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HERO


中村あゆみ「HERO」

デビュー当時は、顔が少しむくんで腫れぼったい印象だったが、この頃になるとかなりすっきりしてきた。彼女曰くこれまでに3度声が変わったと言うが・・・声以上に顔と体も変わった。今は胸も大きいし・・・絶対整形しているよな!(笑)
1988年4月PART2----------------------------

▼18時・・・スコッチバンク

ジャズライブがそろそろ始まろうとしていた。オレは待ち合わせだと言って、いつもの奥のソファ席に座った。待つ程も無く下條が現れた。オレは体を前に出して手を振った。下條はにこりともせずにこっちへやってきた。

オレ
「待ちくたびれたぜ!」

下條
「時間ぴったりのはずよ」

オレ
「ははは・・・あれからずっと楽しみにしてたからな(笑)」

オレはウエイターにブランデーセットとオードブルを頼んだ。

下條
「あっあれから!という意味ね^^」

オレ
「ここには来た事があるか?」

下條
「ずいぶん前に1度か2度よ!あなたは常連さん?」

オレ
「ずいぶん前はそうだったな!」

ウエイターがドリンクセットと付き出しのガーリックラスクを持って来た。オレはさっそく水割りをつくって、ひとつを下條の前に置いた。そして軽くグラスを合わせてオレたちは乾杯した。

オレ
「お疲れっ!^^」

下條
「おつかれさま」

オレ
「芦屋には明日行こう」

下條
「もうバイトをサボれないわ」

オレ
「まだ続けるのか?」

下條
「どういう意味かしら?」

オレ
「いや、深い意味はない」

オレは水割りを飲み干し新しいのを作った。

下條
「ニューヨーク大学には驚いたわ」

オレ
「そう?」

下條
「私も仕事しないで、語学留学しようかと思ってたから」

オレ
「ほーどこへ?」

下條
「ゴッサムシティー(笑)」

オレ
「あははは^^ニューヨークに本気でいくつもりだったのか?」

下條
「だからあなたが摩天楼の話をした時にすごく気になったわ!それを観光ビザでもぐりで鮨握ってたなんて・・・ドキドキして本気にして聞いてたのに」

オレ
「何でドキドキして?」

下條
「お金やコネがなくて、思い切って行ってアメリカを体で感じて来たんだと思ったからよ」

オレ
「同じさ(笑)」

下條
「全然違うじゃない。ニューヨーク大学に入学する事自体、語学力もあってそれなりにお金もあって、そんな風に余裕のある留学でしょう?違うと思う」

オレ
「それは2度目だからさ(笑)」

下條
「えっ?」

オレ
「最初は・・・観光ビザでLAに入った。そして安宿に泊まって、街をウロウロして何の目的もなくニューヨークへ行った。リトルイタリーでバイトしてる日本人と知りあってそいつの借りてるアパートをシェアする形で転がり込んた。ひと夏過ごしてまた西へ行った。シスコからサンタモニカまでハーレーの中古を買ってイージーライダーをした。^^野宿してると強盗にあったり、同じようにバイクで旅してる連中と一緒に走ったり・・・まだろくすっぽ英語が話せなかった」

下條
「へーそうだったんだー?それで、どうしたの?」

オレ
「サンタモニカで何か仕事を見つけようと思ってたけど、ピザの関係で無理だった。夜の街の危ないところをウロウロするのが好きだったから危険な思いばっかりしてた(笑)

それで、サンフランシスコに行った。港でブラブラしてると船に乗らないかとごっついおっさんに誘われた。

そいつは左腕を吊ってて、怪我をしてひとりで漁ができないから、手伝わないか?って言うんだ。それこそ渡りに船だったからすぐ飛びついた(笑)

ジェイクっていうおっさんなんだけど、半年ほどして新しい船を買って、古い方の船をオレに貸してくれた。オレはひとりで漁に出るようになった」

下條
「へーそうなんだ^^」

オレ
「暫く漁師やっていようと思ってたんだけど、身内の訃報を知って・・・1年半ぶりに日本に帰って来た」

オレは水割りを飲んだ。下條がオレと自分の水割りをつくった。

下條
「漁師からニューヨーク大学っていうのも大きな変化ね!」

オレ
「オレはずっと漁師をやっていたかったんだけど・・・帰ってくるとこっちの事情もあって、漁師を続けることができない状況になった。それでもなんとかしたいと思って色々と準備をして、翌年の春にニューヨークへ行った」

下條
「そっかーだから2度目って言う事なのね^^」

オレ
「なんだ急に嬉しそうな顔してアホかっ!」

下條
「ふんっ悪かったわね!エリートのおぼっちゃまじゃなくて良かったと褒めてあげようと思ったのに」

オレ
「あははは^^そんなもん最初からみりゃーわかるだろう?(笑)」

下條
「時々居るじゃない?おぼっちゃまのくせにちょっと悪ぶって斜に構えてる男」

オレ
「ふーん。残念ながらオレは公務員の息子だからおぼっちゃまではない(笑)」

下條
「そーなんだ(笑)もしかして教師の息子とか?」

オレ
「いや、警察官の息子だ」

下條
「へーそう^^実は私もよ!」

オレ
「なっなんだとぉー!本当か?」

下條
「何びっくりしてんのよ(笑)アホっ!」

オレ
「あはははは(笑)アキラ。お前面白いヤツだなー」

下條
「あなたが人の事言えないでしょ!(笑)」

オレ
「くくくったまんねーなー(笑)」

こいつは酒を飲んだら最高に楽しいパートナーだった。オレはご機嫌になってきた。そして水割りを飲んだ。

下條
「芸大で映像やって、ニューヨーク大の演劇学科卒業して、芸能界には入らないの?」

オレ
「いつか・・・本編やるさ!」

下條
「映画やりたいんだ?」

オレ
「ああ(笑)」

下條
「じゃーどうして神官やってるのかしら?」

オレ
「成り行きでそうなっちまった(笑)」

下條
「音楽もできるのに・・・まだふらふらしてるの?」

オレ
「くくくっ!ああその通りだ。まだふらふらしてる(笑)」

オレはグラスを口にした。

オレ
「どうして映画かわかるか?」

下條
「・・・全世界に配信する事ができるから」

オレ
「アキラが写真を選んだ理由もそれか?」

下條
「あくまでも可能性の問題よ」

下條は水割りを飲み干しオレの分と一緒に新しいのをつくった。いつの間にかジャズライブは始まり、終わっていた。テーブルの端には手をつけていないオードブル。オレは上衣のポケットからキャメルライトを取り出して火をつけた。

オレ
「アキラ。今度はお前の話を聞かせろ(笑)」

下條
「私の話なんか面白くもなんともないわ」

オレ
「なんで結婚したんだ?」

下條
「何でって・・・愛し合ってたからよ」

オレ
「ふむ。じゃー何で別れたんだ?」

下條
「大きな原因は、一緒に夢を見れなくなったからかな?」

オレ
「愛してるからセックスをするんだよな?」

下條
「んー間違う時もあるかも^^」

オレ
「アホっ!(笑)」

オレは立ち上がった。そして下條の手を取りオレたちは店を出た。オレは下條に腕を組ませてスカイマンションに戻った。EVに乗り地下駐車場へ行った。

下條
「どこへ行くの?」

オレ
「んーホテルへ行こう」

下條
「・・・」

オレは下條をベンツに乗せた。そして生玉のホテル「キング・コング」へ入った。ひさしぶりに来たが、デザインはそのままにしっかりとリニュールあるされていて、古さは感じなかった。

