^なんかオヤジっぽくてスマンな^^」

ヒロミ
「ううん。後でユーコに電話する。ユーちゃんが本当に泣いて喜んでたって」

オレ
「ははは・・・」

ユーコから電話があった時、半ば当然のように喜んだ。どこかで合格して当たり前だと信じていたせいもあったからだが、電話を切ってからじわじわと喜びが湧き上がってきた。紗也乃や刈谷も当然の喜んでくれたが、オレはすぐにヒロミに知らせたくなった。そしてバスに飛び乗った。

その日の夕食はユーコの日航合格の話題で盛り上がった。みんないつかはJALに乗ってユーコのスチュワーデエス姿を見てみたいと言った。

▼12月・・・

遠山のパリの個展も盛況に内に終わった。美術商の村木氏とショーコの仕込みで事前の話題性、ザザビーズでの1億円落札のニュースが大々的にプレスに取り上げられたため陶芸では異例の注目を集めた。

オレ
「日本での展示会のオファーが来てるけど、どうする?」

遠山
「んーーーどうにでもして下さい(笑)」

オレ
「じゃー年末年始は帰国予定だよな?正月明けのイベントで組んでみようか?」

遠山
「はい。お願いします^^」

オレ
「その後は、帰国して製作に入って、次は3月後半から4月あたり考えよう」

遠山
「それにしても、パリはすごかったですね(笑)一体誰の事だろうと思いましたよ」

オレ
「あははは^^今後はゆっくりと観光ができる日程で行こう」

ショーコは結局遠山とは会わなかった。オレもパリでショーコが関係している事は話していない。暫くはオレひとりのプロデュースという事にした。実際にはパリでのプロデュースはすべてショーコの戦術が成功したのだが、パリでの協力者は村木氏のみとし、遠山には村木氏を紹介した。

mar'sOfficeロフト

ドアがノックされ声がかかった。刈谷の声だった。「どうぞ」オレは声を上げて応えた。刈谷が入ってきて、中央のテーブルにお茶を置いた。オレはデスクから離れてそこへ移動した。

オレ
「ありがとう^^」

刈谷
「いいえ^^」

オレは刈谷が持って来てくれたウーロン茶を飲んだ。

刈谷
「LAって暖かいところですね。こっちから行くと余計にそう感じました」

オレ
「NYと比べるとそう感じるだろうな(笑)」

刈谷
「浜田さん。元気そうでした」

オレ
「そう^^」

刈谷
「ちゃんと話をしてきました。入籍してなかった事言ったら笑ってました」

オレ
「うん」

刈谷
「また何処かで会ったらメシでも食おうって言ってました」

オレ
「それで・・・終わりか?」

刈谷
「はい。私とはもうこれで終わりです」

「ムーさんには、よろしく言っといてくれ!ってそれだけでした」

オレ
「バカヤローが・・・」

刈谷
「ムーさん。勝手なお願いなんですけど、私ここに置いて貰えますか?」

オレ
「ああ。自分の家だと思って居ればいいさ(笑)」

刈谷
「・・・すみません。。。」

オレ
「なんだよ」

刈谷
「ダメだって言われたら・・・行くところがなかったから」

オレ
「アホっ!(笑)」

これでは浜田の事を聞いも無駄だだろうと思った。由佳が帰った後、数日して由佳から連絡があった。「学生ビザがとれたのでビザの件はもういい」という電話だった。

オレは由佳と浜田がLAで一緒に暮らす!と言う話をはなから信用していなかった。確かに偶然性を持って会ったのだろう。もしかしたら1度ぐらいは寝たかも知れない。しかし由佳はそれで溺れるような女じゃない。

きっと由佳は浜田に頼まれてここに来たのだろう。刈谷やオレの様子を見に来たのだろう。たぶん今頃浜田はひとりでやっているに違いない。

そして刈谷と別れた。

刈谷の両親はすでに刈谷の弟夫婦と同居しているという。そう言う意味では刈谷の帰る家はないのかも知れない。ここに居たいのであれば・・・納得するまで居ればいいと思った。

▼12月15日・・・

NYUも秋学期が終わり来年の10日まで冬休みに入った。

ニューヨークはクリスマスモードに入って街はクリスマス商戦で賑わっていた。この時期になると「ヤマシロ」も予約客が多くなって盛況だった。三浦もようやく数字が安定してきたので、ほっとしているようだが、一方で佐和子がやってきてちょっとピリピリしているようだった。だがそれも今月で終わる。

ロックフェラーセンター前には大きなクリスマス・ツリーが光っていた・・・オレは日本に帰った。

午前3時過ぎに成田に到着し、タクシーでそのまま赤坂のホテルに行きすぐに眠った。

10時・・・ホテル・カフェ

キョーコ
「直接家に来てくれればいいのに(笑)」

オレ
「いやー夜明け前だったから」

キョーコ
「沙耶が居なくなったから部屋をリニューアルしたのよ」

オレ
「そう」

キョーコ
「ついだからユーイチの部屋も作っちゃったの^^」

オレ
「えっ!オレの部屋もか?」

キョーコ
「後でゆっくり見てね!」

NYから戻ってから沙耶はキョーコのマンションで一緒に暮らしていたが、6月に沙耶は2度目の結婚をした。オレは3月に戻って来た時に沙耶から直接その事を聞いた。そしてキョーコにはNYUを卒業したら東京へ来ると伝えていた。

オレ
「沙耶はうまくやってるのかなー?」

キョーコ
「年齢差があるから可愛がってもらってるみたいよ^^何度か家にも一緒に来たことあるけど、うまくやってるみたい(笑)」

オレ
「そっか^^」

キョーコ
「それよりお店見てきた?」

オレ
「ん?」

キョーコ
「リョーコちゃんのエステサロン」

オレ
「えっ知らない。初耳だ」

キョーコ
「やっぱり・・・」

松村さんの娘でキョーコの腹違いの妹でもあるリョーコ。レストランよりも美容エステを薦めてプロデュースしようと思っていたが、その後まったく連絡がないままだったが・・・

オレ
「キョーコには連絡があったのか?」

キョーコ
「オープンの挨拶状が来てたの」

オレ
「そっか。行ってみた?」

キョーコ
「私はなんとなく行ってないんだけど、結構TVCMもやってたりして好評みたいよ」

オレ
「そう(笑)まー連絡がないのは元気な証拠だ。それにうまく行ってるのならオレの出番はない」」

キョーコ
「そうね^^じゃー家に行こう!」

オレ
「ああ」

キョーコが先に立ち上がった。オレは伝票にサインをして一緒に部屋に戻り荷物を持ってホテルをチェックアウトした。そしてタクシーに乗って白金台のキョーコのマンションへ行った。

入り口のオートロック錠に暗証番号を入力して、ロビーに入り EVで3階へ・・・降りて右端へ進みポーチの低い扉を開けて玄関へ・・・広い玄関の向かいに扉、ドアを開けて廊下を進みもうひとつドアを開けるとリビングに通じていた。

オレは部屋を見渡してソファに座った。

オレ
「ははは^^沢木さんにやってもらったんだな?」

キョーコ
「へーやっぱりユーイチはわかるんだ?(笑)横山君に相談したら「沢木建築デザイン」を紹介されたの」

オレ
「そう^^」

キョーコ
「すごく満足してる^^何も言わないうちから細かなところまで配慮されてて、女性のデザイナーらしい心遣いよ!」

オレ
「なら良かった。(笑)」

キョーコはビールの用意をしてオレの隣に座った。オレはグラスを持った。キョーコがビールを注いでくれた。オレは半分ほど一気に飲んだ。

キョーコ
「あなたの部屋も見て?」

オレ
「うん」

オレはキョーコに案内されて一旦リビングから出た。廊下の右側のドアをキョーコが開いた。オレは中に入った。

オレ
「あははは^^(笑)」

キョーコ
「どーしたの?」

オレ
「いや沢木さんらしいなーと思って(笑)」

キョーコ
「そう?気に入ったの?」

オレ
「ああ。気に入ったさ」

その部屋は・・・まるでスカイ・マンション1110号のオレの部屋がそのまま再現されていた。

壁面と一体になったシステム家具、いやこれはよく見るとオリジナルだった。ライティング・デスクを開いた。その他の扉も開いてみた。当然まだ何も入って居なかったが・・・1110号のモノを持ってくればそのまますべて納まるだろうと思った。

オレ
「確かにここはオレの部屋だ。^^ありがとう」

キョーコ
「気に入ったのなら良かった^^」

オレはキョーコを抱きしめてキスをした。キョーコの舌を強く吸った。そして手はキョーコの胸に・・・オレはキョーコをベッドに誘い並んで座った。

オレ
「NYも面白かったけど、東京はそれ以上に楽しくなりそうだな」

キョーコ
「うん^^」

キョーコは立ち上がって少し離れて服を脱ぎ始めた。オレはそれを見ていた。日本人離れした容姿、そして下腹部の黒い茂み。キレイだった。

キョーコ
「ユーイチも裸になって」

オレは立ち上がり同じように裸になった。すでにオレのモノは怒張していた。立ったまま抱き合ってキスをした。舌を絡ませオレはキョーコの乳を揉んだ。キョーコの手はオレの背中に回り体をくっつけてくる。オレは自分のモノをキョーコの腹にこすりつけた。