オレは照明を変化させ、BGMを切り替えた。下條の手を取りベッドの端に座らせた。

下條
「いい感じのところね」

オレ
「そう」

オレは下條を抱き寄せてキスをした。相手の舌に自分の舌を絡ませて、下條の舌を吸った。瞬間下條の体がぴくんと反応してオレを押し戻すようにして離れた。オレは下條の服を脱がせ始めた。

下條
「自分で脱ぐから、暗くして」

オレ
「うん」

オレはベッドサイドのパネルを操作して暗くした。そして自分の服を脱ぎ、下着だけになった。下條はまだ全部脱いでいなかった。オレはキスをしながらそれを手伝った。下條は何かに抵抗するように逃げようとする。オレは下條の体を薄い毛布の中にいれた。そしてブラジャーを跳ね上げてその乳に顔を埋めた。

片方の手で乳を揉みながら、片方の乳にキスをした。下條は抵抗はしなかったが体を固くしている。オレは丁寧に両方の乳を揉みキスを続けた。

股間に手を伸ばした。オレは上半身を起こしてパンストとパンティーを一緒に引き下ろし脱がせた。下條はすぐに毛布の中に隠れた。素っ裸になった下條を抱きまた毛1度乳から責め始めた。

股間に手を伸ばしその草むらをかき分け、割れ目に沿って指を這わせた。そして尖ったクリトリスを指で引っ掻くようにした。下條は小さく声を上げて腰を引いた。オレは下條の体に半分重なるようにして乳首を口にし、指を女の穴に入れてゆっくりとそこを責め始めた。

下條の上半身は伸び上がり、穴は敏感に反応してよく濡れ始めたが・・・声は殺していた。オレはキスをしまた舌を吸った。下條の上半身は動く。優しく責めていた女の穴にオレは指を2本同時に突っ込んだ。

下條
「うっぅー」

始めて下條は声を漏らした。そしてオレは強く激しく指を使い始めた。下條は自分の手で口元をふさぐようにして、必死に声を上げないようにしていた。しかし体は反応しづけ上半身は揺れる。下半身はオレの脚で押さえ込まれて股間を閉じれない。オレは乳にかぶりつくようなキスをして、指を穴の奥一杯に入れて責め立てた。

下條の体が伸び上がると同時に反った。くぐもった声を聞いた気がした。指でいったようだった。

オレは自分の下着をとり自分のモノをしごき下條の体に乗った。下條は片手を口元に毛一方の手で乳を隠すようにしていた。オレは下條の股間に自分のモノをあてがい一気に挿入してその体に乗った。

下條
「うーーー」

下條の上半身が伸び、乳が揺れた。オレは下條の肩の横あたりに手をついてゆっくりと自分のモノを出し入れした。そして下條の表情や体の反応を見ていた。漏れそうになる声を必死に我慢しながら喘いでいた。暫くそうしてオレは見ていた。オレのモノは半分と少しぐらししか入っていない。

オレの女ならそろそろ我慢できずに哀願する頃だった。オレは下條の体に乗り、両方の太ももを抱えるように持って腰を入れた。

下條
「うぁーーー」

顎を突き出し必死で手を口元にあてようとする。オレは自分の顔を下條の顔にこすりつけながらそれを防いだ。そしてゆっくりと穴の奥まで突っ込んで動いた。オレのモノが奥につきささる度に下條は声を上げた。

下條
「うぁー うぅー うぁー」

ようやく女らしくなった。

オレの腰の動きはどんどん早くなった。下條の声が徐々に変化してきた。

下條
「あぅ あー あーーー」

眉は寄り眉間に縦じわがつき、口は開いては閉じ、泣きそうな表情に変わっていた。オレは一気に責め立てた。

下條
「うわーーーあーーーあーーーあーーー」

下條は反り返り、指はシーツを掴み大きく曲がっていた。そして頭は上下に激しく揺れていた。オレは下條の体から降りた。そして横抱きにしよとしたが下條は逃げてオレに背中を向けた。しかし体はまだ反応しぴくんぴくんと動き上体を動かして声を殺して快楽の余韻に耐えていた。

オレはベッドを降りてクローゼットからバスローブとバスタオルを取り出した。ひとつを羽織ってもうひとつをベッドの上に置いた。そしてバスルームに行き、ジャグジーに湯を張った。

ベッドルームに戻った。下條はまだベッドの中だった。オレは冷蔵庫からバドワイザーとコークを取り出しプルトップを引いた。そしてバドワイザーを一気に半分程飲んだ。ベッドに行きそこに座った。下條の毛布をとった。下條は両手で胸を抱き背中を見せていた。オレは毛布を肩の辺りまでかけた。

オレはバドとコークをサイドに置いて、下條の体を抱えてベッドヘッドに凭れさせた。そうしてようやく下條は毛布をひっぱり自分で体制を整て指で髪をわけて座った。

おれはサイドのコークの缶をとり下條に渡した。下條はそれを受け取った。

オレ
「今、ジャグジーに湯を張ってる。後で一緒に入ろう」

下條
「入らない」

オレ
「露天風呂もいいけど、ジャグジーもなかなかいいぜ!」

下條
「一緒に入るわけないでしょ!」

オレ
「えっそうなのか?」

下條
「バッカじゃない?どうして一緒に入らなきゃならないの?」

オレ
「今、愛し合ったばかりじゃないか?」

下條
「それとお風呂を一緒に入るのは違うでしょ」

オレ
「うっそー!」

下條
「そんな恥ずかしい事、出来るわけないじゃない!それともあなたと寝た女は皆そうするの?」

オレ
「あはははは(笑)恥ずかしい事か?モデルをやっててヘーキで人前で着替えるのに?」

下條
「ショーのモデルはそうかも知れないけど、スチルのモデルはちゃんとフッティングルームで着替えるわよ」

オレ
「ふむ。それはそうだけど・・・そっかー露天風呂も一緒はダメかー」

下條
「・・・」

オレ
「まっその内、徐々に慣れてくれれば・・・」

オレは立ち上がって風呂場に行った。そしてジャグジーの湯を止めてベッドルームに戻った。

下條
「ごめん。服を付けるから・・・あなたはお風呂に入ったら?」

オレ
「あっうん。いや、いいや」

オレは自分の服を持ってソファの方へ行った。そして服を手早くつけキャメルライトを銜えた。火をつけてゆっくりとそれをくゆらしていた。紫煙が上に上っていくのを見ながら無為に時間を過ごしていた。

下條
「お待たせ^^」

オレは振り返った。しっかりと服を着てさっきまでの下條とは違っていた。

下條
「時間まだある?もう1度飲もう^^」

オレ
「ははは・・・そうだな」

オレたちは部屋を出た。下條はオレの腕にまとわりついた。そして車に乗り込みミナミに戻った。車を駐車場に停めて菊水亭に入った。女将は「はなれ」に案内してくれた。オレは適当に酒と料理を頼んだ。

下條
「へー料亭なのねー?始めてよこういうところへ来るの!^^」

オレ
「そう^^」

下條
「お庭もいいわね!ライトアップされててすごいロマンディックじゃない」

オレ
「ははは・・・」

廊下から声がかかり仲居が酒と料理を運んできた。そしてテーブルに並べられた。

下條
「どうぞ^^」

オレ
「あっ悪いな」

下條
「やっぱりお酒は女性がお酌した方がいいでしょう^^」

下條も小さなグラスを持った。オレは冷酒をついだ。そして軽くグラスを合わせて乾杯した。オレは軽く飲んだ。下條もそれを口にした。

下條
「美味しい^^」

オレ
「どうしたんだ?急に気を使ってくれて(笑)」

下條
「ん?別に?普通よ!ニューヨークの話、もっと聞かせて?」

オレ
「そう^^

この料亭のご主人とオレは一緒にニューヨークで日本食レストランをやってるんだ。タイムズ・スクエアーにある「ヤマシロ」って店なんだけどな!

6年前のちょうど今頃・・・ウエストビレッジのビルを買い取って、そこに皆で住んでニューヨーク生活が始まった。

日本料理店をオープンさせ、翌月には鮨屋も始めた」

下條
「へーそうだったんだー」

オレ
「9月になってニューヨーク大に入学して、学生生活が始まった。オレが26の時だったから8歳も年下の同級生ばかりでな!でも向こうは体もでかくて、そういう意味では全然違和感はなかった」

下條
「シスコで漁師やってて、いきなりニューヨーク大学の学生なのね?(笑)」

オレ
「一般教養は芸大で取得していたものが認められて、2年目は飛び級できた。だから3年で卒業できたんだけどな・・・よく勉強したぞー(笑)」

下條
「そう^^頑張ったんだー」

オレ
「仲間の女性は、コロンビア大学に入って2年で卒業した。1日15時間ぐらい勉強してた」

下條
「すごい^^」

オレ
「あの時に居た仲間は・・・遊ぶ事も勉強する事も仕事も必死だった^^」

下條
「そういう話、大好きよー(笑)」

オレ
「それこそ話だしたらキリがないぐらい毎日が興奮と冒険の連続だったような気がする」

下條
「私もそんな生活1年でいいからしたかったなー」

オレ
「今からでも遅くはない。すればいいじゃないか」

下條
「ダメよもう仕事始めちゃったもの」

オレ
「そんなの東海に任せて、アキラは1年間の語学留学すりゃーいいじゃないか」

下條
「赤字の会社やっててそんな優雅な事できるわけないでしょ(笑)」

オレ
「よし。留学はうちの財団から全額奨学金を出してやる。モデル事務所の方もなんとか回るようにしよう」

下條
「財団、奨学金、事務所の経営もなんとかする?夢みたいな話ね(笑)」

オレ
「おらーよーウソと坊主の髪は結った事ねーんだっ!どうだちょっと江戸っ子みてーだろう?もっとも人はエロっ子っていうけどな(笑)」

下條
「あはははは(笑)バカーーー」

オレ
「ウエストビレッジのうちのビル。まだ空きあるぜ!語学留学しながら写真もやればいい。ニューヨークは街中全部が被写体だ」

下條
「本気で言ってくれてるの?」

オレ
「当たり前じゃないか!」

下條
「どうして?」

オレ
「決まってるじゃないか!愛し合ってるからさ^^」

下條
「真面目に応えて?」

オレ
「オレはジョーダンは嫌いなんだ(笑)」

下條
「・・・」

オレ
「深く考えても答えなんか出ないさ!ふたつにひとつ!思い切りよくいけ!」

下條
「さっきはあんな事であんなに哀しそうな顔したくせに!さっきまで凹んでたくせに!」

オレ
「あー?オレがかー?何の事だー?」

下條
「一緒にお風呂入らないって言っただけで落ち込んでたじゃない」

オレ
「そっか^^それで気を使って、楽しくやってくれてるんだ」」

下條
「素直じゃないから、恥ずかしかったし、でもやっぱり嫌われたくないなーって」

オレ
「オレがお前を嫌いになるってか?バカヤロー(笑)いいかアキラ良く聞けよ!自慢じゃないけどな!オレは女を口説いた事なんか1度もないんだぞ!お前が初めてなんだぞ!」

下條
「エラソーに!いつ口説いてくれったって言うのよ!」

オレ
「いつってお前・・・んーーーそりゃーひとつひとつの態度に現れてるだろうが!オレはお前が好きになっちまったから、お願いだからお前もオレを好きになってくれって!」

下條
「そのアンバランスさは一体何よ!(笑)まるで子供ね」

オレ
「ん?そうだ。「嫌われたくない」って可愛い事いってくれたんだった(笑)ケンカするような事じゃないじゃないか^^あははは」

下條
「ヒロ分かってる?あなた私の事をアキラーって呼ぶと、バカになってるよ(笑)」

オレ
「あははは^^だって傑作じゃねーか!こんないい女なのにアキラーって名前(笑)きっとガキの頃からそう呼ばれてはからかわれて、近所の悪ガキを泣かしてた男勝りのお転婆だったんだろう?」

下條
「よくもそんな事言ってくれるわねー!」

オレ
「当たってるだろう?」

下條
「ふんっ」

オレ
「あはははは(笑)」

オレはグラスの冷酒を飲み干した。

オレ
「女をこんな風にからかったの初めてだ(笑)ましていい女を」

下條
「私もこんなにエラソーに名前呼ばれたの初めてよ!」

オレ
「ははは^^だけどこのまま帰ったら、明日お前はまたクールな下條になるんだろうなー」

下條
「人前ではね!ふたりの時は少しマシになってあげるわ」

オレ
「ほんとか?」

下條
「そうして欲しいんでしょう?」

オレ
「うん(笑)少しでいいから努力してくれ」

下條
「いいわ」

オレ
「じゃー帰るか?」

下條
「うん^^」

オレ
「嬉しそうに言うんじゃねー(笑)」

オレたちは菊水亭を出た。下條はしっかりとオレと腕を組みふざけ合いながら歩いた。そしてスカイマンションに入った。

下條
「帰るんじゃなかったの?」

オレ
「ああ。ドアの前まで送ってくよ」

下條
「ありがとう^^」

オレたちはEVで9階に上がり905号の部屋の前まで行った。そして下條を抱き寄せてキスをした。下條は抵抗しなかった。

オレ
「そこの階段使った方が早いんだ(笑)」

下條
「そう(笑)おやすみなさい^^」

オレ
「おう^^お休み」

下條はドアの向こうに消えた。オレは言った通り内階段を上がって1110号室に帰った。自室に入り素っ裸になって風呂場に行ってシャワーを浴びた。そしてそのまま自室のベッドですぐに眠ってしまった。

翌朝・・・6時

体内時計は正確に動作して、オレは目覚めた。洗面所に行きブラウンでヒゲをあたり、口に歯ブラシを突っ込んだまま裸になってシャワーを浴びた。そして髪を整え着替えた。

部屋を出てEVで1階へ降りてスカイマンションの外へ出た。北側の道の2本上、朝早くから開いているパン屋へ行った。サンドイッチを4つ、フレッシュジュースを2つ、他にもいくつか買って帰った。

1110号に戻り珈琲を入れた。そして9階の下條の部屋に電話した。

オレ
「おはよー!^^」

「おう。メシの用意ができたからジーンズとシャツ。ノーメイクで上がって来い」

「ダメだ。今すぐだ(笑)」

「うん」

オレは電話を切った。それでも10分は経っただろう。インターフォンが鳴った。オレは玄関に行きドアを開け下條を招き入れた。

オレ
「おはよー」

オレは下條を軽く抱き、キスをした。下條はちょっと戸惑ったようだが、逃げなかった。

オレ
「うん。少しはマシになったな(笑)」

下條
「朝からもう(笑)」

今度は下條がオレに軽くキスをして中に入った。中央の大きなテーブルの前に下條を座らせた。オレは買って来たものを皿に盛った。グラスにフレッシュジュースを入れ、要れたての珈琲をテーブルに置いた。

オレ
「さっき買って来た。新鮮だ^^」

下條
「ありがとう^^」

オレ
「昼間は営業に出るのか?」

下條
「モデルが何人か動くから、私はデスクね!東海が営業に出ると思う」

オレ
「そっか。オレはこのまま芦屋に行く。たぶん戻らないな。逆にあいつらがここへ戻ってくる。暫くあいつら居るから・・・ここでこんな風に過ごすのは来月だな。いや早めにあいつらを帰すか!(笑)」