キョーコ
「あーユーイチ」

オレはキョーコをベッドに寝かせた。そしてふとももを持ち上げて股間を開かせた。

キョーコ
「あー恥ずかしいのに・・・」

オレはキョーコの草むらに顔を擦りつけた。割れ目に添って舌を使う。屹立したクリトリスを舌で引掻く。キョーコの腰が逃げるように動く。舌はクリトリスを求めて動き強くソレを吸った。

キョーコ
「あーーー」

両方の太ももを持って上に押し上げた。キョーコの秘部は開き、小さくきれいな尻の穴まで見えた。オレは舌でヒダを開いた。熱いモノがあふれ出た。オレはそこに舌を入れて穴の付近を刺激した。キョーコの手がオレの肩を掴む。

オレは丁寧にそこを責めた。

オレは伸び上がってキョーコの顔を見た。うっすらと目じりに涙が溜まっていた。オレは乳を掴みながらキスをした。

キョーコ
「あーユーイチ好きよー」

オレの指は乳から離れて、キョーコの股間に触れた。割れ目を撫で付けた。

オレ
「キョーコ。愛してるよ」

指を使いながらキョーコの耳元で囁き続けた。そしてキョーコの体に乗って挿入した。

キョーコ
「うぁーーー」

キョーコの両脚を閉じさせてオレの脚で挟み込むようにしながら腰を使った。

キョーコ
「あぅ あぅ あぅ」

キョーコの切なさそうな表情と声を聞いているだけでオレはたまらなくなった。キョーコ太ももを持って一気に穴の奥まで突きたてた。そして激しく動いた。

キョーコ
「あぅーあーーーあーーーあーーー」

キョーコの上体が仰け反り顎を突き出して大きな声を上げた。いっぱい締め付けていた穴の奥が少し緩んで熱いモノが溢れた。オレはそのまま動きを止めずに勢いを増して責め続けた。