下條
「じゃーこの次はいつ?」

オレ
「明日の夜だな!なんだったら菊水亭に泊まろうか?」

下條
「あそこ泊まれるの?」

オレ
「あの部屋だけだけど、奥にも部屋があるし、専用の風呂もある」

下條
「そーなんだ(笑)お風呂好きなのね!」

オレ
「だから早く一緒に入れるようになってくれ^^」

下條
「おかしな人ねー(笑)」

オレ
「なんでだよ」

下條
「お風呂ぐらいひとりでゆっくり入りたいでしょう?」

オレ
「アキラはそうなのか?」

下條
「女性はみんなそうよ(笑)一緒だと色々と気を使うでしょ」

オレ
「そっか。ゆっくり丁寧に洗いたいところもあるもんな」

下條
「アホっ!(笑)」

オレはふと錯覚かと思った。下條とはすでに2回セックスをしているのに、まだ抱いた事のない女のように思えた。やっぱりそれは一緒に風呂に入っていないせいなんじゃないかと思った。

それから暫く下條は居て。905号室に戻った。オレは着替えてからベンツに乗り芦屋藤原へ向かった。

4月16日・・・

▼10時・・・芦屋藤原神社

駐車場に車を停めて正面の鳥居から入った。少し歩くと階段、そしてまた暫く歩くと階段。緩い坂の向こうに社殿が見える。所々金箔を用い黒っぽい様式は川越神社とは異なり、どちらかと言うと江戸時代に出来た香取神社を参考にした独自のデザインだった。

オレは社殿の正面に立ち二礼、二拍手、一礼をもって参拝した。

そして社務所の方へ行った。

オレ
「こんにちわ^^」


「はい^^あっ大宮司さま」

オレ
「ははは^^誰か居る?」


「はい。ただいますぐにっ」

暫くすると本橋がやってきた。

本橋
「ムーさん^^いえ、失礼いたしました。大宮司さま。ようこそお越し下さいました^^」

オレ
「あははは(笑)固い事言うな!」

白の白衣にあさぎ色の袴姿の本橋は、実際の年齢よりもずっと若く見えた。オレは社務所の入り口の方に回った。本橋もそっちに回っていた。オレは靴を脱いで本橋に案内されて、客間の方に通された。10畳の和室。本橋は座布団を用意してオレの席をつくった。オレは礼を言ってそこに座った。

本橋
「今ちょうど、お祓いが入ってますので、宮司と香ちゃんが神殿で待機しています」

オレ
「へーこんなに早い時間に?」

本橋
「はい。このところ午前中のお祓いやらご祈祷が多いんです」

オレ
「そうなんだ。個人の方だろう?」

本橋
「はい」

廊下から声がかかり巫女が入って来た。そしてお茶をオレの前に置いた。オレは礼を言った。

オレ
「源と柳田が来ただろう?」

本橋
「はい(笑)まだ施設の方だと思います。昨日は敷地内を全部見回って、何やらチェックに余念がないようでした」

オレ
「ははは・・・やつらは警備担当だからな!そういう視点で見て回っていたのだろう」

本橋
「はい^^道場や研修センターも作れるなーとか言ってましたよ」

オレ
「そっか(笑)」

廊下から巫女の声がかかった。そして源と柳田が入って来た。

源&柳田
「おはようございます^^」

オレ
「おう^^昨夜は悪かったな。すっかり飲んだくれてしまって(笑)」


「いえ。オレたちもゆっくりさせて頂きましたから」

柳田
「何もかも新しくていいですねー宿泊施設もすべてに余裕があって上品で、素晴らしいですよ」


「夜景もよく見えて贅沢な気分になれましたよ^^芦屋は最高ですね!」

本橋
「私たちも新しいところですごく喜んでます。これからどんどん出張で来て下さいね」


「ムーさん。出張是非入れて下さい^^」

柳田
「オレも楽しみだなー^^」

オレ
「そっか(笑)そうだ芦屋の街もよく見ておけのんびりしたいい街だから」

源&柳田
「はい^^」

オレは1度、六麓荘の自宅に源と柳田を連れて帰った。そして玲子と一緒に4人で外食に行った。玲子は東京からの初めての来客に大層喜んだ。それも常にオレの近くに居る源と柳田が来た事がとても嬉しそうだった。

食事の後、オレと玲子はもう1度自宅に戻り、源と柳田は芦屋藤原神社に行った。

玲子
「これからどんどん東京の人たちも芦屋にきてくれるのかしら?^^」

オレ
「あいつらも気に入ったらしくて、芦屋にも研修センターをつくってくれって言い出す始末さ」

玲子
「そう^^それはいいプランね♪是非つくってあげましょうよ」

オレ
「そうだな(笑)」

オレはテーブルの上のグラスに手を伸ばして冷たいウーロン茶を飲んだ。

玲子
「香ちゃんや本橋さんも芦屋に越してきて、芦屋が賑やかになって良かったわ」

オレ
「そう^^」

玲子
「でも9月に赤坂が出来たらそっちがまた忙しくなるんでしょう?」

オレ
「オレ自身はすでに大宮司だからそうでもないさ」

玲子
「だといいなー^^」

オレ
「玲子。寝室へいこっ^^」

玲子
「うん^^」

思わずオレは玲子にそう言ってしまった。そして2階の寝室で緩いエッチを長くした。

▼21時・・・

芦屋の宿泊施設で全員で食事をした。玲子、香、本橋、源、柳田。オンナ達はそれぞれにうまくいって居た。玲子と香はオレが刺された時以来の付き合いがある。香の上体が悪い時に色々と話をした事がある関係だった。本橋もオレの後輩という事で、芦屋藤原が出来る以前からの付き合いがあったので、仲良くやっていた。

夕食が終わり、オレは玲子を自宅まで送り玲子には今日は施設に泊まるとウソを付いた。香と本橋は芦屋のマンションへ帰った。オレは後を追うようにそこへ行った。

駅前のマンション1階から3階まではテナントビルになっていて4階から住居用のフロアーになっていた。最上階の7階の705号室にオレは行った。

インターフォンを押すとすぐにドアが開き香が迎えに出て来た。オレは香を軽く抱いて部屋の中へ入った。

本橋
「お疲れさまです^^」

オレ
「おう^^」

オレは窓際のソファに座った。L字型に配置されているソファ。オレの隣に香が座り、その向こうに本橋が座った。そしてテーブルの上に詰めたいウーロン茶が出された。

オレ
「平日なのに結構施設利用者が多かったな?」


「やっぱり温泉付きって事で人気なのよ!そこを利用したいために氏子になる人も多いのよ(笑)本末転倒なんだけど」

オレ
「ははは^^まーそれでついでに参拝してくれればいいじゃないか」

本橋
「きっと広告効果だと思います(笑)」

オレ
「うん。商業レベルでは温泉付き宿泊施設だと風俗営業になるから、絶対許可は降りないな。まっ宗教法人だから勘弁してもらおう(笑)」

本橋
「赤坂にも露天風呂つくったんでしょう?香ちゃん招待してあげて下さいよ」

オレ
「あははは(笑)あれは冗談だと思ってたら前田が本当に作ってしまったんだ。お前らも一緒に来いよ」


「ムーさんが大人しくしていてくれるんならそれくらい安いもんだ!って横山さんまで言ってましたよ!^^」

オレ
「ちっ!なんかオレがいつまで経っても不良みたいじゃないか(笑)」

本橋
「あっムーさん。私やっぱりポルシェは乗れません」

オレ
「なんで?」

本橋
「昨日松井さんからムーさんの居所を確かめる電話があったんですけど、今度そっちにいった時に少しの間でいいからポルシェに乗せてくれって言われて・・・私だけあんな高級な車に乗れません」

オレ
「知らなかったか?松井はカーキチなんだ。ポルシェじゃなくてワーゲンでもまだ乗った事のない車だったらお願いされてるぞ(笑)それに、テスタロッサを買ったから、大丈夫だ。しっかり松井のおもちゃになるから」


「テスタロッサってやっぱり車?」

オレ
「イタリアのフェラーリ社の超高級スポーツカーだ(笑)」

本橋
「うわっそんなの買ったんですか?」

オレ
「だから気にしなくていい^^いい女がいい車に乗るんだから誰も文句のつけようがないさ^^」

本橋
「あはっ^^そうですかー?じゃーポルシェに乗って若い車好きの男の子でもナンパしよーかなー(笑)」


「あっそれいいわね!ふたりでナンパしよーよ(笑)」

オレ
「あはははは(笑)」

リョーコに無理矢理押し付けられた形で買ったポルシェだった。オレはすぐに本橋に乗るように言ってキーを渡した。香は免許を持っていない。ふたりでポルシェに乗って芦屋で過ごしてくれればいいと思った。

そしてオレはこの日始めてここへ泊まった。それも本橋が居る時に・・・オレはもう遠慮しない事を香と約束して、ここに引っ越して来てもらった。それに今日のようにこれからは玲子とも彼女らは付き合って行かなければならない。

■4月17日・・・

10時・・・ベンツに乗って43号線を走り夙川の河口へいった。堤防の脇に止り車内から電話した。


「はい。神崎でございます」

オレ
「おはよー^^ハンバーガー食いに行こうか?」


「あーユーちゃん♪どこー?近くにいるのねー^^」

オレ
「あははは^^下から電話してる」


「すぐに降りてくから待っててー^^」

オレ
「おう^^」

オレは車外に出た。そして車の横に立って待っていた。海からの風が回り込んで潮の香りがする。船に乗りたい。ふとそう思った。

エントランスからユーコが出て来た。小さく手を振りながら笑顔を向けてこっちにやってくる。

ユーコ
「おまたせー^^」

オレはユーコを軽く抱きしめた。思わずその顔に自分の顔を擦り付けたくなったが我慢した。助手席のドアを開けてユーコを車の中に入れた。オレは前から回り込んで運転席についた。

オレ
「ハンバーガー食いに行こう」

ユーコ
「うん^^」

オレはベンツを出した。マンションの前を通りすぎて迂回するように来た道を戻った。夙川のショッピング・モールへ向かった。

平日の午前中、オレたちは腕を組み大きなモールの中のショップを見て回り、雑貨屋でおもちゃのアクセサリーを見て、数年前にも買った記憶のあるクマのピアスを買った。そしてマグドナルドに入った。

ユーコ
「まだ持ってるわよ!以前に買って貰ったクマのイヤリング♪」

オレ
「そう(笑)」

ユーコ
「あの時、3つ買ったの覚えてる?」

オレ
「3つも買ったかなー?」

ユーコ
「ヒロミのクリスマス・プレゼントを買いに行ったのよ^^そして私と真美の分も買ってくれた。きっとヒロミも大事にしてると思うわ」

オレはハンバーガーにかぶりついていた。カップの中のアイス珈琲はちょっと苦い。ガムシロを入れないと飲めないしろものだった。

ユーコ
「ヒロミ。フランス人の恋人が出来たのよ^^」

オレ
「ほーやっぱり音楽家か?」

ユーコ
「うん。指揮者なんだって、今後一緒に食事する約束をしたわ」

オレ
「そっかーしっかりと見てくてくれっ^^そっかーヒロミが・・・」

ユーコ
「半分食べてー」

オレ
「うん」

オレはユーコが残したハンバーガーを受け取ってそれを食った。ユーコはポテトに手を伸ばしていた。

オレ
「そりゃーそーだな。お前らも今年は27だもんな。世間から見ればしっかりとした大人の女性だ」

ユーコ
「あはっ^^そんな事全然意識した事ないよ」

オレ
「この間、芦屋の施設行ったんだろう?どうだった」

ユーコ
「ママがユーちゃんにしっかりお礼を言っておいて!って言われてたんだった。ものすごくお料理も美味しかったし、ゆったりとして優雅な施設でもうみんなすっかり気に入ってしまったのよー^^ありがとうねーユーちゃん♪」

オレ
「ははは^^みんなで露天風呂も入ったんだ?」

ユーコ
「うん。^^今後ユーちゃんも一緒に入れてあげようって話してたのよ」

オレ
「うわーそれは嬉しいなー楽しみだなー^^」

ユーコ
「ママと入りたいんでしょ(笑)」

オレ
「ああ。ママと真美と皆で一緒に入りたいっ笑)」

ユーコ
「うん^^」

こうして一緒にハンバーガーを食ってると、ユーコがいつまでも高校生のような気がする。Speak Easyが終わる夏に出会って、最初はほんの冗談のつもりで付き合い始めたが・・・いつの間にか色んな事があり、NYにも留学してきて、日航のCAとなりオレの夢を叶えてくれた。彼女、恋人、女、色んな言い方があるが、間違いなくユーコは家族だった。

オレたちは車で三宮へ出かけた。映画を見てゲームセンターに行き、いつものように「ぬいぐるみ」をとり、大はしゃぎしながら遊んだ。そして、ホテルに入ってきついセックスをした。

芦屋藤原神社が出来た事で芦屋を中心にオレの周辺環境が変わりつつあった。

▼20時・・・

ギャラクシーに居ると北新地の居る理恵から電話が入った。石井と梅木が来ているそうで、是非会いたいからそっちに行っていいか?という話だった。オレは久しぶりに北新地の様子も見たかったので、こっちから出向くと伝えた。

タクシーに乗って、新地本通りに乗り付けた。そしてクラブ「銀河」に入った。黒服はオレを認めるとすぐに理恵を呼びに行った。

理恵
「わざわざすみません^^」

オレ
「たまにはこっちにも来たくてな^^」

オレは理恵に案内されてアプローチを抜け店内に入った。客は7割方入っていて盛況のようだったが、ミナミと違ってやはり大人しい印象を受けた。

オレは奥のテーブルに案内された。男達が立ち上がった。

石井
「ご無沙汰してます^^わざわざすみません」

梅木
「お疲れさまです^^お久しぶりです」

オレ
「あははは^^久しぶりだなー(笑)」

オレたちは席についた。すでに彼らはしっかりと飲んでいるようでご機嫌の様子だった。理恵の他にホステスが4人程ついていた。そして隣の席には彼らの警護要員が4人程いた。彼らも立ち上がってオレに軽く頭を下げていた。