キョーコ
「うぁーあーーーあーーーあーーー」

今度はオレにしがみ付いてオレの肩口に噛み付き背中を掻き毟りながらキョーコは立て続けにいった。そしてぐったりとなってキョーコの上体はオレから離れた。

ゆっくりとキョーコの体から降りた。

キョーコ
「あぅ」

キョーコはまだ声を上げて悶えていた。オレはキョーコを横抱きにした。すぐにキョーコの脚がオレの脚に絡み付いてくる。

オレはキョーコの股間に手を入れて、穴の付近を軽く押すようにしてキョーコの体をクールダウンさせた。

キョーコ
「あーユーイチもう溶けそう」

オレ
「まだまだこれからさ」

キョーコ
「あーもうダメ死んじゃう」

オレはキョーコの背中を撫でていた。

翌日、キョーコと一緒に朝食をとり、その後新幹線で大阪へ戻った。


▼13時・・・スカイ・マンション1110号


オレはインターフォンを押して鍵を使って入った。

理恵
「お帰りなさい^^」

オレ
「ただいまー^^」

オレは理恵と抱き合い軽くキスをした。

理恵
「松っちゃんと前ちゃんも来てるわ」

オレ
「そう^^」

オレはリビングへ入った。彼らはすでに立ち上がっていた。

松井&前田
「お帰りなさい^^」

オレ
「おう^^久しぶりだ(笑)」

オレはダイニングテーブルの前に座った。すぐに理恵が珈琲を入れて前に出した。

理恵
「フレッシュ・ミルクだけでいい?」

オレ
「うん」

理恵はオレの隣に座り、珈琲にフレッシュだけを入れて、軽くスプーンで混ぜた。そしてあらためてオレの前に置いた。

松井
「今回はゆっくりできるんでしょう?」

オレ
「ああ。来年の5日までこっちに居る」

前田
「それは良かった^^」

理恵
「前ちゃん。ユーちゃんを可笑しなところへ案内しないでよ!」

オレ
「あははは^^もう見破られてるなー(笑)」

前田
「あはっ!いつも飲んだくれてそのままサウナですから大丈夫ですよ」

松井
「ムーさん。帰りはオレも一緒について行きますから^^」

オレ
「ん?NYへか?」

松井
「はい^^しっかりと英会話勉強した成果を試してみたくて(笑)」

オレ
「おっ!相当自信ありげだな?」

理恵
「松ちゃんは本当にムキになって英会話レッスンやってたのよ^^」

前田
「ムーさん。オレは小型船舶の免許とりましたよ(笑)」

オレ
「あははは^^じゃーNYじゃなくて3人でシスコにでも行くか?」

理恵
「えーーーまたユーちゃん漁師やるのー?(笑)」

松井
「ムーさん。それは勘弁して下さい。オレ泳げないんです」

オレ
「じゃー松井は網の修理でもしてろ^^前田と2隻で追い込み漁やるから」

松井
「その代わり魚料理は任せてください^^最近菊水亭の調理場でウロウロさせてもらってますから」

オレ
「なんだ?急に?」

前田
「松井は田川と交代する気みたいですよ(笑)」

オレ
「ほんとかよ?松井」

松井
「ええ。オレも海外で自分の腕一本でやってみたくて」

オレ
「ほー^^それはまたどういう心境の変化だ?」

松井
「ミナミも落ち着いてますし、そろそろ下のやつらに任せてオレも遅ればせながらムーさんの後を追っかけようと思って(笑)」

オレ
「そっか^^」

前田
「ムーさんは東京ですよね?」

オレ
「ん?あー今のところそう思ってる」

前田
「オレ、週の内半分は東京に行きますから^^」

松井
「じゃーこっちは横山に残って貰うか?それでいいですかね?ムーさん」

オレ
「まだ何をするかも決まってないのに(笑)」

理恵
「じゃー私も東京へ行こうかなー^^」

前田
「そりゃーいい^^理恵ママについてて貰えば安心だ」

松井
「うん。龍に守ってもらうのが一番ですよ^^」

オレ
「あははは^^」

それから簡単に打合せをして松井と前田はそれぞれ戻って行った。そして理恵だけが残った。

理恵
「このデザインに変ってからここに来るの初めてよ^^」

オレ
「そっか^^」

理恵
「前の方が良かったわ」

オレ
「うん」

理恵
「じゃー前のデザインに変えていい?」

オレ
「えっ本気なのか?(笑)」

理恵
「うん。松ちゃんや前ちゃん、それに横山君らが気軽に集まって打合せをするのにやっぱりここの方がいい」

オレ
「ふむ」

理恵
「ここだといつでもユーちゃんが身近に感じられるわ^^」

オレ
「そっか。じゃーそうしてくれ」

オレはなんとなく理恵の気持ちがわかった。このデザインになってすぐ玲子が出て行って、その後ショーコが入って・・・きっと理恵はそれが面白くないのだろう。今ミナミに居る自分がここに居ても落ち着かない。その原因がこのデザインにあるのなら、好きに変更すればいいと思った。

オレは立ち上がってソファの向こうの障子を開けた。壁一面の窓の向こうにミナミの街が広がっている。

理恵の手をとってオレの体の前に引き寄せた。後ろから理恵を抱いた。

オレ
「リョーコの事は聞いてるな?」

理恵
「ユーちゃんが昔ここで一緒に暮らしていた女の事?」

オレ
「ああそうだ。あいつには本当に世話になった」

「あいつといつもこうしてミナミの街を見てたんだ」

「あいつはいつも言ってた。オレがこの街を出て行く時はバンドデビューして有名になる時だって」

理恵
「そう^^」

オレ
「ところが、実際にここを出た時、オレは女にフラれて仕事も無くなって、どうしようもない男に成り下がってた」

理恵
「そうなんだ」

オレ
「オレは女に世話になった事なんて後にも先にもリョーコだけだと思ってたけど・・・」

「理恵にはそのリョーコ以上に世話になってるなーと思う」

理恵
「・・・」

オレ
「オレの体の中にはお前の血が入ってる。お前の血でオレは助かった」

「オレたちは親子、兄弟、恋人を超えた男と女だ」

「誰にも邪魔されない」

「そうだろう?」

理恵は振り返らずに頷いているようだった。オレは理恵をこっちに向かせた。理恵の頬には涙が流れていた。オレは指でそれを拭ってキスをした。理恵は抱き付いてそれに応えた。

そしてオレの部屋へ連れて行って、理恵を抱いた。オレは何度も理恵の体で放出し果てた。

15時・・・

オレは理恵と心斎橋で別れた。理恵は美容院へ行ってからギャラクシーに出ると言いオレは後で顔を出すと言って別れた。周防街を東へ行き、スコッチバンクの角を南へ歩いた。50メートル程歩き、右手の奥まったビルの前で立ち止まった。

そしてその1階のドアの前に立った。インターフォンを押す。暫くして応答があった。

オレ
「ムトーです」


「どちらの方でしょうか?」

オレ
「んーミナミのムトーです」


「・・・」

暫く経ってもそれ以上応答はなかった。オレはもう引き返そうと思っていたらふいにドアが開いた。


「・・・」

ドアを開けた若い男の後ろから声がかかった。

高坂
「ムーさん。^^ムーさんじゃないですか!(笑)」

「いやーミナミのムトーだなんて、どんなヤツがふざけた事をと(笑)」

「どうぞ^^どうぞ中へ^^」

高坂は前に居た男を突き飛ばすようにしてオレの前に出てきた。

オレ
「おう^^ひさしぶりだな(笑)」

オレは事務所の中に入った。若い男がもうひとつのドアを開いてオレは中に入った。

西岡
「ムトーさん。本当にムトーさんだった(笑)いやーすみません。いたずらだとばかり思ってしまって失礼いたしました」

「どーぞ相変わらず汚いところですが、おかけ下さい」

オレ
「ははは・・・電話でも先にすりゃー良かったな!申し訳ない」

高坂
「いやーびっくりしました(笑)」

オレはソファに座った。正面に西岡と高坂が座った。他にも若い男が2、3人居たが彼らはオレに頭を下げて部屋を出て行った。

オレ
「年末、年始をこっちで過ごそうと思って、昨日帰国したところなんだ」

西岡
「そーでしたか^^」

高坂
「半年ぶりですよね」

オレ
「よく知ってるじゃないか」

西岡
「あらためて、おめでとうございます」

高坂
「おめでとうございます」

オレ
「えっ何?」

西岡
「うちのオヤジと5分の兄弟におなりなった。こんなに嬉しい事はありません」

高坂
「もともと兄弟だったんですよね?でも正式に4代目の媒酌を受けたって皆で喜んでました」

オレ
「ははは・・・もう知られてしまってるのか」

西岡
「こういう事は隠す事の方が難しいですから(笑)」

高坂
「梅木さんもムーさんの弟分なんでしょう?」

「ムーさんとはじょうだんでオレも杯交わしましたよね?」

西岡
「高坂。もうムーさんはそんな遊びですむ人じゃないんだから慎め!」

オレ
「ははは^^いやー高坂には昔から世話になってるもんな(笑)」

高坂
「ほらー西岡さん。ムーさんもいいって言ってくれてるじゃないですか」

西岡
「しょうがないヤツだな。ここだけにしろそんな話は・・・すみませんムーさん」

若いヤツが「失礼しますっ」と声をかけてオレたちの前にお茶を出した。オレはそいつに礼を言った。そいつは慌てて「失礼しますっ」とまた大きな声を出した。

オレ
「実は、明日にでも本家へ顔を出そうと思ってるんだけど、その前に簡単に状況を教えてもらとうと思って」

西岡
「そーですか。」

「地方ではもう戦争が始まってます」

「ここでもいつそうなってもおかしくない環境ですが・・・今のところ小康状態です」

「若いものには絶対に挑発に乗らないように!と厳命してますが」

高坂
「ミナミのメインはほとんどうちが押えてますが、端っこの方は加茂田や白神、佐々木、小田秀などがそれぞれ入ってますので、注意が必要なんです」

オレ
「警察の方は?」

西岡
「4課がしょっちゅう顔を出して様子を見に来てます」

オレ
「今の課長は誰が?」

高坂
「以前のまま、ムーさんもよくご存知の坊野課長です」

オレ
「そっか「鬼の坊野」のままか」

西岡
「全体の状況は優位に動いてます。こっちの切り崩しも進んでますからもうあっちはジリ貧です」

高坂
「こっちへ帰参する組が増えてます」

オレ
「でもそんなに簡単にはい戻ります!って訳にはいかないだろう?」

西岡
「ええ。ですからトップを引退させて2番目が組を継いでうちに戻らせるって寸法です」

高坂
「どこの組も一気に世代交代が進んでます」

オレ
「世代交代がそこまで・・・」

西岡
「中心になって動いているのが・・・うちのオヤジと梅木さんです」

オレ
「ふむ。じゃーきりのいいところで手打ちで納まるのかな?」

西岡
「そうなってくれれば一番いいんですけど」

オレ
「ダメか」

高坂
「元々身内ですから・・・全部とりもどすまで続くと思います」

オレ
「危ないなー」

西岡
「オヤジや梅木さんには相当なガードが24時間付いてますから」

オレ
「そっか」

オレは30分ほどそこに居て事務所を出た。大阪へ戻る途中新幹線の中で週刊誌を読んだが、各地で起こっている戦争の様子と力関係が詳細に載っていた。いずれ時間の問題であっち、一和会は解散するだろうと言う予測だったが・・・そうなる前にもう一波乱あるだろうと締めくくられていた。