オレたちはブランデーの水割りで乾杯した。

石井
「そうだ。ムーさん。芦屋藤原の開社おめでとうございます^^」

梅木
「おお^^そうだった。おめでとうございます^^」

ホステスたちも口々に「おめでとう」と言って笑顔を見せてくれた。人は単純なもので、そう言われただけで嬉しくなってくる。お調子者のオレは弾けそうだった。

理恵
「ケンちゃんもウメちゃんも是非一度ユーちゃんの大宮司姿を見てあげてー^^可愛いのよー」

石井
「あははは^^それはもう是非拝見したいですねー^^可愛いアニキの姿!」

梅木
「確かにねーさんの前ではアニキは可愛い^^」

オレ
「アホっ!(笑)そんな事言いながらオレのマスコット人形を振り回して投げてるヤツがいっぱいいるらしい!」

ホステス1
「うわー誰がそんな罰当たりな^^」

ホステス2
「うちはちゃんと神棚に置いて毎日拝んでまーす」

理恵
「あの人形、ユーちゃんそっくりに出来てて可愛いのよー♪」

オレ
「理恵の部屋にはオレの人形10個ぐらい並べてるんだぜ!オレの居ないときは家の前から拾って来たテニスボールを投げつけてボーリングしてるらしい」

石井
「あははは(笑)アニキが東京からなかなか帰って来ない時の憂さ晴らしなんだ(笑)」

ホステス3
「うわーボーリングのピン替わりってムーさん可哀想(笑)」

梅木
「家の娘もお気に入りですよ^^アニキの人形(笑)頭からかぶりついてますけど」

理恵
「うわー色んなとこでユーちゃん可愛がられてるんだー(笑)」

オレ
「あははは^^」

オレはご機嫌で飲んでいた。そしてトイレに行った。出てくると理恵がおしぼりを用意して待っていた。

理恵
「ユーちゃん。今夜きてー」

オレ
「ああ。もちろんさ^^」

オレは席に戻りかけた。警護の連中のテーブルを何気に見た。オレは瞬間的に凍り付いた。。。そこには、アキラ。下條アキラがホステスとしてついて居た。目が合った。冷たい視線を感じた。オレは一気に酔いが醒める思いだった。

オレはその後もうやけくそで飲んで騒いで、はしご酒をした。

■翌朝・・・

目が覚めると理恵を抱いて寝ていた。オレは理恵の股間を探った。どうやらオレは理恵に甘えたようだった。すぐに理恵は目覚めた。オレは理恵を抱きしめてキスをした。

オレは顔を洗いそのままシャワーを浴びた。ジーンズとシャツに着替えて理恵と一緒に朝食を摂り、午前中はずっと理恵と部屋で過ごした。もちろんしっかりと理恵を可愛がった。

▼12時・・・1110号室

オレはジーンズとTシャツ&ブルゾンに着替えた。何本かの電話をしてから9階へ降りた。

905号室、インターフォンを押した。東海が応答しすぐに中へ招き入れられた。

東海
「ムーさん。ありがとうございました」

オレ
「ん?」

東海
「松村屋さんはムーさんの紹介だったんでしょう?大きな仕事頂きました」

オレ
「ははは、ちょっと知り合いがいたものだから、声をかけただけなんだけど良かったじゃないか!」

東海
「はい^^帝人もそうなんでしょう?今日これから行ってきます」

オレ
「まー大きなところは何処に仕事を出してもそう変わらないから気軽に話をしてくればいいよ」

東海
「はい。じゃーオレ先に出ます」

オレ
「頑張って^^」

東海は事務所を出た。窓際に座る下條はオレが入って来てから口を挟もうとしない。そしてオレの方も見ては居なかった。

オレ
「アキラー昼飯行こうぜ!」

下條
「・・・」

オレ
「二日酔いでさっきまで寝てたんだ(笑)腹ぺこだ」

下條
「どうぞおひとりで行って下さい。私は仕事中ですから」

オレ
「ランチタイムだぞ^^」

下條は立ち上がった。そしてキッチンの方へ行った。オレはこれからの時間は大変だと覚悟した。下條はグラスに入れた冷たいお茶をオレが座るテーブルの前に置いた。そしてオレの正面に座った。

下條
「お仕事、紹介して頂いてありがとうございました。松村屋さんの仕事はしっかりとさせていただきます。でももうこれ以上は関わらないで下さい。お願いします」

オレ
「それとこれとは別だ。関西で紹介できるところは片っ端から東海が営業に回ればいい。あくまでもビジネスなんだから、気にする事はない」

下條
「・・・」

オレは目の前のグラスを手にしてそれを飲んだ。

下條
「あなた。ヤクザなんでしょ」

オレ
「そんな事を信じたのか?」

下條
「神戸Y組の大幹部で・・・あの理恵ママとそんな関係だなんて」

オレ
「アキラ・・・オレがヤクザに見えるか?」

下條
「先輩ホステスもみんな言ってたわよ!全部あなたのお店だって!」

オレ
「たしかにうちのグループの経営だ。ただそれだけだ。アキラ上に行こう」

下條
「嫌よ!もう誤摩化されないわっ!」

オレ
「オレはお前にウソをついた事もなければ、誤摩化した事もないはずだ。ヤクザに知り合いが居ただけで何もかも否定するのか?」

下條
「それじゃーあの理恵ママはあなたの何なのよ!」

オレ
「オレの・・・女だ」

下條
「そう。正直に応えてくれてありがとう。それを聞いたらもういいわ!もう私に関わらないで!」

オレ
「今は何を言っても無駄なようだな。まっ仕事はバンバン入れるから店はもう辞めろ!すぐに東海ひとりでやっていけるようになる!」

下條
「結構です。もう構わないで下さい!!!」

オレ
「じゃーまたな^^」

オレは立ち上がった。昼間の下條はそれでなくても固いのに昨日の今日では無理も無い。暫く時間をおく事にした。時間を置いたからと言ってどうなるものでもなかったが・・・オレはもう考えない事にした。

▼13時・・・1110号

インターフォンが鳴った。オレは玄関へ行きドアを開いた。三浦が入ってきた。

三浦
「おはよーございます^^」

オレ
「おう^^どうぞ」

オレは三浦を中に入れた。そして中央のテーブルの前の椅子を奨めた。オレはキッチンへ行った。三浦はあわててやってきた。

三浦
「私がしますからムーさんは座ってて下さい^^」

オレ
「せっかくだからお茶ぐらいは出そうと思ったのに(笑)」

三浦
「ありがとうございます。でも、座ってて下さい」

オレ
「あっそう」

オレはテーブルの前に座った。なんとなく手持ち無沙汰な気がしてキャメルライトを銜えて火をつけた。

オレ
「入れ違いだったな!源と柳田はさっき東京へ戻ったところだ」

三浦
「そーなんですか^^それは・・・良かったわ」

オレ
「ん?何かまずい事が起こったのか?」

三浦はトレーに載せたグラスを持ってこっちにやって来た。そしてひとつをオレの前に置いた。そしてもうひとつを自分の前に置いて椅子にかけた。

三浦
「いいえ。東京は至って平和ですよ!^^ムーさんが居ないと騒動も起こらないし」

オレ
「ははは・・・こっちだって平和だ。源や柳田のガードなんてまったく必要ないからな」

三浦
「ええ。でもひとりでウロウロすると、変な女にひっかかるかも知れないからと心配していました」

オレ
「あのバカっ!(笑)オレは女嫌いだって・・・最近はそうでもないか?(笑)」

三浦
「ママ達もちょっと心配してますよ!毎夜ミナミで遊んでばかりいるんじゃないかと」

オレ
「ははは・・・」

インターフォンが鳴った。すぐに三浦が対応した。

三浦
「オフィス零の下條さまです」

オレ
「・・・入ってもらって」

三浦
「はい」

三浦は玄関に行った。リビングのドアが開いて下條が現れた。オレは立ち上がった。

下條
「この間、お忘れになった写真を持って来ました」

オレ
「あっ悪いな。わざわざ^^どうぞ!そうだ。うちの三浦だ。こちらは藤原芦屋の開社の時に写真撮影でお世話になった下條さんだ」

三浦
「ムトーの秘書の三浦でございます。この度はお世話になりありがとうございます」

下條
「いえ、こちらこそよろしくお願いしたします」

下條はオレの向かいに座った。三浦は新しいお茶を持って下條に出しオレの隣に座った。

オレはMaggieに置き忘れていた写真が入った紙袋をさっそく開いて中の写真を見た。自然と話題がそこに集中した。

三浦
「うわー演舞!しっかりと撮れていてキレイな上がりですね^^」

下條
「ありがとうございます」

オレ
「撮影条件が悪い中でなかなかこうは撮れない」

三浦
「大きく引き延ばしてパネルにしましょうよ^^」

オレ
「ははは・・・いいよそんな」

三浦
「川越の方にも必要ですし、それに皆さんもきっと欲しいと言われますよ」

オレ
「あっそう」

下條
「それでは私はコレで失礼します」

オレ
「そう。じゃーまたな」」

三浦
「どうもありがとうございました」

下條は立ち上がりオレたちに一礼して出て行った。三浦が玄関口まで見送った。そして戻って来た。オレはその他の写真に目を通していた。下條は何を?ただ写真を持って来たわけじゃないだろう。それなら今でなくてもいいはずだ。