その夜はギャラクシーに顔を出し、理恵と一緒に各店を周りそこのママたちと飲んだ。そして理恵の部屋に泊まった。

翌日・・・18日

阪神高速神戸線に乗り芦屋で降りた。この高速が開通してずいぶん便利になった。そのまま芦屋駅前の駐車場に車を停めて、花屋とケーキ屋に寄ってからタクシーに乗った。灘区篠原本町の本家の横でタクシーの運転手にクラクションを鳴らさせた。駐車場の大きな扉が開いた。そこへ入るようにオレは指示した。

すぐに黒服たちが3、4人駆けつけてきた。

オレはタクシーを降りた。その中のひとりがオレを見て隣の男を走らせた。


「お疲れ様ですっ!」

オレ
「おばさんに会いに来たんだけど」


「はい。今すぐ取り次ぎますのでどうぞお上がり下さい」

オレ
「うん。ところであんたはオレの事知ってるんだ?」


「はい。うちの梅木から伺ってます」

オレ
「というと?」


「梅木組の宗田と申します」

オレ
「そう」


「どうぞこちらへ」

オレはそいつの案内で階段を上がり、駐車場脇から入った。いつもはここから出てくるのでちょっと変な感じがした。正面玄関前には機動隊員が4名張り付いていた。たぶん近くには覆面パトやら機動隊車両などが待機しているのだろう。いつものように正面から入ろうとするときっと職質を受けて大変だっただろうと思った。