オレ
「ほらコレ見てみろよ!この新しい装束いいだろう?」

三浦
「ほんとですね^^下條さんのオフィスは2階下なんですね」

オレ
「えっ?あーとんでもない偶然でここに引っ越して来たんだ(笑)」

三浦
「・・・」

オレ
「みうらー勘弁してくれよー」

三浦
「どうして905なのかと不思議に思っただけです」

オレ
「ん?」

三浦
「せっかくポルシェまでつけて1005号室を空けたのに・・・何故そこに入らなかったのか?大きな疑問です(笑)」

オレ
「・・・」

三浦
「あっすみません。言葉が悪くて・・・」

オレ
「さてと・・・ちょっと出てくる」

三浦
「ムーさん。ごめんなさい。。。」

オレ
「そうだ。三浦。今夜は菊水亭の「はなれ」に行こう^^」

三浦
「えっ」

オレ
「メシ食ってゆっくり過ごそう^^」

三浦
「はい」

オレは1110号室を出た。そしてEVに乗り地下駐車場まで降りた。ベンツに乗り込んで長堀を出たが・・・どこに行くという当てはなかった。

やっぱりオレは女ったらしなんだ。誰かに必要以上な事をすれば、誰かがやっかむ。そしてそれはオレの聞こえないところで広まって行く。三浦が悪いわけではない。むしろ三浦はよくしてくれている。

偶然であっても結果的にそうなったのならそれは偶然ではない。そしてそれがいづれバレるのがわかっていてそうなったのなら、それは皆オレがバカな事をしたからで、それについてオレが怒るような事じゃない。

理屈ではわかっていたが・・・なんとかくオレの気持ちは沈んだ。暫く1110号には近づかない方がいいのかも知れない。

何気に車を走らせていた。信号の角を曲がった。メゾン「西本町」が見えた。オレは向かいの駐車場に車を預けた。

かつてはここの5階のメゾネット住み。そこには毎日のようにショーコが来ていた。そしてその7階は理沙が住んだ。

オレはエントランスのオートロックを鍵で開いて中に入った。EVで7階へ向かい、707号の前に立った。鍵を使い中に入った・・・理沙の匂いがした。理沙が来ている。オレは慌てて中に入った。ベッドルーム、衣装室、かつてのオレの部屋を点検したが、その痕跡はなかった。ただ匂いだけがあった。オレはリビングのソファに座った。オレは目を見開いた。正面の壁に絵がかけられていた。

「ギターを弾く男」そして「蒼い蝶の女」の2点が飾られていた。

やっぱり理沙は来ていた。「ギターを弾く男」は理沙が二科展に初めて出品して特別賞をとった絵だった。銀座三越に見に行った時、理沙と会った。そして短い時間だったが、一緒に珈琲を飲んだ。オレを描いた絵。

「蒼い蝶の女」は理沙を連れ去った張本人の町村画伯の渾身の絵だった。静かに椅子に座る理沙の絵・・・それを町村氏自身が南青山のオフィスに持って来た。オレはそれをここに持ち込み自分の部屋のデスクの横に置いたままだったが、理沙がそれを見つけてここに一緒に飾った。

一体・・・どんな意味があると言うんだ。

上衣からキャメルライトの箱を取り出しテーブルの上に置いた。そこから1本取り出して火をつけた。オレは立ち上がりキッチンへ行った。灰皿を見つけて戻った。

紫煙の向こうにオレと理沙が居る。

「理沙・・・他にどんな絵を描いているんだ?お前の絵をもっと見たいよ」

オレはキャメルライトを灰皿に押しつぶすようにして消した。そして部屋を出た。

▼18時・・・六甲山ホテル

ビューラウンジの窓際のテーブルに案内された。前にあるオリエンタルホテルが見下ろせた。そしてその先には、西は大阪湾から東は須磨の海あたりまで見渡せた。神戸が誇る1000万ドルの夜景が広がっていた。

三浦
「すごいキレイ」

オレ
「うん。この街はサーカス・タウンだからな^^」

三浦
「それは何です?」

オレ
「ファンタジーの世界だ(笑)」

三浦
「まーロマンティック♪」

黒服がシャンパンを持ってきた。オレは銘柄だけを確認した。オレたちの前でいい音がして勢い良く栓が飛んだ。黒服はグラスにシャンパンを注いだ。テーブルを回り込んで三浦のグラスにも注いだ。オレたちはグラスを合わせて乾杯した。

三浦
「美味しい^^」

オレ
「うん。なかなかだ(笑)トモコはパリでさんざんいいワインやシャンパンを飲んでただろう?」

三浦
「あっ名前で呼ばれたの日本に戻ってから初めてですよ!」

オレ
「ははは^^せっかくのデートだからな」

三浦
「はい^^私もワインよりシャンパンの方が好きです」

オレ
「そう^^」

三浦
「パリに帰らなくて良かった。こんな日が来て^^」

オレ
「そう言えば、その前は、摩天楼を見ながら食事したのが最後だったか?」

三浦
「はい。ムーさんが卒業する1週間前でした」

オレ
「よく覚えてるなー(笑)NYは最後の我侭だと思って行ったけど・・・また何処か行きたくなっちまったよ」

三浦
「ドイツにスェーデン♪近々行けるじゃないですか!」

オレ
「そうだな^^」

オレはシャンパンを飲み干した。ボトルを持ち三浦のグラスに注いだ後、自分のグラスにも注いだ。前菜が運ばれて来た。オレたちは食事を始めた。

そしてこの日、三浦とふたりでそのままホテルに宿泊して、三浦を抱いた。

パリで知り合ったヘンリーと結婚する予定で日本に一時帰国していたが、結局三浦は日本に残りヘンリーだけがパリへ帰って行った。それから、ずいぶんと時間が経っていたが、何故かそういうチャンスがあるようでなかった。

翌朝・・・ホテルで朝食を摂った後、オレたちはミナミに戻った。


▼10時・・・スカイマンション1110号室

三浦
「えっ本当に今日戻るんですか?」

オレ
「うん。もうこっちでの用事はあらかた済んだからな」

三浦
「はい。じゃー赤坂に連絡入れておきます」

オレ
「ああ。頼む」

三浦はソファの方に行き無線電話機をとった。オレは自室に入り着替えた。オレは下條には黙って帰る事にした。

ドアがノックされて三浦が入って来た。トレーの上にグラスが乗っていた。

三浦
「あっ」

オレ
「ん?」

三浦
「NYのロフトと同じだわ」

オレ
「あれー?三浦はここへ入るの初めてだったか?」

三浦
「はい。1110号には何度も来てますが、ムーさんの部屋に入るのは初めてですよ!そうだったんだ。ここと同じようにロフトを作ったんだ?」

オレ
「ああ。一番それが落ち着くと思ってな(笑)」

三浦は部屋の中央のテーブルに冷たいお茶の入ったグラスを置いて、その前に座った。オレはベッドから立ち上がりそのテーブルの向かいに座った。

オレ
「赤坂の自室が落ち着かない原因は、そこにベッドがないからだな(笑)」

三浦
「だからNYのロフトが無くしてもムーさんにとってはここがあるから何も問題ないんだ?(笑)」

オレ
「ははは・・・」

三浦
「ちょっとそちらへ行ってもいいですか?」

オレ
「ん?どうぞ」

三浦は立ち上がりテーブルを回ってベッドの方へ行った。そしてそこに腰をかけて周囲を見渡していた。

三浦
「まるであのNYのロフトに居るみたい^^あの時の物もいくつかあるし(笑)」

オレ
「おかしなヤツだなー(笑)ロフトに比べたらここの方がかなり狭いぞ」

三浦
「ここはいつからですか?」

オレ
「確か・・・Speak Easyがクローズする夏だったから79年だな」

三浦
「そんなに前から^^」

オレはテーブルの上のグラスに手を伸ばした。そしてそれを口にしながら椅子を回転させて三浦を見ていた。

三浦
「今度ここへ泊めてくれませんか?」

オレ
「あははは(笑)そんなに気に入ったか?」

三浦
「はい(笑)」

ショーコや香、ユーコはそれぞれこの部屋に思い出がある。ニューヨークへ行った時にオレがこことそっくり同じデザインで自分の部屋を作った時・・・彼女たちはオレがホームシックにならないようにそうしたんだと思っていた。

そう言えば、本橋もこの部屋に初めて入った時、三浦と同じような事を言っていたのを思い出した。

それぞれの記憶に中に刻まれたニューヨークがきっと思い出されたんだろう。

▼15時・・・赤坂「自宅」

松井
「関西はもういいんですか?」

オレ
「ああ。三浦が早く東京へ帰ろうってうるさくてな!(-。-;)」

横山
「三浦^^お役目ご苦労(笑)」

三浦
「私はそんな事(笑)」

松井
「源や柳田はもっと居たかったみたいで、芦屋の居心地が相当良かったんでしょうね」

オレ
「そうだ。松井お前も向こうでゆっくりして来いよ!本橋がいつでもポルシェ貸してくれるぞ!(笑)」

松井
「えっ!いいんですかー?(笑)」

横山
「松井さん!1週間程行って来たらどうです?帰ってきたらテスタロッサが納車される頃ですよ」

オレ
「おっ!そうなのか?」

松井
「あっはい^^黒のテスタロッサなんとか一番早い納車で手配できました!」

オレ
「そう(笑)そりゃー楽しみだな」

ひとしきりどうでもいい話をした後、業務打ち合わせをした。六本木各店の売り上げ状況や、今後のイベントなどの概要を聞いた。それぞれ黒字で、5店舗のうち2店舗が郡を抜いていた。そして銀座のクラブ・・・ここはもう絶対的な強さを見せていた。しかし洋子がママを降りて桜井の女将になった影響が今度どのように現れてくるか?懸念があるとすればその程度だった。好調はすでに当たり前となって、次の展開をまたそれぞれが模索する段階になっていた。

▼18時・・・桜井「はなれ」

洋子
「お疲れさまでした^^」

オレ
「うん。三浦に連れ戻されるように帰って来た(笑)」

洋子
「ほんとはもっと姉に甘えていたかったんでしょう?」

オレ
「あはっ(笑)なんでそーなるんだ?」

洋子
「最初見た時吃驚したもの、姉は「ユーちゃん」ってすごく甘えた声で、あなたは「理恵ちゃん^^理恵ちゃん^^」って言ってるし、いつの間にそんな事になってしまったのかしら?って(笑)」

オレ
「ぎゃははははは(笑)」

洋子
「姉もずいぶん変わったなーって思ったわ」

オレ
「オレがシスコへ行ってる間、理恵はつらい思いをしてた。そしてオレが帰って来てからもオレは好き勝手やってただろう?理恵は怒りや哀しみを紛らわすように、ふたりだけの時は甘えるようになったんだ。

それからオレは人前でも「理恵ちゃん」って呼ぶようになった。理恵も人前でも甘えるようになった。

ちょっと漫才みたいだけどな(笑)」

洋子
「そう^^なんかいいなー(笑)」

オレ
「その内、洋子もそんな風になるかもな?」

洋子
「(笑)」

洋子が他の女の事を話題にするとは・・・基本的には誰でもそうだが、他の女の話はタブーになっていたはずだ。それは、オレがどんな事を言っても自分の事と比較してしまうという危険があるからだったが、洋子は桜井の女将になったことで大きな安心を得ているのかも知れない。

そしてオレたちは一緒に露天風呂に入り、はなれの奥の部屋で一緒に寝た。

■4月27日・・・

16時・・・南青山クォーリーオフィス

オレ
「じゃー下のカフェにでも行こう」

下條
「はい」

オレはクォーリーオフィスを出て1階のカフェに入った。外のオープンンな場所には出ずに店内の席に着いた。ここもオープンから3年目ということで店内がリニューアルされていて新鮮だった。

下條
「突然にすみません。ちょうど出張の打ち合わせが早く終わったもので^^」

オレ
「いや、大歓迎だ^^」

馴染みのウエイトレスがオーダーをとりに来た。オレはアイスコーヒーを下條はアイスティーを頼んだ。

下條
「この間は・・・すみませんでした」

オレ
「ん?なんだったかな?忘れた(笑)」

下條
「私、素直じゃないから、きつい事ばっかり言って・・・」

オレ
「ははは・・・こっちに急用が出来て、次の日に連れ戻されてしまった。気にはなってたんだが、悪かったな」

下條が何かを言いかけたが、ウエイトレスがドリンクを持って来て中断された。オレはフレッシュクリームだけを少量入れてストローをさした。

オレ
「普通のテナントビルが嫌いで、マンションタイプばかり選んでしまうんだ」

下條
「でもちゃんと改装されていて、ここも素敵なオフィスですね」

オレ
「仕事自体が遊びの延長線上みたいな業種だからな(笑)」

下條
「この間、ファッション・プロデュース社に行ってムトーさんの事色々教えてもらいました」

オレ
「ははは・・・そう」

下條
「あいつは若い時から飛び抜けていた!って、知り合った時、学生なのにすでにディスコのマネージャーで、ミナミの街を肩で風切って歩いてたって(笑)」

オレ
「アキラがまだ中学生の頃だな(笑)」

下條
「あはっ^^」

オレはアイスコーヒーのストローを銜えた。あの頃中学生・・・接点は絶対になかったな(笑)それがどうだ?オレもいつの間にか30をとっくに超えてしまった。

オレ
「帰りは何時?」

下條
「明日、友人のところへ行く予定なので、明日の午後帰る予定です」

オレ
「そう。じゃーメシでも食う?」

下條
「はい^^」

下條の方からわざわざ東京へ来た。例えそれがついでがあったとしてもオレは内心嬉しかった。そして下條は相変わらず他人行儀な口調でオレに接する。

理恵の経営する北新地のクラブに下條が居た。それもオレがヤクザと親しげにしているところをしっかりと見られてしまった。

当然ながら下條は怒った。オレがヤクザでないことはその店で聞けばわかることだったが・・・オレは否定しただけで、それ以上言い訳はしなかった。そして黙って東京へ戻ってきた。

今夜はいつもより優しく丁寧に女として扱おうと思った。


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