玄関に回るとおばさんと由紀がやってきた。

由紀
「ユーイチ^^久しぶりー(笑)」


「まームトー君。また突然に来てくれて(笑)嬉しいわ」

オレ
「ども^^ご無沙汰してます」

オレはそう言ってバラの花束を渡した。


「うわー大きな花束^^キレイなバラねー」

オレ
「由紀ちゃんにはこっちを^^」

オレはアンリのケーキを渡した。

由紀
「ありがとう^^」

そのままオレは応接室の方に案内された。


「ここんとこ何処でもあまり出歩けなくて退屈してたのよ(笑)」

オレ
「師走ですしね^^街は慌しいから」

由紀
「後で龍二も連れてくるね^^」

オレ
「うん。半年振りだな^^もうしゃべるようになった?」

由紀
「まだよーその変り立って歩くようになったわ^^」

オレ
「そっかー小さいのがウロウロしだすと大変だろう(笑)」


「まるでおもちゃよ(笑)」

オレ
「そっか^^」

由紀
「ユーイチ。ごはん食べるでしょう?」

オレ
「もちろん。(笑)この間は食いそびれたから」


「ほんとね。帰ってから気付いたの(笑)ごはん食べてさせてない!って大慌てしたのよ」

オレ
「あははは(笑)」

オレはおばさんの後に続いて台所へ行った。ここには由紀もやってこない。おばさんは味噌汁を温め、魚を焼き、卵焼きを作っていた。オレはその後ろ姿をなんとなく見ていた。


「最近はここへ立つこともほとんどなくなったのよ」

オレ
「でも誰かがここでメシ食ってるんでしょう?」


「今じゃ見習いで来ている子たちだけよ」

オレ
「そーですか^^もう待たなくてもいいんですね(笑)」


「そーよ。昔は皆ここで食べて、見習いの子たちは一番後だった。大抵はごはんが残ってなくてまた炊いて・・・(笑)」

オレ
「オレだけいつもズルして先に食ってましたけどね」


「そーね。ケンちゃんがいつもあんたを先に呼んでたわね^^」

「はい。出来たわどーぞ^^」

オレ
「頂きまっす!」

オレはさっそくご飯を頬張った。そして味噌汁を飲んだ。


「この間、始めてマー坊に言ったのよ」

オレ
「はい?」


「ユーイチに背中を押されたって(笑)」

オレ
「えっ?オレがそんな事をしましたっけ?背中は撫でるものだと思ってましたけど(笑)」


「あの子も変な子でね。あんたの事を話題にするとニコニコするのよ(笑)」

オレ
「そーですかー?オレの前では仏頂面してますよ(笑)」


「そんな事言えるのあんたぐらいよ^^後で顔出してあげてね」

そう言っておばさんは台所から出て行った。オレは自分でごはんのお替りをして、出されたモノをすべて食べた。そしてそれらを片付けて洗った。

オレは仏間へ行った。誰も居ないようだったがオレはそこに入った。そして仏壇の前に正座をして線香を上げた。暫く手を合わせてそうしていた。

オレは下がって軽く頭を下げて立ち上がった。そして仏間を出て大広間の方へ向かいかけた。部屋住みの男たちが何人かその外に居た。全員がオレに頭を下げた。

オレは部屋に入った。数十人のオトコ達が集まっていた。オレは一瞬どうしようか?と立ち止まった。

竹中
「おう^^もうメシ食ったか?ならこっちへ来い」

オレ
「はい(笑)」

一斉に周辺の男たちの視線を浴びながらオレはテーブルに近づいた。そしてテーブルから少し離れたところに座った。

オレ
「ちょっと帰ってきたもんで、年末のご挨拶に立ち寄りました」

竹中
「そっかまー一般的はそうだな。こっちはそろそろ事はじめだが(笑)」

オレ
「ああそうでしたね(笑)」

竹中
「もう知ってると思うが、こっちは抗争の真っ最中だ。お前も十分気をつけろよ」

オレ
「はい。ありがとうございます」

竹中
「なんだ?いやに素直じゃないか?(笑)」

オレ
「ははは^^腹いっぱいで眠くて^^」

竹中
「あははは^^じゃーそこで寝てろ!その代わり後で付き合え!飲みに行こう」

オレ
「へー竹中さんの奢りですかー^^なら行きますよ(笑)」

竹中
「くくくっ!あー奢ってやるよ!」

オレは壁の方へ近づいてそこで凭れて脚を伸ばした。そして腕を組んで目を閉じた。

男たちはまた話を始めた。聞くともなしに聞いていた。抗争の話だった。そしてそれはより具体的な話となっていった。

オレはうとうととしていた。男たちの立ち上がる様子で目を覚ました。

竹中
「待たせたな。じゃー行くか?」

オレ
「もう行くんですか?」

竹中
「ああ。三宮あたりへ行こう」

オレは一緒について行った。そして応接室の方に顔を出した。さっきの宗田が居ただけで他には誰も居なかった。

オレ
「じゃー帰るよ^^」

宗田
「はい。お疲れ様ですっ」

別に疲れてねーよ!と冗談を言いたかったが、通用しそうにないのでやめた。そしてオレは竹中さん達と一緒に駐車場の方から出た。

外には20人ほどの男たちが並んでいた。スモークシールドされたベンツが2台、オレは竹中さんと一緒にそれに乗った。すぐに車は動き出して三宮方面へ向かった。

車の中でオレはニューヨークの話をした。ニューヨークでもちゃんと日本レストランがニューヨーカーに受け入れられている事を竹中さんは不思議そうに質問をしながら聞いていた。

東門のビルの前で車は停まった。4、5人の黒服の男たちが常に周辺を固めていた。ビルの最上階の小さなクラブに入った。ホステスは結構居たが、客は誰も居なかった。もちろん時間が早いせいもあるのだが・・・

オレたちは4人で店に入った。オレと竹中さん。そしてこの間紹介してもらった頭の中山さん。それともうひとり初対面だった。

竹中
「ムトーは始めてだったな?南組の南力だ」

「こっちはシャテーのムトーだ^^」


「お噂はかねがね聞いてます^^ミナミのムトーさんですよね今後ともよろしく」

オレ
「あはっどーも勝手にミナミのムトーだなんて他に言い様がなかったもので(笑)」


「いいえどーぞこれからもそれで通してください。^^」

中山
「いやーそれにしても先代の頃から不思議に思ってましたけど、未だに不思議です(笑)」

竹中
「中山が直参になった頃・・・もうムトーは当たり前に本家でうろついてたよな?何時だった?」

オレ
「確か、71年の秋から年末にかけて行儀見習いしてました」

竹中
「誰が行儀見習いだ?(笑)好き勝手にウロウロして1番にメシ食ってたじゃないか」


「へーそんなに古くからですか!」

中山
「私は72年に杯もらいましたから、ムトーさんの方が先輩だ(笑)」

オレ
「ははは・・・みんなで一緒になって勘弁してくださいよ(笑)」


「でも舎弟なんですから私らからすれば叔父貴です」

竹中
「ははは^^そーゆー事にしとけムトー(笑)」

周りのホステスたちはただ笑顔で酒をつくっていただけで、話には割り込んでこなかった。

オレ
「竹中さんは歌は歌わないんですか?」

竹中
「歌?なんでだ?」

中山
「ああ最近流行りのカラオケで歌うアレですか」


「あまり飲みに出歩けませんし、聞いた事ないですね」

竹中
「そーいやムトーはお嬢らとよく飲みに行って歌うらしいじゃないか」

オレ
「ええ。昔から満さんと一緒に行くと歌わされます(笑)」


「じゃー是非聞きたいなー^^」

竹中
「おう^^ムトー聞かせてくれ(笑)」

オレ
「オレの歌はロックですからギターがないと(笑)」


「もしよければご用意しましょうか?」

中山
「じゃーすぐに用意してくれママ」


「はい^^」

オレ
「あらら・・・しょーがねーなー(笑)」

何処かの店からでも借りてきたのか、セミアコにアンプ、そしてマイク&マイクスタンドがすぐに用意された。オレは仕方なくカウンターの背の高いスツールを持ってきてもらって用意をした。

オレ
「じゃーせっかくだから皆さんよくご存知の歌を歌います^^」

「先代に無理言って紹介してもらった人の歌です(笑)」

赤いぃ〜夕陽よ〜♪
    燃え〜落ちて〜〜〜♪

海を〜流れて〜何処へ〜行くぅ♪

ぎたー抱えてーあてもなくぅー♪
    夜にまぎれてー消えーてーいくぅ

俺と似てるよ赤い夕陽♪

イントロ・・・

浅岡ルリ子・・・
「どうしてもこの街には居てくれないんですねっ」

小林旭
「流れもんはひっところに居られねーんだ」

「またいつか会えるさじゃーな」

風がそよぐよ別れ波止場♪

竹中
「あははは^^ムトーちょっと来い」

オレはギターを置いて席に戻った。

オレ
「なんですかーようやく1曲歌って乗ってきたところなのに(笑)」

竹中
「お前!知ってやがったなー?」

オレ
「さーなんの事でしょう?(笑)」

竹中
「くくくぅそれにしても、傑作だなーお前のその歌というかなんと言うか(笑)」

中山
「いやー面白い^^」


「こりゃーまいったわ(笑)」


「ほんと上手いだけじゃなくて、こんなにステキな人なのに面白い^^」

オレ
「へっ^^じゃー竹中さんちょっと歌ってみてよ」

竹中
「ばっバカな事ゆーな!」

オレ
「ママ。カラオケの歌詞カードない?」

ママ
「はい。すぐに^^」

オレ
「マイクこっちへもう1本持ってきて」

ウエイターがいわれた通りにマイクを繋いでもう1本持って来た。

竹中
「おいっムトーオレはダメだぞ!」

オレ
「オレと一緒に歌いましょうよ^^好きなんでしょう?浅岡るり子」

竹中
「コノヤロームトーてめー(笑)」

オレ
「あははは^^今度、おばさんの前でオレと一緒に歌いましょうよ」

竹中
「ふざけやがって(笑)」

オレ
「頭^^これちょっと持ってて、ここのページね」

中山
「おっおう^^」

オレ
「竹中さん。それ一気に飲み干してノドを潤して」

竹中
「・・・」

竹中さんは言う通りにブランデーの水割りを一気に飲み干した。

オレ
「オレあっちでもう1度弾きますから!ママ隣で出だし一緒に^^」

ママ
「はぁ〜い」

オレはもう1度ギターを持った。そしてまた「ギターを持った渡り鳥」を演奏した。

オレ

赤いぃ〜夕陽よ〜♪
    燃え〜落ちて〜〜〜♪

徐々に竹中さんも小さな声で歌い始めた。そして急に声を張り上げて・・・

ぎたー抱えてーあてもなくぅー♪
    夜にまぎれてー消えーてーいくぅ

歌い終わると周りのホステスが大きな拍手をした。頭も補佐も拍手をしていた。

オレ
「もうちょっと練習をすればばっちりですよ^^」

「今後絶対おばさんの前でふたりで歌いましょう(笑)」

オレは席に戻った。

竹中
「ムトーお前誰に聞いた?」

オレ
「へっ誰にも?昔風呂に入って歌ってじゃないですか(笑)」

竹中
「けっ!そんな事知ってやがったか(笑)」

中山
「いやー驚いた^^」


「こりゃームトーさんとしょっちゅう飲んで練習しないと(笑)」

竹中
「バカヤロー(笑)」

オレ
「あははは^^ケツがこそばゆいですから頭も補佐も呼び捨てにして下さい」

中山
「じゃームトーこれからもよろしく頼むぞ(笑)」


「できたらオレにも歌教えてくれ(笑)」

オレ
「ったく。しょーがねーなー(笑)任せなさい」

竹中
「あははは^^」

上機嫌でオレたちは店を出た。こっちに居る間、もう1度飲もうという約束をして別れた。オレはベンツでの送りを断ってタクシーで芦屋まで戻りクラウンに乗ってミナミに戻った。


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